2005年に放送された全12話のテレビシリーズ。DVDレンタル。
※セル・レンタルDVDとも全巻リリース済
「らき☆すた」を見ながら、これより「ましまろ」の方が面白かったような、
どーせ見るならそっちの続きを見たほうがよさそうだ、などと考えてました。
比較対象にこれを入れなかったのは後でちゃんと見ようと思ってたからです。
それにちょーど最近OVAも出たし、いい機会なので最後まで見ることしたよ。
放送からずいぶん経って記憶もあいまいなので、改めて1話からです。
(実は何度か1話ずつ取り出して見てたことあったけど)
この作品は一見するとロリコン狙い撃ち!みたいな印象を受けます(爆)。
でも実は中身は必ずしもそーではなかったりする。アニメの方はね。
アニメ作品としては珍しく子供をちゃんと子供らしく描いてると言うか。
みょーに背伸びをしてみたかと思えば、歳相応に幼かったりもするし。
「かわいいは正義!」のキャッチコピーに相応しく確かにかわいいけど、
エネルギッシュで手に負えないクソガキ感まで存分に表現されてるし(笑)。
「洗練されたクレヨンしんちゃん」って形容がまさにぴったしと言うか。
(執拗にオシャレを演出はしてないけどさりげなく気を使った服装とか)
だから実は中高生より子供がいる年代のほうが楽しめるような気がします。
ん、ってことはつまりこれを面白く感じるほど歳取ったということか!(汗)
今回初めて見た5話の「そいね」では凄く印象に残るシーンがありました。
見たことある人なら想像つくと思うけど美羽が泣いちゃうシーンのことです。
美羽と言えばこの作品のトラブルメーカにしてクソガキ感の権化なわけで。
暴れまわる様を部外者として見てればカワイイと言えないこともないけど、
直接の被害に遭う周囲の人たちからすればたまったものではないわけで。
4人のお姉さん状態の伸恵も例外ではなくしばしば被害甚大だったりするし。
だから美羽への対応が他の人より冷たいのも仕方ないかなとも思うわけで。
よーするに日頃の行いがどーとかと言うやつですよ。
でも伸恵のあまりに冷たい扱いに美羽はついに泣き出してしまうのでした。
えっ?いつもの冗談ではなく本気で泣いちゃったの?と凄くビックリしたよ。
まさにこのシーンでは伸恵の動揺した感情にシンクロして見てました。
(そもそも伸恵は視聴者の代理人みたいな存在だし)
確かに普通の子供ならあんな扱いをされたら泣いても不思議はないんだけど、
なにしろ美羽は行動パターンがあまりに規格外なもんで想像しなかったよ。
規格外なようででも歳相応な表情も見せるこのバランス感覚は絶妙だなと。
クソガキ感120%の美羽が不覚にもかわいく見えてしまった瞬間でした(笑)。
そいねの翌日にはすっかりいつも通りのクソガキ120%に逆戻りでしたが。
この作品は日常のごく普通の出来事を描くという方向性で、
そーいう意味では「ひだまりスケッチ」「らき☆すた」と似てると言えます。
日常を一つのテーマで再構成して1話にしてるのは「ひだまり」に近いかな。
そしてまったり感というよりスローな変拍子のような独特なリズム感で。
淡々と流れてく時間に突発的にショートコントが挟み込まれる感じというか。
日常的なキャラの表情とバカバカしいボケツッコミが絶妙に融合されてます。
映像で見せるアニメの特質が存分に生かされた映像化だと思うのでした。
前衛的な新房作品は別としてこの手の作品では抜群に完成度が高いと思うよ。
作画力の京アニはこれをお手本にすべきだったような。
原作との違いについて。
原作はその昔に1巻だけ読んでばばーんと処分したのでわかりません(爆)。
(「あずまんが」も「ぱにぽに」も「らき☆すた」も全て処分したけど)
あまり面白いとは思わなかったという記憶だけはおぼろげに残ってますが。
なので原作とはかなり違うテイストになってる可能性があります。
Amazonのレビューには原作ファンとしては期待はずれって意見もあるし。
嘘・大げさ・間違いレビューが多すぎで信用できるかはなんともだけど。
つまり原作が面白くなかった人でも楽しめる可能性は十分にあります。
少なくともここに一人いるので。
レンタルDVDについて。
映像特典も入ってるのでセルDVDと全く同じみたいっすね。
ちなみに映像特典としてはノンクレジットOP・EDとCM(一部)と
あとキャラソングのプロモーションPVがついてます。
※本編をキャラごとに編集した90秒~2分程度の映像