まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

ぼくらの 1~7話

4月から一部の民放(4局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア誌(IKKI)のマンガで読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは7/25から(レンタルは8/24から)
自然学校に遊びにきてた15人の学校も学年もばらばらの少年少女がいた。
元々の知り合い同士が集まり互いの交流が進んでるとは言いがたかった。
でも誰かが言いだした近くにある洞窟の探検は全員一致でやることにした。
大して面白くもない洞窟の探検の果てに彼らは奇妙な場所にたどり着く。
何台もコンピューターが並んだまるで何か実験でもしてるような場所。
そこに設備の所有者らしき青年が現れ「ゲームをしないか?」と言った。
これから地球を襲う15体の敵を巨大なロボットで撃退するゲームを。
なんか面白そうだからと軽い気持ちでプレーヤーの契約をした彼ら。
しかしこのゲームは彼らに絶望的な現実を突きつけることになる。

今期は何の巡りあわせかロボットアニメを何本もやってたりします。
その中でもぶっちぎりで異彩を放ってるのがコレ。
そもそもコレをロボットアニメと言っていいのか?という疑問すらしますが。
恐ろしく巨大な人型の黒い物体で、硬質だけどロボットと言うより怪物だし。
戦ってる相手も攻撃能力を有してる巨大な物体としか言いようがないし。
目前に繰り広げられる光景は巨大な怪物同士の戦いという現実味のなさだし。
小さい子向けのヒーローモノだっても少し現実味があるだろうってぐらい。

しかしまるで現実味のない戦いによってもたらされる結果は厳しい現実。
恐ろしく巨大な物体が戦えば周囲には想像を絶する被害が出るわけだし。
軽い気持ちでOKしたはずの操縦者に課せられた未来も絶望的なものだから。
よーするにこの作品にとってロボットも戦いも舞台装置に過ぎないのです。
極限状態におかれた少年少女たちが見せる行動こそがこの作品の本質だから。
そーいう方向性のロボットアニメが過去に全く無かったわけではないけど、
それらの作品ではロボットが戦う局面にそれなりの説得力を持たせてた。
しかしこの作品では戦いの意味も舞台のリアリティも全くないのです。
人の内面を描く以外の仕掛けを極限まで記号化してしまったのが新しいね。

彼らは最初理由はよくわからないけど巨大な力を手に入れるのです。
戦う相手は巨大で人の技術では全く歯が立たない圧倒的な存在だけど、
彼らが操縦する「ジアース」と名付けたロボットはそれ以上に強いから。
よほどのヘマをしなければ彼ら自身が負けることはないだろうと思える。
(と言ってもロボットの外にある現実の世界は被害甚大だけどね)
そんな強い力を手にいられたらどーなるか?というのが最初の見どころ。
心根が真っ直ぐな人間ならそれを人のために戦おうとするでしょう。
だけど自分は人より優れた選ばれた存在だと思ってる人だったら?

最初の二人(正確には三人)の戦いが終わった後に重大な事実が明かされる。
ジアースは操縦者の生命力を使って動くから戦いの後に必ず死ぬと。
戦わなければ死なないわけではなく倒せずに時間切れでも世界は滅びる。
もちろん戦って負けても世界は滅びるので結局は死ぬことになる。
つまり戦って勝って死ぬか、戦わずに死ぬか、の絶望的な二者択一
恐ろしく現実味のないゲームの結果はあまりに理不尽な現実なのだった。
この絶望的な未来が語られてから彼らは一人一人その事実に向き合うのです。
ある意味最初の二人は自分の未来を知らずに逝っただけ幸せだったのかもね。
数日後に必ずやってくる死を直視する恐怖を味わわずにすんだのだから。
でもだからこそ描けたこともあるということで。

死を意識して最初に選ばれたのはカコだった。
そして彼に与えられた命題は余命が数日だったら何をする?ってことかな。
これを自分に当てはめて考えてみたんだけど、答えってないんだよ……
結局のところやりたいことをやるには残した時間は少なすぎるわけで、
たった一つだけに絞れなくて最後の瞬間までいつもと同じに過ごしそうな。
まぁ、あまり意味のないことに時間を浪費しようとは思わなくなるけど。
そもそも人生の時間は有限なんだから余命云々以前に時間は貴重ですが。
ちなみにカコが選択した行動は好きなのにつれないチズを襲うこと(爆)。
実にわかりやすい人生(の終局)ですね。

主題歌について。
OP曲の「アンインストール」を最初に聞いたときに背筋がゾクっとした。
イントロの入り方が荘厳でメロディラインはドラマチックで美しいし。
美しいメロディを奏でる声なのにどこか悲鳴のようにも思えてくるし。
音楽的にもインパクト的にも今期の主題歌ではピカイチな一曲すね。
※歌ってる&作詞・作曲は元See-Sawの石川智晶さん
その曲に合わせた映像もただ走ってるだけの動画がとても印象的だよ。
基本的な動作が映えるのはそれだけ原画の人が上手いってことだろうね。
(本編のキャラの動きはここまでクオリティは高くありません)

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レビュー・評価:ぼくらの/第7話 傷

品質評価 10 / 萌え評価 23 / 燃え評価 3 / ギャグ評価 11 / シリアス評価 87 / お色気評価 25 / 総合評価 28レビュー数 101 件 カコが戦闘をしないまま死んでしまったため、ジアース内では急きょ次のパイロットが選ばれることとなった。回転するルーレットを見つめながら、
2007/08/24(金) 15:01:16 ANIMA-LIGHT:アニメ・マンガ・ライトノベルのレビュー検索エンジン