4月からTBS系(5局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iとアニマックス(5月~)でもやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(アフタヌーン)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/27から
三橋廉は中学時代に実力も無いのに経営者の孫だからとエースをやっていた。
実力がないのは自覚してたけど、決して自分からマウンドを譲らなかった。
だからチームメイトには嫌われてたし、皆に悪いことをしてる自覚もあった。
そして「自分なんて…」が口癖の鬱陶しいぐらいに弱気の性格が出来上がった。
(弱気なだけじゃなくてトラウマも抱えてたけど)
三橋は中学卒業を機に野球をやめる覚悟で親類の力の及ばない高校へ進学する。
他の学校では力のない自分はレギュラーにはなれないだろうと思ってたから。
それでも野球を諦めきれなくて野球部のグラウンドを覗いてしまうのだった。
そこで彼は運命を変える新しい仲間たちと出会った。
実はこの作者の前作(ヤサシイワタシ)を熱心に読んでました。
でもこの作品は何でスポーツ物!?とか思って手を取らなかったのでした。
ヤサシイワタシを熱心に読んでた人なら言いたいことわかるでしょ?
なのでアニメで初めて内容を知ったんだけど凄く王道な内容でビックリです。
こんな普通の話も描けるんだなと(おいおい)。
主人公の三橋のみょーにうざい性格は以前の作品と通ずるものがありますが。
それでもふつーに面白くてふつーに一般受けしそうな作品になってます。
こんな作品まで深夜にしか放送できないのが今のアニメの現実か……
※関西ではラブコンの代わりにこれを夕方放送してます
イマドキの少年マンガの王道のスポーツマンガと言えば
主人公に素晴らしい才能があるのがここ10年来の常識だったりします。
それは実はスポーツ物の文法ではなくヒーロー物のクエスト文法ですが。
本来のスポーツ物は普通の人間が一つ一つ技巧を積み重ね成長するもの。
(リアルスポーツ物とスーパースポーツ物の違いみたいなものかも)
わかり易い例を挙げるならキャプテンとかプレイボールみたいな文法。
てゆーか見てて思ったけどそのへんの作品が現代風に生まれ変わった感じ。
根性とか才能とかよりも理論とその実践を重視するとこがまさにそう。
現代風と言うわりに野暮ったい雰囲気だけどそれも味があっていいかと。
(元々スポーツ物であまり洗練された雰囲気の作品は少ないし)
それぞれのキャラの内面を重視してることはこの作者らしいとこだね。
※青年誌と少女誌の手法が混ざった作風だから
見始めた当初は(理由はあるにせよ)あの三橋の性格にいらいらしてきます。
阿部が三橋に抱く嫌いだけど仕方ないという感情が凄く共感できます(笑)。
才能がないと自覚してるわりに変なプライドはあって余計にうざいので。
(前作を知ってる人ならわかるけどこれこそがこの作者ならではの作風)
だからこそこうまでなった理由を知って阿部が泣くシーンも凄く共感した。
ただ鬱陶しいだけではない三橋の魅力が見えてきて可愛くなってきます。
自信はまだないけど周りを信頼することを覚えて頑張れるようになるし。
さすがにいきなり才能が開花したりな超展開はこの作品にはありませんが。
それに応えるように皆の気持ちが集まっていくのを見てると嬉しくなるよ。
にしてもホントに王道な展開だよ……ビックリするほどに。
(今までにないって形容は大げさだと思う)
せっかくだからヤサシイワタシもアニメ化しませんか?
あまり売れないことは太鼓判押せますが(爆)。