4月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
※セルDVDのリリースは6/6から(レンタルは5/23から)
ティナは両親の敵を討つために盗賊となりお金を稼ぐ日々を続けていた。
そのティナは女神像を盗みに進入したお城で大変な事態に遭遇してしまう。
ウエルベールの王女リタが許婚のサンガトラスの王子を刺していたのだ。
事情もわからずとりあえず逃げたティナにリタ王女はついてきてしまう。
そして街にはリタに対して多額の賞金をかけた手配書が貼られたのだった。
この手配を出したのは王だがその実はサンガトラスによる要求であった。
かねてよりサンガトラスは隣国ウエルベールへの侵攻を目論んでいて、
それを阻止するため王はリタをゲルニア王子へと嫁がせようとしていた。
戦争によって人々が多く死ぬぐらいならと当のリタも承知をしていた。
しかしそのリタは何か理由があってゲルニアを刺し逃亡してしまう。
(はっきり出てないけどゲルニア王子は歪んだ性癖の持ち主っぽい)
もはやサンガトラスの要求を飲みリタを捕らえ処刑しないと開戦は免れない。
そうしてウエルベールの国中に王女を手配する紙が貼られることとなる。
表では捕らえるための手配書を出した王だが裏ではリタを救うべく動いてた。
リタを逃がし、そして戦争を回避するための信書をグリーダムへと届ける。
側近に託された役目は諸々の事情を経てティナへと受け継がれることとなる。
こうしてティナとリタの二人の旅は始まった。
見てて思ったんだけど構図と構成がエル・カザドとそっくりです。
狙われる女とそれを守る女との何かの目的をもった二人旅だとか。
狙われる側は(理由があり)世間知らずで守る側は裏の仕事をしてるとか。
全体としての流れはあるけどエピソードは1話読みきり体裁だとか。
4話で普通じゃない仕事の女たちが彼女らの手助けをしてくれるとか。
今の新作の多さだとネタが被る作品が出てくることは珍しくないけど、
なんでこんなに構図と構成だけが似てるのかと不思議な気分です。
世界観も舞台背景も目的もキャラ設定も全く似てないのがさらに不思議。
作品の雰囲気としては中世ヨーロッパを舞台にした歴史モノっぽいです。
と言っても実在しない仮想の地名なので歴史ファンタジーとでも言うか。
小さな妖精とか技術の粋を集めたらしい喋る戦車とか出てきたりするし。
ちなみにこの戦車、ジラノ・ド・ボルジュラック伯爵と言う名前がついてて、
「爺におまかせを」みたいな喋り方でまるで姫に仕える老騎士みたいで(笑)。
見た目の無骨さとは裏腹に中身はすっとぼけた面白いキャラクターだよ。
こんな感じで基本スタンスこそシリアスだけど、笑えるシーンも随所に。
笑えるシーンと感動的なシーンのメリハリがとてもハッキリしています。
リタは王女様だから当然ながら一般人とは感覚がかなり違います。
逃げてる最中だと言うのに王女のドレスを着て街を歩いてたりするし。
ティナに対していきなり両腕を広げて着替えさせてみたいな態度をとるし。
それが当然かのようにわざわざ言葉にしないところがまさしく王女様です。
ティナは王女様だからまぁ仕方ないかって感じで怒りもせず対応してます。
その王女様も自分の置かれてる状況を正しく認識した後は態度を改めるけど。
長い髪を切って服を(自分で)着替えて王女であることをやめるのでした。
ただ世間知らずなだけではなく判断力や決断力を持ってるのがよくわかる。
とは言っても長い間染み付いた立ち振る舞いはさすがに変わらないけど。
あれだと隠していても王女様だとバレるだろってゆーか実際バレるけど(笑)。
(そもそも喋る戦車を連れてたらバレバレだろうと言うツッコミは無しで)
このへんの意識的な行動と無意識な行動の変化の違いがよく描かれてます。
この作品の主役は一見すると主に視点のあるティナの方ですが、
ストーリーの流れを見るとむしろリタの方が作品の中心にいるっぽい。
ティナはリタを守りつつ物語(とリタ)を見つめてるカメラ役って感じ。
これリタを視点にすると強い意志で自らの道を拓く純正の少女モノになるね。
まぁ、今の体裁でも第三者視点の歴史ファンタジー少女モノに見えますが。
守ってくれるのが男の剣士ではなく女盗賊なのは今の時代ならでは!?(笑)
しかし、メインが女二人の少女モノって視聴対象が狭すぎだろう……
どーせならもっと百合っぽ(以下略)