4月からBS-2で土曜日の朝に放送してる新番組。
原作は児童文学!?で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/22から
女用心棒のバルサは久々に訪れた新ヨゴ国で王族の馬車の事故に遭遇する。
そして馬車から川へと落ちた王子と思しき少年を助け上げたのだった。
バルサは王子の命を救ったことで母親のニノ妃に手厚い歓待を受けるのだが、
この歓待には裏があって深夜に忍んできたニノ妃から真の意図が伝えられた。
王子はある理由で父王に命を狙われている。先刻の事故もそうなのだと。
だから王子を生かすために連れて逃げて欲しいとバルサに懇願するのだった。
選択を許さない依頼に憤るバルサだが、生かすためならと受けるのだった。
そしてバルサとチャグムはいつ終わると知れぬ逃亡生活を始めることになる。
しかしこの旅はいずれ起こる運命の激流の始まりに過ぎなかったのであった。
みたいな展開ではないかと思われます。たぶん。
攻殻SACの監督(ほか)がやってると言うことで見た目は凄いです。
描きこんだキャラ絵や背景とダイナミックなアクションが魅せます。
いきなりの事故から始まり追っ手から逃げる展開で緊張感も抜群です。
(二人で逃げる作品は今期はなんとこれで三つ目だけど)
化生に取り付かれたのが尊厳に関わるからと亡き者にしようとするのも、
納得は出来かねるけどそーいう世界観の作品なのだと許容はできます。
なので映像作品として考えた場合ふつーに楽しめる作品だと思いました。
しかし納得できないと言うことは感情移入しにくいって意味でもある。
ただ生きるために逃げるという構図もシンプルだけど目的が漠然としてるし。
主人公がチャグムで自分で運命を切り拓いてく感じならわかりやすいのに。
3話でバルサが倒れて一人でタンダの小屋へ向かうあたりがまさにそうで、
「生きる」という目的がハッキリ見えるだけ感情移入がしやすかったよ。
4話でトロガイが出てきて精霊の卵がどーとか言い出したり、
近い将来に来るであろう旱魃を避けるため~みたいな話が出てきたり、
それらの鍵になるのがチャグムの中にいる何からしいと見えてきて、
やっとホントの意味での物語の構図や方向性が見えてくるのです。
最初に見せられた方向性があまりに漠然としすぎてると思ったら……
細部を丁寧に描くのは作品世界に説得力を持たせる意味で重要だけど、
それで作品の方向性が見えてくるまで時間がかかり過ぎなのは問題かと。
なにしろ4話の最後まで見てやっと面白くなりそうに思えてくるので。
(原作の小説ではテンポが全く違う可能性があります)
もちっと早めから興味を引かせるネタを垣間見せるべきだったのでは?