2月からWOWOW(ノンスク)で水曜日の深夜に放送中の新番組。
原作はライトノベル(富士見ファンタジア)で読んだことは有りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは5/25から
SSA(ソロモン宇宙協会)はお題目とは別に日本発の有人宇宙飛行を目指していた。
しかし新型ロケットの打ち上げは失敗続きで計画の中止が決定されてしまう。
それでも所長の那須田はまだ中止の期限まで半年残ってると諦めなかった。
実績のある旧式のロケットを使えば理論的には可能だと考えるのだった。
ただし積載重量の制限でパイロットに非常識な減量が必要だったのだけど。
そして当然のことながら話を聞いたパイロットはやってられんと逃げ出した。
そんな折、この島へ行方不明の父を探して訪れた一人の少女がいた。
彼女の名は森田ゆかり、名門女子校に通う宇宙とは何のゆかりもない少女。
偶然にも彼女と対面した那須田はその体格からある考えを思いついたのだ。
彼女をロケットのパイロットにすれば重量の課題はクリアできる!
父親を探すのを手伝う代わりに簡単なアルバイトをしてくれないか?と、
これからやる事実を隠して彼女をプロジェクトに参加させたのだった。
果たして那須田の途方もない目論見は上手くいくのだろうか?
ホントにただの女子高生が宇宙になんて行けるのだろうか?
見る前の印象はなんとなくスト4っぽいと思ってました。
実際に見た印象でもスト4とコンセプトがかなり似てると思った。
似てるので当然ながら多くの視聴者が比較して見ると思われます。
で、実際に比較した感じですが……残念ながら比較にはなってない。
1話が始まった当初はわりと良さそうに見えたんだけどね。
ロケット打ち上げに関する諸々の描写は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が
協力してるだけあって、結構細かいところまで映像で見せてくれます。
宇宙服を作るとこと初めて着るとこは「へぇー」とか思いつつ見てたし。
しかし舞台をリアルに描けば描くほど物語のデタラメさが際立ってくる。
もっと嘘くさい舞台設定なら、こんなデタラメな展開もいいんだけど。
それに4話の誇張した表現はリアルな舞台では明らかに違和感が有るよ。
見た目はリアルなんだけどストーリーにはまるでリアリティがなくて、
かといってデタラメに突っ走ってるわけでもなく半端に現実的だし。
なんだかどっちつかずでビミョーな作品だなと。
てっきり宇宙を夢見る少女たちがロケットで宇宙に行く話だと思ってた。
当然それなりに訓練をつんで競争を勝ち抜いた人たちなんだと思ってた。
まさかいきなりド素人がバイトで宇宙飛行士なんて話とは……
そんな荒唐無稽な設定を使ったストーリーもアリだとは思います。
ただし嘘に説得力を持たせるにはそれ以外をよりリアルに描く必要がある。
この作品が舞台装置をリアルに描いてるのは恐らくそんな意図でしょう。
そのおかげで荒唐無稽から「もしかしたら」なレベルになったかと言うと、
残念ながらストーリー展開にツッコミどころが多すぎだったりして。
例えばトレーニングの機械を修理する間は自由時間になるとか。
他の訓練をするとか勉強をするとかやることはいくらでもあるじゃん。
てゆーかド素人を短期間に使える状態にするのに遊んでる時間があるかい。
(もちろん休む時間も必要だから予め用意はしてるはずだけど)
エンジンの燃焼実験で何度も爆発してるのも違和感がありすぎ。
そんなに短期間でロケットのエンジンを作り直せるのか?
まわりの設備まで一緒に破壊してる絵面なのにすぐ復旧できるのか?
トータルで期間は半年しかないハズなのに随分と悠長なことしてるね。
そもそもゆかりは夏休みでここに来たはずなのに帰らなくていいのか?
3話でここに来てから1ヶ月とか言ってるのでそろそろ休みも終わりだろ?
なんか説得力を持たせようって気があまり感じられないんですが。
あと凄く気になったのが3DCG。
この作品は背景とかメカとかで大量にCGを使ってます。
で、そのCGは質感も動きもかなりビミョーな代物だったり。
リアルっぽい舞台がCGのビミョーな質感や動きで台無しになってます。
CGを使うなとは言わないけど、使うならもっと考えて使ってください。
「スト4」や「よみがえる空」からもっと学んでくれ。