ジブリ最新作です。って言っても1年前のだけど。
猫の国の王子を助けたことで猫の王様に恩返しをされるという話。
ただその恩返しは助けた当人にとってかなり迷惑な内容で。
猫の国に強引に招待されるは、結婚させられそうになるは、で。
「耳をすませば」とは毛色の違うファンタジーなお話になってます。
この作品のCMを見た時に全く違う内容をイメージしてた。
猫みたいな気楽な生活に憧れて自分から猫の国に行くのかと。
で、猫の国に行ってそこで魔法かなんかで猫の姿になって
猫の暮らしを楽しむのでした。みたいな感じかなと。
全然違うじゃねーか!(笑)
この作品は現実の部分、現実の世界に幻想がはみ出してる部分、
そして100%幻想の部分に分かれてます。
で、私的に一番魅力的だったのは実は現実描写だったりして。
緻密で色鮮やかな現実の空間描写が見てて心地よいっすね。
主人公の抑揚が特徴的で感情豊かな喋りかたもいい感じだし。
つまり奥行きのある空間描写はそこに入りこんでいるような
感情移入ならぬ感覚移入する感じが心地よいわけです。
その現実の世界でありながら、幻想が染み出てくる瞬間。
地に足のついた存在感がありながら、なんかワクワクする感じ。
現実の隣にある幻想みたいなのが一番好きなのでした。
だから、ムーン(ムタ?)を追いかけて裏道や塀を進んでいく
シーンが一番好きだったり。「耳をすませば」にもあったすね。
同時収録のギブリーズに関しては……
アニメーション表現の実験作みたいなもんかと。
全体としてのストーリーみたいのは無くて、
現実の他愛ないエピソードを細切れにして並べてあるだけ。
映像としては面白いけど、内容は無いよう(爆)。
こーいうのもありだとは思うけど、一般客のいっぱい来るジブリ作品の
同時上映作としてはいかがなもんか?