これで最後です。
最後の決戦と言うことで派手に動いてます。が……
また枚数足りなくて苦心してる様が見て取れます(爆)。
21話は特に厳しい感じが画面からにじみ出てまして。
24話は派手に動いたり気合の入った映像の部分が結構あるけど、
オフ台詞などの演出でごまかしてるのも露骨に見えてしまったり。
23話は映像的にも内容的にもいい感じに盛り上がってますが。
中盤以降の動く回は心配で見ててハラハラするね。
内容の話をすると。
葉月を守るための修行と言うのはその後の布石であって
実は耕平の中に眠る強力な力を受け入れる準備なのでした。
(強力な力を秘めてると公式サイトには最初から書いてあったり)
それは浄眼という魔物を見てそれを払うことのできる強力な力で、
その力は当人にも大変な負担を強いるので封印されてたのです。
でも封印を解くということは、もう一つの意味を持っていた。
耕平の浄眼は魔物の姿をハッキリと見てしまう。
つまり耕平にとって葉月は最も恐ろしい存在になるのだった。
互いに引かれてずっと一緒にいて、そして頑張って来たのに、
その相手が自分を見て恐怖に震える。なんとも言い難いものが。
そしてそれは葉月にある決心をさせる。
きっかけはこれだったけど積み重なったこともあって。
直前の成児さんのコトバも胸に突き刺さってきてたりするし。
(操られてて口に出したとはいえ多少は本音もあるかな)
実際、自分のせいでみんなを巻きこんで傷つけたと思ってるし。
じっちゃんやエルフリーデも巻き添えで亡くなったと思ってるし。
自分の意思を殺しみんなが助かるならそれが最良と思うのだった。
もちろん他の人がそれで納得するわけは無かったけど。
成児さんの話。
1話なんかこの作品で一番強いキャラ?みたいな登場をしたけど
次々と襲い来るバンパイアにはさすがに苦戦って感じがありました。
そしてこの戦いではすっかりみんなの足手まといみたいな状況に。
鍛えた自分より遥かに強い力を生まれ持つ耕平に嫉妬する気持ちも。
そんな感情の揺らぎを相手に付け入られて操られるような失態に。
でも最後はさすがに見せ場を飾ってくれました。
と言うか耕平の浄眼は封印を解いた後には見せ場が無かったり。
(映像として描かれない部分で活躍したのかもしれんがな)
まさか葉月に恐怖するためだけだったなんてことは……あるかも(笑)。
この作品って要所で緊張感を高めてアクションで派手に盛り上げるけど
本質はその後に有る耕平と葉月の関係の再確認だったりするし。
つまりキンケルとの最終決戦も、その後の変わってしまった
ルナ葉月とのやりとりこそが最も重要なシーンだったと思えるし。
だからここも耕平が恐怖を乗り越えることがメインなのでしょう。
戦いは24話のラストで終わります。
そして最終話はいきなりラストシーンみたいに始まって……
タイトルに「完」の文字と「CMの後もまだまだ続くよ」ってオイ!
まだ始まったばかりですがな。確かにCMの後もまだまだ続くよ(笑)。
これテレビ番組の常套手段のエンディング前のCM入りテロップの
「CMの後もまだまだ続くよ」の皮肉というかパロディですな。
この作品のメインは日常のシーンでこそ有ったので
ラストで日常のドタバタに戻ったのは良かったっすね。
天井からタライが落ちて来たり、階段が抜けたり、
猫の着ぐるみが出て来たり、みんなで耕平にキスしたり、
紐を引くと舞台が回転しちゃったり(ついにやってくれたよ)、
いつもよりも飛ばしてたけど。
もちろん耕平と葉月の感動的なシーンも有ります。
というかこれがホントのクライマックスシーンですな。
まさかここに葉月の母親の話を持ってくるとは思わなかったよ。
葉月が感情を吐き出すように泣くシーンを見て思ったけど
やっぱこの人は見てる人の心を揺さぶる演技が上手いっすね。
もちろん表情をしっかり描く作品だからこそ実感できるんだけど。
大きい役を立て続けに取るだけのことは有るなと思った。
そんなわけて、終わってみればなかなかいい作品だったなと。
新房さんらしい大胆な映像センスが特に印象的だったけど、
それ以外にもキャラの表情描写がとっても丁寧だったし、
シチュエーションの作りかたに工夫が見られたし、
シリアスと遊びが不思議と両立してたのも興味深かったね。
まさに映像化が上手く行った作品って感じではないかと。
そーいや雑誌の表紙を飾った葉月の写真の絵。
どっかで見たなと思ったらEDマキシの封入ミニポスターの絵でした。