10月からTBS系(10局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
アニマックスでも11月からやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/26から
現実に近い世界。世界には唯一の超大国ブリタニア帝国が君臨していた。
そしてブリタニアの侵攻によって日本は歴史と文化と名前を奪われた。
かつて日本のあった場所は今はエリア11通称イレブンと呼ばれている。
主人公のルルーシュはイレブン内の租界の学校に通う(一見)普通の高校生。
頭脳明晰でボードゲームに秀でた彼には友人には見せない野望があった。
ある日、レジスタンスのテロに巻き込まれた彼は偶然にギアスの力を手にする。
ギアスそれは一見すると些細だけど使い方次第で大きな効果を発揮する力。
ギアスの力を手に入れたルルーシュは予定表を繰り上げ野望へと一歩踏み出した。
いきなり始まった内容があまりに皮肉にみちていて苦笑を禁じえない。
超大国の専横に対抗してレジスタンスが高層ビルへテロをするとか。
そのテロに対して「正義」「正義」と連呼するブリタニアの総督とか。
つーか唯一の超大国ブリタニア帝国の位置がまんまあそこだしな。
アニメ世界のフィクションだとはいえ、無茶やるね。
※ちなみにダグラムはアフガニスタン内戦がモデル
ルルーシュが王家の血筋なのに現体制をぶっ壊そうとする展開なので
ああなんか銀河英雄伝説みたいだなと思ったり。特に銀河帝国側の。
ルルーシュはさながらラインハルトの若い頃って感じかも。
みょーに潔癖で無能な人間は死んで当然みたいな性格も似てるかも。
全体にキャラ描写が仰々しいのと戦いを戦術で描くとこも銀英伝と似てる。
ロボットが作品のウリと思わせて実はただの道具に過ぎなかったりするし。
ルルーシュが手にした力(ギアス)は無条件に無敵だったりしない。
(最初に力を与えられるシーンではもっと凄い力のように思ったけど)
使い方次第で強い力にはなるけど、それでも全てを覆せるわけじゃない。
相手がただの愚か者ならその場しのぎの戦術だけで何とか打開できるけど、
相応の力の持ち主ならそれ相応の手駒を揃える戦略が必要になる。
信頼のない関係では戦術を組み立てたとしても上手く機能しないから。
実際に戦術を運用するための信頼のできる仲間が必要になってくる。
レジスタンスは自分の目的のための道具だと思ってたルルーシュが、
コーネリアにボロ負けしてやっと仲間が必要だと気づいたところ。
特別な能力や圧倒的な新兵器や根性とかで状況が変わりはしないという、
みょーに現実的なパワーバランスの考え方も銀英伝を彷彿とする。
ルルーシュが望んでるのは自分の妹のナナリーの幸せになれる世界で、
そのためには他人を犠牲にすることも厭わない冷徹な性格だったりとか。
同じ世界を求めながら体制の中から変えようとする親友のスザクとか。
王家にありながら今のやり方に疑問を持っているユーフェミアとか。
(ルルーシュよりも性格が穏やかなので違う手法を選びそうだ)
今の秩序を破壊してでも新しい未来を求める役者が揃いまくりです。
今後ルルーシュの側につくのは誰なのか考えてみるのも楽しいよ。
この作品は役付きのキャラがやたら多くて見初めてすぐは目が廻ります。
でも何話か見れば見分けがつくようにはなるので描きわけはできてるね。
キャラ絵の特徴がハッキリついてるというのも見分けやすい理由かも。
そのキャラ絵、キャラデザの人のクセも入ってるけど確かにCLAMPの絵だ。
ZEROのフォルムとかルルーシュやナナリーの顔が特にそれっぽいし。
「ちょびっツ」や「xxxHOLiC」に比べるとCLAMP絵っぽさが薄いけど
それでも平井久司キャラよりはずっと好みっすね。
ルルーシュの目的が凄く大きいのでストーリー展開は速めです。
なにしろ第三皇子のクロヴィスなんか2話で死んじゃうし。
かと思えば5話でローマの休日をやったり、6話で猫を追いかけたり、
前後の展開のわりにえらくのんびりした回が挿入されたりもします。
ストーリーの本筋が革命なら駆け足でも2クールでは厳しいだろうし
もしかして1年ぐらいやるつもりなのかな?