10月からTBS系(3局)で深夜に放送してる新番組。
BS-iでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(ブレイドMASAMUNE)のマンガで1巻だけ読んだことあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/26から
小学6年生のからだ(少女)は社会人の尋と兄妹二人だけで暮らしていた。
からだは年齢のわりに小さかったが、中身は逆に少し大人びていた。
両親がいなくて自分たちだけで全てやらなければいけなかったから。
そして兄の尋に負担をかけて自由を奪っていると罪悪感を感じていた。
だから願い石に願ったのだ。早く大きくなって兄を自由にして欲しいと。
切実だけど他愛ない願い。叶って欲しいけど時間以外では解決しない願い。
そんな願いがもしも今すぐに叶ってしまったならどーなるだろう。
うん、いい!凄くいい!
なんて感想もどうかと思うけど率直な意見だよ。
ちなみに原作は知ってたから印象的な内容になるのは予想がついてた。
スタッフの顔ぶれである程度しっかりした映像になるのも予想できた。
つまり見る前から今期のトップクラスの作品になるのは十分に予想してた。
そしてまさに予想通りだったわけですが。
期待を裏切らない素晴らしい仕事をしてるスタッフに乾杯って感じです。
描かれてる空間がとっても心地よくて入ってみたいとすら思うよ。
原作を知ってたので二人の姿が変わるのは当然知ってました。
(細部はかなり忘れてたけど・汗)
知ってはいたけど実際に動くものとしてみるとインパクトが有るなと。
空間やキャラの動作がしっかり描かれててとっても実体感があるので、
現実の中のたった一つの「if」(もしかしたら)が際立ってくるのです。
そして「if」の状態で現実の物語が展開するのがとても印象的なのでした。
確かに突然姿が変わってしまうといろんな面で不都合が出てくるわけで。
元に戻るという保証がない以上、お金(生活費)の問題は特に切実だね。
二人一緒に変わって互いを補えたのが多少の救いとは言えるかも。
姿が変わっても顔の輪郭とかはそんなに変わらない。
だったら気づきそうなもんだと思うかもしれない。
でもそれが普通にありうる世界ではなく現実にはあり得ないことで。
現実にありえない可能性を人は容易には理解できないから。
目で見ても信じられないことは見てない人ならさらに理解できない。
言葉ではどれだけ説明されても恐らく納得することはないと思う。
からだだと理解したのが言葉ではなく味覚なのはよく考えられてるよ。
(一度帰ろうとして戻ってきたのもその前に食べた料理が理由だし)
より感覚的な部分で理解(納得)したってことだから。
この作品はからだと対になった椒子さんの二人か主人公です。
そのもう一方の主人公の椒子さんのこと。
最初に出てきたときは完全に終わった話のように匂わせてたのに、
話が進むにつれて全然そうでなかったことが明らかになってくる。
正確に言うと気持ちに整理をつけたと自分では思ってた。
でも実際はちゃんと終わってなく新たに始まってもない半端な状態で。
会うはずのない場所での再会に混乱してる。
この先いったいどーしたいのか自分でもわかってないと思う。
にしても、昔の話を見たらちょっと付きあってたレベルじゃないし。
あのまま結婚しても違和感がない勢いだったわけで。
それなのにいきなりあんな状況になるし。とても深く傷ついたと思う。
それでも何とか気持ちを整理して新たな生活を始めたら再会って……
見てて椒子さんがとってもかわいそうな気分になったよ。
尋の所業を考えたらからだに意地悪したのも許せる気がした。
姿が変わった後にはとても親切にしてたから十分に償ってるしね。
音楽のこと。
この作品は直接的な言葉ではなく仕草や行動で感情を表現するスタイルで。
音楽も表面的な喜怒哀楽を奏でるのではなく少し引いて空間に充ちている。
引いてても決して印象が薄いわけではなく、場の空気をしっかり主張してる。
光宗信吉さんの十八番の透明感と緊張感のあるピアノが画面を彩ってる。
とってもキレイでどこか物悲しい旋律の素晴らしい音楽です。
光宗信吉さんのファンでピアノ曲が大好き人間だから最高!の一言すね。
今すぐにもサントラが欲しいよ。