前半の中心キャラの歩と同じように後半の中心キャラの希紗も
マテリアルフェアリーらしき存在と交流を持つのです。
そしてマテリアルフェアリーは歩の元にも再び現れたのです。
猫おどりの日に全てが終わったわけじゃないと気づくのでした。
歩は自分に何ができるのかを考えつつあてもなく自転車で走らせ。
ついに二人は出会ったのでした。思ったよりもずっと早くに。
歩と希紗が出会うことでいくつかのピースが組み合わさって
今ここで起こってることの全体像がおぼろげに見えるかも。
そんな希望的観測とは裏腹に事態は思わぬ方向へと転換する。
大きな構図の変化という意味ではまさに予想通りなんだけど
進む方向は全く予想とは逆だったのが一本取られたなって感じ。
でも先の展開を匂わせながらその裏をかくのも常套手段ではあるね。
横浜編の中心になる4人の関係は互いに一方的な期待で繋がってて、
期待される側の余裕がないと関係が崩壊してしまう危うい関係。
マテリアルフェアリーを4人の中で一番最初に目撃したりえぞうは
自分から正樹に興味を持たせといて自身は途中で投げてしまう。
そんな得体の知れないモノより成基との関係が大事だったから。
だけど成基と希紗の間にマテリアルフェアリーが絡んでると知ると、
見なかったことにして忘れてたそれを今更に思い出すのだった。
もちろん謎を解きたいのではなく成基との繋がりが欲しかったから。
外面は「いい子」だけど利己的な側面が一番ハッキリ見えてたりして。
正樹はりえぞうに気があるっぽい感じで
フェアリーの話は接近するいい機会だと思ってたのでしょう。
しかしりえぞうの気持ちは違う方に向いてて報われない展開で。
この4人の中では一番最初に関係が切れつつあったのでした。
だからなのか須河原さんの調査に進んで協力したりもして。
そして4人の中で一番最初に自分たちの関係の問題に気づくのです。
で、ここに実は深山三姉妹の長女の美佳が絡んでくるのだった。
美佳が正樹に興味を持った理由は最初に思ったのと全然違ったけど
この作品の本質が人間関係なのを考えれば実にらしいなと。
田菜編の人と横浜編の人の意外な繋がりが見えたりもするし。
フェアリーに関する謎解きがこの作品の本質ではなく
人間関係にフェアリーが絡むことでそこに化学変化が起こるというか。
歩と希紗が出会ったことによる劇的な状況の変化がまさにそんな感じ。
フェアリーに絡めて語られる言葉もその時の関係を暗喩しているし。
「そこにあるけど今まで見ようとしなかったこと」というのも
直接はフェアリーの話だけど自分たちの関係にも当てはまるわけで。
そんなわけで20話の最後には関係が悪い方向に極まった状況で
みんなこのままじゃダメだと正樹がやっと気づいた段階です。
残り6話で今よりはマシな何らかの関係に収束するんだろうけど
そこにフェアリーがまた劇的に絡んでくるんじゃないかな。
さていったいどんな終着点を見せてくれるのでしょう。