新房さんといえば視聴者の度肝を抜く表現を好んで使う人で
前作の月詠でも作品世界を壊さない範囲で最大限に遊んでた。
そして今作は世界背景の曖昧な4コマでさらにナンセンス系。
無制限の表現ライセンスを与えたようなものかもしれない(笑)。
実際、1話から試せることは何でもやる!みたいな路線だったし。
そんな感じで表現の実験を存分に楽しんでるこの作品。
5話では臨時ニュースに使われるL字フレーム(逆だけど)が登場。
もはや決まり事ならば何でもパロネタにするつもりのようで。
ちなみにL字には天気予報(降水確率)とヘッドラインニュースが。
ニュースはダーマの神殿で遊び人への転職が~みたいな話だった(はず)。
で画面の中ではいきなり(最終兵器)一条さんが雨乞いを始めて
空はにわかにかき曇り降水確率が凄い勢いで上昇するのでした(笑)。
変わった表現の例をもう一つ。
ぱにぽには学園モノと言うことで役付でないキャラもいます。
普通なら目立たない程度にそれっぽいキャラを並べるんですが……
この作品ではエキストラは男と女の2種類だけで全部同じ顔です(爆)。
もちろんそれだけだと結構壮観な絵面になるので色が薄くなってる。
居るけど居ないのと同じまさに背景のようなエキストラの扱いです。
(原作は4コマなのでエキストラは作品上に存在しない)
どーせ背景なんだからと6話では顔が植木鉢になってたりするし。
そしてそれがなんの違和感もないし。脳が汚染されている!(笑)
月詠の時もやっていた舞台セット風のレイアウトも多用してる。
タライが落ちたり手前の開いたセット風は月詠でもやってたっすね。
でも月詠の時はまだ舞台の中と外の境界がハッキリしていた。
表現では遊んでたけど物語としては一つの筋が通ってたから。
(最後の最後に舞台が回転してたけどな)
しかしこの作品では舞台の中と外の境界すら曖昧になってたりして。
いきなり毒を盛ろうとした(最終兵器)一条さんを撤収するため
スタッフがわらわら出てきたり、画面の前をADさんが横切ったり、
存在を忘れ去られたメソウサがすごすごと舞台から降りてみたり、
(地味)くるみのいかさまサイコロの実演が照明付だったり。
確かに何をやっても許容できそうな作品だけど、よーやるよ。