現在進行形で上映中の50分×6部作の劇場アニメシリーズ。
上映が終わった分は各バンダイチャンネルで有料配信中です。
原作はWEBコミック誌(ブラッド)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※レンタルDVDはセルDVD/BDと同時にリリース(2章までリリース済)
現実とは違う世界。現代とは違う時代。近代にどこか似ている世界。
この世界には化石燃料がなく内燃機関による文明も存在しなかった。
そのかわり人は石英に力を伝え動かす魔力のようなものを持っていた。
物体に張り巡らした石英を制御し動力とすることで文明を発展していった。
主人公のライガットはこの世界では珍しい魔力のない「能なし」だった。
魔力が無いので機械を全く使えず自分の手で畑を耕して生活していた。
そんなライガットの元へ学校時代の友人であるホズルから文が届いた。
今はクリシュナの国王となったホズルに会いに首都に来たライガットは
ホズルに隣の大国アテネス連邦による領内侵攻を伝えられるのだった。
しかもアテネスの先鋒の指揮官が同じ学友だったゼスだと言うのだ。
絵はいいと思う。さすがに劇場で上映してるだけあるかなって感じで。
ロボットによるアクションも派手だしよく動いてるのでいいと思います。
主人公がいきなり凄いロボットを動かすのもお約束だけどいいとは思う。
でもロボのアクションに尺を割きすぎなので中身が薄いとも感じるかな。
敵対する国家と友人関係の間で悩むみたいな構図の作品のはずなのに
人間描写も生活描写も尺の関係でかなりおざなりで響いてこないから。
それとゼスが賢いという設定のわりに思慮が足りないのが気になるね。
降伏をしろというのにその条件を知らないとかお馬鹿さんですか……
条件を知ってても同じことを言えたのかそっちの方が興味がわくよ。
リィも敵国に攻め込んで散々先制攻撃しながら蛮族とか言ってるし。
どーにもこの作品は感覚的にしっくりこない部分が多いのでした。
絵は大事だと思うけど、描く内容はそれ以上に大事だと思うのですが。
内容の問題にアニメ脚本や原作の問題も少なからず有るだろうけど
1クール程度の長さでロボットアニメをやることがそもそも無謀な気が。
ロボットアニメはその性質上アクションに割く時間が結構あるわけで。
そこで人間模様とか国家の関係とか描きたいなら1クールじゃ無理です。
ロボットが活躍すれば後はどーでもいいぐらいに割り切らないとダメ。
それか逆にロボットはあくまで道具として脇に追いやるぐらいすべき。
この作品はたった1クールの尺でロボットを活躍させ物語を描いてるから
底の浅さが気になってしまうのでした。
まぁ、連作劇場版という収益スタイルが根本の問題ではありますね。
6部作だってかなり無茶なので、12部作とかおよそ現実的じゃないし。
でも現在のテレビアニメの採算性を考えると仕方ないかなとも思う。
話数が少なすぎでレンタルもないコミックスの抱き合わせよりはマシ、
と考えるべきなのでしょう。