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青い花 1~11話

7月からフシテレビ(のみ)で水曜日の深夜に放送してた全11話の新番組。
BSフジでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はサブカル?誌(エロティクスF)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは10/23から
万城目(まんじょうめ)ふみは両親と小さい頃過ごした鎌倉へ帰ってきた。
でもふみは戻ってきたく無かった。千津ちゃんと離れたくなかった。
ふみは従兄弟の千津ちゃんが(恋愛的な意味で)好きだったから。
悪いことばかりではなく鎌倉に戻ってきて良かったこともあった。
小さい頃とても仲が良かったあーちゃん(奥寺あきら)との再会だった。
いつもあーちゃんの後をついて回り、たびたび泣いては困らせていた。
その度に「ふみちゃんはすぐ泣くんだから」と言いながら助けてくれた。
そんな関係だったのにいつのまにか記憶の中に埋もれて忘れていた。
偶然にも再会して声を交わしていたのに互いのことに気付かなかった。
10年の歳月は二人の姿をあまりにも変えてしまっていたから。

あーちゃんとの再会は千津ちゃんと離れることの寂しさを紛らわせた。
しかし千津ちゃんの結婚という残酷な現実がふみに前につけつけられる。
千津ちゃんは、従兄弟で、女で、だからこれは仕方ないことなのだろう。
鎌倉駅で電車を待つふみの目から涙が流れ落ちていった。
ふみの姿を見つけ駆けてきたあーちゃんはふみの涙に気付いた。
そして「ふみちゃんはすぐ泣くんだから」とハンカチを差し出した。
その一言は10年の月日を軽く飛び越えた。

とってもキレイ、です。透明感があって凄く素敵です。
繊細で微妙な心理を見事に描ききっていてビンビンに響いてきます。
淡い色彩と水彩タッチの柔らかい背景と優しい音楽が心地よいです。
映像作品としての完成度は素晴らしい!としか言いようが無いです。
スタッフがそうそうたる布陣だと実感できる作品に仕上がってます。
この作品を見てて「あさっての方向。」のことを思い出したよ。
作品に充満する透明感や仕草や行動を丁寧に描いてるのが通ずるし。
映像や脚本の完成度の高さや感情描写が秀逸なとこも共通してたから。
内容は全く似てないけどね。

この作品は舞台設定的にもテーマ的にもマリみてに近いです。
マリみてほど清く正しくはなくてもっと現実に近い内容ですが。
そしてマリみてよりもっと踏み込んだ女同士の恋愛をやってます。
マリみては友情以上だけど恋人未満みたいな関係が大半だから。
その先の生々しい部分を見せることに抵抗が有る人が多いのかね。
百合という言葉から期待されるのはもっとライトなものだろうし。
私はその手の女同士で仲がよい程度のは百合だと思ってないけどな。
(その程度で百合だと少年マンガの大半はBLになってしまう)
そして恋愛を描くならママゴトじゃなくてもっと先まで描いて欲しい。
キレイゴトではない生々しいキレイでない部分まで描いて欲しいよ。
その方が共感できるし、心に響いてくるから。
まぁ、こんな意見はアニメを見る人としては異端かもしれんが。

すぐ上に生々しいと書いておいてなんだけど、、、
この作品はそれほど生々しくは有りません。
現実離れしてはいないけどキレイでない部分はかなり抑えてあります。
微妙な距離感や割り切れない感情はしっかり描いてはいるけど、
心の内のドロドロぐちゃぐちゃだったりする部分はあまり見せません。
ハッキリとは見せてないだけで無くなってるわけではないですが。
物語の端々で氷山の一角が姿を見せるように心の内が垣間見えます。
キレイでない内面をキレイに見せてるのは凄いかもとか思ったよ。
ちなみに原作でもそのへんは踏み込まずさらっと描写してあります。
(アニメを見た後に原作を買ってきて見比べた)
その描写を尊重しつつより透明感のあるキレイな映像にしたのです。
原作がそのまま動いてるわけではなくて純化して凝縮してあるのです。
これこそ本当の意味の映像化だ、と思った。

この作品のキレイで柔らかい雰囲気の一端を担ってる背景のこと。
水彩っぽいタッチと言えば知る人ぞ知る小林七郎さんの背景っすね。
(今期は他に大正野球娘。もやってます)
水彩っぽいタッチで硬い構造物を柔らかく描いてるのがいい感じです。
私はこの小林七郎さんの柔らかいタッチの背景が凄く好きなのでした。
最近はやたら現実を模倣した描写が流行っててそれも嫌いではないけど、
アニメはせっかく手で描くんだから表現はもっと自由でいいと思うのです。
そして水彩っぽい背景にCGの電車が見事に調和してるのが何か凄いです。
単純にトゥーンを使っても水彩っぽい背景にはそう馴染まないだろうに。
背景とキャラ絵とCGを違和感なく馴染ませるため頑張ったんだろうなと。
そんなとこからもこの作品が凄く丁寧に作られてるのがよくわかります。

主題歌がランティスなのはフジらしからぬと言うか、絶妙と言うか。
何しろ透明感のある歌と言ったらランティスの独壇場だからね。
いかにもなアニソンではないけどアニソン以外にはあまり無い音楽だし。
実はOPを最初に聞いた時JPOPにしてはランティスっぽいとか思った(笑)。
ふみとあーちゃんがくるくる回ってる映像もキレイで素敵だったよ。
二人が裸になってる最後のカットもなんだかとっても意味深だし。

肝心の内容のこと。
オープニングでふみとあーちゃんが踊ってるのでてっきり二人の話かと。
いや、この作品がふみとあーちゃんの話なのには違いないんだけどさ。
そーでなくててっきり二人が恋愛する話なんだと思ってたということ。
このアニメはそうではないけど、物語の先ではそうなりそうでもある。
アニメは一つの区切りとして終わってるけど原作は先に続いてるし。
この先、二人の関係に変化をもたらす予感をさせる終わらせ方だし。
オープニングの最後の裸の二人のカットは意味深だしってことで。

二人の関係に転機が訪れたときにあーちゃんはどう反応するのかな。
恐らくはふみが自分の中の感情を自覚して想いを告げると思うので。
女同士に嫌悪感は抱かないみたいだけどそれはあくまで他人事だし。
ふみのことは好きだろうけどそれもあくまでも精神的な話しだろうし。
気持ちを受け入れたとして果たしてその先の関係に進めるのかなと。
二人には悪いけどすんなり行かない方が物語的には面白いわけだし。
精神的には許容できても肉体的にはどーにもならないことってあるから。
案外、精神さえ許容できれば肉体関係なんて慣れなのかもしれないけど。
作者が二人の関係にどんな未来を描くのかとっても興味がわきます。
2期は望み薄なので話の続きに興味があったら原作をって感じですか。
(原作はまだ1巻しか買ってない)

この作品がふみとあーちゃんの恋愛ではないってことは他にあるわけで。
シリーズで中心に描かれてるのはふみと杉本先輩の関係になってます。
と言うか、ふみと杉本先輩の関係の始まりから終わりまでを描いてます。
上で一つの区切りになってると書いたのはつまりそーいう意味です。
杉本先輩と恋愛関係である間もふみにとってあーちゃんは特別な存在で、
約束がブッキングしたら先輩よりあーちゃんを優先したりなんてことも。
薄情とか言われようと普通は友達より恋を優先したりするもんだろうに。
あーちゃんも先の約束だからとか気にしなくていいって言ってたけど。
ふみがそうしたいと思ったのです。それが何なのか自覚はまだ無いけど。
杉本先輩への恋愛感情は思い違いだったとか言ってるわけではないよ。
ふみはこの時は確かに杉本先輩のことを好きだったのだから。
あーちゃんに対するまだハッキリとした形の無い感情もあっただけで。

好きだけど、想いが相手に届かないと思い知って、諦めて。
だけど諦めたからすぐに感情が消えてなくなったりはしないわけで。
諦めて割り切って新たな恋を始めたはずなのに、割り切れてなくて。
ふみと杉本先輩は互いに好き合っていたのに、関係は脆く壊れてしまう。
結ばれて幸せになる人の影で傷ついてる人がいるのは他にもあったけど、
互いに好き合っているのに壊れてしまうのってアニメでは珍しいなと。
(対象年齢の高い少女マンガだと普通に有りますが)
ふみが杉本先輩に「私はちゃんと諦めました」「諦めます」って言うけど
これ千津ちゃんを「諦めました」先輩を「諦めます」と言ってるわけで。
気持ちはまだあるけど(勝手な)先輩とはもう付き合えませんと言ってる。
引っ込み思案で押しに弱いふみがハッキリ自己主張したのが印象的だった。

そー言えば、ふみを見ててどこかでこんなキャラを見たなと思って。
誰だっけと記憶を手繰ってて気付いたよ、どこか千尋(ef)に似てるんだ。
ふわっとした喋り方とか口調とかの雰囲気がどことなく似てるのです。
いつもは控えめなのにここぞで自己主張するのも似てるとは言えるかな。
(性格付けとかそんなに似てるわけではないですが)
千尋を視点にするとこんな感じになるのかもとか思いつつ見てました。
まぁ、千尋が好きな相手は女の人ではありませんが(笑)。
でもどちらも頼りになる相手を好きになるという意味では全く同じです。
よーするにふみの相手側が男役(肉体的な意味ではなく)ってことです。
杉本先輩なんて(内面はともかく)外見はまんま女子校の王子様だしな。
あーちゃんも小さくて可愛くて元気で優しいごく普通の女の子だけど、
ふみにとっては凄く頼りになる存在なわけだし。
見た目だけならふみの方が背が高いくて大人っぽいんだけどね。

学校と制服のこと。
この作品にはふみの通う学校とあーちゃんの通う学校が出てきます。
江ノ電の同じ駅が最寄駅なのでかなり近い場所にあるみたいっすね。
うちあーちゃんが通ってる藤が谷女学院がミッション系の伝統校です。
広い敷地に幼稚舎から高等部まで存在してて古くて雰囲気が抜群の。
マリみての舞台に近いとか言えばもう説明が終わるかんじ?(笑)
舞台は伝統的だけど中にいる人たちはさすがに現代的だったりして。
制服もそのへんにありそうな普通のセーラー服だし。
それっぽいのは初等部の子の「お姉さまおはようございます」ぐらい。
そこに初遭遇した(高等部から入学の)あーちゃんの顔は見ものでした。

ふみの通う松岡女子高等学校はごく普通の学校って感じでした。
アニメには出てきてないけど原作だと頭良さそうな記述があります。
そして松岡女子の制服はジャンパースカートでちょっとシックな感じ。
(いまどきの子にはかわいくないとか言われそうでもある)
こっちの方が清楚な雰囲気なのでてっきり伝統校の制服だと思ったよ。
まぁでもセーラー服の方が歴史があるから伝統校には相応しいのかも。

原作とアニメの違いのこと。
アニメ(の前半)を見てから原作の1巻を買ってきて詳細に見比べました。
1巻は5話の途中までと対応しててサブタイトルは原作のを使ってます。
(どこぞで聞いたような作品の名前が並んでます)
内容はほぼ原作に沿ってて見た目やキャラに全く違和感は有りません。
でも原作をべたーっと映像化してるわけではなく再構築してあります。
シーン構成を入れ替えてると言う意味ではなく、入れ替えてもあるけど。
内容を一度完全に消化した上でストーリーがより自然に流れるように、
より雰囲気を突き詰めるように、一から書き直してあるみたいな感じ。
原作通りのセリフも多いけど、原作と違うセリフも少なくないよ。

この作品の原作はセリフやモノローグであまり説明をしないのです。
曖昧なものも言葉にするとたちまち曖昧でなくなってしまうから。
曖昧な感じを、微妙な感じを、雰囲気で伝えようとしてるのです。
アニメもその手法を尊重して突き詰めて映像化をしてるわけです。
原作よりもさらに言葉を削ぎ落として雰囲気を突き詰めているし、
かと思えば描写や言葉を足してわかりやすくしてあったりもする。
単純に足すだけでも削るだけでもなく一つの理想形に組み直してある。
全体の尺としては原作をそのまま映像化しても大差なかったのです。
でもディティールには驚くほどに手を加えてある。
原作の印象を全く損なわないけど全く違うもう一つの完成形と言うか。
これが並みの作品と凄い作品の違いなのかな、なんて考えてしまった。

アニメと原作と見比べててある内容が落ちてるのに気付きました。
原作1巻の最後のあたりにあるふみの「私の初恋~」の部分のこと。
この内容は物語の核心なのだからやらないはずはないと思って。
アニメは原作の内容を尊重してるからどこかで出てくるはずだし。
最終回で初恋がとやってるからそろそろかと思って身構えてみたり。
しかしいつまたっても出てこないでエンディングテーマが流れ出す。
アレ?ここで終わり?ずいぶんあっさりした最終回だな……
とか思ってたらエンディングの後に凄いのが控えてましたよ。
最後の最後にこの内容を持ってくるとはスタッフはやってくれたぜ。
物語の終わりではあるけど新たな始まりでもあるみたいなシーンで。
この作品があくまでふみとあーちゃんの物語だと思い知らせてる。
キレイで素敵なラストシーンに思いのほか感動してしまいました。

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