7月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は萌え4コマ誌(きららMAX)のマンガで雑誌で読んでます。
※セルDVDのリリースは10/8から(レンタルは10/30から)
祖母を亡くして中学生にして身寄りを無くしてしまった中町かな。
家を無くしたかなは住処と生活費のため風神新聞専売所へやってくる。
その専売所はよく言えば個性的な女の子ばかりが集う場所だった。
小学生なのに一番シビアで黒くて大人らしい所長代理の天野咲妃(さき)。
無邪気で元気で全ての料理を激甘にするパティシエ志望の北岡ゆめ。
一見すると沈着冷静だけどゆめが絡むと見境がなくなる南ゆうき。
お金が大好きで一人称は僕だけどこの中では一番普通っぽい東ひなた。
美人なお姉さんなのに女の子大好き妄想&セクハラ魔人の西田はるか。
かなは彼女たちに囲まれ振り回され教えられながら日々を過ごしていく。
女の子メインで日常の何気ない出来事を誇張して面白おかしく描く。
最近良くあるそんなスタイルの作品に新たなタイトルが加わりました。
てゆーかきららに掲載されてる作品ってほとんどそんなのばっか(笑)。
題材が違うとかキャラが違うとかだけで外枠は似た作品ばかりです。
アニメ化されてるのは似通った作品の中で印象に残る作品なのです。
つまりある程度の水準には必ず達してると言うことになるわけです。
(ドージンワークだけは人気のわりに内容がアレだったけどな)
雑誌で原作を読んでる時はまぁまぁ面白いなぐらいに思ってたんですが、
(比較のため)コミックスを買って一気に読んだら思ってたより面白かった。
まとめて読んだ方がそれぞれのキャラがよく見えるからなのかもしれない。
はるかは強烈だからわかるけどひなたは細切れだとイマイチ印象が弱いし。
コメディのセンスも話の組み立てかたもまとめて見た方がよくわかるから。
コミックスで一気に読むと「けいおん!」よりも面白いんじゃないかな。
「けいおん!」は雑誌でもコミックスでも印象があまり変わらないから。
(キャラや内容がシンプルで細切れで読んでもわかりやすいから)
アニメだと見せ方や膨らませ方で「けいおん!」の方が面白いですが。
でもこっちも映像としても内容としてもなかなかいい線行ってると思う。
見ててきらら作品のアニメって結構恵まれてるんじゃないかと思った。
ドージンワークはアレだったけど(爆)。まぁ、アレは原作がアレだから。
女の子メインで日常の何気ない出来事を誇張して面白おかしく描く。
というスタイルの作品の中でこの作品が他より際立っている特徴は、
やっぱりキャラが濃い~ということに尽きるかなと。特にはるかが(爆)。
美人でスタイル抜群のお姉さんという見た目だけは文句無しなんだけど、
小さい女の子が大好きで、妄想が激しくて、セクハラしまくる残念な人。
百合なんてキレイな表現ではとてもいい表せないまさに変態な人です。
(「まりあ†ほりっく」のかなこよりももっと突き抜けてる)
他のキャラも一見すると普通に見えていても変な属性を持っているし。
しかも作者が女性でキャラに生身感が有るので余計にクセが際立ってる。
アニメではコメディ表現がパワーアップしたのでよりいっそう濃い~よ。
キャラがとても濃い~ので当然ながら印象もとても強くなってます。
ただこれだけキャラが濃い~とついて来れない人も結構いそうだなと。
アニメの出来のわりに人気がもうひとつなのはそのへんかもと。
アニメでは原作よりもコメディ表現がパワーアップしてますが、
原作からアニメで大きく変わってる部分はもう一つ有るのでした。
それは冒頭のお葬式のシーンを始めとしたシリアスな雰囲気の描写。
かなが日々過ごす中で嬉しかったり悲しかったりするシーンの描写が
原作よりもじっくりと情感たっぷりに描かれているのです。
コメディだけでなくシリアス要素も原作よりパワーアップしてるのです。
原作に比べてコメディとシリアスのコントラストが強くなってるのです。
原作の持っていたエッセンスを拡大コピーしたみたいになってるのです。
これだけかけ離れた要素が分離せずよく成り立ってるなと感心するよ。
まさしく原作者やアニメスタッフのバランス感覚の賜物なんだろうなと。
内容について。
アニメだけ見た時もかなりアレンジが入ってるのはわかりました。
少なくともミュージカル仕立てなんて原作にあるわけないからね。
どのぐらい違うか気になったのでコミックスを買って比較してみました。
ちなみにこれの原作が面白くないから今まで買わなかったわけではなく、
きららはこのレベルがゴロゴロしてるから全部買うとキリがないのです。
「けいおん!」もアニメ化されなければ2巻は買ってなかっただろうし。
(それでも7作品ぐらいコミックスを買い続けてる)
で、比較しててわかったのはかなりリミックスされてると言うこと。
原作の構成そのままで内容を追加して膨らませてるわけではなく、
エピソードを組み合わせたり切り貼りして1話毎にまとめてあるのです。
キレイにまとめるために内容を差し替えてる部分も少なからず有ります。
さらに原作にないオリジナル要素もかなり大量に追加されてるのでした。
キャラ描写や雰囲気は原作に忠実だけどネタはそのままではないのです。
アニメを見てて面白かったなら原作も読んで比べてみるといいかも。
エピソード順も原作そのままではないし飛ばしてる内容も有るので。
少し驚いたのがエンドフリップでいろんな人が絵を描いてるところ。
よーするに新房アニメで毎度やってるアレですよ。
真似ようと思えば出来るのに今まで誰も他の作品でやらなかったアレ。
新房アニメであそこまで徹底的にやられると真似にくいのだろうけど。
きららもスターチャイルドも新房アニメと現在進行形で関係があるから
どっちか(もしくは両方)の関係者がやりましょうとか言ったのかな?
場面転換で挿入されてるワイプのロボは実は原作者の自画像なので、
もしかしたらひだまりスケッチの体裁に似せてきたのだろうか。
せっかくコミックスを買ったので1話ごとに簡単に比較などを。
って書いてたらちっとも簡単じゃなくなってしまったけど。
1話「はじめての、ひとりぼっち…」
原作の1話・2話の前半・1巻の巻頭カラーを使ってます。
この回は構成が多少変えてある以外はかなり原作に近い内容です。
かなが専売所に入るプロセスは原作とアニメで違ってたりしますが。
みんなが配達してるシーンやかなが料理をするシーンは追加分です。
原作だとかなの部屋で宴会してるとこでゆめがご飯を出してくれます。
最初は甘くて美味しいと食べてたけど、オニギリがチョコ入りで(笑)。
ちなみにアニメには出てきてないけどひなたは雑草料理をつくります。
お金大好きでケチだから(爆)。OPで雑草を摘んでるカットあるでしょ。
2話「はじめての、新聞配達」
原作の2話の後半・3話の後半・7話の後半・8話を使ってます。
この回は初めての新聞配達とその準備という主題で再構成してあります。
アニメと原作を見比べるとあまりに見事に再構成されてるから驚くよ。
再構成されてる関係で違いが山ほど有るので印象的だったのをいくつか。
まずUFOに攫われるネタが原作(の少なくともここ)にはありません。
原作だと朝3時の新聞を下ろすドスンという音で目覚めてしまうから。
自転車の練習から歩いて配達するまでに原作だと少し間があります。
役立たずだと思ってたけど出来る範囲で手伝わせて貰えたみたいな、
見てるこっちまで嬉しくなる構成は見事なリミックスだったのでした。
あとそれぞれのキャラの暴走っぷりも原作より凄いことになってます。
ゆうきがゆめを自分が危ないからと引っ張ってくとこがまさにそれ。
3話「はじめての、スマイル」
原作の3話の前半・13話を使ってます。
この回は代理とかなのスマイルネタにみかちゃん転校話を混ぜてあります。
原作は1コマのかなのヤバイ笑顔をここまで膨らませたのにはビックリだ。
つまりみかちゃんと一緒に拡張に出かけるあたりも当然オリジナルです。
いきなりアラン・スミシー(おいおい)を訪問するのももちろんオリ(以下略)
かなが笑顔の練習するとこも最後の光スマイルも全部アニメオリ(以下略)
居留守のお宅の前で火事だと叫ぶ部分は原作の内容をリミックスしたもの。
ちなみに原作だとみかちゃんの尊大な自己紹介の後に担任のツッコミが。
「はい次はデレ期の久地院から一言」「そんな者はおらぬ!!」と(笑)
(原作のギャグの全てをアニメで使ってるわけではない)
4話「はじめての、プール」
原作の4話を使ってます。
この回は原作の1回分をそのまま怒涛のように膨らませてあります。
追加された内容は見れば一目瞭然のミュージカルをやってる部分です。
プールでしょとか働く少女は様になってるけどペロンペロンって(笑)
水着で配達するとこなんか原作は出かける部分しかなかったりする。
あと原作だとかなは見送る側でみかちゃんもまだ登場してません。
かなの初配達は7話でみかちゃんが登場するのも当然そこなので。
最後のオチも原作は休刊日に他の仕事もお休みにしてあげるでした。
5話「はじめての、みんなでお風呂」
原作の6話の前半・14話を使ってます。
原作だと1回しかない台風のエピソード(6話)を5~6話の2回に分割して、
照々法師の話(14話)とお風呂の話(たぶんオリジナル)を混ぜてあります。
記憶が間違ってなければこのお風呂エピソードは原作にはないはず。
お風呂に行くエピソードは原作にも有るけどこれとは全然違うので。
※2巻までには収録されてません
あと水着で雨の中に出たりどっちがネコ?なあたりも追加分です。
このネコの意味がわからない人は「タチ ネコ」で検索してみよう(爆)。
ちなみに原作のお風呂エピソードはいつも行く銭湯が改装でお休みで
新しく出来たスーパー銭湯に行こうということになる話です。
かながスーパーとお風呂がくっついてる?とか変な想像をしてたりする。
そして肝心のお風呂シーンが1コマだけ&湯気で何も見えないという(笑)。
ありえない!とはるかさんが発狂しておりました……
にしてもテレ東でよくこんな裸乱舞な内容を流そうと思ったよね。
おかげで後半のお風呂シーンは湯気とネコマスクが画面を飛び交います。
それどころか内容がカットされて足りなくなった時間に名場面集って。
本来の姿が見たい人はDVDでご覧下さいってことなのでしょう。
6話「はじめての、恐い話」
原作の6話の後半を使ってます。
この回は原作の半パート(3ページ)に怒涛のように内容を足してあります。
原作には停電になって怖い話をするのと最後の新聞が来ないしかないです。
トイレに行ったりみんなで2階に登って大騒ぎするのは無いってことです。
お風呂に行くのが追加分なので帰るシーンや友達と会うのも追加分です。
停電で代理が蝋燭を何本も点けてくれるのも原作とは違ったりします。
あと原作だとまだみかちゃん登場前なのでここにみかちゃんはいません。
7話と8話も予告を聞いた限りは結構オリジナル要素が入ってるみたいだね。