まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

よくわかる現代魔法 1~6話

7月からAT-XとBS11で深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(スーパーダッシュ)でコミカライズを読みました。
※セルDVDのリリースは10/23から(レンタルは10/30から)
魔法を教えてくれる学校。手にした古ぼけたチラシにはそう書いてあった。
魔法なんて他愛ない夢物語。信じるに値しない。普通ならそう考えたはず。
でも森下こよみはその内容を信じたいと思った。自分を変えたかったから。
そして彼女は「姉原十字魔法学院」があるはずの場所の屋敷の扉を叩いた。
辿り付いた場所に確かに姉原十字魔法学院は有った。100年ぐらい前には
既に教える人がいない、という美鎖(みさ)の言葉にガッカリするこよみ。
気に毒に思った美鎖は我流で良いなら魔法を教えてあげると提案する。
これがこよみとPCでコード(呪文)を組み立てる現代魔法の出会いだった。

1話を見たときは迫力はあるし切実だし結構いいかもと思ったんだけど、
2話3話と続けて見ていたら最初考えたよりヘボいかも?と思うように。
そして既に読んでたコミカライズ版とずいぶん内容が違うようなと。
共通する部分ももちろん有るけど大筋からずいぶん違うようなと。
コミカライズ版には原作に沿ってる部分とオリジナル要素な部分がある、
と書いてあるのでどちらもどこまで原作に沿ってるのかわからないけど、
ぶっちゃけコミカライズ版のほうが出来が良かった(面白かった)りして。
アニメならではのアクションも1話は良かったのに3話は妙にヘボいし。
(剣のコードはシルエットの光のほうがカッコイイと思うんだ)
これ現代魔法のアニメとして期待されたレベルに達してるのかな?と。

一番最初の話である2話の内容に関して気になる部分がいくつか。
こよみが美鎖さんの元を尋ねる展開はアニメもマンガも同じだけど、
魔法を覚えたい理由も熱意も習うことになる経緯も大きく違ってる。
いくつもの部活に挑戦したものの上手くできず足手まといになって。
続ければ上達したかもしれないけどそこまでの熱意は持てなくて。
そうしていくつめかの部活を辞めいつものように道具を押入れにしまう。
自分の熱意のなさで道具にも部活の皆にも悪いことをしてると思いつつ。
そんなこよみが初めてどうしてもやりたいと思ったのが魔法なのでした。
というマンガ版では描かれてた理由づけがアニメには無いのだった……
数ページでさらっと描いて有るけどとっても印象的だったこの部分が。
ちなみにマンガだと魔法学校のチラシを発見したのがその押入れでした。
(アニメではチラシの出所は描かれていない)

2話には他にも気になる部分が何箇所かある。
まず美鎖がこよみに魔法を試させるとこでデーモンが召還されること。
デーモンという存在は3話にも出てくるから先に説明をしたんだろうけど、
全てのコードを強制的にたらいに変換するこよみの能力から考えると
ここではデーモンではなくたらいが出現するのが筋だと思うのですが。
(コミカライズ版だと最初の実験でも当然のようにたらいが出現する)
アイドルが襲われてるシーンに偶然こよみが居合わせたシーンで
暴漢に襲われたのを防御魔法みたいので跳ね飛ばすのも意味不明だし。
アイドルにかけられた魔法が消えて観客が帰ってくのもわかりにくい。
それなりに出来てた1話に比べてずいぶんと作りが雑だなと感じたよ。
そして3話ではアクションシーンの見た目までずいぶんとヘボく……

クリスマスショッパーのエピソードにも納得いかないとこがいくつか。
クリスマスショッパーの話は今回の6話中3話分(#1#5#6)を使う内容で、
1話読み切りの他の回よりも大掛かりだしとても盛り上がる内容です。
弓子が魔法使いを目指した切実な理由を描いたいい話でもあります。
アクションも他の回に比べれば断然マシでそこそこ見応えがあります。
小さな弓子とこよみが出会い交流し手助けする光景は結構素敵です。
でも、このエピソードには根本的な論理の破綻がいくつもあるのでした。
魔法を科学で再構築した作品だと「とある魔術の禁書目録」があるけど、
それとコンセプトだけでなくて論理の破綻っぷりまでそっくりだ……

どのへんの論理が破綻してるかというと、、、
こよみが見てる世界があくまで過去を再構成した映像ってところだね。
それが論理的におかしいって意味ではなく破綻の最大の原因ってこと。
過去を再現してるなら見るだけで干渉できないのが普通だと思うよ。
どんなに現実に見えてもどんな危機を目の前にしても何も変えられない。
その特性を利用して切ないストーリーに仕上げることも可能なわけで。

再構築した後は干渉が可能だとしてもそれは再構築した場の話なわけで。
よーするに干渉してるのは過去ではなく分岐した可能性に過ぎない。
こよみが何かして変わるのは再構築した世界で過去ではないのです。
美鎖がこよみに座って時間まで待ってるのがオススメと言ってるのは、
この世界で弓子を助けることは意味がないって意味でもあるのです。
意味がないうえに致命傷を受けたら本体にも重大な影響が出かねないし。
(精神が肉体に多大な影響を及ぼすのは論理的にも筋が通ってる)
それでも助けようとするこよみの行動も感情的に筋は通ってるわけで。
弓子を助けようと頑張るのは手に汗握るし感動的ではあります。

でも、ここで描かれたのはあくまで過去を再構築した世界での話。
現実の過去のこのシーンにはこよみは存在しなかったわけで。
最終的にこよみの能力によって解決したシーンにこよみはいない。
と言うかこよみの能力がなかったらここは切り抜けられないわけで。
弓子も美鎖もギバルテスに殺されちゃう未来しか浮かばないんだけど。
それに弓子とこよみと出会うことに意味があったふうに描いてるけど、
この設定だと弓子の側には出会いは存在しなかったわけで……
弓子がこよみと出合ったことで得たものも無かったことになるのです。
せっかく描いた内容が全て無意味になる物語構成ってどうなのかなと。
こよみが実際に過去に行って弓子に会ってれば筋は通ったのにね。
そうすると今度は弓子や美鎖との出会いのシーンを変える必要があるが。
(弓子との最初の出会いで弓子がこよみを知ってた方が面白かったよ)

ちなみにコミカライズ版を読んだのは描いてる人のファンだからです。
※理由がないとまずコミカライズ版は読みません
エロマンガ(18禁)を描いてた頃から話の組み立てが少し気に入っててね。
最近描いてたみょーな設定とストーリーの百合マンガも面白かったよ。
だからこの人の絵が動いてるのはちょっと感慨深かったりして。
あ、原作のイラスト=コミカライズ版を描いてる人です。

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