まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

クロスゲーム 1~17話

4月からテレビ東京系+α(18局)で日曜日の朝に放送してる新番組。
AT-X・BSジャパンとキッズ(7月~)でも放送しています。
原作は少年誌(サンデー)のマンガで読んだことはありません。
※レンタルDVDはセルDVDと同時にリリース(1巻はリリース済)
スポーツ用品店の息子の樹多村光(こう)は小さい頃から家を手伝っていた。
仕事の関係がある近所の月島バッティングセンターによく出入りをしてた。
その家の四姉妹とは互いの家を行き来するほどに仲のよい関係だった。
中でも同じ歳で同じ日に生まれた次女の若葉とは特に仲がよかった。
小5という恋愛にはまだ幼すぎる二人だが、その間には確かな絆が有った。
楽しそうに未来の話をするほど明日のことに不安なんて持たなかった。
明日は今日の続きだと信じて疑わなかった。あの日が来るまでは……

よく絵が古い作品のことを「昭和」とか形容をするけど、
まさにこの人(あだち充さん)こそが昭和テイストと言えるわけで。
当時絶大な人気を誇ってたタッチが20年ちょっと前の作品だし。
この作品なんかタッチの頃から何ひとつ変わってないから……
20年前の絵柄と作風のまま今でも少年誌でやってるのが凄いよ。
(同じく長く描いてる高橋留美子さんはすっかり勢いが落ちたのに)
そして未だに結構売れてるのがまた凄いです。

何も変わってないのってワンパターンではと思う人もいるでしょう。
いやワンパターンと言うかマンネリな作品なのは間違いないです。
ワンパターンには違いないけどただのワンパターンじゃないんです。
私は勝手に「偉大なマンネリ作家」とか呼んでますが(笑)。
この人のパターンはそれ自体が一つのスタイルになってるのです。
例えば水戸黄門のように同じパターンを徹底的に踏襲するのです。
同じパターンの中でいかに面白くなるかを追求してるわけです。
だから新鮮味はないのに一度ハマると抜けられなくなるのです。
毎度似たような顔の主人公とヒロインなのについ読んでしまうのです(爆)。

あだち充スタイルの最たるものといえばやはり幼なじみでしょうか。
幼なじみが出てこないとあだち作品という感じがしないぐらいです(笑)。
もちろんこの作品にも出てきます。ヒロイン&ライバルキャラとして。
最初は若葉の方がヒロイン(相手役)かと思ってたんだけど何と……
タッチの時も主人公に近しい人が××したけど、いきなり1話でとはね。
何かいつものあだち作品より展開が早回しのようなとか思ったりして。
原作は読んでないんであくまでもアニメだけの印象ですが。
H2(マンガ)の露骨な引き伸ばし手法に幻滅して読むのをやめたんだけど、
こんな感じで描いてたなら今でも読み続けてたかもなんて思ったよ。
あ、その昔とても熱心に読んでてコミックスを一通り持ってたんです。
H2で幻滅して全部処分するまでは。

昔熱心に読んでいたということは好みだったからに他ならないわけで。
このアニメを見てたら好きだった時の気持ちがぶり返してきたりして。
最初の方だけ見るつもりがついつい放送分を全部見てしまいました(汗)。
相変わらずのスローテンポで数話だけだともどかしいからもありますが。
でもそのスローテンポで日常やキャラの表情を存分に見せてくれるのが
あだち充作品の最大の魅力であり、作品の心地よさの要因なのでした。
だから朝枠で(恐らく)1年間放送するのはこの作品にとって良かったなと。
深夜枠で2倍速とかで放送してたら魅力がスポイルされかねないから。
(破天荒遊戯のアニメみたく)

この作品の魅力をもっと具体的に言うと、、、
キャラが等身大で親しみ易いからですかね。
少年マンガのスポーツモノは人間離れした超人系のスタイル(Sakiとか)と、
現実の延長線で描いた等身大なスタイル(おお振り)の2種類があって。
その中であだち作品というと後者に属するわけで。
野球マンガとしてはキャプテン・プレイボールの系統に属するのです。
そんな等身大のスポーツマンガの中で画期的に洗練されていたのです。
あっさり爽やかな雰囲気が、汗臭い泥臭い作品群の中で光ってたんです。
いかにも汗を振り絞って頑張ってますみたいな感じではなくて、
飄々としながらでもやることはやって結果を残すみたいなスタイルが。
鬱陶しくはないけどちゃんとカタルシスは感じるというスタイルが。
旧来型のスポーツモノに飽き飽きしてた人たちを引きつけたわけです。
現実離れしてるのよりは現実に近い等身大な作品のほうが方が好きで、
でも汗臭いのも泥臭いのも趣味じゃない私の趣向にハマったわけです。

もう一つの魅力はやっぱラブコメ的要素でしょう。
スポーツモノのおまけとしてのちょっとしたラブコメ要素ではなく、
ラブコメモノのおまけとしてのちょっとしたスポーツ要素でもない。
スポーツモノとしてラブコメモノとしてそれぞれ十二分に成り立ってる。
スポーツモノでここまでラブコメ要素を入れた人って他にいたかなと。
むしろラブコメ作品としての印象の方が残ってるぐらいだし(笑)。
この人は人間関係を描くためにスポーツを題材にしてるわけだから
ラブコメが主でスポーツが従だと言えないこともないですが。

今回のメインになる人間関係は当然主人公の光とヒロインの青葉ですね。
この二人の関係は最初は青葉が一方的に光を嫌っていると言う状態。
最初そうでもなかったけど光の(野球に関する)力は認めていくのです。
でもだからと言って素直になれない複雑な胸の内があるのでした。
(詳しいことは書かないので自分の目で確かめてね)
光の方は青葉の態度をいなしてる感じ。それがまた怒りを誘うんだけど。
そして青葉を見て頑張ることにしたほど青葉の(野球の)力は買っている。
何気に性格が似てて互いに負けず嫌いなのも仲良く出来ない理由かも。
仲がよいわけではなく致命的なほど断裂が有るわけでもない微妙な距離で。
飄々とした光と気の強い青葉のやり取りが見ててなんだか楽しいのです。

そして野球に関しては互いのことを認め合うライバル同士という関係が。
主人公とヒロインが同じ競技でライバルってもしかして凄い珍しいかも!?
青葉の女子野球選手って設定に今の時代ならではかもとか思ったよ。
偉大なマンネリ作家のくせにちゃんと時代にあわせてるじゃんと(爆)。
青葉の態度なんかいかにもツンデレっぽいしね(笑)。
まぁ、ヒロインが気が強いのは昔からこの人のパターンでは有りますが。
そしてヒロインが男キャラの添え物ではないのも昔からそのまんまです。
今では珍しくないけどタッチが描かれた当時は画期的だったんだよ。

ところで、何で青葉は星秀の高等部に入りたいのでしょう?
野球が大好きで女子なのに男子に負けない凄い実力を持ってるわけで。
高校は強い女子野球部のある学校に行ったほうがいいと思うのに。
金銭的な問題かとも考えたけど星秀も私立っぽいしね(理事長がいるし)。
もしかして若葉の見た甲子園の夢が何か関係してるんだろうか。
あの夢でセンターを守ってるのが青葉みたいだし。
17話でセンターは?とか聞いてるところを見ると夢を聞いてるっぽいし。
光と同じように若葉の夢を叶えるために星秀の高等部に行くのだろうか。
でも男子と一緒に甲子園を目指すのって現実問題として可能なのかな。
(青葉の実力なら一緒にプレイするのは十分に可能ですが)
なんかミラクルでウルトラCな方法でそのシーンを実現するのだろうか?
先がとっても気になるよ。思わずコミックスを買っちゃいそうなほど。

青葉と言えばCVが今まさに旬の戸松遥さんなんですが、、、、
※かんなぎのナギ・ToLOVEるのララ
これがビックリするほどにハマってます。
と言うか過去のあだち充作品のヒロインとイメージがそっくりです。
入野自由さんの頼りない感じも光の飄々としたキャラにハマってるし。
声が違うし喋り方も違うのに20年前の作品(タッチ)を彷彿とするのです。
選んだ人が凄いのか、演じてる人が凄いのか、驚きの再現度なのです
ついつい熱心見てしまったのはそのへんも有るのかもしれない。

もう一つ気になったのはこの作品の時代。
ぱっと見は現代でも通用するのです。20年前と今って劇的に違わないから。
でも現代ならあるはずの携帯電話を使ってるシーンが全くありません。
もしかしてこの作品の舞台設定って20年ぐらい前なのかもと思ったり。
(前)校長代理の娘の格好なんて今のオシャレなスタイルとは言えないし(爆)。
単に作者の感性が古くて携帯の存在も失念してるだけかもしれんが……

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