まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

けいおん! 1~5話

4月からTBS系(8局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-TBSでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は萌え4コマ誌(マンガタイムきらら)のマンガで雑誌で読んでます。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/29から
田井中律(りつ)は幼馴染の秋山澪(みお)を引き連れ軽音部の扉を叩いた。
しかし軽音部は部員全員が卒業してしまって活動停止状態にあった。
今月中に部員を4人集めないと軽音部は廃部になってしまうらしかった。
何とか琴吹紬(つむぎ)を仲間に加えたもののあと一人が足りなかった。
そんな時、軽音部を簡単な音楽と勘違いした平沢唯(ゆい)がやってくる。

あれっ?これってユイが主人公だっけ?というのが最初の感想かな。
確かに原作の1巻の表紙はユイだし、すっ呆けた行動が目立ちはするけど。
それでもアニメほどハッキリと主人公っぽく描かれてはいないから。
原作ではどっちかと言うとミオの方が変な目立ち方をしてるぐらいだし。
ムギが多少引いた感じではあるけど4人の扱いはそんな変わらないのです。
なのでアニメでここまでユイを中心に描いたことにはちょっと驚いたかな。
まぁでも、完璧な初心者であるユイの目線を中心に物語を構成することで、
バンドをやったことがない大多数の視聴者が入りやすくなったのかもと。
「けいおん!」を見てバンドを始めたとかいう人も結構いるそうだし。

物語の構成もユイ(初心者)の視点というのを重視しているようです。
回を経るごとにユイがステップを積み重ねていく感じになってるのです。
原作もアニメとそう内容は違わないけどハッキリした区切り感はないので。
どちらかと言うとゆるゆるぐだぐだな感じの作品だったりするので(爆)。
もちろんゆる~~い雰囲気はアニメでも十二分に表現はされてますが。
シリーズ構成の妙なのか、いい感じにメリハリがついたもんだと思って。
京アニアニメは絵はいいけど構成と脚本が……なことがわりと多いけど、
今作では見た目だけでなく構成や脚本もいい感じに仕上がってるなと。
吉田玲子さんって女キャラメインの時はホントいい仕事をするね。
(少年マンガ原作の時は微妙だったりすることもある)

原作の1巻が手元にあったのでアニメとじっくり比較してみました。
アニメを見た後に原作をざっと確認したときにも気付いてはいたけど、
原作に比べてものすごく内容が増えてます。主にディティール描写が
もちろんエピソード内容を膨らませてる部分も有るには有るんだけど。
基本的には原作の内容のそのまま細部を怒涛のように足してあります。
(アニメ1話あたり原作は9~16頁しか使ってない)
4コマ漫画はキャラとセリフとオチ以外の要素はほとんどないわけで。
4コマ体裁にする際に削ぎ落とした部分を足したみたいになってるのです。
このアニメしか知らなければ4コマが原作だってわからないでしょ?

ディティール描写を原作より怒涛のように膨らませてるということは、
キャラの行動やセリフ回しをものすごく丁寧にやってるということで。
そしてそこに京アニお馴染みの気合の入った作画が加わるわけです。
キャラの動きを仕草や表情を十八番の描画力で表現してるのです。
さらに今作ではいつものリアル描写に加えてポップ表現も駆使してる。
それら全ての効果が相乗した結果はまさしくお見事と言う他ないかも。
見ててなんともカワイイです。原作と比べてもずっとカワイイです。
いつもは絵はキレイだけどあまりカワイイとは思わなかったのに。
キャラを生っぽく等身大に描くとここまで絶大な効果を発揮するのか。
そんなことをハルヒ以来(ホントに)久しぶりに実感しました。
ハルヒ以来久しぶりに積極的に続きを見てみようかなとも思った。
(京アニ作品としてはって意味で)

せっかくなので具体的な違いをちょっとだけ紹介。
1つ目は1話のユイが軽音部に入部を断りに来た時のシーン。
ムギにお茶の準備を頼むカットと演奏を聞いていってのカットの間。
原作だとその間の内容はたったの10コマしか無かったりして。
ユイが何とか入部をやめるのを切り出そうとアタフタする展開も、
ジミ・ヘンやらジェフ・ベックやらの固有名詞が出てくる展開も、
3人がユイを必死で引きとめようとする展開も原作には全くありません。
最後に泣き出しちゃうのも含めて表情が多彩なのも大きな違いすね。

原作を知ってたので演奏シーンの後のユイのセリフも知ってました。
そのセリフが記憶に有ったから、どんな演奏になるのかと思ったよ。
思ったよりちゃんと様になってる、とか聞きながら思いました。
一つ一つの音が容易に聞き分けられる程簡単な曲とも思ったけどね。
それがまさに素人耳で「あんまり上手くない」って印象なんだろうなと。
あんまり上手くなくて。でもとても楽しそうで。自分でも出来そうで。
自分もやってみたくなる。そんな雰囲気がよく感じられる演奏だったよ。

2話だとバイトしてるあたりがまるごと追加されてる部分です。
(もちろんそれ以外にも大量に追加されてますが)
原作だと最初にお店に行った時にそのままムギが値切ってしまうので。
バイトするというのはきらら(雑誌)に書いてあったので知ってたけど、
いったい何をやるのかなと。普通に店員さんでもやるのかなと思って。
実際に見たらこれ以上無いぐらい「けいおん!」らしいバイトでした。
考えてみたらミオは店員みたいのは無理だしね……

3話ではユイが追試の勉強を自分で頑張る部分がまるごと追加されてます。
原作だと赤点をとった日に勉強会をやろうという流れになってるので。
つまりユイが他の事に気が散ってしまって勉強に集中できない有様は、
赤点の言い訳のセリフとたった1コマの絵の中にしか存在しないのです。
あのユイのカワイイようなしょーもないような姿は存在してないのです。
ここなんかまさにキャラの表情や空気感をより掘り下げた感じっすね。

4話は原作がカバー裏ページを合わせてもたった9頁しかなかったり。
なのでむしろ原作由来の内容を書き出したほうが早いかもと思った。
真ん中へんの海で遊ぶとこなんか原作は8コマ(4コマ2本)しかないよ。
この回の追加部分で一番印象に残ったのはユイが寝坊したところ?(笑)
寝ぼけながら「オハヨウございます」をやったのが妙にツボったよ。
ちなみに原作だとムギの別荘ありますの次が別荘に到着したシーン。

5話だとさわちゃん先生が音楽室へ疾走するシーンが目立つ追加分かな。
原作だとユイのアルバムに似た人がの次にすぐ写真が出てくるので。
この後のちょっとアイタタな過去話もアニメで追加された部分です。
おしとやかで大人なさわ子先生の本性(の一端)が明かされた瞬間すね。
これからどんどん軽音部にお似合いの性格が顕になっていきます(爆)。
学園祭(6話)ではさわ子先生のおかげでえらい格好をするはめに……

原作とアニメは他にもいっぱいいっぱい違いが有ります。
違いが多すぎて全部紹介するとキリないのでこれ以上は書きませんが。
興味があったら自分で原作と見比べてみてください。

オープニングの話。
実は今作は本編を見る前に何となくよさそうな予感がしてました。
事前のオープニングチェックで凄くデキが良いのを知っていたから。
※いつもオープニング映像を参考にして視聴計画を組み立ててる
てゆーかOP映像としては京アニ作品の中で一番いいデキじゃないかな。
バンド演奏の再現力はさすが京アニの描画力という感じだったっすね。
そしてポップでキュートな曲調と歌い方が凄くイイ!めっちゃ好みです。
だから作品を気に入らなくても無問題!と買っちゃった。見る前に(笑)。
世間的にはエンディング曲のほうがちょっと人気が上みたいだけど。
ワタクシ的にはオープニング曲の方が断然好きっすね。

オープニング曲「Cagayake!GIRLS」のCDを聞いてて気付いたんだけど
フルサイズだと後半に全員分のメンバーコールが入ってたりします。
※ユイ→ムギ→ミオ→リツの順に
ライブではお馴染みだけどCDに入ってるのって初めて聞いたかも。
OP映像も含めてライブ感というのを前面に押し出してるみたいです。
ただノリが良かったりキャチャーだったりする主題歌ではなくて、
ちゃんと作品の内容を再現してて臨場感を演出してるのが良いね。

コメント

初めまして

こんばんは、初めまして。
原作とアニメの差を話の回別に分析されてたblogは初めてだったんでとても興味深く見てました。
京アニはハルヒやらき☆すたもそうですが、普通っぽい高校ものが得意ですよね(けいおんとの関連で言えば、らき☆すたに近い作りかな?)
らき☆すたも原作4コマで、アニメ化した時に良い補完をして大人気でした。
らき☆すたの場合、所謂ヲタ関連のあるあるネタが親近感を産み、また話題性のあるOPでまずファンの心をグッと掴みました。
同じようなファンタジー系や学園ものにはない「親近感」をうまく使って人気を獲得しました。
けいおん!に関して言えば、一番京アニ的にいじり甲斐のある作品なんでしょうね。
1・まず所謂萌え要素のあるキャラが全て揃ってる(澪は特に反則的キャラw)
2・ハルヒと同じくライブシーンがあり、得意分野(学園ライブ)でファンを魅了できる
3・原作4コマのため、話をつなぐ上で足りない部分が多く、自由に演出・脚本が構成できる。
営業的には、1~3を生かし、CD・DVDや関連商品が売れる。
京アニ的には黄金パターンですねw
これが成功すると、ブランド力がさらに高まり、ファンは次の作品も安心して買う。
京アニって、AIRやふもっふの頃は原作の良さを生かす作画力からまずファンの心を掴んだ感じですが、
ハルヒが終わった頃からでしょうかね、それに他を引き離すブランド力が加わったように思えます。
多分、らき☆すたも他の制作会社が作ってたら大して売れてないでしょうしw
つまりは「あのハルヒを作った会社だから、面白くないはずはない」・・とファンは考えてしまう訳です。
その後、クラナドで鍵路線に戻った訳ですが、鍵は所謂ヲタ関係なので、
それによってファンの拡大につながったとは考えられません(例で言えば、CDの売り上げ)。
けいおん!はハルヒには興味があっても鍵には興味はないな・・みたいな人を回帰させたように思えます。
だからこそ、あの爆発的なED・OPの売り上げにつながったと思います。
まあ、完全オリのムント様は黒歴史として、皆華麗にスルーしてますがw

長くなりましたが、けいおん!のヒットについての私なりの分析ですね。
2009/05/05(火) 22:49:46 | URL | ポッピ [編集]

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