10月から一部の民放(5局)とキッズで放送してた全24話の新番組。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(4巻までリリース済)
人に生み出されたロボットが人に反旗を翻し人の上に君臨していた世界。
この世界には「月という名の太陽」と呼ばれたルナという少女がいた。
ロボットの支配の中で希望を求めた人々の拠り所だった、んだそうな。
※公式サイトにそう書いてあるけど6話までには全く出てこない
しかしルナの存在を快く思わない存在によってルナは暗殺されてしまう。
死なないはずのルナが死んだとき、世界は滅びへ進み始めたのだった。
修理すれば無限に動き続けるハズの機械たちが次第に朽ち始めたのだ。
それから長い時を経て、都市は朽ち果て頃、キャシャーンは目を覚ます。
自分の名前も、正体も、世界を滅びに導いた自分の行為も全て忘れて。
※キャシャーンは暗殺を実行しただけ
まず思ったのが、見る人は激しく選びそうな作品ってとこかな。
見た目から設定からストーリーまで全てがニーズから離れすぎてるよ。
他とは全く似ていない独創的な作品と言う意味で価値はあるとは思うけど。
作品が飽和してる時代に誰が見たいと思うのかわからない作品を作るなんて
プロデューサー達はチャレンジ精神が旺盛すぎだろうと思って見てました。
つーか昔の作品の名前と設定を継いでるのは売るためじゃないのか?(笑)
(その手の作品の多くは商業的にコケてるという現実もあるが)
元の作品である「新造人間キャシャーン」については良く知りません。
ガッチャマンは(再放送で)見たことあるけどこれは見たことが無いので。
まぁ見たことあったとしてもこんな大昔のはほとんど覚えてないね(爆)。
だからこの作品とどんな関係かも正確なことはよくわかりません。
DVD-BOXの宣伝用の特設サイトに書いてある作品の解説を読む限りは、
同じ世界設定で時間軸は元作品よりずっと未来ということみたいです。
ただ設定とかには多少の相違が見られるので続編ってのとは違うような。
元の作品はわりと王道のヒーローモノだったみたいです。
人類対ロボットの戦いで機械の体になって人のために戦う内容らしいし。
人のために戦ってるのに機械の体だからと人に嫌われたりもするそうな。
ロボット犬フレンダーはキャシャーンの相棒として一緒に戦うみたい。
それに対して今回の作品は戦ってはいるけどヒーローモノじゃないね。
キャシャーンが終末へと向かう世界の中で、自分の行為の結果を見つめ、
自分の正体と自らのなすべきことを求めて旅をするという内容なので。
つまり見た目や味付けが独創的すぎるだけの一種のロードムービーです。
そのへんを理解して見てればそれなりに楽しめたりするかも。
2~4話の崩壊の中で生き方を選ぶロボットたちの姿とか興味深かったし。
ロボットの生き方って何?って気もするけどまさにそんな内容なんだよ。
4話の戦いでしか自分の気持ちを伝えられないって話は結構良かったね。
2話の滅びを受け入れ穏やかに朽ちていくロボットたちが集う教会と
そのリーダー(牧師?)のビジュアルは手塚テイストっぽいとも思った。
キャラ絵が聖闘士星矢な頃のタッチだし、雰囲気もとてもレトロなので、
技巧的には確かに今の作品なのにまるで今の作品って感じがしません。
視聴者に媚びろとは言わないがもう少し親しみやすく出来なかったのか?
こんなのも興味深いとは思うけど、そう思う人は多くないとも思うよ。
※セルDVDは各巻2枚組でレンタルは1枚ずつ(リリースは2枚同時)