10月からフジテレビ系(3局)とBSフジで放送してた全22話の新番組。
※レンタルDVDはセルDVDと数日違いリリース(3巻までリリース済)
慈善家として知られる神父夫妻に引き取られた孤児のハナ(ハッチン)。
彼女に対する義理の家族の扱いは筆舌に尽くし難いほど酷いものだった。
世界名作劇場から抜け出してきたようなとでも言いたくなる日々だった。
(つまり神父夫妻の慈善家の姿は表向きの姿ってことです)
ハナはこんな地獄の日々から連れ出してくれる存在を淡く夢に見ていた。
そんなハナの前に一人の女が現われた。バイクで窓をぶち破って。
彼女の名はミチコ。自分の生きたいように生きる前科無限大な女だった。
彼女は自らをハナの母親だと説明し、有無を言わさず連れ出すのだった。
こうしてハナの夢は叶えられた。思い描いたのとはかなり違った形で。
見た目は凄くいいね。見た目だけは。
緻密で雰囲気抜群の空間描写にちょっとメリケンちっくなキャラ絵で。
いかにも売れ線の絵柄ではないけどこの手の絵も嫌いじゃないし。
キャラの動作やアクションにも予算いくら?と思うほど力が入ってる。
ビジュアル面に関しては文句なしの満点(以上)をつけられると思います。
しかし素晴らしい映像でやってる内容は、、、パッとしないんです。
この作品の内容を一言で形容すると、
胸に響くほどはリアルじゃなく、スカッとするほど嘘っぽくもない。
やな人間がいっぱい出てきてハナ(ハッチン)を苦しめる内容だから、
最後に気に入らない現実をぶっ壊す展開ならスッキリするだろうに。
ミチコはかなりダーティな性格でそれをやっても違和感がないのに。
変なとこでリアルを追求してそんな滅茶苦茶なことにはしないのです。
かといって感情移入できるほどの生々しい内容でもないわけで……
なんか小ギレイにまとまった「お話」を見せられてる気分なんです。
そこそこ見れるんだけど今ひとつ惹きつけるものが弱いのです。
雰囲気抜群だけど売れなかった頃の邦画でも見てるような気分です。
数話のエピソードを重ねて続くロードムービー的な体裁なんだから、
それぞれのエピソードの最後に花火を上げるような内容だったなら
ほぼ同じ見た目と内容だったとしてもずっと印象的だったと思うよ。