1月からテレビ朝日系(5局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
原作はスクエニ系のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは5/26から
現実と極めた似た世界。現代と極めて似た時代。
伊吹慶太は幼い頃に母親をなくしマンションで一人暮らしをしていた。
慶太一人だと何もしないからと何かと世話をやきたがる幼馴染がいた。
心配してご飯を誘ってくれるお隣さんや懐いてくれるその娘もいた。
学校では気さくに話し掛けてくれたり遊びに誘ってくれる友達がいた。
慶太は彼らに対し愛想よく振舞ったが、でも深く関わろうとしなかった。
誰かと関わる事で運命を狂わしたり狂わされたりしたくなかったから。
そうして世界と距離をおいていた慶太の前に一人の少女が現われる。
彼女は言うのだ。この世界には運を司るシステムが存在するのだと。
慶太の母親が自分と酷似した人と出会って死んだのはそのせいなのだと。
慶太が何もしなくとも気まぐれな運命は残酷に降りかかってくるのだと。
ごく普通の(ように見える)少年が一人の少女と出会い運命が大きく動く。
それまで当たり前だと思ってた世界がそうでないと思い知らされる。
そして少年は否応なしに少女と一緒の戦いの日々へと叩き込まれる。
この手の設定の作品は珍しくもないしアニメでもいくつかあります。
例えばシャナとかとある魔術とは表面的に似通ってると言えるかも。
特にクロ(少女)の出現やキャラの雰囲気がインデックスに似てるし。
そんなよくある設定の作品の中でこれの売りと言ったら格闘だろうか。
この作品のバトルは超能力っぽい力も行使するけど基本は体術なので。
それをスローモーションにしたり大仰な動きで過剰装飾したりせずに、
小さいけど鋭い拳や腕や足などの動きできっちり描画してるのです。
格闘モノは山ほど有るけどこんなきちんと描画してる作品って珍しいよ。
このレベルは他はメゾ・フォルテとか大魔法峠ぐらいじゃないだろうか。
サンライズが本気を出すとこのレベルになるのか!とか思ったりした。
絶対衝激のOVAと見比べるとアレがどれだけ酷いかも思い知れます(爆)。
少なくともバトルシーンに関しては一見の価値はあると思われます。
あと1話のやけに見覚えのある光景の緻密な空間描写もいい感じでした。
※東京のお茶の水とかそのへんが出てくる
見た目はいいんだけどストーリーがね……それ以上に設定が……
同じ顔をした人間が世界には三人いてそれが出会うと死んでしまう。
有名な都市伝説のドッペルゲンガーを設定に組み込んだ発想は面白い。
でもそれによって出来上がった設定はちょっとかなりアレですね。
理不尽な運命とかそれを捻じ曲げる存在を描きたいのだろうけど
現状の設定では説得力とか納得とはかけ離れてるとしか言えません。
よーするにこの作品ってバトルしかないんです。
バトルシーンありきで他の部分がかなりおざなりなのです。
クロを追ってる敵キャラが全体に痛いバカキャラなのもそう。
シャナとかは相対する敵キャラにも結構存在感があったのにね。
調査に来日したシュタイナーといきなり戦ってるのも凄い違和感が。
任務があるのに雑魚と全力で戦うとかいい大人が何やってるの?
※雑魚とはシュタイナーにとってのクロと慶太のこと
ここなんかまさにだけど安易な理由づけでバトルをしてるよね。
もっと見た目に釣り合う設定やストーリーにして欲しいぞと。