まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

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機動警察パトレイバー アーリーデイズ 1~2巻

1988年頃にリリースされた30分×7話のOVA。DVDレンタル。
※レンタルDVDにはそれぞれ4話、3話と収録
現実に極めて近い世界。技術がほんの少しだけ進んでいるごく近い未来。
レイバーと呼ばれる人型の汎用重機が登場して工事などに使われていた。
そしてバビロンプロジェクトという国家プロジェクトに関連した工事が
首都圏の各所で行われた関係でレイバーの需要は急速に拡大していった。
しかしレイバーの急増はそれを用いた犯罪の急増をも意味していた。
さらに強引な開発手法への反発から環境ゲリラによるテロも頻発していた。
そんな事態に際し警視庁はレイバーを要した部隊である特科車両ニ課
パトロールレイバー(通称パトレイバー)中隊を新設しこれに対抗した。
この物語は特車ニ課の平穏と緊迫と喜劇の日々を描いたものである。

(註)バビロンプロジェクトとは
温暖化による海面上昇に対して東京湾に長大な護岸工事をしようという計画。
正確には川崎から木更津にかけて巨大な堤防を築いて東京湾を閉め切って、
内部を干拓し首都圏の土地不足も解消しようという壮大かつ無謀な計画です。
水質や海流の問題やら計画の強引さやらまんま諫早湾干拓だよ……
(東京湾アクアラインが堤防をイメージしてる場所)

と言うわけでパトレイバーの一番最初のOVAです。
※製作順は、これ→映画1→ON TV→NEW OVA→映画2
実はアーリーデイズからNEW OVAまでは全部LDを買って持ってたりして。
でも扱いが面倒なのと今では画質が、、、なのでDVDを借りてみました。
改めて買いなおすお金があれば良かったんだけどね……
ちなみにリリース当初はタイトルに何も付加されてなかったのですが
後から区別のためにアーリーデイズと呼ばれるようになりました。

この作品が製作されてから既に15~20年程経ってるわけで、、、
仕方ないけど見るからに古くなってるところがいっぱいあります。
特に主題歌がカビが生えるほど古くなってるね……
後は今のに比べて描画の解像度が低いのと色使いが荒いってとこかな。
このへんはデジタル彩色の副産物みたいなものかもしれない。
手で塗る場合はルーペを使っても細部の再現には限界があるから。
まぁ、デジタル彩色も初期はかなり大味な色使いだったけどさ。
(デジタル彩色の色の出方がまだ分かってなかったから)

20年経った今でもまだ最先端な部分もあります。
この作品を制作した当時、とても近い将来に実現するかもしれないこと、
というコンセプトで舞台やシステムを組み立てた作品の性格から、
今になってもこの作品以上に現実に近いロボットアニメは存在しないし。
と言うか、この作品はいわゆるロボットアニメではないのでした。
この作品に出てくるレイバーって工業用の重機の進化形だから
※LABOR=働くという意味
人の形を模してより汎用的な作業ができるようになっただけの重機です。
主役メカのイングラム以外はわりと装飾性のない無骨なデザインだし。
※イングラムは警察という用途から見た印象を意識してる
恐らく技巧の差こそあれ誰でも操縦できるもので(免許はあるかも?)。
製造してるのも篠原重工みたいな普通の民間企業です。
最初に見たときはここまで徹底的に現実の延長で描いたことに感服したよ。

この作品のイメージする未来って制作時の10年後の1998年なわけです。
と言っても作中にはハッキリ年号って出てこなかった気がするけど。
主役メカの98式AVイングラムの98式がいわゆる1998年式って意味なので。
第一小隊の97式改も1997年式の警察用改良バージョンって意味ですよ。
既に旧世代機なので犯罪に使われるレイバーにパワーで負けてたり、
なんてみょーに現実的なパワーバランスを描いてるのも印象的だったよ。
※イングラムは導入当時の最新型で民間用としては最も高性能
そしてテレビシリーズの終盤には2000年式の次世代機ゼロが出てくる。

そして今、この作品でイメージした未来からさらに10年後の未来です(笑)。
いつのまにか近未来SFの世界で生きてます。レイバーは存在しないけど。
でもこの作品よりも現実の方が進んでしまった部分も多々あったりして。
一番特徴的な違いはこの作品には携帯電話が存在しないことだろうか。
携帯電話の先祖とも言える自動車無線ぐらいしか存在してないから。
当時は誰でも携帯電話を持ち歩く未来がすぐ来るとは思わなかったようで。
(もちろん未来SFの世界では携帯通信機みたいのはわりと定番ですが)
パソコンやネットの普及とネット犯罪の一般化も現実が先行ってますな。

表現について。
暗いところを真っ黒にするコントラストを誇張した表現が特に印象的っすね。
当時の流行と言うかうる星で押井さん本人が始めた手法なわけですが。
※監督が変わったテレビ版ではその表現は使わなくなってます
他にもうる星で散見した押井さんらしい表情やポーズが随所に見れます。
(当時の押井さんのコンテにはそのまんまな絵が載ってたりする)
例えば4話のお風呂で太田さんと進士さんが絡んでる絵であるとか。
2話の爆弾魔のニヤケ顔や遊馬の緊張で壊れそうな顔もいかにもです。
今ではマジメな作品の印象が強いけど意外と遊びの要素も上手いんだよ
押井さんの硬軟両方の要素を併せ持つ作品が見れる貴重な作品なわけです。

スタッフについて。
最初のOVAはやけに絵にクセが有るなと思ったら作監に黄瀬さんがいる。
元絵に似せようとしてもこの人の絵はクセがハッキリ出てしまうのだなと。
(テレビシリーズの方がクセが薄いので親しみ易いかも)
そして制作元請はディーンだけど制作協力としてIGが入ってたり。
以降の押井さんとIGとの深い関係はここから始まってたんだなと。
押井映画の音楽の代名詞の川井憲次さんともこれが最初の仕事ですな。
あと動画に西田亜沙子・菊地康仁・岩崎良明・千羽由利子とか
同姓同名じゃなきゃ大出世してる名前が有るあたり20年前なのを実感します。

後は1話ずつ簡単に。

第1話「第2小隊出動せよ!」
イングラムが特車隊に配備される日なのに道が混雑してて一向に届かない。
そんな時に湾岸で事故が発生してレイバーの届かない第2小隊に出動命令が。
なのでこちらからイングラムを受け取りに出向くことになる話。
ただのメカの到着をドラマにしてしまうところが芸が細かいっすね。
そして初登場にしていきなり首や腕がもげてしまう主役メカも凄いよ。

第2話「ロングショット」
ニューヨーク市長の来日を狙ったテロに際して特車2課の面々も出動する話。
元々は香貫花はこの件に関係して特車2課と行動を共にするのです(OVAでは)。
パトレイバー隊がヘリ到着場所の反対側の庁舎に立って警備してる理由が、
警備モニターに映った時に絵になるからとか大人の都合丸出しで呆れます。
この後も何度となく報道へのアピールとか大人の都合が随所で出てくるよ。

第3話「4億5千万年の罠」
湾岸で次々と車ごと人が失踪する事件を調べていたらなんと!な話。
最初はミステリータッチで始まるけどいつのまにか壮大なバカ話に(爆)
特車隊を沿道の人たちが旗振って見送るあたりから変だとは思ったけど。
ちなみに見れば分かりますがゴジラの(バカバカしい)パロディです。
この後も要所で何度か登場する刑事課の松井さんはこの回が初登場。

第4話「Lの悲劇」
街中でむやみに発砲する太田を含めた小隊のみんなを再教育するために
山中の研修所で合宿するんだけど、そこで奇妙な事件が続発という話。
いかにもホラータッチの話で見るからにやらせな感じがプンプン(笑)
(今までに見た作品だとこの手の展開はたいがいやらせなのです)
この話の面白いところは証拠を集めて辿り付いた結論と真実が違うとこ。

第5~6話「二課の一番長い日(前編)(後編)」
第2小隊がオフでそれぞれが休暇を楽しんでいる頃、
仙台で一台のレイバーを載せたトレーラーが検問を強行に突破する。
さらに追っ手の警察を振り切るため搭載レイバーを起動し発砲した。
何とそのレイバーは自衛隊の軍用レイバーだったである。
てな感じで最初は静かに始まる2話続きの大掛かりなエピソードです。
テレビ版でも大掛かりな話は必ずこのフォーマットを踏襲してます。
内容はクーデターなので劇場版の次ぐらいにインパクトがあるよ。

第7話「特車隊、北へ!」
特車隊がレイバーを搭載した盗難トレーラーを追跡する話。
この回は6話までと体裁が違うのでテレビ版のプロト版みたいな感じ。
企業のレイバーが証拠隠滅のために行動するのもシャフトっぽいし。
※監督はテレビ版と同じで長さも6話までに比べて短い
そう考えると最終話的な意味合いが全くないのも当然なのかも。
どっちかと言うと6話のほうが最終回っぽいです。次回予告もないし。

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