1月から一部の民放(6局)とAT-Xで深夜に放送してた全10話の新番組。
原作はスクエニ傍系(ZERO-SUM)のマンガで全巻持ってます。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(4巻までリリース済)
養父のいつもの気まぐれで旅をするはめに陥った少女ラゼル(10代後半?)。
うじうじ悩むのは性じゃないと、せっかくだから旅を楽しむことにした。
旅には道連れってことでいい感じに目に飛び込んだ青年も拾ったりして。
青年の名はアルゼイドと言って大切な人の敵を討つために旅してるらしい。
自分のでも誰のでも敵討ちなんて下らないと考えるラゼルはアルゼイドに
「あんたのクソつまらない人生を面白おかしくしてあげる」と言い放つ。
そして、(まさに)いつのまにか仲間に加わったバロックヒートを加えて
目的のない(こともない)自由気ままな旅を繰り広げるのだった。
やたらエピソード順が変わってて内容がずいぶん圧縮されてる。
とりあえずの印象というとそんな感じだろうか。
あまり記憶にない話が目立ったからオリジナルかと思ったけど
原作を確認したら全てのエピソードが原作に存在してたよ。
たったの10話なのにわざわざやる話か?と思うのが目立ったけど。
なんで印象的なエピソードを端折って枝葉の内容をやってんだろうと。
印象的な話は長いので収まらなかったってことなのかも知れんけど。
だからと言ってこんな中途半端な映像化をされてもな……
印象的なエピソードでアニメになってるのは
5、6話の「てのひらのたいよう」と8、9話の「ゆくさきをしらない」かな。
8、9話はまだ見てないのでどんな感じになってるかはわからないけど
5、6話に関しては今回見た中でも頭一つ抜けるぐらい印象的だったね。
どーせアニメ化してくれるならこのレベルの話でまとめて欲しかった。
原作の大ファンなので現状のレベルでも思ったよりは楽しめたけど
原作ファンだからこそこの程度の作品じゃないのに!って思いもある。
8、9話の「ゆくさきをしらない」はバロックヒート初登場のエピソードで
本来なら1話の次に入ってるべき内容なのでした。
てゆーか1話でいきなりひーたん(バロックヒート)が出現したのには唖然。
「遅れで合流した」と言ってるけど最初は面識自体が無いんじゃゴルァ!
アレンジするなとは言わないけど不整合をおこすようなのは勘弁してよ。
いきなり仲間になってるからこのエピソードをやらないのかと思ったら、
終盤のほうでやるというのもどーいう意図の構成なんだかさっぱりです。
アゼルの本当の親の話をそのへんに埋め込んでやるつもりなのかな?
※原作8巻の「故に少女は運命に至る」
アゼルの過去の話と旅の終わりでシリーズを終わらせてるっぽいし。
(アニメは)下から数えて5本指に入りそうなぐらい人気がないこの作品。
そんなこの作品の魅力を原作ファンのワタクシが教えて差し上げよう!(笑)
一言で言うなら言語センスですね。よーするに台詞回し。言葉の使い方。
と言っても生々しいセリフだとか心に響くセリフって意味ではなくて。
もちろん言葉使いは生っぽいし、心に響くセリフももちろんあります。
それよりラゼルを筆頭にした唇からマシンガンのようなセリフの嵐が、
キャラ同士のやり取りがボケとツッコミのような、ひたすらボケのような、
とにかく言葉で畳み掛けてくるそのノリが凄く面白いのです。原作は。
軽口を叩きながら結構キツイ内容をやるバランス感覚が楽しいのです。
血がドバトバ出て死にそうでもボケずにいられない感性が好きなんです。
そんなこの作品の良さがアニメで表現できてるかというと……
まぁ、それなりには表現できてるかなと。
唇からマシンガンな部分は時間に余裕のある回は結構再現できてる。
6話のトランプのとこなんて笑いすぎて腹が痛くなったぐらいだし。
※原作だと「君に贈ろう」の後の回の内容
でも原作の内容を圧縮してアニメにしてる回はかなり削られちゃってる。
内容を再現することを優先して関係ない部分を削るのは理解はできる。
でも、ノリノリの会話もこの作品の最も重要な要素の一つなわけで。
短い話を膨らませてる回も原作者の言語センスを再現できてないし。
こんなもんじゃないのに!と感じた回が少なくなかったりして。
さらに印象的なストーリーが必ずしも映像化されてないしで。
アニメ化は嬉しかったけどこれじゃ満点には程遠いなって感じ。