4月から一部の民放(4局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/8から
現実にとても近い世界の今より少しだけ未来のドイツを舞台にした物語。
ある街で死体が突如として異形の姿になり暴れだす事件が発生した。
身の回りの物体を融合していくこの化け物は融合体と呼称されていた。
しかも恐るべきことに融合体は何らかのカタチで伝染するようだった。
人々は融合体のおぞましい姿から悪魔の具現だと恐れおののいていた。
そんなある日、バイクレースの最中に一体の融合体が会場へ乱入する。
この事件により常勝を誇るヒーローのゲルトは再起不能の怪我を負った。
チームに解雇され彼女に捨てられた失意のゲルトの前に謎の女が現れる。
力を手に入れたいならこの薬を飲めと謎の女はゲルトの耳に囁くのだった。
街に再び融合体が出現し、事態を収拾すべくXATのメンバーが出動する。
※XATは融合体に対処するために組織された部隊(らしい)
融合体の起動力に放浪されるXATの前にバイクに乗った怪人が出現する。
融合体にそっくりなその怪人は一瞬で融合体を追い詰めて切り捨てた。
そしてその怪人はXATの面々の前で人の姿をとった。かのゲルトの姿を。
かつてゲルトのチームメイトであり今でも親友だと自負するヘルマンは、
変わり果てたゲルトの姿を見ても心は人間だと信じていた。信じたかった。
しかしゲルトもまた悪魔の血に人の心を蝕まれてゆくのだった。
オープニング映像をチェックした時には作品が全く予想がつかなかったよ。
なんかあまり面白そうには見えないな、とか失礼な印象を持ったぐらいで。
で、実際に中身を見てみたら、オープニングの意味がしっかりわかりました。
この作品って特撮の変身ヒーローモノをアニメでやってるんだね……
そう思ってみればオープニング映像もタイトルロゴも実にそれっぽいじゃん。
ダークヒーローっぽい位置づけも昔の仮面ライダーを彷彿とするし。
(最近の仮面ライダーは内容を全く知らん)
そんな感じなので特撮の雰囲気が好きな人のほうが楽しめるかも。
特撮っぽさ以外について。
舞台がドイツだし、キャラデザインがちょっと濃いと言うかバタくさいし、
キャラが全体に大人っぽいので、欧米の映画やドラマでも見てるみたいです。
さらに雰囲気がダークで化け物が出てくるので洋風の退魔モノっぽいかな。
血液を媒介するウィルス?に感染して化け物になるのもなかなか面白いし。
と、ここまでは全体のテイストが統一されてて結構いい感じなのです。
この方向性で全てをコーディネートしてあればいい作品だったと思います。
しかしアクションシーンの特撮風CGの動きと質感がチープなので台無しに。
あの妙な動きとカラフルな色使いこそ日本の特撮っぽさなのかもしれんが。
あいかわらずさっぱり重量を感じられないのもGONZOらしいと言うべきか。
これが鴉-KARAS-レベルのCGだったら世界観にも合ってたんだけどね。
※特撮風のCGと手描きアニメを組み合わせた先駆作品
いっそのことメカを排除して超能力(魔力)っぽく描いた方が良かったかも。
まぁ、現状でも予想してたよりははるかに見れる作品ではありますが。
とりあえず、題材はわりと面白いけど見る人はかなり選びそうです。
※2クール作品らしい