efの蓮治と千尋の話だけを抜き出して編集した自作のDVDビデオです。
名付けて「スペシャルエディション 千尋」とでも言う感じでしょうか。
(「スペシャルエディション 蓮治」でもいいけど)
放送(録画)を見てる最中にも千尋編だけを集めたらどーなるかなと思ってた。
2本のエピソードが平行して展開してても十分すぎるほどインパクト有るので、
ひたすら千尋編だけの内容ならさぞかし凄い内容になるんじゃないかなと。
1クールの半分程度なら6話×本編の長さ20分でだいたい2時間程度だし。
ものすごく劇的な映画みたいなものが出来るんじゃないかと想像しました。
そして最後まで見た感動の余勢を駆って、その日のうちに作っちゃった(笑)。
慢性的に時間がないとか言いながら、いったい何やってるんだろうね?(汗)
結果的に首が絞まるとわかっていても、やらずにはいられなかったと言うか。
該当のシーンを全て抜き出してブロックの繋ぎ目を確認しつつ調整して、
ざっと繋がった状態で通しで見ながらさらに繋ぎの部分を多少修正して、
いちおー完成品と言える編集になったのを再エンコードしてDVDを作成する。
そうして出来上がったDVDをさっきじっくり見てみたところです。
ほぼ完成状態で通して見ながら確認したので構成については知ってたけれど、
半日ほど時間を置いて改めて完成品として見てみたら凄かった。予想以上に。
中身は凄く濃いし情緒が豊かだし感情の揺れ幅が激しいので随所で滝涙だし。
ここ数年のアニメ映画でこれと勝負になる作品は何本もないとすら思うから。
結構手間だったけどやっただけの価値は十分すぎるほどあったと思ったよ。
通してみてもう一つ実感したことがありました。
それは通して2時間程度とは思えないほど内容が盛りだくさんなこと。
2時間だと1本の映画ぐらいだから1エピソードがせいぜいのはずなのに、
このスペシャルエディション千尋にはイベントがいくつもあるのです。
テレビシリーズだからドラマ仕立てで山あり谷ありなのは当然ですが。
それを全て繋いでもたったの2時間しか無いということが凄いのです。
たったの2時間で喜楽と悲哀の間を何度も行ったり来たりするのです。
物語が進むにしたがってその揺れ幅がどんどん大きくなっていくのです。
大きい幸せにはそれと同等な苦しみがついてまわるとでも言いたげに。
これだけの内容がよくこんな短い時間に収まったものだと感心してしまう。
(編集したのは自分だけど内容はほとんど放送そのままだし)
時間のわりに内容が多いのに作品として成り立ってる理由。
それも通して見てたら何となくわかりました。
この作品(全体)は新房アニメと極めて似た表現スタイルを使ってて、
※監修が新房さんで監督は新房組の大沼さん
人によってはあまりいい印象にとらない止め絵を多用してるのです。
特にこの作品では空間を見せる絵にセリフを重ねる手法を多用してます。
物語を進めるためにはセリフを喋ったりキャラを動かす必要があります。
しかし動きを見せるためにカメラが寄ると物語空間が見えにくくなります。
なので普通なら動くシーンとは別に空間を見せるシーンを入れるのです。
しかしこの作品の特に千尋パートは動きが少なくてセリフばかりなので、
物語空間をじっくり見せつつセリフを喋らせて物語を進めているのです。
だから2時間と思えないほど中身が濃いのだなと。感動が大きいのだなと。
せっかくなので具体的な編集内容を書いておきます。
興味があったら自分で作ってみてください。できるものは凄いので。
編集の基本は千尋パートを放送内容に沿って単純に繋いでるだけ。
千尋パートの前のサブタイトル・アイキャッチは入れてあります。
音が本編に繋がってるのと入れた方が繋ぎに違和感がなくなるから。
映画っぽい体裁なのでオープニングとエンディングは1回ずつです。
オープニングは放送同様に2話の最後のシーンに続いて入れてます。
ただしテロップの量の関係で3話のものを使ってます。
エンディングは12話のAパート(事実上のラストシーン)の後に入れてます。
使ってるエンディングは千尋タイプ11話Ver(色がセピアトーンのヤツ)。
12話のエンディングは前後に絵も音も繋がってて使いようがなかったので。
エンディング後にエピローグとして12話のBパートの一部を追加。
ピヨとポヨのカットから「それは45秒未満の邂逅だった」まで。
(音楽が前の部分から繋がってるので音だけFIした方がよいかも)
最後の6人の部分は蛇足なので無し。この終わりの方がカッコイイし。
あといくつか細かい編集のポイントとして。
1話のBパート冒頭のアイキャッチと文字ワイプは
その直前の「~45秒未満~」が黒バックで繋がりが悪いので削りました。
※本編の一部の文字ワイプを削ったのはここだけ
同じくBパートの「気を許しては」の部分は続く紘パートに音楽が続いてます。
なので試しに音楽のキリのいいところまで食い込んで切って繋いでみました。
しかしそれだと繋がりが悪いのでBパート最後まで全部入れてしまいました。
かわりに2話のアバンの部分は教会カットの前を削りました(1話の編集だし)。
音楽が途中からだけどそんなに気にならない感じで繋がったので良いかなと。
10話のエンディング後のPC画面は無くても大丈夫そうだけど一応入れました。
11話のエンディング後の短い海のカットは削らない方がいいようです。
(蛇足かなと削ったら繋がりが微妙になった)
前後の繋がりから考えてここはもっと尺が欲しいけれど無いものは無いので。
8話の「結婚(ちぎり)」の文字ワイプには紘パートの音が被ってます。
※みやこが屋上の扉を引っ張ってる音
音声トラックがいじれるならここの音は消した方がいいかも。
ドーン音が入ってるままでも不安を表現してるみたいで良さそうですが。
あと千尋が制服を初めて着るシーンも音が紘パートまで続いてるので
完璧を目指すならカットの切れ目を調整するなりした方がいいかも。
[追記] 4話と5話の間には黒画面を1秒程度入れた方がいいかも。
以上のポイント以外はそのまま繋いだけど特に違和感は無かったです。
話と話の繋がりもアイキャッチや文字ワイプのおかげで特に違和感ないし。
場所によっては黒画面を挿入した方がいいかなとか考えていたのに。
あ、(エピローグの)最後のシーンの後には黒画面を5~10秒程度つけました。
最初なしで作ったらすぐにタイトル画面に戻ってあまりに情緒なかったから。
余韻を感じさせる意味で黒画面かなんかをつけた方がよいみたいです。
PCで編集するなら黒バックに白で「完」とか入れてもいいかもね。
(編集はRDの機能だけを使ってやってたので)
ちなみに時間は約129分でほぼ映画と言っていい長さ。
内容もドラマチックな恋愛映画と言えば多くの人は信じそうだし(笑)。
さて、もう1回見るかな(おいおい)。
[追記] 既にこの後3回ほど見ています……