まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

- 目次 -

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 1~11話

4月からフジテレビ系(3局)とBSフジで深夜に放送してた全11話の新番組。
7月からはフジテレビ系地方局2局で放送する予定。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは6/29からリリース
その昔、6人がまだ小さかった頃。とても仲が良くて、いつも一緒にいた。
小屋を秘密基地にして6人に超平和バスターズなんて名前をつけたりした。
だけとある日のある出来事をきっかけに5人の距離は次第に離れていった。
高校生になった今では言葉を交わすことすらしないほど離れてしまった。
距離が離れただけではなく姿も中身もあの頃とは変わってしまっていた。
みんなのリーダーだった宿海仁太は受験に失敗して引き篭もっていた。
そんな仁太の前にあの夏に逝ってしまっためんま(本間芽衣子)が現れた。
あの頃より成長した姿で現れためんまは他の人には見えないようだった。
最初はめんまを幻影だと思ってたけど次第に存在を実感するようになった。
めんまはお願いがあると言った。それはみんなでしか叶わないと言った。
だから仁太は、めんまの願いを叶えるため、すっかり距離が出来ていた
かつての超平和バスターズのみんなと、再び関わろうとするのだった。

圧倒的じゃないか我が軍は!、、、じゃなくて圧倒的なデキだよコレ。
今期ぶっちぎりNo.1どころか今年のベスト1すらほぼ当確っぽいですよ。
とらドラ!とレールガンで素晴らしい仕事をした長井龍雪さんが監督だし、
それどころか監督と構成とキャラデザがあのとらドラ!と全く一緒だし、
スタッフの顔ぶれで期待するなと言う方が無理、って感じだったのです。
さらに確認のために見た1話の印象は文句無しに今期の大本命だったし。
だからこの結果は予想通りです。期待した以上のものが出てきただけで。
最大級の期待をしながら見てたのに期待以上のものが出てきただけです。
やっぱ本物だ長井さんは!リアルに正攻法にキャラを描かせたら最強だよ。

宣伝スチルを見て数人の男女による現実的な人間模様を描くのだと思った。
だから1話でいきなり幽霊が登場してちょっと面食らったのを覚えてます。
でもファンタジーな仕掛けを使ってた以外はほぼ予想した通りだったです。
めんまが登場したことでそれそれの心が曝け出されたのは見事だったです。
めんまのおかげであの夏に止まってしまった時間が動き出したみたいで。
変わったと思ったみんなが最後に昔のように一つになるのが素敵だったよ。
めんまも幽霊なのに生き生きとしてて、まるで生きてるような存在感で。
普通なら儚げだったりするのに元気だしモノも持てるし料理もできるし。
じんたん(仁太)以外には見えないだけでまるでそこにいるみたいだった。
じんたん以外のメンバーには見えないのにまるで見えているようだった。
だからとっくに死んでて消えるのを知ってたのに消える時は凄く辛かった。

実はめんまがじんたん以外にも見えるようになるのは予想していました。
めんまのコトに関わりながら肝心のめんまが見えないのは悲しすぎるから。
視聴者にカタルシスを与えるためにも絶対に見えるようになると思ってた。
それぞれの気持ちが当時に近づけば見えるようになるのかなと予想してた。
まぁ、ある意味その通りだったと言えるかも。タイミングが違っただけで。
あのタイミングで見えるようになったのは見事すぎて脱帽としか言えない。
さらにじんたんまでめんまが見えなくなる予想外の展開を入れてくれたし。
否が応でもじんたん達と同じ気持ちでその場に臨んでしまうわけですよ。
とめどなく溢れてくる感情はどんなに抑えようとしても止まらないのです。
1クール作品でこんなに感情を揺さぶられたのはef1期以来じゃなかろうか。

この作品はかつての出来事が心に深い棘として刺さってる人たちの話です。
幽霊として登場するめんまが死んだあの夏に囚われてるってコトなのです。
死んだ人に囚われてる設定はクロスゲームに結構似てるようなと思ったよ。
てゆーか、これ、もしかしてクロスゲームを意識して作ってるのかな!?
だってクロスゲームのメインの二人がじんたんとあなる(安城鳴子)だよ。
さらにゆきあつ(松雪集)は東だし6人中3人が偶然被ることはありえないよ。
あの夏とか言ってるし、川で溺れてるし、偶然にしちゃ一致しすぎだし。
クロスゲームの作中で幽霊でも会いたいと言ってたのを物語にしたのかも?
実際のところはスタッフに直接問いただしでもしないとわかりませんが。

この作品はキャラの配置やキャラの行動にもちゃんと意味が有るのでした。
偶然とかただの設定と思ったことが偶然ではなく意図した結果なのでした。
過去に囚われながら足掻いた結果として今のそれぞれの位置が有るのです。
あなるが引き篭もったじんたんに宿題を届けたのは偶然ではないのです
じんたんとあなるが同じ学校(高校)だったのは決して偶然じゃないのです。
つるこ(鶴見知利子)がゆきあつと常に一緒にいたのも偶然じゃないのです。
つるこがゆきあつと互角の成績なのも気付いてたのも偶然じゃないのです。

全て胸に秘めた気持ちに従って行動した結果としてのポジションなのです。
物語が進むにつれて次第にそれぞれの秘めていた心のうちが明かされて、
見事なまでに計算し尽くしたキャラ造作とキャラ配置が見えてくるのです。
特にぽっぽ(久川鉄道)が秘めてきた心のうちは目から鱗が落ちまくりです。
少しずつ断片をちらつかせて最後に一気に曝け出すとこは見事だったです。
自由奔放な生き方だと思ったそれらがまさか苦しさの裏返しだったとは。

それぞれは心の中に秘めた想いを持ちながら違う自分を装っているのです。
その中ではじんたんば別として、あなるとゆきあつが分かり易かったなと。
あなるは見た目こそ凄く変わったけど中身はたぶん一番変わってないから。
レアのけモン(≒ポケモン)を探す手伝いをしてる時は楽しそうだったし。
でもみんなから外れてまで自分のスタイルを貫ける強さは持ってなくて。
表面的に合わせるような付き合いだから酷い目に会わされそうになった。

ゆきあつは冷静にキメてるようで過剰なまでに反応してるのが見えていた。
じんたんの言ってること(真実のめんま)と正反対なことばかり言ってたし。
夜中にクローゼットを開けめんまを呼びながら何かの匂いを嗅いでるし。
実のところあのシーンを見るまでもなく溜め込んでるのは分かっていた。
ゆきあつ変態と言われてたのがまさかアレとは想像しなかったけど(笑)。
じんたんばかりに見えるのは納得行かないってストレートで清々しいね。

ぽっぽの秘めてきた心のうちが目から鱗だったのは上に書いたとおりです。
そしてつるこも予想してたのとは違う心のうちを曝け出してくるのでした。
近くにいるけど無関心と思わせて、ゆきあつがしっかり好きだったわけで。
だからゆきあつとあなるが会話してるのを見てショック受けると思ってた。
でもつるこはそれすらも気付いてて、だからこそみんなに協力をしていた。
何故かあなるにだけキツイ態度をとるなと思たらそーいう理由だったとは。
私は代わりでも良かった、という言葉に切実さが滲み出てると思ったよ。
どんなプロセスだろうと結果が同じならそれでいいと割り切ってるのです。

この作品に出てくるキャラはみんなみっともない心の内を晒してるのです。
人を好きになることは決してキレイ事じゃ無いのだと見せつけてるのです。
人間関係がロジックのように簡単に割り切れないことを見せてるのです。
スマートじゃなくて、キレイじゃないからこそ、とても魅力的なのです。
じたばたと足掻いてるからこそ、キャラが生きてるように見えるのです。
見てて(シリーズ構成が)同じ岡田麿里さんのtrue tearsを思い出したよ。
関係の絡まり具合も心の曝け出し具合もさらにパワーアップしてるけど。
表情のつけ方もとらドラ!・レールガンからさらに深化した感じだし。
(キャラの見た目もその二つを足して割った感じです)
それぞれのスタッフの過去の作品を積み重ねて生まれたのを実感します。

物語はじんたんの元にめんまが出現してお願いすることから始まります。
お願いを叶えるという展開はよくある定番パターンのひとつと言えます。
よくあるそれらと違っているのはめんまがお願いを忘れてるところ(爆)。
肝心なめんまが叶えたい願いを忘れてるので推理するしかないわけです。
とは言え、じんたんは最初めんまをストレスによる幻影と思ってたから、
めんまのお願いは心の底にある引っ掛かりのようなものかなと思ってた。
それほど本気で考えようとも実行しようとも思ってなかったのでした。

肝心のめんまもあんまり真剣にお願いを思い出そうとしてなかったし。
適当に思いついたようなことを、もしかしたらそれかもとか言ってるし。
ただ、じんたんと一緒にいられるだけで楽しい、みたいな感じだった。
だけど、妄想だと思ってたじんたんも次第に存在を実感していくのです。
何しろめんまは幽霊のなのに物を持つし料理を作るし風呂にも入るから。
幽霊としては常識から外れた存在、という表現はちょっと変だけど……
じんたんにしか見えないだけで、そこに存在してるとしか思えなかった。
じんたんの視点で世界を見てるから、めんまが生きてるように思えた

じんたんにとってめんまはそこにいて、話すことも触れることもできた。
だけど他のメンバーにとってめんまは見えないし、声も聞こえなかった。
めんまが抱きついた時に、何だかわからない気配を感じてるだけだった。
じんたんと他のメンバーで見ている世界が大きく異なっていたのでした。
見ている世界が違うからどうしても同じ意識を持つことが出来なかった。
そりゃあ幽霊とか言われたって本気で信じる方がどうかしてるわけだし。
めんまが見えたじんたんですらストレスによる幻影と思ってたんだから。

じんたんをあっさり信じて乗り気になったぽっぽが普通じゃないのです。
後でぽっぽの心の内を知って、話を信じたかったのだとわかるのだけど。
あなるも、信じられないけど、じんたんの話だから信じたかったのです。
信じられなくても、信じたいと思ってくれれば、それで良かったのです。
でも、ゆきあつはじんたんにだけ見えるなんて決して認められなかった。
めんまの目の前でめんまが思っていないことを勝手に代弁したのでした。
じんたんにだけめんまが見えていて、めんまが傷ついたのも見えていた
めんまの本心を伝えたようとしたのだけど、どうしても伝わらなかった。

ゆきあつの言い分は(思惑は別として)それなりに筋が通ってたわけで。
一度は集まりかけてたみんなの意思がバラバラになってしまうのでした。
客観的に見ればじんたんの話を信じられないのも仕方ないことだったし。
じんたんもそれがわかってたから、一人でも何とかしようとするのです。
じんたんが一人で頑張ってるのを見てめんまはあることを考えたのです。

めんまがあることをして他のメンバーにもめんまが認識されるのです。
(見えなくて)すっと一方的だっためんまのアピールがついに届くのです。
気持ちが通じた瞬間は見てるこっちも凄く嬉しくてこみ上げてきたよ。
正直なところこの展開は全く予想できなかった。やられた、と思った。
もっと早くにやってくれればって言い分は確かにもっともだと思った。
でも後で分かるけどめんまは関わりが深いものしか干渉できないようで、
最初から試していたらできないで諦めていた可能性が有ったのでした。
あそこにアレがあってめんまがそれを使わなければデキなかったのです。

めんまのお願いを考えてヒントを集めて一つの可能性に思い至ります。
みんなはいつのまにかそれがめんまの願いだと思い込んでいくのです。
でもそれがめんまの正しいお願いか確かめなくていいのかなと思った。
肝心のめんまは思い出してないから期待した答えは無かっただろうけど。
結構ちゃっかりしてるから、きっとそれだよぐらい言った可能性も(笑)。
めんまはそれを楽しみにしてたから、間違っててもいいのかなと思った。
みんなが一緒に一つの目的に向かって協力していく姿は素敵だったし。
実はそれこそがめんまが本当に望んでいたこととも言えたわけだから。

物語の終盤にめんまのお願いと思ってたあるイベントが実行されます。
でもじんたんは自分から始めながらやっていいのかと思っていたのです。
めんまのお願いを叶えるということは消えていなくなるということで。
いつのまにかじんたんにとってめんまは当たり前の存在になってたから、
幽霊でもいいからこのままずっといて欲しいと思ってしまったわけです。
スッキリしない構図のまま、ある一点に向け物語が集約していくのです。
みんなの気持ちが一つになることはなく、思惑だけが一つになりながら。
だからイベントの結果は予想通りだった、と言えないこともないです。

普通の構成だったらこの大きなイベントがクライマックスになります。
ここまで盛り上げて物語を集約しながらそうでないのは珍しいです。
もちろん大きな区切りではあるし結末への大きな布石にもなりますが。
とっつき易いしわかり易いし、終盤に向けて盛り上がっていくという、
実に正攻法な物語構成だけど、要所でちょっとずつ外してくるのです。
既定路線をなぞってるように見せて意外なところをついてくるのです。
そこが並みの作品と並でない作品の違いかもしれないなと思ったよ。

終盤の大きなイベントの後に本当のクライマックスがやってきます。
超平和バスターズの気持ちが本当に一つになるときがやってきます。
お見事としか表現のしようがない真のクライマックスがやってきます。
何が起こるか分かってても感動してしまうあるシーンがやってきます。
見始めたなら是非最後まで見て、そこを自分の目で確かめてください。
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電波女と青春男 1~10話

4月からTBS系(3局)とBS-TBSで深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セルBD/DVDは6/22からリリース(レンタルDVDは7/27から)
父親の転勤で都会の叔母の家へやってきた主人公の丹羽真(にわまこと)。
15年過ごした田舎と違い都会ならクラスに女子が10人以上いるだろうし、
叔母には家族はなく仕事をしてるから一人暮らしの気分も満喫できる。
そんな青春を謳歌する期待を胸いっぱいにして都会に降り立った彼は、
いきなり出迎えの叔母・女々(めめ)の年齢不相応のキャラに驚かされる。
宇宙人が見守る町というみょーなキャッチコピーに心の中で突っ込んだ。
でもそんなことはこれからの新生活の期待の前には些細な問題であった。
女々さんの家に入って玄関の端に足の生えた布団の簀巻きを見るまでは。
普通ではないソレを見えないように振舞う女々さんの態度も妙だった。
都会で普通の出会いを期待した真はこーして普通ではない出会いをする。

電波女ってタイトルだから変なことを口走る女の子は出ると思ったけど
予想以上に強烈なキャラが出てきてビックリ、というのが第一印象かな。
まさか布団ぐるぐる簀巻き(すまき)にしたキャラが出るとは思わないし。
布団ぐるぐる巻きのまま走るし喋るしご飯も食べるもはや謎生物ですよ。
確かに自分のことを宇宙人と言ってるから電波キャラには違いないけど。
布団から出した手か細かったので予感はあったけど中身は凄い美少女で、
性格は美貌に対するペナルティって独白に妙に納得してしまったりして。
凄いインパクトのある設定だとか思いながら見始めたのでありました。

電波な内容を口走るキャラはアニメではあまり珍しくはなかったりする。
かの有名な(憂鬱な)涼宮ハルヒだって電波なことを口走ってたわけだし。
そーいうキャラ付けという説明だけで終わりにするのも有りなのでした。
でもこの作品は珍しく電波な発言や行動の理由を説明してるのでした。
実は意外とまともな理由(エリオにとって結構深刻な理由)があるのです。
布団ぐるぐるが自分(の心)を守ろうとした結果なのは驚いて感心したよ。
主人公ハーレムな量産型萌え作品のようでちゃんと考えて書いてるなと。
エリオの事情を中心に描いたら全く違うシリアス作品になってたかもね。
もちろん現状でもエリオの事情はそれなりに描かれてはいますが。

4話で1つ目のエピソード(1巻分?)が終わって一応の決着がつきます。
エリオの事情を知った真がその幻想をぶち壊す!みたいになります(笑)。
(同じ電撃文庫だからセーフなんだろうけど露骨に元ネタがわかるぞ)
オレはそんな熱血キャラじゃないと言いながらやってることが同じです。
そんな真の余計なお節介な行為によってエリオは地球人設定に戻るけど、
戻った後のエリオの本来のキャラも普通の女の子からは遠かったりして。
電波とは違うけどわりと天然系というか行動がちょっと変なキャラだし。
世間から離れてたせいも有るだろうけど元々のキャラがそれっぽいなと。
だから自衛のためとはいえあそこまで電波なキャラになれたのでしょう。
電波女のキャラを脱いだら天然キャラが出てくるとは油断大敵ですな。
ちなみに宇宙人設定は4話で終わったけど布団ぐるぐるは以降も続く(爆)。

エリオは一応高校生ぐらいの歳なので普通なら高校に行ってるわけです。
でも布団ぐるぐる巻きで宇宙人と言ってる人が学校に行けるわけはなく。
(本当に宇宙人だったら上手く偽装して学校に通うだろうけど)
つまり学校を退学して(布団ぐるぐる巻きで)引き篭もっていたわけです。
深刻な事情が有ったとはいえ客観的に見たらあまり触れたくはないです。
目が醒めるような美少女じゃなかった助けようなんて思わなかったかも。
女々さんにカワイイから構ってるなら放っといてとか釘刺されてたね。

4話で真がエリオの幻想をぶち壊して現実に引き戻して区切りを迎えて、
5話以降はエリオが現実社会に復帰するためのリハビリを始めるのです。
てっきり学校に復学するとばかり思ってたのにそうはしなかったすね。
高校は義務教育じゃないから改めて入試して1年からやり直しだから!?
辞める前のエリオの行動を考えたら同じ学校に戻るのはキツそうだね。
休学ではなく退学して引き篭もるほどいい思い出はなかっただろうし。
いとこ(真)と一緒だったら学校も楽しかったかもと少し後悔してたけど。

学校に戻らないで何をしたかというとアルバイトをしようとするのです。
まさしく引き篭もりからの社会復帰を絵に描いたような展開なのです。
しかし、意気込んだエリオの前に厳しい現実が立ちはだかるのでした。
布団ぐるぐる巻きで変なことを口走る姿は街中に知れ渡ってたのです。
アルバイトの面接に行ったら結構厳しいことを言われたんだろうなと。
その後の絵面は落ち込んでるではなくうつ伏せで討ち死にだったよ……
軽い感じの萌え作品をイメージしていたのに意外と現実的でビックリだ。
いや、凄いキャラなのにみんな気にしない大半の作品が変なんだけどさ。

電波女というタイトル通りこの作品には変な言動のキャラが登場します。
自分のことを宇宙人と言ってたエリオだけではなくて他にも登場します。
4話(ワンエピソード・1巻分?)ごとに一人ずつ登場してる感じがします。
奇妙な言動をする人が登場するたびに真が「あっそ」と返しています
3つ目だと誰が見ても一目瞭然の宇宙服を着た自称超能力者ヤシロです。
2つ目の話だと田村商店のお婆ちゃん(エリオの曾祖母?)がそうですね。

お婆ちゃんの言動は確かに変だけど孫の女々さんの方が変度は上かも……
前川さんとか女々さんは普通の生活ができるのに意図して行動が変だし。
素でズレてる人と違って狙ってやるから変さのインパクトが強いのです。
一般人の代表のはずのリュウシさんも行動が微妙に奇妙だったりするし。
リュウシさんは微妙なズレ具合が全てカワイイ印象に繋がって凄いけど。
これ狙ってやってるとしたらリュウシさんとんでもない策士ですがな。
そんな感じでこの作品は出てくるキャラがどいつもこいつも変なのです。
特徴的なキャラばかりの作品は結構有るけどこの作品は「変」なのです。
エリオ以外は電波女とは言いがたいけど、なるほどと思うタイトルです。

この作品は真くんが都会に出てきて出会いに胸を膨らませる展開です。
いきなり玄関先で布団ぐるぐる簀巻き少女と出会う超展開ですが(笑)。
それは別として学校でいきなりリュウシさんや前川さんと接近します。
確率的に有り得んだろうと思うほどに出会いのイベントを消化します。
真くんからは大したアプローチをしないのにフラグ立ちまくりです
いつの間にやらリュウシさんは真くんに気がありまくりな状態だし。
一目惚れと言われても信じられるぐらい好かれる理由がわかりません。

エリオもそげぶ(その幻想をぶち壊す)の後に真に頼りまくってるし。
女々さんの冗談きつい態度も含めてとってもハーレムモードなのです。
リュウシさん以外はお断りしたいほど変な人ばかりなのが違うだけで。
(ぎりぎりでエリオまでは何とか許容できるかも)
青春を期待して青春真っ只中の状況になったのに何か違う、みたいな。
つまりタイトルは内容をこれ以上ないぐらい的確に表現してたのです。

映像は新房アニメにしては普通です。かなり正攻法の表現技法です。
まどか★マギカも日常は正攻法だったけどイヌカレー空間があったし、
たまにSDキャラが出てくるだけでほとんど正攻法なのは始めてかも。
ただ正攻法とは言ってもやっぱりらしいところは散見されるのでした。
首をクイっとやってみたり部分をクローズアップして見せたりするし。
リアルでもデフォルメでもない絶妙にバランスした動きやポーズだし。
肌の色のつけ方とか目線とか執拗に可愛く演出するのも実にらしいし。
異彩を放つ表現だけではなく正攻法な表現でも他と一線を画してます。
エリオの重い事情のわりにはストーリー展開があっさりしてるけど、
ノベルっぽさを実感させる真の語りを含めた切れのいい演出スタイルと
エリオを筆頭にした執拗な可愛さの表現で凄く面白くなってる感じです。

神のみぞ知るセカイII 1~8話

4月からテレビ東京系(6局)とAT-Xで深夜に放送してる新番組。
ShowTimeで最新話(と1話)無料配信中。
原作は少年誌(サンデー)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは7/27からリリース
分割2クール放送の後半シリーズで内容も1期目のそのまんま続きです。
隠れた駆け魂を捕まえるため女の子を攻略する展開も全く変わりません。
一人攻略するたびに関係がほぼリセットされるので変化もしないしね。
だから間のエピソードが抜けてるのに全く問題なく見れてしまいます。
下手するといきなりここから見ても大丈夫だったりして!?

これやアマガミSSの2~4話とかでキャラの関係をリセットするのって
最初に思ったよりも便利な手法かもしれないなと見てて感じたりする。
キャラやエピソードに今ひとつ乗れなくてもすぐ次に切り替わるから、
ずっとイマイチだったりしない限りずるずる見続ける可能性があるし。
(アマガミSSも途中2話ほど飛ばした以外は最後まで見ちゃったし)
1話の当番回方式よりはキャラをしっかり掘り下げることができるし。
ハーレムモードのようにキャラ同士の関係が無茶苦茶にもならない。
女の子をいっぱい出したいならベターな方法なのかもと思えた来たよ。
(アマガミSSは構成の問題か説明が足りてない部分が結構有ったけど)

今回見たのでは同じクラスのちひろのエピソードが一番面白かったかな。
(時々エルシィと会話してた役名つきのモブキャラみたいな存在)
特に秀でた特徴があるわけではないその他大勢の中の一人な位置づけで。
だからこそ輝いてる相手に憧れるみたいな話の持っていき方が良かった。
これを見ててウテナでも似たようなテーマをやってたのを思い出したよ。

振られてもすぐに次にいけるのは、本気で好きなわけじゃないからで。
本気の好きがよくわからないから憧れを好きなんだと思ってるだけ。
好きがわからないのを自覚してて、本気で好きになりたいと思ってる。
ろくに説明はされなかったけど、ちひろの心の隙間ってそこでしょう?
ちひろの言う輝きたいって人を本気で好きになりたいって意味だから。
人を本気で好きになれば、一人称視点で自分や世界も輝いて見えるし。

このエピソードで桂馬は最初特徴のないちひろの攻略に困るわけです。
ギャルゲーにはちひろみたいなその他大勢的な攻略キャラはいないから。
さらにちひろは自分とは別な人が好きという最悪の属性も持ってたし。
(現実だとそんな相手にアプローチすることも普通にありそうだけど)
でもふと気付くのです、心の隙間を埋める相手は誰だっていいことに。
ちひろの恋の成就を自分が手伝えば目的が達成されるだろうことに。
実際のところは桂馬の目論見どおり心の隙間が埋まったか微妙だけど。

桂馬の(ギャルゲーを応用した)緻密なアプローチのマニュアルによって
ちひろは確実に相手との距離を縮めて成功は間違い無しになるのです。
しかし肝心のちひろは状況を喜びもせずやめたいと言い出すのでした。
これ桂馬は気付いてないけどちひろが見てる相手が変わってるじゃん。
桂馬ってたまにみょーに鋭いけど、基本は人の心にとても鈍いなと。
ギャルゲーの中にあるシチュエーション以外は分からんという感じ!?
毛嫌いしてた相手を遊びに行こうと誘ってるんだから凄い変化なのに。
自分のためにここまで尽くしてくれてることに惹かれたのだろうか?
(桂馬とちひろのような関係で結ばれる展開は意外とよくあります)

このエピソードは面白いとは思ったけど見てて多少不満が残ったかな。
告白をやめにしたちひろに対してある言葉を言ってキスをするけど、
そこに至るプロセスと心情の説明をすっ飛ばしすぎだろうと思ったし。
上にも書いたようにちひろの気持ちは桂馬に向きかけていたわけです。
だからそれをちゃんと視聴者に分かるように見せて欲しかったなと。
例えば桂馬のあの言葉に対して、ちひろは桂馬への気持ちを吐き出して
ちひろから桂馬にキスする展開だってありだったはずなのです。
(ちひろが何か言うんじゃないかと期待してたからガッカリした)
ラブコメ作品なんだからキスシーンはもっと大事に作って欲しいよ。

Aチャンネル 1~5話

4月からTBS系(3局)とアニマックスで深夜に放送してた全12話の新番組。
ShowTimeとニコニコ動画で最新話無料配信中。
原作は萌え4コマ誌(きららキャラット)のマンガで雑誌で読んでます。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは5/25からリリース
トオルは幼馴染で朝が超弱くてスーパー天然娘のるんが大好きだった。
るんに近づく男を蹴散らすほど大好きで同じ高校を受験して合格をした。
合格を確認したトオルはるんに知らせるために家へとやってきたのだが、
るんの部屋には見知らぬ女の子がいてるんと抱き合ってるように見えた。
それはトオルの勘違いで、見知らぬ女の子たちはるんのクラスメイトで、
眼鏡でツッコミキャラのナギと背が高くておっとりしてるユー子だった。
ナギもユー子もるんと変わらないぐらいにトオルに親しく接してきた。
二人がるんととても仲が良いから受け入れてくれてるのだと分かった。
でもトオルはるんが自分を置いて先に行ってしまったようで寂しかった。
※トオルも女の子です

エンディングだと思ったら劇中歌だったでござるの巻……
何だあの劇中歌は?しかも毎回欠かさず書き下ろしの歌でやってるし。
同じきらら系で系統も近いけいおん!みたいに歌を売りにしたいのかね?
でもけいおん!と違って内容とリンクしてないから売りはならんような。
さらに歌を流してる分だけ時間を浪費して間延びした印象を与えてるし。
アニメ自体が原作を水で薄めた感じだけどその象徴のような感じですね。
何曲も歌を使いたいならエンディング曲を毎回変えれば済んだ話なのに。

と言うわけで1話を見て感じた第一印象はちょっと微妙かな、でした。
内容は間違いなく原作通りなんだけど、悪い意味でも原作通りなので。
4コマ作品は1回のページが少ないので映像化するには内容が足りません。
だからアニメにする際に内容を足すか再構成をする必要が有るのです。
だけどこの作品はディティールだけ足して内容はほぼそのまんまでした。
特に1話はディテール描写に力を入れすぎで間延び感がMAXになってます。
(内容もトオルがるんに執着する内容だけでほぼ終わってしまう)

1話は時間配分も劇中歌も、これはちょっとどうよ?って感じだったけど、
2話以降は内容のせいかテンポに慣れてきたのかそこそこ見れる感じに。
日常的だけど面白いエピソードが入るようになったのが大きいのかも。
なにげないけどちょっとした視点の違いで面白おかしく見せてるのです。
なにげないエピソードが楽しいのがまさにこの作品(原作)のウリなのです。
1話はトオルの心情にウエイト置きすぎで面白おかしさが出てないのです。
だから1話で微妙と思っても何話か見て判断することをオススメします。

あまりメリハリが無いとこのアニメを見た結構な人が思うことでしょう。
なにげない日々のちょっとした内容を描いてるだけだからその通りです。
実はけいおん!だって原作に忠実に作っていたらこんな感じだったはず。
毎回がイベント仕立てなのも、ハッキリしたメリハリがついてるのも、
メイン視点を固定して共感性を増してるのも全部アニメのアレンジです。
つまり、この作品もやり方次第でけいおん!に成れたかもってコトです。
けいおん!のアニメから目的とメリハリをとって薄めるとコレだしね(爆)。
日常の描写だけなら密度が薄いのを除けば今でもいい勝負かもしれない。

ナギがパンツじゃないから恥ずかしくない?恥ずかしいわ!と言います。
体育着が未だにブルマでブルマはパンツだという話から何故かその話に。
念のために説明すると、スト魔女のキャッチコピーへのツッコミですよ。
(何の因果かスト魔女を作ったスタジオがこのアニメを作ってるね)
原作を読んでていきなりこの発言が出てきたので驚いた記憶が有ります。
ナギがアニメを見る設定はないので作者のツッコミを代弁したのかな!?
それぞれのキャラの趣味って原作ではあまり出てこなかったはずだし。

本編はそれなりな感じだけどOP映像なら今期のトップクラスのデキだね。
誰だ?と思ったら石浜真史さんじゃないですか!R.O.Dやかみちゅ!の。

日常 1~4話

4月から一部の民放(16局)で深夜に放送してる新番組。
ニコニコ動画で最新話無料配信中。有料配信は過去2週分のみ。
原作は角川系(少年エース)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは6/24からリリース
日常とは、歩いてると空からこけしや赤べこやシャケが降って来ること。
日常とは、背中にゼンマイつきの女の子が魚を取り戻すため猫を追うこと。
日常とは、貴族のような振る舞いの農家の息子が山羊に乗り登校すること。
日常とは、(この作品世界では)取るに足らない、ありふれた日々のこと。

日常というタイトルで京アニはまた日常系かよ、とか言われてたなと……
原作を知ってる人ならこのタイトルが出オチだって知ってたんだけどね。
日常系どころか萌え系ですらないシュールな非日常系ギャグ作品だから。
萌え4コマが主流になる前に青年誌に多かった笑いのツボのわかりにくい
ボケとツッコミの噛みあわないエキセントリックなギャグ作品だから。
アニメ化を聞いた時にプロデューサーは何考えてる?と思ったほどです。
「そふてにっ」も売るの難しいと思うけどこっちはもっと難しいだろう。
(作品の内容を考えたら現在のデータは爆死じゃなくて上出来です)
そーいうわけで何か期待してたのと違うと思った人が多いと思われます。
かなりクセのあるギャグ作品なので合わない人は諦めて他に行きませう。

原作を知ってたので見る前は(他の人と違い)全く期待してませんでした。
上に書いた通り笑いのツボのわかりにくい作品で、わからなかったから。
確か原作コミックスは読んだ後にさっさと処分して残ってないはずです。
京アニはいつも正攻法の演出をするから原作がダメならダメだろうし。
だから1話を見たときにはいつもの京アニと全く違う路線でビックリした。
全く趣味じゃないと思った原作が意外と見れるものになってて驚いたよ。
なんだ京アニもやろうと思えばデキるんじゃん!と失礼ながら見直した。
けいおん!でも見直したけど、あれ監督が石原さんじゃないからね。

クドいぐらいに演出過剰にすることで見る人の感覚をねじ伏せる手法は、
京アニのライバル新房さんの十八番で多少ぱにぽにを彷彿としました。
(原作を知ってた人は新房×シャフトの方がいいと言ってた)
細切れネタと内容のシュールっぷりはあずまんがに似てると言えるかも。
内容や演出的にはあずまんがとぱにぽにを足して割った感じでしょうか。
(あずまんがよりはずっと演出が濃くてぱにぽによりは普通)
アニメ作品として評価するなら予想外にいいデキではないか思われます。
とはいえクセが強いギャグ作品なので合わない人は合わないと思います。
私は「らき☆すた」よりもこっちの方がずっと楽しめると思ったかな。

事前の予想に反して楽しめる作品になったけど問題がない事もないです。
それは原作に起因するのでアニメスタッフのせいとは言いにくいですが。
でも大胆に内容を再構成してでも原作の問題を補うべきだったような。
このへんは原作を尊重する京アニの方向性が裏目に出てしまった感じ。
少なくともコマ切れのネタをそのまま繋ぐのはやめるべきだったなと。
意外と楽しめてる私でも4話見たらお腹いっぱい(もう結構)だったので。
キャラが固定してる「らき☆すた」はぐだぐた会話風で何とかなるけど、
この作品はキャラがバラバラだからギャグだけでキャラが立たないし。
思い切ってキャラを整理するかネタを再構成して流れを作るべきだった。
なのと博士のパートと3人娘のパートの2本立てにすれば良かったのでは。

この作品は時々ギャグが滑ってるとか、から回ってると言う人がいます。
全くもって正解です。と言うか、上に書いたように本質はそこなのです。
ボケとツッコミがかみ合わないこと自体がこの作品でのギャグ手法です。
だからむしろ、常に滑っててから回ってる、と感じる方が正しいのです。
それを面白いと思う人のためのギャグ作品です。決して皮肉ではなく。
アニメはくどい演出によって趣味でない人でも見れてしまうだけです。
アニメが時々滑ってると思った人は原作を読んだら唖然とするかも(笑)。

戦国乙女~桃色パラドックス~ 1~4話

4月からテレビ東京系(6局)とAT-Xで深夜に放送してる新番組。
あにてれの全提携サイトで最新話(と1話)無料配信中。
原作(ほぼ原案)はパチンコのCR戦国乙女でよくは知りません。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは7/6からリリース
日出佳乃(ひでよしの)は携帯やファッションに夢中な普通の女子中学生。
興味があることがいっぱいで夜更かししては学校に遅刻する毎日だった。
試験が近いのに全く勉強をしてなくて、もはや神頼みしか無いと思った。
普段は気にとめなかった通学路にある人気のない神社へ足を踏み入れた。
社の中の光が気になった佳乃は覗こうとしてこけて中へと入ってしまう。
気がついたら佳乃は森の中にいて変な格好の人が剣を振るう姿があった。

内容の確認のために1話だけ見たときはかなりイマイチだと思いました。
冒頭の現実世界の描写がなんかチープだし過去の世界もパッとしないし。
ヒデヨシ(日出佳乃)を現代の女子っぽく描いてるのも噛みあってないし。
これも前期のRioと同様にパチ原作の糞ったれアニメなのかと思ったよ。
でも見続けてるうちに第一印象ほどはヒドくないかなと思えてきました。
ライトな娯楽作品としてはそれなりにまとまった内容になっているので。
と言うわけで1話で切り捨てず何話か見て判断するのをオススメします。

この作品は戦国時代の有名な武将がみんな女の子として登場するという、
ありがちな作品というかというか、コンセプトの分かり易い作品です。
アニメで言えば恋姫無双みたいな作品と言えばほぼ説明が終わります(爆)
恋姫無双ほどバカバカしくはないけど、それほどシリアス路線でもない。
そこそこ真面目でそこそこバカバカしい、なんとも中途半端な感じです。
メリハリの足りない最初の恋姫無双よりももっとメリハリが少ない感じ。
恋姫無双と比較すると劣化コピーみたいな位置づけの作品って感じです。
戦国武将の女子バージョンだったら百花繚乱の方がずっと面白かったなと。

ヒデヨシが現代から過去(の異世界)に飛ばされるのはアニメの設定らしい。
と言うかパチンコが原作だしちゃんとしたストーリーなんてないのかな?
現代人のヒデヨシは現代の知識を持っているし感覚も引きずっています。
だから行動とか言動が過去の人には奇妙だったり斬新に見えるのです。
それでノブナガに興味を持たれたり感心されるのはなるほどと思ったよ。
(ずっとその路線でいくのかと思ったからそうでもなかったり)
カンフーアクションを見ただけで真似するのはちょっと無理があるけど。
携帯もそんなに頻繁に確認してたらすぐバッテリー無くなると思ったよ。
まぁ、あまり真面目に内容の整合性を追及をするような作品ではないし、
整合性とか説得力とか細かいことは気にせず気楽に見るのが宜しいかと。

デッドマン・ワンダーランド 1~4話

4月から一部の民放(8局)とBS日テレで深夜に放送してる新番組。
ニコニコ動画で最新話と1話を無料配信中。
原作は角川系(少年エース)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セルBD/DVDは6/24からリリース(レンタルDVDは7/29から)
中学生の五十嵐丸太(がんた)はその日までごく普通の日々を送ってた。
その日の朝も仲の良い友人達と修学旅行の話で盛り上がったりしてた。
窓の外(空中)に奇妙な格好をした赤い男が出現して丸太に笑うまでは。
赤い男が笑って教室は滅茶苦茶になり友人は変わり果てた姿になった。
赤い男は丸太へと近づいてきた、もうダメだと思いながら気を失った。
次に目覚めた時、丸太はクラスメイトを惨殺した凶悪犯になっていた。
やっていないという主張を誰も信じてくれず死刑を宣告されてしまう。
こうして丸太は完全民営刑務所デッドマンワンダーランドへ送られた。

これ原作を読んだ時にとても嫌悪感を抱いて叩き捨てたんだった……
内容をすっかり忘れてたけどアニメを見てて当時の印象を思い出したよ。
安易に暴力を多用するし意味もなく人を殺しまくる胸糞悪い作品なのを。
絵は上手いんだけどストーリーがヒドい典型的な絵だけの作品というか。
でも、こーゆー作品は青年誌では珍しくないので需用は有るのでしょう。
この作品の原作も結構売れてるし。アニメはまるで売れなそうだけど。
ちなみにアニメの方も絵や動きに関してはとても良いと思います。

この作品は主人公がいきなり死刑囚になるという展開で始まるのです。
いきなり数奇な運命に翻弄されるのは良くあるのでアリだと思います。
赤い人が現れて教室中の人を皆殺しにするのもまぁヨシとしましょう。
でも人間技ではない現場から丸太を犯人に仕立てるのは無理有りすぎる。
いくら玉木が有罪になるよう仕組んだとしても状況証拠が足りないよ。
(ビデオで心象を悪くしたって証拠がなければ有罪にはできない)

シロの行動についても違和感が大きすぎる。精神があまりにも幼いし。
精神が幼いのはきっと意味が有るのだろうと好意的に解釈したとして、
それでもドッグレースショウの時のシロの行動は全く意味わからない。
シロはただ楽しんでるように見えたのに、実は丸太を助けてたとかさ。
危険なのを知っててフォローするような頭があるように見えないのに。
動物の本能的に危険を感じて守るならもっと直接的になるだろうし。
説得力がないと言うかキャラの性格づけと行動に一貫性がないのです。
いい話っぽくまとめているけど違和感が大きすぎて共感できないよ。
死刑になる流れもそうだけど頭で考えた筋をなぞってるだけって感じ。
絵は良い(とても上手い)けどストーリーがヒドいというのはそこです。

さらに安易に暴力を使うし大した意味もなく人を殺しまくるし……
シロと丸太の関係とかシロがあそこにいる理由とか多少気になるけど
それだけを目的に見続けるにはあまりに趣味じゃない内容なのでした。
作中で理解されないもんですとか言ってたけど、理解したくないよ!

星空へ架かる橋 1~4話

4月から一部の民放(5局)とAT-Xで深夜に放送してる新番組。
ShowTimeで最新話(と1話)無料配信中。他でも有料配信中(1話は無料)。
原作は18禁の恋愛アドベンチャーゲームでやったことはありません。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは7/6からリリース
星野一馬(かずま)は喘息の弟の歩の療養で田舎の山比子町へやってきた。
いずれ家を買って両親も越してくる予定だけど仕事の都合とかもあるし、
一馬たちは学校のことも有るので先に二人だけでやってきたのだった。
父が先代の女将と知り合いの旅館・よろづよにお世話になることにして。
一馬にとって山比子町は小さい頃に訪れたことのある懐かしい町だった。
と言っても記憶は薄ぼやけてて、いきなり乗るバスを間違えてしまう
戻ろうとバスを降りたら1時間待ちで。待ってたら猿に帽子を取られて。
猿を追って道に迷い途方にくれてた一馬の前に一人の女の子が現われる。
こうして一馬の田舎ライフは幕を開けた。

何だかとっても薄いです。作品の印象も内容もキャラも。
1話を見て絵はキレイだけどキャラ紹介だけで中身が無いと思ったら、
4話まで見てもキャラと簡単な舞台の紹介だけだったでござるの巻(爆)。
田舎ライフがウリと言ってるわりに特徴的な雰囲気が有るわけでもない。
キャラ紹介もいわゆる当番回方式みたいに掘り下げてるわけではなくて、
キャラと会ってちょっと会話して少しだけ特徴を見せるという程度です。
日常メインの作品だって小さなエピソードでメリハリをつけていくのに、
この作品はただいつもの生活をやってるだけでメリハリが無さ過ぎるよ。
時たまみょーにノリの良いシーンはあるけど土台が平坦すぎるのです。
4話まで見て記憶に残ったのが初(うい)の大食い設定だけなんだけど……