まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

- 目次 -

サマーウォーズ

2008年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
「時をかける少女」で脚光を浴びた細田守監督のオリジナル最新作です。
※セルDVD/BD及びレンタルDVDはリリース済
今より少しだけ未来。コンピューターネットワークが多少進化した世界。
世界中で十億の人間が利用するOZという仮装空間サービスが存在した。
OZは高度なセキュリーで守られていてそこから現実の機能を利用できた。
OZだけで生活や仕事の多くが成り立ち、まるでもう一つの現実であった。
そんなOZのメンテナンスのバイトをしている小磯健二がこの話の主人公。

健二は憧れの夏希先輩のお願いの田舎へ一緒に行くバイトを引き受ける。
一緒の旅行に舞い上がる健二が到着した家はそれは見事なお屋敷だった。
お屋敷には曾祖母の誕生日を祝うために夏希の親戚たちが集まっていた。
そして健二のバイトの真の目的が夏希の恋人のふりだと知らされるのだ。
曾祖母の栄に認められ親戚たちに受け入れられ健二は恐縮してしまう。
複雑な気分で寝付けない健二の携帯に真夜中に奇妙なメールが届いた。
謎の数列だけのメールを挑戦状と思った健二は数列を解いて返信をする。
翌朝、ニュースは健二をOZを混乱に陥れた犯人として報道していた。

第一印象としては主人公の健二がずいぶんと頼りないだったかな。
勝手なイメージとして主人公はもっと頼もしいと思い込んでいたので。
でも見終わった後には意外に頼もしかったと思えてくるのが不思議です。
ラストシーンでも相変わらずちょっと頼りない感じではあるんだけど、
最後まで決して諦めなかったのと、やる時にやってくれたのがあって。
ただの友達としか見てなかった夏希が意識しちゃうのもわかると言うか。
人を好きになる切っ掛けってこんな感じだよな、とか見てて思いました。
男主人公でちゃんと好かれるプロセスを描いたアニメって少ないんだよ。
(わりとまともな内容のは最初から相手に好かれてるのが大半だし)

主人公が最初から凄いわけではなく、いきなり凄くなるわけでもなく、
その時に自分のできることを精一杯やって事態を解決したのも好感触です。
もちろん、あの数列から答えを導き出すのは凄い能力だとは思いますが。
でもこの作品はそれだけで全てが解決するわけではないのがポイント。
みんなのちょっとだけ優れた能力を結集することで解決に導くのです。
ネットの化物に人の繋がりという生身の関係で対抗するのがイイのです。
栄ばあちゃんが凄い人たちに電話するところなんかカッコよすぎです。
曾祖母の元に集まる親戚たちがまさに人の繋がりを象徴してるわけです。
濃密な現実の描写がちょっと懐かしい日本の光景なので心地よいのです。

この作品のストーリーの仕掛け(構造)はわりとシンプルと言えます。
凄い凝った構成になってた前作(時かけ)に比べると単純明快な感じです。
ある一点に向けけひたすら盛り上がってドカーンと突き抜ける感じです。
シンプルといってもすんなり行かず紆余曲折してハラハラするわけです。
誰にもわかりやすくて感動しやすくてカタルシスを得やすい作品です。
そーいう意味では時かけよりもこっちの方が一般向きかもしれないね。

シンプルなストーリーにディティールを濃厚に肉付けしてあるのです。
ハリウッド映画なんかがよく使ってる教科書的なアプローチと言えます。
それらと違うのはディティールの肉付きがいかにも日本的というところ。
日本が舞台だからではなくて掘り下げ方がいわゆる邦画っぽいのです。
(最近のテレビドラマ的な映画とはちょっと違う)
具体名は出さない(出せない)けど伊丹十三さんのあの映画を彷彿したよ。
国内外のいろんなエッセンスを取り込んだ日本のアニメならではだなと。

大半はリアルなんだけど時には嘘っぽい大胆さがあるのも楽しいすね。
いきなり和風の民家にスーパーコンピュータを持ち込んでみたり、
山の中に漁船を持ち込んでみたり、自衛隊の機材を持ち込んだりと。
無いだろうとは思いつつ、でもあってもいいと思えるバランス感が絶妙。
ひたすらリアルだと地味だし、あまりに嘘っぽいと共感できないから。
確かに「うちの男連中はバカばっかり」と言いたくなるよ。いい意味で。

うちの男連中はバカばっかりも含めて、みんなの力を結集するわけです。
つまり健二以外の誰かが重要な役割を担うシーンもあるわけです。
特に夏希はクライマックスの重要なポイントで見せ場がやってきます。
得意の花札勝負でラブマシーンと対戦して相手を追い詰めていくのです。
しかしここでもすんなり行かずに負けてしまって絶体絶命のピンチに。
その時に起こった出来事は奇跡と言うか、人と人とが繋がったシーンで、
この映画の中で最も感動的な瞬間でした。
スポンサーサイト



崖の上のポニョ

2008年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
人魚姫をモチーフにしてることが辛うじて伺えるほぼオリジナル作品で
説明するまでもなくみなさんご存知であろう宮崎アニメの最新作です。
※セルDVD/BD及びレンタルDVD/BDはリリース済
地上には現実の世界があった。そして海の中にはファンタジーがあった。
外の世界に興味を持った魚の子(?)ポニョはクラゲにのって地上へ出た。
宗介に助けられたポニョは宗介を気に入り宗介も懐くポニョを気に入った。
しかしポニョを人に知られてはいけないと父が海へと連れ戻してしまう。
宗介に会いたいポニョは父の留守に妹たちの力を借り再び抜け出した。
ポニョは魔法の力で女の子の姿になって宗介の元へとやってきた。

なんとも絵本みたいな作品というのが一番の印象かなと。
冒頭から想像の翼を大きく広げたような光景が延々と展開していくし。
随所にメルヘンちっくな味付けがしてあるし終わらせ方も童話的だし。
ストーリーが簡単で小さい子でも理解できそうなところもそれっぽい。
なんだかディズニーのアニメでも見てるみたいだなと思ったぐらいだよ。

もちろん描画や描写の力の入りかたはいつもの宮崎アニメなんですが。
ご飯を食べるとか、家と保育園や仕事場との間を車を移動するとか、
そんな日常のシーンを色彩豊かに存在感があふれるように描写してるし。
プロセスやディティールの描写の量と質はさすが凄いものがあります。
でもそこで描かれてるストーリーはシンプルで素朴な童話のようなモノ。
宮崎アニメという豪華な額縁で彩った素朴な絵という感じの作品すね。
ハリウッドの映像で怒涛のように装飾したハリーポッターみたいな感じ。
装飾(映像)の部分がとっても日本のアニメーション的なのが違うだけ。

アニメの絵として魅せるという意味ではとてもアニメ的な作品だなと。
まぁ、これもエンターティメント作品としては正しい形だと思います。
ただ宮崎アニメってこんなに絵に依存した作品だったっけ?とも思った。
確かにいつも見た目に圧倒されるけど決してそれだけではなかったはず。
もう少し知的刺激というか考えさせるものがあったはずと考えてしまう。
確かに見ててハラハラしたり心配になったり共感することはあったけど、
それはあくまで圧倒的な描写力で強引に惹きつけてるに過ぎないので。
内容に強く惹かれてるわけではないから見終わると抜けてしまうのです。
見終わった後に何か物足りなさを感じるのはたぶんそのせいなのです。
映像作品としては文句なく一見の価値があると断言は出来ますが。
正攻法の映像表現としては頂点のレベルに達しているので。

バカとテストと召喚獣 1~13話

1月からテレビ東京系(3局)とAT-Xで深夜に放送してた全13話の新番組。
ShowTime・バンダイチャンネル・GyaO!他で有料配信中です。
原作はライトノベル(ファミ通文庫)で読んだことはありません。
※レンタルDVDはセルDVD/BDと同時リリース(5巻までリリース済)
ここ文月学園は進級テストの成績によってクラス分けが決定される。
それ自体は(はっきり明示しないことが多いだけで)珍しいことではない。
文月学園が他と違うのはクラスの設備に著しく差をつけてることである。
高級ホテル並みのAクラスから卓袱台にすきま風のFクラスという具合に。
己の置かれた状況を体感し不満なら必死で上を目指せと言うことである。
この物語の主人公のキングオブバカでFクラスの吉井明久(あきひさ)は
成績優秀だけど事情があってFクラスになった姫路瑞希(みずき)のため
学園が用意したクラス争奪バトル「試験召喚戦争」を行うことにした。

これは演出でドーピングされてとても面白くなってるタイプだなと。
原作はファンじゃなかったけどアニメは凄く楽しいみたいな感じのやつ。
(これの原作は読んだことがないので実際どーだかわかりませんが)
キャラはわりと記号的だしストーリーも深く掘り下げられてないけど、
畳み掛けるギャグとスピート感とキレのある演出で凄く面白く感じるから。
ラノベのアニメって一部とてもキャラ描写に力の入ってる作品が有るけど
大半はキャラもストーリーもギャグもそれなり中途半端なのが多いわけで。
この作品だって普通に作ってたらそうなってたかもしれないのでした。
まぁ、そんなのでもそれなりにウケて売れるので困り者だけど……

対してこの作品は内容を大きくギャグ方面に振り切って作ってあります。
最初と最後の数話だけ本筋ぽいストーリーで物語の体裁を整えておいて、
あとは1話読みきり風味のギャグで畳み掛けるエピソードになってるし。
ギャグをメインにするために内容を整理したような痕跡も散見できます。
ギャグだけではなく時おりふっとラブコメ的にいい雰囲気にもなります。
普段がギャグなのでラブコメ的な雰囲気がとても印象的に見えるのです。
バカ話のはずが終わってみたら良い話だったグランドパークの回とかね。
(この7話が全13話中では一番楽しくて好きかも)
物語の掘り下げではなくギャグとのコントラストで魅せているわけです。
ギャグ作品として凄く面白いしキャラもちゃんと魅力的に見えるのです。
このへんはネタっぽい作品でもキャラを魅力的に描くことに腐心してた
新房アニメでの経験が着実に生かされてことを実感させるのでした。
(そしてその経験はシリアス作品で恐ろしい破壊力を生んだのでした)

新房アニメという説明でピンとくる人もいるかもしれない。
と言うかこのアニメを見てシャフトっぽいと思った人が結構いたはず。
(正確にはシャフトっぽいのではなく新房アニメっぽい)
それもそのはずこの作品の監督は新房さんの右腕の大沼心さんだし。
監督とシリーズ構成と美術監督の組み合わせがef2期と全く同じだよ。
つまりそーいう意図でこのスタッフにオファーが有ったのでしょう。
何で制作がシャフトではなく実績の無いSILVER LINK?とは思ったけど。
どーいう経緯でこのスタッフや制作会社になったのか興味がわきます。

監督が新房アニメの中枢スタッフでその色彩の一翼を担ってたとは言え
作画スタッフも演出スタッフも気心の知れたスタッフではないわけで。
(初監督のefは周りのスタッフがいつもの人たちだったから)
それでここまでいつもの作風が再現できたのだから驚きかもしれない。
アニメはあくまでも人が作るもので制作会社は器に過ぎないとはいえ。
アニメの映像が監督によって大きく左右されるというのを実感します。
SILVER LINK自体はef2期で制作協力してたので経験は有ったのだけど。
化物語でも大沼心さん演出のなでこスネイクの回で制作協力してるし。
※化物語はエピソード毎に演出する人が決まってる(OPと同じ人)
もしかしてそのへんのコネで制作会社がSILVER LINKに決まったのか?

演出は(当然ながら)いつもの新房アニメでは見ない人がやっています。
あのナベシンがコンテ4話演出3話と監督の次に大活躍していたりする。
自分が監督やってる作品以外でこんなに伸び伸びやってるの始めて見た。
ある一線さえ越えなければ好き放題やっても許容されそうな作品だしね。
ストライカー・シグマVの回とかあそこまでやったら普通ダメだろう(笑)。
コンテスタッフには他にもさりげなく監督経験者が並んでたりするし。
演出レベルが全編で高く安定してたのも当然と言える布陣になってます。
こーゆー作品は演出レベルが落ちたら台無しになるのを良くわかってる。
とは言え、よくこれだけの面々を引っ張ってこれたもんだ。

この作品はFクラスのレギュラー以外のサブキャラが結構多いです。
全部のキャラを等しく扱うとそれぞれが印象薄くなりかねないほどに。
だからエピソード毎に登場するキャラを整理して印象づけたみたいです。
またギャグのパターンを繰り返す手法を使ってキャラを印象づけてます。
中心キャラ以外も見続ければちゃんと記憶に残るようになってるのです。
中心キャラもエピソード毎に扱いに差をつけ印象に残るようにしてるし。
いかにもな当番回ではなく結果的にそのキャラが主役になるみたいに。
例えばお弁当のエピソードだと最終的に美波が嬉しくなる話なわけで。
キャラの扱いや尺の配分に関するバランス感覚は実に見事だと思った。

キャラはいかにも記号的なキャラが並んでます。
美波なんか笑っちゃうぐらいに露骨なツンデレパターンのキャラだし。
才色兼備で巨乳で見るからに女性的な瑞希が料理だけは壊滅的だとか。
幼馴染に一途な思いを抱いてる(で終わらせていいのか?)翔子だとか。
明久を「ばかなお兄ちゃん」と慕う妹キャラ(美波の妹)の葉月だとか。
最近定番の女好きの女キャラや、女に見える男子も取り揃えてます。
キャラの属性自体はわりとどこにでも有りそうな設定と言えるのです。

ただ味付けの仕方がそれぞれちょっと普通じゃないとは言えるかも。
例えば幼馴染の坂本雄二を小さい頃から一途に想ってる霧島翔子さん。
一途と言えばかわいい印象だけど彼女の場合は普通とかなり違ってて。
デートと称して雄二を鎖で繋いで映画とかに引き回したりするわけです。
そんな強引で恐ろしい手法をとるけど嬉しい時には凄く可愛い顔もする。
あまりの落差に嫌っててもコロっと行ってしまいそうなぐらいです。
瑞希も頑張って作ったんですとかいい顔で殺人弁当を出してくるし。
キャラのつけ方が一部だけ極端でそれが実に効果的に効いてるのです。
アニメではそれをより実感できるように工夫して見せてるわけです。
とても笑えて楽しくて、そしてちゃんと可愛く見えるようにもなってる。
内容をギャグ方向に振ってるのもそのコントラストを強調するためです。
つまり原作の特徴や魅力を際立たせるためにそうしたのでしょう。

学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 1~6話

7月から一部の民放(7局)とAT-Xで深夜に放送してる新番組。
各バンダイチャンネルで最新話無料配信中です。
原作は角川系(ドラゴンエイジ)のマンガで読んだことはありません。
※セルDVD/BD・レンタルDVDは9/22からリリース
現実に酷似した世界。現代に酷似した時代。日本のどこかのような場所。
藤美学園2年生の小室隆は幼馴染の宮本麗に密やかな想いを寄せていた。
しかし麗が隆ではなく親友を選んだことで何にもやる気をなくしていた。
ある日、隆はいつものように授業をサボって非常階段で外を眺めていた。
校門の外には一人の不審者がいて事態の収拾のために先生がやってきた。
取るに足らない出来事のはずが校門の近くでは奇妙な現象が起きていた。
胸騒ぎを覚えた隆は教室に駆け込み麗と親友にすぐ逃げるように言った。
その時はまだ学校の中は日常だった。そして数分後には地獄に変わった
奴らは倒れても起き上がり襲ってくる。そして襲われた人は奴らになる。
隆たちは何とか奴らを跳ね除けて屋上まで上がりバリケードを築いた。
そしてこの異変が学校の中だけではないことを知った。

とにかく(初っ端の)インパクトは凄いっすね。
学校中どころか街中、世界中がバイオハザード状態でゾンビまみれだし。
(今のところ原因も現象の詳細も明かされてない)
周り中がゾンビだらけで絶体絶命な中で生き残った人たちが協力して、
行くあてがあるのかわからないけどとにかく逃げるという状況なので。
事態が見えてくるたびに絶望が広がり希望の糸が全く見えないわけです。
打開の糸口すら掴めない状況にして収拾つけられるのか心配になります。
時間経過を端折らずにキャラを追ってるので状況も変化していかないし。
(ゾンビだけは凄い勢いで増殖してるけど)
ひたすらディティール描写なので臨場感は抜群ではありますが。

時間経過を端折ってないので6話のラストがまだ異変の翌日だったりする。
やったことも学校から車で逃げて鞠川校医の知り合いの家に避難しただけ。
6話分を文字で説明してこれほど短く説明できる作品は他にないと思うよ。
その短い時間の間に想像を絶する困難が継続して起きているわけですが。
見ててトンネルを出るまでに4巻もかけたドラゴンヘッドを思い出した。
内容を凝縮すればもっとずっと短くできるという意味でも似てますな。
7SEED(田村由美)なんかずっと短い尺で凄いインパクトを出してるのに。
※田村由美さんも「女神が落ちた日」という感染爆発作品を描いてる

確かにインパクト抜群で強烈に惹きつけられる作品だとは思うのです。
最初のうちは視界が広がり状況を知るたびに新たな衝撃をうけるのです。
でもいきなり風呂敷を広げすぎて次第に状況が変化しなくなってしまう。
ゾンビも最初は凄いインパクトだけど一本調子で続いて慣れてしまうし。
仲間のメンバーが確実に助かるのが予見できるのも緊張感が殺がれるし。
BLUE GENDERみたいに仲間らしき人まで死ぬ内容にしろとは言わないけど。
入り口しかサバイバルホラーとしての体裁が出来上がってない感じです。
エロ装飾に走りすぎなのも連載雑誌がそうとは言え余計な感じだし。
6話のお風呂シーンなんかあまりにあざといサービスでげんなりしたよ。
(せっかくの休息なのだからもっとゆったり感を表現して欲しかった)
意味のあるエロは歓迎だけど脈絡のないエロは時間が勿体無いんだけど。
そうでなくたってこの作品は時間あたりの内容がとても希薄なんだから。
4話なんか半分ぐらい総集編状態だったしね……
終わってみたらつかみだけがOKだった、にならないことを祈ります。

屍鬼 1~6話

7月からフジテレビ系(4局)とBSフジで深夜に放送してる新番組。
原作はミステリーホラー小説?(新潮文庫)で読んだことはありません。
キャラの絵柄はコミカライズ版(ジャンプSQ)を元にしてるみたいです。
※セルDVD/BD・レンタルDVDは10/27からリリース
外場村は三方を山に囲まれた外界から途絶した人口1300人ほどの小さい村。
山を覆うもみの樹で卒塔婆や棺を作るのが昔からの村の主な産業だった。
人の死で成り立っている村。まるで死に囲まれた村と表現した者もいた。
ある暑い夏の日、三人の老人が同時に亡くなるという最初の異変が起きた。
診察した医師の尾崎敏夫は奇妙さを感じたが事件性はないと判断された。
数日後、今度は高校生の清水恵(めぐみ)が森の中で衰弱して発見された。
尾崎の診断では恵は貧血に過ぎなかった。しかし翌日彼女は亡くなった。
それからもこの村では日を追って新たな死者が発生した。歳に関係なく。
この村ではよくわからない何かが起きている、そう尾崎は考えるのだ。

この絵柄はこの内容に相応しいんですかね?
少年マンガ的にクセの強い絵柄のせいでみょーにクドく感じるのですが。
もう少しスマートというかシャープな感じの絵の方が良かった気がする。
同じ少年誌で描いてる人でもナイトレイドのキャラデザ原案の人とか。
5話まで見る限りこの作品は結構オカルトな展開になる予感がするけど、
でもだからこそ現実の側面は現実に見える絵柄にすべきだったようなと。
リアル系で緻密に描きこんだ背景なのでマンガ的な絵が浮いてるし……
絵柄が濃ゆいのでキャラから受ける印象も全般に誇張して見えるのです。
特に正雄はあの見た目でウザイ性格なので鬱陶しさが振り切れてるよ。
見た目(絵柄)が違えば印象もずいぶん違ったんだろうなと。

見た目はちょっと……とは思うけど内容は比較的好みではあるかな。
外界から閉ざされた村で奇妙な死が続出するミステリーな内容だし。
事実を積み重ねて真相へと近づいていく好奇心を刺激する展開だし。
まぁ、いかにも犯人って人がいるので推理してる感じはしないけど。
現実的な思考では決して真相にたどり着けないオカルト設定だしね。
だってこれいかにも吸血鬼な設定でしょ?兼正(地域の名前)の一家が。
(西洋風のお城の家や両親の見た目は露骨過ぎてどうかと思った)
死ぬ人が必ず貧血になるのも、死んだ人が蘇るのも実にそれっぽいし。
※この村では未だに土葬が行われている
死者に近い人が新たな死者になるのも伝染ではなく蘇ってるせいだね。
この作品は2クールもあるしまだまだ全容は見えてないと思いますが。
これからこちらの想像を越えた何か出てくることを期待してしまう。

ホラーと言うならもう少し見てて恐怖感が味わえた方がいいとも思った。
この作品には視点が複数あって医師の尾崎による科学的なアプローチと
寺の副住職の室井による社会的なアプローチが主に物語を動かしてます。
そしてこの二人の視点によって村で起きてる事態に迫っていきます。
それ自体は面白いと思うんだけど視点が第三者的で距離があるのでした。
誰かが死んでもあまり悲しくないし死の恐怖を身近に感じることもない。
ひぐらし~は妙な味付けがあったけど恐怖感は間違いなく満点だったよ。
それは命の危険を感じる当事者の視点で物語を見てるからなのだけど。

そーいう意味で比較的死に近い結城夏野の視点が重要になるはず……
なんだけど彼は変に自意識過剰なのか、特別な知覚でも持ってるのか、
感覚が特殊すぎてあまり恐怖に見えないというか、共感しにくいのです。
最初だって恵を拒絶してるんじゃなくて違う何かを見てると思ってたし。
恵の一途(ストーカー気味)な視線を嫌がってただけには見えなかったよ。
恵が死んでからただ片想いの熱い視線が嫌だと知って拍子抜けしたよ。
キャラ絵柄を含めた誇張した映像が正常な理解を妨げてる感じです。

コメントを書いた後に6話を見たけどやっぱ吸血鬼路線になってるね。
でもまだ半分にもならない話数でそこに考えが到達してるということは
そう単純な話では無いのかな!?

オオカミさんと七人の仲間たち 1~6話

7月から一部の民放(7局)とAT-Xで深夜に放送してる新番組。
ShowTime・アニメワン・バンダイチャンネル他で最新話無料配信中です。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セルDVD/BD・レンタルDVDは9/22からリリース
昔々あるところに……じゃなくて
わりと現代のどこかにあるおとぎばな市という街を舞台にした物語。
この街の私立御伽学園には御伽銀行というお助け組織が存在していた。
御伽銀行は生徒たちからのお困り相談を受けて解決に尽力する組織で。
助力を受けるためにお金は必要ないけど借りを作ったことになるのです。
そして御伽銀行が必要な時に強制的に貸しを返してもらうシステムです。
御伽銀行には荒事担当の大神(おおかみ)涼子という女の子がいました。
腕っ節が強くて目つきが悪くて残念な胸でまぁわりと美人な女の子が。
森野亮士(りょうし)というヘタレ男子が彼女に告白して話は始まります。

舞台は現代ですがキャラやエピソードはお伽噺からモチーフを借りてます。
なのでメインキャラの人たちはまるでコスプレのような格好をしています。
大神さんなんかカウボーイハットをかぶって銃を持ったら西部劇だよ(爆)。
他も赤頭巾ちゃんやメイドやホストやOLやら学生とは思えない格好ばかり。
そんな感じなのでこの作品に現実感を期待するのは無駄かもしれない。
一応ひとつひとつのエピソードは現実に近いものではあるのですが。

この作品は御伽銀行に相談が持ち込まれてそれを解決するのがメインです。
1話では作品の紹介的にゲストキャラが相談を持ち込む内容をやりました。
テニスの王子様とか、蹴りを入れるシンデレラとか、オチが変態だとか
お伽噺をモチーフにしてるようなしてないような、妙な内容でありますが。
てっきりずっとその体裁かと思ってたけどどーやらそうではないようで。
2話以降は相談と言う形こそ取ってるけどメインキャラの話をやってます。
メインキャラが多いのでしばらくはキャラを立てることに徹するのかなと。
(1クールなのでそのまま終わってしまいそうな気がするが)
初期状態だとキャラが誇張されすぎで思い入れしにくいからいいかもね。

5話までだと3話の竜宮乙姫と浦島太郎のエピソードが一番面白かったかな。
乙姫の変身の理由とそれでもなお過去の姿に縛られてるのが切実だったし。
ミスコンでの人気取り対決が足の引っ張り合いというドタバタ劇になるし。
最後は太郎が乙姫の頑張りを認める優しい態度でいい雰囲気で〆てたし。
シリアスもドタバタも盛り込んでキレイに〆る密度の高い内容だったので。
毎回このレベルならもっといい作品だったのにとか思ってしまったぐらい。
つまり全体としてはそこまで満足できるレベルではなかったわけです。
正直なところエピソードごとの出来不出来には結構ばらつきがある感じ。
特に本筋?の大神さんの過去に関わってるっぽい2話と5話が微妙です。

2話はヘタレな亮士に武器を与えて魅力の一端を見せるのが目的でした。
それはいいとしてアクションに尺を割き過ぎてそれ以外が希薄なのです。
あとシリアスに振れるとキャラが嘘っぽいのが際立ってしまう気もする。
5話も同様にアクションに尺を取られてイマイチ中身が薄く感じるし。
動きに時間を割きたいなら内容が連続した構成にしないとダメのような。
今みたいな1話読みきりと続きっぽい内容を混ぜると中途半端というか。
全部1話読みきりでもっとはじけた内容のほうが良かったのではないかな。
もしくは全体を大きな流れにして時間配分を工夫して掘り下げるとか。
4話や6話なんか結構切実な話を描いてるっぽいのに何とも浅いんだよね。
せっかくキレイな絵なのに内容があまり伴ってなくて勿体無いと言うか。
(絵と内容のバランス的にはゼロ魔もいい勝負ではあったけど)

画面に突っ込みを入れる黒子(違う)ナレーションも面白いとは思うけど、
セリフとかぶると聞きにくいのでもう少しやり方を工夫して欲しいです。

ブラック★ロックシューター

7月末頃に発売された雑誌に付属する形でリリースされた単発50分のOVA。
一枚の絵をモチーフにしたオリジナルのストーリー。だったっけかな。
※BD/DVDパッケージは12/17にリリース(レンタルはまだ未定)
中学校に進学した黒衣マトは入学式の日に小鳥遊ヨミと出合った。
ヨミのことが気になるマトは積極的に話し掛けて打ち解けていった。
仲良くなった二人は家が近かったので一緒に行動することが多くなった。
二人は同じではないけどすぐ傍で活動し互いが見えるクラブへと入った。
順調に友情を育んでいったマトとヨミ。しかし大きな転機が訪れる。
進級した時にクラスが分かれて常に一緒にいるのが難しくなったのだ。
さらにマトのクラスには同じ部のユウがいて二人は仲が接近していった。
それまでマトとヨミだけだった関係にユウが頻繁に入り込むようになった。
そしてヨミはマトの前から姿を消した

このアニメは現実パートと異世界パートが併行する構成になってます。
両者にどんな関係が有るかはずっと明かされない意味不明なままで。
エンディングの直前に一応は二つの世界が繋がるけど……
あまりに投げやりと言うか、こじつけと言うか、素人くさいというか
(プロ未満の投稿ストーリーみたいって意味です)
こんな形で両者を関係させるならやらない方がマシだったようなと。
正直言って、この内容で描くのなら異世界パートなんていらないです。
異世界パートこそ元々のブラックロック★シューターではありますが。

このアニメのメインの現実のパートは女の子同士の友情を描いたもの。
ただ仲良くなってそれでメデタシで終わらないのが重要なポイントです。
二人だけの関係にもう一人の女の子が関わることで変化が起きるのです。
一言で表現するなら「女の子(の友達関係)は面倒くさい」みたいな(爆)。
ジャケには「思春期の少女たちは、純粋で脆く、そして輝いている。」
とカッコよく書いてあるけど、よーするに独占欲と嫉妬のお話ですよ。
ものは言いようだな、とか変なところに感心してしまったり。

現実のパートは凄くディティールを丁寧に描いてて存在感があります。
行動やプロセスをきめ細かく描くことでキャラが生き生きとしています。
ディティールに力を入れすぎで尺のわりに大して内容は無いですが。
空気感や実体感を最優先するアプローチはもちろん有りだと思います。
不満があるのは映像化のアプローチではなく、マトとヨミの関係を
修復するプロセスを異世界に投げてうやむやにしちゃったことです。
異世界の戦いの結果でわだかまりがなくなるとかちょっと安易だろう。
ちゃんと現実で修復するプロセスを描いてたらもっと評価したのに。
まぁ、それだと異世界パートの存在意義が無くなってしまうけど……

こんな感じに現実と異世界の二つの世界を併行して描きたいなら、
表(現実)と裏(異世界)として両者をリンクさせるべきだったのでは?
現実での行動によって異世界での状態を変化させるという意味で。
現実世界での関係を異世界での関係として反映させていくのです。
現実では感情を全ては表に出さないで秘めることがあったとしても、
異世界での彼女たちの分身はストレートに出してしまうわけです。
現実世界の揺れる心情を異世界での戦いや融和として描くわけです。
少なくとも現状よりは二つの世界に分けた意味が有ると思うのですが。

これ見ててMUNTO(空を見上げる少女の瞳に映る世界)みたいとも思った。
ディティール描写が濃密な現実とアクションが派手な異世界があるとか。
主人公の女の子の身近で等身大な事情がストーリーの根幹にあるとか。
ディティールやアクションに力が入れすぎで尺のわりに中身が薄いとか。
物語の内容やスケールが一昔前のコバルトの入選原稿レベルみたいとか。
そんなところが妙に符合してるので。MUNTOの方がまだ中身有るけどね。
考えてみたらこれのスタッフはOVAの頃に制作に携わってたりして!?
※これを制作してるOrdetは元京アニの人たち

あそびにいくヨ! 1~5話

7月から一部の民放(6局)とAT-Xで深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(MF文庫J)で読んだことはありません。
※セルDVD/BDは9/15からリリース(レンタルDVDは9/24から)
嘉和騎央(かかずきお)は太陽の眩しい沖縄に住む映画好きの高校一年生。
騎央は親戚の法事の席で猫の耳と尻尾をつけた美少女のエリスと出合った。
エリスは自分は宇宙人なのだと言い地球へは遊びに来たのだと説明する。
およそ信じがたい話だったが宇宙船を見せられて信じざるをえなかった。
騎央はエリスの訪問を友好的に受け入れたが、そうでない人たちがいた。
幾つかの諜報機関や秘密結社が各々の思惑でエリスを付け狙ってたのだ。
果たして騎央やエリスたちの運命は?地球とキャーティアの友好は?

一言で言うととっても変な美少女ハーレム作品という感じかな。
主人公の前にいきなりプロポーション抜群の美少女が現われるのです。
そこまではわりとありがちで。宇宙人なのもよくあるパターンです。
偶然にも言葉が同じで姿もそっくりなのもある種の作品ではありがち。
猫の耳と尻尾つきで遊びに来たとかすっ呆けたノリなのは珍しいけど。
この作品のすっ呆けたとこはそこだけではなく随所にわたっています。
異星人との理想的なファーストコンタクトを目指す秘密結社だとか、
ネコミミとネコシッポを愛し崇め同一化するカルト宗教だとか……
全てにおいてある種のオタク方向に振り切れた味付けがされてるのです。

つまりリアリティとか説得力とは極めてかけ離れてる作品だと言えます。
エリスの登場の非現実さが際立つほどの現実は元から存在しないのです。
せっかく沖縄を舞台にしてるのに舞台を実感するシーンが少ないんだよ。
中野ブロードウェイのマニアック描写の方が力が入ってたぞ……
複雑な立場のはずの真奈美やアオイが悩む描写もなんだか希薄だしね。
コミカライズの1巻を読んだ時はもっと複雑な内容だと思ってたのに。
あまりも簡単に状況をクリアして同居する展開に拍子抜けしてしまった。
珍妙な団体やアクションはハーレム設定のためのスパイスみたいだなと。
こんな設定ならもっと掘り下げて切ない展開にだってデキただろうに。
変な方向に思いっきり振り切れてるので見てて楽しくはあるのですが。

ハーレムモノはありえない確率で異性に惚れられるのが仕様ですが、
この作品の場合はもう一つありえない確率で存在する要素があります。
なぜか騎央の周りに特殊な組織の人間が何人も存在してたと言うこと。
最初から騎央を注視でもしてない限り絶対にありえない確率だよなと。
読んだ時なんで?と思ったよ。考えるだけ無駄だと今ならわかるけど。
最初にコミカライズを読んだ時はも少しまともな作品と思ってたのに。
それぞれの組織の思惑が入り乱れて混乱してみたいな展開なのかなと。
そしてさらに彼女たちの役目と想いの間で揺れるみたいな内容かなと。
自分が勝手に思い描いてた作品の方が面白そうなんですが(おいおい)。
想像してたよりもずっとずっとアホ~な作品だったということで。

おまもりひまり 1~4話

1月から一部の民放(7局)とBS日テレで深夜に放送してた全12話の新番組。
Newtypeチャンネルで有料配信中です(最新話無料配信は終わりました)。
原作は角川系(ドラゴンエイジ)のマンガで読んだことは有りません。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(5巻までリリース済)
昔々の話。鬼や妖怪などの妖(あやかし)が当たり前に存在してた時代。
そんな妖たちを狩り人々の暮らしを守る鬼斬り役十二家が存在してた。
長い歴史の中で互いに殺し合いを続け強い怨嗟を積み重ねていった。
いつしか妖たちは闇へと去って戦いの記憶も次第に忘れられていった。

そして時は現代、天河優人はその日までごく普通の日常を過ごしていた。
祖父母に貰った御守りによる効力が無くなった誕生日のその日までは。
その日の一つ目の異変は美少女緋鞠(ひまり)との出会いだった。
親しげに近づいてくる緋鞠のことが優人には全くわからなかった。
二つ目の異変は友人の変容だった。突如化物になって襲ってきたのだ。
危機に陥る優人の前に緋鞠は現われ携えた刀で化物を一刀両断にする。
緋鞠はかつて鬼斬り役だった天河家に忠誠を誓った猫の妖なのだと言う。
今後も鬼斬り役の血を引く優人を狙って妖が次々と現われるだろうとも。
だから守り刀として傍にいると優人の家に入り込みベットにも入り込む
優人の幼馴染なじみの凛子にとって緋鞠の行動は気が気ではなかった。

まさに美少女ハレームアニメという言葉を絵に描いたような作品です。
次から次へとかわいい女の子キャラ(多くは人外だけど)が登場して
その多くが優人に迫るという美少女アニメではありがちな展開になるし。
優人の命を狙う妖(ほぼ美少女)が登場してバトルな展開にもなりますが、
なぜかその妖まで戦いの後に優人に迫る面々に参加してくるという……
バトル要素はハーレム要素を盛り上げるスパイスという感じすらする。

迫る行為がいわゆる体をはった色仕掛けという露骨なエロエロ路線で。
ヒロイン同士が互いに牽制しあってどんどん過激さを増していきます
ただ単に裸になるような作品と比べて雰囲気がめっちゃエロいです。
それはもう、こんな内容をよく放送出来てるなというぐらいです(爆)。
5話以降はときどき放送規制で真っ白くなってる部分もあったけど、
ここまでエロ路線のアニメが地上波でこの程度の規制で流せたのは驚き。
似たようなレベルの「かのこん」なんか地上波の放送は無かったしね。

このアニメは放送の半年前に完成してたのが売り文句になってます。
それだけクオリティが高い!という意味で言ってるみたいだけど、
実際に作品を見てもそんな凄さは全く実感できなかったりして(爆)。
ギャグ表現での崩し方が微妙に下手だしアクション描写も凄くないし。
これで驚異のハイクオリティとか言われても「は?」って感じです。
エロ路線で徹底してるという意味でならクオリティ高いと言えるかな。
と言うか余裕を持った制作スケジュールはそっちが目的だったみたい。
早めに映像を提供して放送局の理解を得る努力をするためだったとか。
だからこそここまでギリギリの映像を地上波で流せたみたいです。
ギリギリまで調整して無理なところだけ規制を入れたってことみたい。
何をそんなに頑張ってるんだろうって気がしないでもないけど……

この作品のジャンルはハーレムラブコメなのでラブ要素が存在します。
ヒロイン同士で互いを意識して牽制やさやあて的な展開になります。
でもそれぞれのヒロインの心情描写みたいのは記号的でおざなりです。
描写のエロ度が近い「かのこん」とはそーいう意味でも似通ってます。
関係や心情の変化をしっかり描いた恋愛モノは期待するだけ無駄です。
美少女に迫られまくるエロいラブコメが見たいならどうぞって感じ。

ストライクウィッチーズ2 1~5話

7月から一部の民放(7局)とBS日テレで深夜に放送してる新番組。
Newtypeチャンネル・アニメワンで最新話無料配信中です。
※セルDVD/BD・レンタルDVDは9/24からリリース
ウイッチたちの活躍でネウロイを撃退し一時は戦況が好転したかに見えた。
しかしより強力なネウロイが出現して一つの国が一瞬にして飲み込まれた。
戦場から元の生活へと戻ってた宮藤芳佳の耳にもその事実が伝わってきた。
友人を助けるために自分たちの国を守るために芳佳は再び飛ぶことにした。

何この魔王を倒して世界は平和になった、しか~しみたいな導入は(爆)。
あまりに投げやりな物語の導入っぷりに思わず苦笑をしてしまったよ。
そんなテキトーな舞台設定やプロセス描写だけどみょーに熱い展開です。
1期を見た時は気付かなかったけどこれって結構熱い作品だったのだな。
プロセス描写を丁寧にやらないのは勢いでねじ伏せる作品だったからか。
少年マンガのバトルモノのノリをパンツ露出の美少女でやってるわけね。
少年マンガ的な熱さでフェチ度満点の美少女で兵器描写がやたらと濃厚。
まさに特定のターゲットに強烈にアピールする作品だったわけですよ。
今さらだけどこの作品があれだけ人気がある理由がやっとわかったり。
私に訴求するポイントが一つも含まれてないのもわかりました……
視聴者を強引に引っ張る内容なので楽しむことはできますが。

美少女だらけで少年マンガ的に力でねじ伏せるノリという意味では
同じスタッフが作った「咲-Saki-」と作品の方向性が似てると言えます。
私としてはちゃんとストーリーのある「咲-Saki-」の方が好きですが。
こっちは相変わらず全体としてのストーリーがないに等しいので……
1話毎にキャラをクローズアップするストーリーが有ることは有るけど。
超巨大な敵が出現したわりには散発的に戦闘を繰り返してるだけだし。
1クールは短いんだから同じ場所で足踏みをする余裕はないはずなのに。
キャラを一通りクローズアップするエピソードだけで終わっちゃいそう。
もう少し状況の変化とか緊張感みたいのが有ってもいいと思うのだけど。
全体のストーリーの流れの中でキャラを描くことも可能なはずなのだし。
こんなやり方でちゃんと物語を終わらせられるのか?とか思ってしまう。
まぁ、まともな構成なら1クール作品で5話にローマの休日はやらんわな。
読み切りでパロを多用するギャグ作品ならともかく。

一騎当千 XTREME XECUTOR 1~5話

4月から一部の民放(6局)とAT-Xで深夜に放送してた全12話の新番組。
ShowTime・バンダイチャンネル他で有料配信中です。
原作はマニア誌(GUM)のマンガで読んだことはありません。
※レンタルDVDはセルDVD/BDと同時リリース(2巻までリリース済)

一騎当千の4期目です。
赤壁の戦いが終わり平和になったが再び闘士たちの戦いがみたいな。
1話の冒頭に今までの戦いの数々がダイジェストで入れてあって、
ストーリーの流れとしては2期のすぐ続きみたいな感じになってます。
(3期の内容も回想で入ってたりしますが)
内容がバトルメインで男も結構出てくるという意味でも2期に近いかな。
テンポは異常なハイスピード展開だった2期ではなく3期に近いですが。
そして今期はやたら回想が入ってて雰囲気がめっちゃクサいような……
この作品ってこんなクサいノリだったっけ!?
なんか30年前の不良バトルマンガでも見てるような気分に陥りました。
こーゆー美少女作品はあまりクサくしない方がいいと思うのだけど。

お色気的な側面について。
今回もあいかわらずやたらと服が破けてはだけます。
お約束のローアングルでパンツも頻繁見えてます。
※今回はAT-Xしか録画しなかったので地上波での規制は不明
でも今期はバトルメインなのであまりエロ~んな雰囲気はないかな。
この人たち一部の例外を除いて胸が露出しても恥ずかしがらないし。
堂々としてるのでエロじゃなくて健康的な裸って感じですよ。
雰囲気がやたらクサいのも視覚のエロ要素を阻害してる感じです。