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とある科学の超電磁砲(レールガン) 1~5話

10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
大元の原作はライトノベル(電撃文庫)の「とある魔術の禁書目録」で、
それのスピンアウトのマンガ(電撃大王掲載)が直接の原作になります。
どちらも読んだことは有りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/29から
現実にわりと近い世界。現代より少し科学技術が進んでる世界。
この世界では超能力のロジックが科学によってほぼ解明されていた。
素質による差は有れ超能力は訓練によって会得できるものになった。
東京の西部に位置し人口の八割を学生が占める巨大な学園都市では
学校の授業の中に超能力を伸ばすカリキュラムが含まれていた。
それぞれの生徒の能力値は定期的な検査により判定され記録された。
能力値は無能力のレベル0から最強のレベル5までの6段階があり、
頂点に立つレベル5は学園都市230万中たった7人しかいなかった

御坂美琴(みさかみこと)は名門お嬢様学校の常盤台中学に通う女の子。
一見するとごく普通の女の子である彼女こそ7人のレベル5の中の1人。
レールガン(超電磁砲)の異名を持つ最強のエレクトロマスターだった。
この物語は御坂美琴と後輩でジャッジメントの白井黒子(しらいくろこ)と
黒子のパートナーでまるで「歩く花瓶」な初春飾利(ういはるかざり)と
初春のクラスメートで無能力者の佐天涙子(さてんるいこ)の4人の女子の
平和な日常と平和でない日常の喧騒と緊張と友情を描いたものである。
若干1名ほど友情の枠をかなり踏み外してる人もいますが……

禁書目録のスピンアウト作品で舞台設定は全く同じです。
御坂美琴や白井黒子は禁書目録の方にもちらちらと姿を見せていたし。
禁書目録の主人公の上条当麻がこっちにもちらちらと登場しています。
一応は禁書目録の時間軸の裏で起きていた話ってことらしいです。
似てる状況なのに違ったりするのでちゃんと連動してるのか疑問だけど。
それに禁書目録と超電磁砲では作品の雰囲気がまるで違うのでした。
同じ世界で同じキャラも出てくる別の話と思ったほうがいいかもしれん。
ぶっちゃけ、こっちの方がずっと面白いです。

この作品は一言で言うと普通の4人の女子の日常を描いたもので、
感じとしては「けいおん!」とかきらら系に近いと言えるかも。
生き生きしたキャラの絡みはまさに「けいおん!」をイメージしたし。
エンディングの映像はなんかかなり「ひだまりスケッチ」に似てるし。
上条当麻以外の役付きの男キャラが出てこないのもそれっぽい。
(1回限りの犯罪者が男だったりする恐るべき男女格差社会・笑)
キャラの描写が現実的で等身大なのもそれっぽいと思ったとこかな。
禁書目録の方はキャラ描写が記号的というか誇張されすぎというか。
マジメ顔とギャグ顔に落差が合ってわざとらしい違和感があったけど、
こっちは多少の誇張表現すら表情の幅として自然に感じるのでした。
実は見た目は禁書目録と同じだけど監督はとらドラ!の人だったり。
シリーズ構成もダフネやあさっての方向。の水上さんで別の人です。
だから雰囲気やアプローチが違うのは必然かも。

舞台装置のほうでも雰囲気の違いを実感します。
世界設定は全く同じなんだけど作品のアプローチの違いというか。
近未来的なギミックは禁書目録でも出てきたけど目立たなかったから。
見たのは6話まででその後は目立つ展開も有ったのかもしれないけど。
現実的な舞台に割って入るオカルトって感じでシャナみたいだなと。
それに対してこちらは超能力こそ有るけど全編が日常の出来事だから
超能力は社会機構に組み込まれた日常の一断片に過ぎないわけで。
「魔法遣いに大切なこと」の世界での魔法と同様の扱いというか。
日常を描いてるから近未来的なギミックを目にするし実感するわけです。
どことなく「RD 潜脳調査室」の近未来の描写に近いかもと思ったよ。
日常の描写から日常スケールの事件に発展するアプローチも似てるね。
内容は全く似てませんが。

この作品の主人公は題名にもあるレールガン御坂美琴です。
が、常に美琴に視点があって美琴を中心に話が動くわけではありません。
比重は多少違うもののメインの4人の集団劇に近い感じになってます。
5話の「とある二人の新人研修」なんて完全に脇で出番も少しだけだし。
一人称やモノローグ的な描写よりも3人称的な描きかたが多いから。
エピソード毎に中心になるキャラが変わってくるという感じかな。
視点が違うと全く同じ内容でも感じがずいぶん違って見えるし。
黒子のアプローチが黒子視点と美琴視点でどれだけ違うかとかね(笑)。
仕事してる時は結構カッコいいのに美琴絡みだとド変態キャラって……
女を好きな女(しかもかなり踏み外した系)が出るのもきらら系っぽい。

それぞれのキャラについて。
御坂美琴は桁外れの力を持つレベル5で育ち的にはお嬢さま!?だけど、
力を鼻にかけたりしないし行動もみょーに庶民的で気さくな女の子。
ゲコ太のストラップ目当てにクレープを買うほどファンシーグッズ好き。
1話で対面した初春と佐天はスペックのわりに親しみやすくて驚いてたよ。
人より強い力を持っててもそれを率先して使って力を顕示したりしないし。
例えば1話の強盗なんて美琴の力なら一瞬だろうけど手を出さなかったし。
でも佐天さんが蹴られたら怒って強盗をレールガンで派手に吹っ飛ばすし。
黒子でも仕方ない(目をつぶる)と思えるシーンでしか力は使わないのです。
そのへんのハッキリした行動基準は尊敬できるし共感できるなと。

白井黒子は美琴の一つ下でレベル4の力を持つジャッジメントの一員。
途中で気付いたんだけど実は中学1年生なんだね(そして美琴は2年)。
にも関わらずその力量で一部では知られる存在になってたりして。
そんなジャッジメントの一員としての彼女は頼もしい存在なのでした。
彼女たちの身近で起きる事件に際しても黒子が中心になって動くし。
しかし彼女にはもうひとつそれとは違う顔が有りました……
機会があれば美琴に迫りまくるというド変態百合少女という顔が(爆)。
百合が変態という意味ではなくて、変態でなおかつ百合なのです。
1話のシャワーシーンではよく放送で流せるな的なことまでしてたよ。

黒子は5話で自分の力を過信して銀行強盗の現場で大ピンチに陥るけど、
それを助けたのが偶然通りすがった美琴なのでした(顔は出ないけど)。
美琴はさっさと立ち去ったので助けてくれた相手はわからなかったはず。
黒子は後であれが美琴だと知ったからあれほど慕うようになったのかな?
それともまた別のシチュエーションがあったりすんだろうか?
キャラ同士の関係を重視してる作品だしきっと先でやってくれるはず!

初春飾利は美琴や黒子とは別の普通の中学校(共学)に通う中学1年生。
黒子とジャンジメントでコンビを組んでいたことで美琴とも知り合いに。
名前が飾利だからでもないだろうけど頭に咲き誇る花がチャームポイント
髪に花を差すのは時々いるけどヘッドドレス風に並べたのははじめて見た。
お嬢様に憧れたり佐天が常盤台の制服を着てたら自分も着たいと言ったり
有名なケーキ店でどれを買うか迷ったりと最も女の子って感じの人です。
若干どんくさくて素直なので唯(けいおん!)みたいだなと。声同じだし。
超能力はレベル1でジャッジメントとしてはあまり役には立たなそう。
と思わせて、実は情報処理能力が優れてるという才能を持っていたり。

佐天涙子は初春のクラスメイトの中学1年生でレベル0の無能力者。
なりゆきで初春に連れられて美琴たちに会いに行ったことで友人関係に。
この4人の中では最も目立った特徴のない超能力すらない普通人の代表。
そんな佐天さんが置いてきぼりにならないのがこの作品の良いところ
無能力だとコンプレックスが有るだろうにあまりそれを表に出さないとか
力がないのに子供を助けようと飛びたしたりと漢らしい一面もあるね。
見てて女子校に潤いを与えるタイプ(もてるってこと)かもと思ったり。
3話の「ねらわれた常盤台」では元気づけた一言で愛を生んでるし(笑)。

ストーリー構成は5話までは完全な1話読みきりになってます。
時間の流れがあるのでそれぞれの回は緩やかに繋がってはいますが。
6話まで完全に繋がった1つのエピソードだった禁書目録とは全く違います。
内容も禁書目録は派手で視覚的にもスケール的にも現実離れしてたけど、
超電磁砲は日常と日常レベルのちょっとしたエピソードばかりなのです。
あまり恐怖とか緊張感あふれる展開にも今のところあまりなりません。
3話なんか緊迫したサスペンスと思わせて失笑あふれる喜劇だったし。
この後もずっと1話読みきりのコメディタッチな話が続くかは不明だけど。
2クールやるらしいのでこの後に切ない話や悲しい話もやるかもしれない。
(よくは知らない)美琴のクローン話もこの先必ず出てくるだろうし。

ストーリーの方向性も禁書目録とはずいぶん違ってるような。
禁書目録はわりと理詰めで感覚よりも理論を優先した内容になってたよ。
(その理論があちこち破綻してたけどな)
対してこちらは理屈よりも感覚的な部分を大事にしてるような気がする。
1話読みきりのちょっとした話なのにクライマックスで結構くるのです。
皮膚感覚に訴える部分が強いからこそ響いてくるし納得できると言うか。
3話だって犯人の彼女の話を聞けばあのアホな行為が理解できちゃうし。
皮膚感覚を重視してるからこそ、この作品が面白く感じるのでした。
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にゃんこい! 1~5話

10月からTBS系(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-TBSでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はWEBコミック誌(ブラッド)のマンガで全巻持ってます。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/20から
高校生の高坂潤平は猫が近くにいるとくしゃみが出るほど猫アレルギー。
しかし潤平の家族は大の猫好きで家にはニャムサスという飼い猫がいた。
ある日、クラスメイトの水野楓が登場する素敵な夢から覚めた潤平は
目の前でニャムサスが人語を喋るという信じがたい光景に出くわした。
気のせいだと自分に言い聞かせその場を離れ学校へと向かうのだが
潤平の耳には世間話をしている道端の猫たちの会話が聞こえてきた。
道端の小さな猫地蔵を壊してしまったことがこの異変の原因だった。
猫の声が聞こえるのは呪いの第一段階で進行すると自らが猫になる。
呪いを解くには猫の願いを叶えないといけない。という話だった。
日々猫アレルギーに苦しめられてた潤平は猫に尽くしたくなかったが
自分の身が大事なので不承不承猫たちの手助けをすることにした。

猫たちの依頼は最近近くに出没する猫を襲う狡猾な人間の話だった。
聞いてたら確かに酷い話だと思った、やめさせるのに躊躇はなかった。
犯人がクラスメイトで潤平が想いを寄せる水野楓だったことを除けば。
水野楓は猫を襲ってたわけではなく可愛がっているつもりだったのだ。
楓が飼ってる犬たちと同様に接したのが猫にとっては苦痛だったのだ。
穏便に楓に意図を伝えようとする潤平に、猫たちは解決を急かした。
ついには潤平の怒鳴り声が炸裂し、楓は恐縮し猫を置いて走り去る。
実は怒鳴り声は楓にではなく猫へだったのだが楓にわかるはずもなく。
猫たちの依頼の解決とともに、潤平の想いも終わりを告げた。
と思ったが翌日楓は普通に接してきた。二人の距離が近づいた気がした。
いろいろ有ったけど結果的には良かった。依頼を解決し呪いも解けたし。
これで普通の生活が戻ってくる。そう思う潤平の耳に再び猫たちの声が。
猫への良い行いは1個ではなく、あと99個やらないといけないらしい……
こうして潤平の猫たちに翻弄される日々が幕を開けた。

FlexComixで唯一1巻から熱心に追いかけていた作品です。
それが2番手でアニメ化されるなんて自分の先見性が恐ろしい!(おい)
なんてアホは話は置いといて、ファンなのでアニメ化は素直に嬉しいよ。
少し不安だったデキも原作の絵がそのまま動いてるような見た目だし、
エッジが効いた演出でハイテンションに畳み掛けるようなテンポだし、
少し変わったリアクションも見事に再現されてるし、で文句無しです。
AIC制作なのがちょっとだけ心配だったけど杞憂に終わって何よりです。
ハヤテ1期の(監督の)川口敬一郎さんらしいノリの良さは期待通りだし。
むしろハヤテ1期のシナジーSPよりも作画がいいので見栄えがイイし(喜)。

この作品は一言で言うとよくあるハーレム的な配置のラブコメです。
猫の呪いを解決するために奔走する日々に女の子と出会っていくのです。
猫たちが画面を賑わしてる以外はありがちなスタイルな作品ってことです。
でもこの作品はそのよくあるラブコメとはちょっと違ってたりするのです。
それは女の子のリアクションが記号的なステレオタイプじゃないところ。
生っぽいリアルタイプでもありません。どちらかと言うと現実に近いけど。
ギャグっぽく極端に誇張されてるけど、でも根っこにはリアルが有る感じ
どれだけギャグで崩してもは生身は壊れないバランス感覚が有るというか。
この誇張されてるけど体温を感じるリアクションが見てて楽しいのです。
あえて似た例を挙げるならARIAだろうか。ずいぶん感じが違うけど。

もう一つの魅力は潤平の浅沼晋太郎さんが酸素ボンベが必要と言うような
畳み掛けるようにセリフを連ねていくスピード感と言語感覚でしょう。
アニメでは原作の内容を圧縮してさらにテンポは速くエッジは鋭くなり、
いろいろ踏み外してる凪先輩との掛け合いなんか凄いことになってたり。
これでもかと言うほど中身を詰め込んでて次から次へ笑わせてくれたよ。
「まりあ†ほりっく」もだけど言葉で畳み掛けてくる作品は凄く楽しい。

次々とギャグを繰り出すかと思えばいきなり雰囲気を出したりもして。
とってもギャグ色が強いけどラブコメとしても要所を抑えてるのでした。
誇張が目立つけどちょっとした行動がさりげなく生っぽかったりするし。
ハーレム的構図にしては珍しく女の子たちが互いの想いを理解してるし。
だからバカをやってるようだけど微妙な距離感がよく描けてるのでした。
楓が潤平の想いを知って急に意識し出すのなんて妙にリアルと言うか。
アリガチだけどアリガチではないラブコメとして妙に印象に残ったのです。

作品の魅力の話はこのへんにして原作とアニメの違いなどを。
一言で言うとアニメはかなり原作に近いです。
原作をベタっと映像化してるわけではないけど内容はほとんど同じです。
構成の違いはアニメの1話で原作の1話に2話の内容が挿入されてるとか、
アニメの3話の郵便のお姉さんの話が原作より前になってるとかぐらい。
(郵便のお姉さんの話は前後の繋がりが薄いので全く問題はない)
あとは細部が多少違ったりするけど大枠のストーリーはほぼそのまんま。

ただし5話にして2巻分をほとんど使い切ってるという恐るべき事実が。
そして詳細に見比べたら原作の内容はほぼそのまんま映像化していたり。
つまり通常の1.5倍近いペースで原作の内容をきちんと再現してるのです。
原作の細部のセリフやシーンを入れ替えたり削ったりして詰めてるのです。
原作に元から有るスピード感がアニメになって更にエッジが効いたのです。
あまりにテンポが速いもんでアニメと原作の比較が結構大変だったよ。
油断してる比較してるコマを見失うから……

内容を圧縮して通常の1話では有り得ないほどのページを映像化しながら
さらにアニメでは原作にない要素が追加されてたりもするのでした。
毎回少しずつではあるけど絶妙な感じのシーンが補完されてるのです。
原作ではあまり出ない潤平の妹ちゃんなんか毎回登場してたりするし。
そもそも潤平の家族の登場シーンって2巻までだと1巻冒頭にしかないし。
郵便のお姉さんもメインになる3話以外も毎回ちょっとづつ出てくる。
原作で省略されがちなキャラや空間の存在感を補完しているのでした。
その手法自体は常道だけど、この原作消費でさらにやってるのが凄いよ。
原作ファンとして今回のアニメ化はまさしくグッジョブと言いたい。

あとは簡単に1話ずつ。

1話「ブサイクな猫と呪われし高校生」
上に書いた通り原作の1巻の1話に2話の内容を自然に挿入してあります。
缶を蹴るところがCG描写になって英語のアナウンスが入るのが面白かった。
この回は怒鳴られた(と思った)楓が猫を置いて走り去るのが印象的でした。
ちなみに冒頭の楓が告白してるっぽい夢のシーンは原作にはありません。

2話「その男 下僕?」
原作1巻の3話と4話が元になってます。
加奈子のマンバスタイルはカラーで見ると化粧じゃなく仮装のようだ(笑)。
たこ焼きのあたりのセリフが多少変えてあって原作より乙女な感じだね。
初登場のインパクトが凄いけど実はこの作品では一番普通の女の子です。
ちなみにフラグがどうとか妹ちゃんの登場とかは原作にはありません。

3話「キミの名は」
原作2巻の10話と1巻の5話が元になってます。
ちょっと色っぽいお姉さんのあけすけなリアクションが印象的でした。
お姉さんがビシッとかグリグリとかするあたりが何かARIAっぽいなと。
後半は潤平と楓の出会いの話で雰囲気は抜群なのにやっぱギャグ風味。
ちなみに配達中に知り合いから逃げ回る展開は原作にはありません。

4話「美しい人」
原作2巻の6話と7話が元になってます。
この回は他の回に較べてずいぶんと表現が弾けてたのが印象的でした。
凪先輩と一家のキャラは元から強烈なのに凄くパワーアップしてるし。
いきなり雨が降って濡るし(原作にない)お風呂シーンが追加されてるし。
ちゃんと原作には沿ってるのに凄いことになってて笑い転げてました。

5話「四角関係の刻」
原作2巻の9話と11話が元になってます。
一応はデートだし楓が潤平を意識しだしたりと実にラブコメっぽい回。
ラブコメっぽい内容なのにやっぱりギャグてんこもりなのがこの作品。
凪先輩の余計な後押しと(原作にない)組員の後押しですっかり喜劇に。
先輩に言われて意識しながらも違う話で取り繕うのがそれっぽいね。

5話の最後に登場したツインテールの女の子は次回(6話)のメインです。
この子も見た目は可愛いけど一筋縄では行かないですよ。こうご期待!

11eyes 1~4話

10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は侵蝕世界学園伝綺ADV(だそうな)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/25から
親のいない皐月駆(かける)は姉の菊理(くくり)と一緒に養護施設で育った。
しかし菊理は数年前に駆の目前で謎の自殺をし駆の心に大きな傷を残した。
同じ施設で育った水奈瀬ゆかは心を閉ざした駆の傍をずっと離れなかった。
ゆかの献身的な対応のおかげで駆は人並みの生活を取り戻すことが出来た。
積極的に駆に関わってきた友人たちのおかげで日々の彩りを増していった。
そんなごぐありふれた日常の生活が、ある日前触れもなく崩壊をする。
駆とゆかは学校の帰りにショッピングモールのセールへと出かけたのだが、
橋の途中で駆の見えない右目が激しく痛み、世界がいきなり闇に包まれた。
赤黒く染まった空に漆黒の月が浮かび、世界には駆とゆかしかいなかった。
人を探し赤い夜を彷徨う二人。その前に奇妙な化物が現われ二人を襲う。
逃げたけど廻りこまれてダメだと思った瞬間、視界はいつもの世界だった。
二人には何が起きたのかわからなかった。これが全ての始まりだった。

絵はキレイだし緊張感も凄く有るし題材も興味深い、と思います。
思うのですが、ストレートに面白いとは言い難い作品だったりして。
その理由の最たるものは現実の世界にあまり現実味がないからかなと。
現実味がないというのは世界の描写が嘘っぽいって意味ではないです。
空間の描写は緻密って程ではないけどちゃんとリアル系になってるし。
だけど見てて空気感とか生っぽさとかほとんど感じられないのでした。
これの監督の下田正美さんは現実描写が得手な人だったはずなのに……
※藍より青し・魔法遣い~1期・ゼーガペインの監督
原作がこんな感じで忠実に再現したらこうなったとか!?

現実味を感じられない原因の一端は恐らくキャラ描写ですね。
一言で言ってしまうとまるで生身感がないのです。体温を感じないのです。
記号的なキャラの記号的なリアクションばかりで全く共感できないのです。
駆がゆかを守ってやると言ってゆかが涙を流すシーンが遠くに感じたよ。
efやCanvas2では凄く生身感を感じたんだから絵柄が問題ではないわけで。
セリフや行動や表情などの内面の描写に何らかの問題があるのでしょう。
これの監督の下田正美さんは現実描写が得手な(以下略)
原作がこんな感じ(以下略)

物語の中心になるキャラには極めて特徴的な設定があります。
特徴的というより特異的というか現実離れし過ぎてるというか。
戦うための特別な力を秘めてるだけならまだしも死なないとか……
陰陽師で妖刀の継承者だけでも十分過ぎるほどキャラ立ってるのに
本来は一人一刀のはずが父を切って5本の妖刀を全て継承したとか。
それぞれのキャラに特徴をつけすぎなのでまるで現実味がありません。
現実に現実味がないと非現実とのコントラストが弱くなってしまうよ。
オカルト的な内容でも現実を徹底的に現実として描けたはずなのに。

この物語の緊張感をかもし出す異世界の描写にも一言あるかな。
得体の知れない化け物が襲ってくるのは緊迫感があってよいです。
でも黒騎士と呼ばれる喋る6体のモンスターみたいのはちょっと。
喋っちゃうと得体の知れない恐怖心って無くなってしまうのですが。
見た目がモンスター風なのでお子様向け作品のようなチープさですよ。
この手のは言葉が通じないか通じても圧倒される感じがいいと思う。

戦いばかりで4話なのに異世界についてまるでわからないのもどうかと。
雪子のドラスベニア連邦と駆の夢の中の世界が関係あるっぽいけど
アニメだけ見ててもまだ手がかりになることが全く出てこないし。
(ゲームの公式サイトに夢の舞台がドラスベニア王国と書いてある)
ちらちらと姿を見せる姉に極似した人の正体もまだ出てこないし。
もう少し世界の手がかりを散りばめて見せて興味を引いて欲しいよ。

やり方次第でもっとずっといい作品になったかも、と思う作品すね。

真・恋姫†無双 1~4話

10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の妄想煩悩純愛歴史ADV(だそうな)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/6から
恋姫†無双の2期目です。おそらくは前シリーズのそのまま続きで。
関羽たちが桃花村の義勇軍にとして留まってる状態で話は始まります。
そこに本物の劉備(女)が奪われた家宝の剣を探して尋ねてくるのです。
本物の劉備から剣を奪ったのが前作で劉備を語った謎の男なのでした。
その後いろいろあって関羽たちは劉備の剣を探す旅に同行することに。

タイトルは原作の2作目のタイトルですが
原作の2作目って1作目の続きではなくパワーアップ・アレンジ版なので
単純に真・恋姫†無双のアニメ化と言うのとは違うかもしれない。
そもそもこの作品はどの程度原作に沿ってる?って感じの内容ですがね。
本物の劉備が登場するのが原作ゲームの2作目と同じところだろうか。
あとは原作のキャラやエピソードを適当に織り交ぜているのでしょう。
たぶん。

今作は前作に比べてシリアス微量でエロとバカっぽさ大増量って感じ。
前作でノリが軽くて薄っぺらいのでマジメな内容は響いてこないよ。
百合風味で突っ走るギャグアニメにすれば良いのに!とか書いたなと。
元々ノリが軽いのでギャグを散りばめた方がやっぱ楽しいっすね。
ちょっといい話が傍から見るとバカっぽいあたりも徹底してるし。
エロ要素も陰湿ではなくやたらとあっけらかんなので笑いを誘うし。
(地上波はいつものように不自然な湯気や光で見えませんが)
そこそこだった前作に比べて断然面白くなりました。3話までは。

1話は馬超が張飛(鈴々)の真名を初めて呼ぼうとするエピソード。
いきなりだと恥ずかしくて呼べないからと絵を描いて練習するのです。
しかし(似てない)絵にすらすんなり呼びかけることができなくて。
そんな苦悩の練習風景が事情を知らない他の人には奇異に見えて。
疲れてるんだと一時的に故郷に帰って静養するべきだと相談をする。
それを伝えにきた鈴々は頭がお子様なので要件だけしか伝えられず。
馬超は自分がみんな(特に鈴々)に要らないと思われてると誤解をして。
ちょっとした誤解と行き違いから馬超と鈴々は喧嘩をしてしまう。
仲直りをしたい鈴々は璃々(お子様)に方法を教えてもらい実行する。
方法とはキスすること。当然ながらその行為がさらなる混乱を呼んで。
みたいな、ある意味では微笑ましいけど、喜劇でしかないエピソード。
君たちどこの小学生ですか?とか言いたくなる内容なのでした。

4話は劉備たちではなく張三姉妹がメインの話。
三国志な世界観なのになぜかアイドルのライブな光景が展開するとか
それなりに楽しめるしツッコミどころも有るんだけど……
3話までに比べるとギャグが弱いので畳み掛ける楽しさがないのでした。
張三姉妹側の事情を削るなりしてもっと笑える内容にして欲しかったなと。
例えばいきなり劉備たちがライブを見に行くでエピソードを始めるとか。
ライブ中に事件が起きてそれを収拾することで張三姉妹と知り合って、
その後三姉妹のそこまでの事情をさらっと語ってるとかそんなふうで。
どうやら劉備たち以外を欲張って描こうとして裏目に出たような。

乃木坂春香の秘密 ぴゅあれっつぁ♪ 1~4話

10月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことありません。
※セルDVDのリリースは12/23から(レンタルは12/25から)
乃木坂春香の秘密の2期目です。特に変わらない日々って感じです。
二人の関係って何だろうとか言ってるので関係は進展してないのかな。
オタク趣味で繋がってる二人とは言えあいかわらずその手の描写は薄め。
ピュアラブストリーってキャッチコピーのわりにはラブ展開もヌルめ。
むしろギャグ描写が多いぐらいだけどギャグ作品としてもキレは甘め。
と言う感じで売り(魅力)のよくわからなさは1期と全くかわりません。
見た目は可愛いけど中身の可愛さがサッパリ伝わらないのも同様です。

見てて1期と違うような気がしたのがエロ描写ですかね。
お風呂で裸乱舞してたりエロフェイクだったりと実にわざとらしいし。
(エロフェイクはちゃんとフェイクの真相を説明しようぜ)
1期にこんなに露骨なエロ描写ってあったっけ?
この作品の内容にわざとらしいエロ要素って必要なんでしょうか?
むしろ必要なのはラブストーリーとしての説得力ではないのか?
オタクネタをもっと濃くそれっぽく描写するべきではないのか?
同人誌即売会をここまで表面的にしか描写しない作品も珍しいよ。

ラブコメ的にも気になる点が。
1話で裕人が春香が自分のことをどう思ってるんだろうとか考えてて、
今の二人の関係は何だろうとか心の中で言ってるわけですよ。
これ見てて裕人はどんだけ受身なんだろうとか思ったですよ。
そもそも裕人こそ春香をどう思ってるのかと。それを伝えたのかと。
曖昧な関係ってことは裕人は春香に何も言ってないってことだろうに。
ハッキリした言葉で伝えてもらってない不安は春香にもあるだろうよ。
なんか視点が一方的で相手の心への想像力が足りないのが気になる。

クリスマスでのプレゼントのシーンもそう。
裕人と春香はシルバーっぽいアクセサリーを互いに贈りあってるけど、
二人の関係がただの友達ならそのプレゼントはちょっとどうだろう。
互いにハッキリとした好意を持ってるなら贈る前か後に何か言おうよ。
1話でよくわからない関係とか言ってたのにいつのまにか恋人同様だし。
なし崩し的に進むのは現実にも有るけど物語としてはあまり面白くないよ。
ちゃんと恋人のステップを踏んだ方が話も盛り上がるし見てて楽しいよ。
あとここは空気読めてないオタクグッズを贈り合った方が楽しかったな。
どこぞの見た目は凄く可愛いけど「可愛いいわけがない」妹のように。
(感謝をこめてとっておきのエロゲーを贈ったんだこの妹は)
雰囲気あふれるクリスマスに何をやってるか!とツッコミたかった。