まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

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涼宮ハルヒの憂鬱 (新) 1~4話

4月から一部の民放(14局)で深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(スニーカー)で全巻持ってます。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/28から
クラスの自己紹介で悪い冗談としか思えないことを口走った涼宮ハルヒ。
黙ってれば美人な彼女のその発言が冗談でなかったことをすぐに思い知る。
隣の席だからとうっかり話しかけ会話が成立してしまったのが運の尽き。
宇宙人でも未来人でも超能力者でもないごく普通の高校生であるオレは
奇人変人大集合の涼宮ハルヒと愉快な仲間たちに半ば強制的に加えられ
退屈とは無縁の好意的に解釈すれば刺激的な毎日を送ることになるのである。
と言うか出来ることならうっかり話しかけた過去のオレにやめろと言いたい。
(以上は前に書いた導入あらすじ)

「涼宮ハルヒの憂鬱」の3年ぶりの新作です。
やるやると言いながらずっと延び延びになってた新作です。
もうやらないんじゃないかとすら思ってた新作です。
原作なんか2年前に2分冊の前半だけ出したきり音沙汰がないし。
(当初は2ヶ月後ぐらいに後半が出る予定だった)
あまりに待たされるものだから次第に熱も冷めていったりと。
このままフェードアウトしてもまぁいいかぐらいに思ってました。
詳しいことは後で書くけど下手な続編を作られるよりはマシだし。

そんなことを考えつつ次々とやってくる新作と格闘してた今日この頃。
今さらに「涼宮ハルヒの憂鬱」を改めて1話から放送するという話が。
新作じゃなくて再放送かよ!とずっこけた人は全国推定100万人ほど?
まぁでも3年ぶりなので新作の予習もかねて前のをやってるのかも、と。
視聴層の入れ替わりを考えると前のを見たことない人が出てくる頃だし。
2クール枠確保してる噂があるし7月から新作をやる可能性が濃厚だなと。
前の分はDVDを持ってるわけだから録画する必要なんて全く無いけど、
どっちのVerを放送するかを確認するために4月から録画をしたのです。

今回の放送が初回(2006年)の放送と全く違って完全な時系列順なのは、
放送内容の確認のために録画してたので当然気付いてたわけです。
そして通常の放送枠より長いDVDバージョンなのも気付いてました。
次回予告がついてない理由は新作が放送されるまでわからなかったけど。
次回予告をつけないことで興味を引かせるという意図だったとは……
(時系列順の次回予告がイマイチで使いにくいってのもあるかも)
実はDVDバージョンなのも新作と密接に関係してたりするのでした。
DVDで追加・修正されてる部分に今回の内容と繋がる部分があるから。

録画してる東京MX(金曜の深夜)の場合は先週が14話にあたります。
そのうち1期分が10話なのでやっと新作分が4話たまったわけです。
4話たまるまで待ってるのは中々にもどかしい気分だったですよ。

ここまでのエピソードの順(時系列)は以下の通りになります。

涼宮ハルヒの憂鬱I~VI (#1~#6)
涼宮ハルヒの退屈 (#7)
笹の葉ラプソディ (#8 新作#1)
ミステリックサイン (#9)
孤島症候群(前編・後編) (#10~#11)
エンドレスエイト (#12~#14 新作#2~#4)

ちなみに「エンドレスエイト」は3回とも「エンドレスエイト」です。
そして、恐らく今週やる15話も「「エンドレスエイト」です。
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが(以下略)
「エンドレスエイト」の話は後で改めて書きます。

さっそく「笹の葉ラプソディ」から見始めた、わけではなく。
放送体裁に敬意を払って今回の放送順にそって見てみました。1話から。
新作分以外は録画が残ってないので手持ちのDVDを入れ替えながら。
よーするに新作だけの4話分ではなく放送済みの14話分見たのです。
ちゃんと通しで見たのは久しぶりだけどやっぱ面白い!と思ったよ。
特に最初のエピソード(憂鬱)は初めは普通のラブコメかと思わせて
最後に世界の終焉を垣間見るまでダイナミックに展開していくし。
「VI」のラストシーンを見たら泣けるのとは違う凄い満足感が有るから。
つまり初回放送の最後が「VI」なのは緻密に計算された構成なわけです。
(そのへんのことは前回のところに書いてあります)

そして今回最初からやってるのも実はよく計算されてる構成なのです。
最初のエピソード(憂鬱)の内容が今回の内容に大きく関係してくるから。
時間が繋がってるんだから関係してて当然じゃんとか思うかもだけど。
そんな単純な関係ではない深い関係で、一言で言うとifの世界だから。
若干ネタバレ気味だけど「憂鬱」にならなかった世界って意味なので。
最初ハルヒが長い髪だったりとか、朝倉涼子が暴走して消されたとか、
そのへんが今回の新作エピソードで重要な意味を持ってくるのです。
原作を読んだことある人にとっては説明するまでもない話ですが。
知らない人はそのへんのことを頭の片隅に置いておくとよろしいかも。
言うまでもないけど、この手の仕掛けでアッと言わせるタイプの作品は
ネタ知らないほうが楽しめるので、先に原作を読まないほうがいいです。

今回は1期分と新作を「涼宮ハルヒの憂鬱」というタイトルで放送してます。
つまり新作部分だけ別のタイトルがついてないわけです。
(だから~新アニメーション~なる妙な表記になってたわけですな)
しかしこの体裁で放送されるとこちらがタイトル表記に困るわけです。
まぁ、過去にも全く同じタイトルの別作品が何度か有ったけどな。
とりあえず便宜的に(新)とか入れたけど(2期)の方が良かったかも。
ちなみに既にリリース情報の出てるDVDは「涼宮ハルヒの憂鬱 4」らしい。
4巻ではなく4番目のシリーズの4って意味で、4の1巻2巻になるみたいです。
2番目と3番目をすっ飛ばしていきなり4番目とはこれいかに!?
今回のメインと思しき「消失」が原作だと4巻目だから4にしたのか!?

と言うわけで新作の「笹の葉ラプソディ」のこと。
このエピソードはこれだけ取り出すとちょっとした話に過ぎないけど、
全体の流れの中では結構重要なポジションを占めてたりするのでした。
原作を知ってる人は何で1期にやらなかったんだろうとも思ったそうな。
原作の「退屈」(3巻)でこのエピソードだけ飛ばされてたし。

でも原作を良く読めば飛ばした理由も何となく思い当たるわけです。
このエピソードは憂鬱の切っ掛けであり消失の切っ掛けでも有るから。
そして憂鬱にはこれは必要はないけど消失にはこれが必要になるから。
1期の制作時に映像化する長編は憂鬱だけで消失は次の機会にとなって、
消失と関係性の強いこの話もその時一緒にということにしたのでしょう。
つまり今回のシリーズでは間違いなく消失を(終盤に)やるということです。
まぁ、ぶっちゃけめぼしい長編ってあと消失ぐらいしかないんだけど(爆)。
ハルヒは最初のが一番面白くて後は右肩下がりに落ちていくから……

「笹の葉~」の内容については自分の目で確認してね(ハート)
と言うかこの手の内容は仕掛けを説明しちゃうと面白くないので。
見てた感想としては長門有希最強!とかそんな感じですか?(おい)
実はこの話を知ったとき憂鬱の最初の方のあるシーンを思い出したよ。
ハルヒがキョンの顔を見て「前に会ったことある?」とか言うシーンを。
何ナンパの決り文句みたいのを言ってるんだ?と思ったあのシーンを。
(ハルヒにそんな意図は微塵もないでしょうが)
つまりハルヒは前にキョンに会ったことをおぼろげに覚えてたってことで。
暗くてまともに識別はしてなかったから錯覚かも!?な判断だったのです。
そのことには原作でもアニメでも全く触れてないけど。

内容ではなく見た目についての話。
1期分から続けて見てるので微妙な違いでもはっきりわかります。
1期分は既に見飽きるほど何度も見てるから、でもありますが。
違いと言うのは絵柄で、実に微妙なんだけどちょっと変わってます。
元々作監毎に多少絵柄が違うのでその延長と言えなくもないけど。
具体的には新作分はハルヒの目の周りや顔の輪郭が気持ち丸くなってる。
わかりやすいかはアレだけど唯(けいおん)を少し混ぜた感じというか。
前のから3年も経ってるからこの程度の違いは仕方ないかなという感じ。
ヤマカン(山本寛さん)他数名が抜けたりと顔ぶれも多少替わってるし。
同じ人でも3年も経つと絵柄が変化してたりすることあるしね。

後は画面に後処理(エフェクト)を施してるシーンがずいぶん増えてる。
エンドレスエイトの2周目(13話)なんて既視的違和感を表現するためか
(京アニ作品では)見たことないぐらい強めの後処理を随所に施してたし。
以前の京アニは描きこみで勝負して演出はあっさり目が多かったけど、
最近のは演出にも力を入れるようになってたのでその流れだろうかと。
押井さんや新房さんが大好きだから演出濃い目なのは大歓迎なんだけど、
作画がストレートに出てた1期とは見た感じが違う気がしないでもない。
まぁ、絵柄同様気にしなきゃ気にならない程度の違いですが。

演出の進化と言う意味ではOP・EDの映像がまさにそうかも。
※OPの初登場はエンドレスエイトの1周目(12話)
前のやつは踊ってるって以外にはそう語るところはなかったけど、
今回のはずいぶんポップでエッジの効いた映像になってますことよ。
内容は置いといてOP・EDの映像に関しては間違いなく1期よりいいっすね。
正直言ってこのレベルのOP映像を京アニが出してきたのは予想外だったよ。
けいおんのOPやEDの映像もなかなか素敵な感じに出来上がってたし。
作画力は特級だけど演出は並という認識はそろそろ改めるべきか!?

では、今回の目玉である「エンドレスエイト」の話。
映像化されてない長編でめぼしいのは「消失」ぐらいと上に書いたけど、
同様に短編や中編でめぼしいのは「エンドレスエイト」ぐらいだったり。
後は「雪山症候群」ぐらい?めぼしいのは1期でほぼやっちゃったから。
そーいう意味でこのエピソードは新シリーズの目玉でもあるわけです。
スタッフの力の入れようが尋常でないのももちろん理解はできます。
でも、だからって似たような内容を4回も繰り返さなくていいです……
いや4回(今週の15話)で終わる保証は全くないが(爆)。

「エンドレスエイト」とはタイトル通り「終わらない8月」のことで、
簡単に説明してしまうと延々と同じ時間を繰り返すエピソードです。
前のシリーズでハルヒの内容はビューティフルドリーマー(うる星)と
符合する部分がいっぱいあると書いたけどそのものズバリな内容が。
※ビューティフルドリーマーは学園祭前日をずっと繰り返すお話
アニメを見てたときは共通点が多いのは偶然かとも思ったんだけど
原作のこの話を読んで原作者は知ってて書いてる?とか思ったよ。
この作品が好きでビューティフルドリーマーを見たことがないなら
是非見比べてみることをオススメします。

「エンドレスエイト」を3回やるのは事前に知ってました。
情報をシャットアウトしててもうっかり見えてしまうことがあるから。
3回ってどんな構成にするのかと思いつつ見始めた1回目。
既視感が無い最初の1周目らしき日々を経て夏休みが終わりEDへ。
そして次の回は1周目に酷似した内容を見た目を変えてトレースする。
なるほどその回の最初と最後で時間がループしてるのかと感心したり。
時間がループしてることを強調するためサブタイトルは全く同じだし。
12話から14話まで全部「エンドレスエイト」なのはそーいうことです。

2周目は1周目と全く同じではなく時々襲いくる既視感という違和感が。
そして途中で自分たちは繰り返す時間に閉じ込められてると気付く。
この仕掛けは知ってたけどこの瞬間を実際に見たらゾクっと来たよ。
原作で知ってても実際に映像で見るとやっぱりインパクトがあるなと。
原作を知らなければここでさらに大きなインパクトが有ったでしょう。
繰り返してるだけならまだしも繰り返した回数が余りに壮大だしね。
そして2周目は繰り返しに気付いたものの結局何もできずに終了する。

ここで3回分の構成の意図を理解した。
最初の1周目が有って、繰り返しを実感させるために2周目が有って、
繰り返しに気付いたけど抜けられなかったを表現するため3周目がある。
つまり3周目(実際は15499回目)にこのループから抜け出るのだろうと。
ちなみに原作では1周しかしません。1周目が既に15497回目だったから。
アニメでは言葉で説明した繰り返しを嫌と言うほど実感させたわけです。
※原作とアニメはループの回数が違う

そしてループから抜け出すはずの3周目。
またもや少しずつ表現を変えて2周目と同じような内容を繰り返していた。
途中で気付いてでもどうすればいいかわからず時間だけが過ぎてゆき。
でも最後にそれまでと違うあることをしてループから抜け出……アレ?
3周目も何もやらず何も変わらずそのまま終わっちゃったんですけど。
最初、間違えて2周目をもう一回見てしまったかと思ったほどです。
そう思ってしまうほど2周目と3周目って同じような内容だったのです。
2周目には新たな発見があったけど3周目は誤差程度の違いだったのです。
(ほとんど同じ内容を全くバンクを使わず新たに描き下ろしてる)
このほとんど違わない回が1回追加された意図はさっぱりわかりません。
繰り返しを強調するって意味なら既にウンザリするほど実感してるわけで。
京アニの悪い癖が出たんじゃないかと心配になってきたよ。

何度か書いてるのでここを熱心に読んでる物好きなら知ってるだろうけど
私は京アニの作画力は評価してるけど構成・脚本は全く信用してません
空上げの微妙な脚本なんか京アニ作品の中ではむしろマシなぐらいだし。
だからハルヒの1期の構成・脚本のデキには確変でも起きたのかと思った。
そしてハルヒ2期を作る場合に一番心配だったのも脚本だったのでした。
最近のkey原作のみたく無駄に間延びした構成にされた日には泣けるなと。
エンドレスエイトの3周目がまさにその間延びした構成っぽいので……
4周目で3周目をやった意味がわかるようになってることを祈ります。
最後にこんなのならやらなきゃ良かったにならないことを祈ります。
(D.C.とか君望とか新しいのを見るたびにがっかりさせられてるし)
そうでなくても原作は巻を重ねるごとに右肩下がりなんだから。
ここはアニメスタッフの踏ん張りどころですよ。

今回のシリーズも全14話と仮定して消失を6話やるとすると残り8話分。
残り話数は長編をやるには足りず、そもそもやる意味もあまり無いし。
となると短編や中編で埋めるしかないけど8話分も無いような……
と言う理由で「エンドレスエイト」を無駄に引っ張ってるのかもね。

つか話数が余るなら「ミクルの冒険」のメイキングやればいいのに。
※「溜息」(2巻)の内容をってこと
映画の後に実は撮影中にこんなことがあった的に適当に編集してさ。
撮影中に奇妙な出来事がいろいろ起きててそれは映画にも映ってるけど、
映画は作り物だからそれが現実にあったかなんてわからないわけで。
裏側を見て初めてあのシーンで起きてた真実が理解できるわけだから。
原作を読めばわかるけど、アニメでもフォローした方がいいのではと。
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