まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

- 目次 -

夏目友人帳 7~13話

やっぱり2クール目をやるみたいっすね。1月から。
と言うわけで1月からの放送の前に急いで続きを見てみました。
ほぼ1話読みきりなのでどこから見てもそんなに問題はないけどね。
でも13話では一応の区切りっぽい1クール目の総決算的な内容に。
再登場可能なキャラが全員登場して再会して花火を見ていました。
(名を返された妖怪は再登場できないみたい)
そのシーンを見ながらARIAの1期の最終回に似てるなとか思ったよ。

前回に分割2クールでなくとも第2弾は有りそうと書きました。
それはつまりあの時点でかなりいい数字が出てたって意味です。
そして今、3巻まで出たDVDは結構いい成績を収めてるようです。
最近のアニメとしては人気がかなり上位に入るってことです。
しかしDISCASの在庫数はかなり人気のない作品のレベルです……
※この作品の人気なら適正在庫は50~60枚ぐらい
在庫とニーズの不均衡で極めて借りにくい状況になってます。
恐らく今年の新作アニメで最も借りにくいと思われます。
もしもDISCASで借りたいなら苦情を入れたほうがいいと思うよ。
もちろん私はとっくに在庫増やせ!ゴルァと苦情を入れました(爆)。

内容について。
1話読みきりなので物語の流れみたいのはあまり無いです。
でも読みきりエピソードと連動した内面の変化みたいのはあります。
夏目のアヤカシに対する距離感が変化していくとこなんかまさにそれ。
アヤカシが見えたせいで小さい頃は他人との関係が上手く築けなかった。
だから見えなくなればいいと思った。今でもそう思ってたはずなのです。
だけど実際にアヤカシが見えなくなった人と出会うことで自問をする。
煩わしいと思いながらも関係を紡いでしまった、その後に無くなったら
8話のホタル(キヨ)の話はまさにそれを実感されてくれるエピソード。
今回見た中では一番印象的で感動的な話でした。涙ポロポロでした。

読みきり体裁というのはエピソードの出来不出来で印象が上下します。
あまり感動の方向に偏りすぎるとエピソードの幅が狭くなります。
ほどよく楽しませてほどよく感動させるバランス感覚が重要です。
この作品はいかにも感動みたいなエピソードの組み立てはしてなくて、
わりと淡々と話が進んだりちょっとコミカルに見せたりするのです。
でも物語の終盤に向かってじわーーと感動がこみ上げてくるのです。
一つ一つの話は小粒に見えて終わってみると記憶に刻まれてるのです。
エピソードが魂にヒットした率がとても高い作品だなと思ったよ。

前回、このアニメはエピソードを抜粋しないで映像化してると書きました。
そして恐らく2クールなのでオリジナルが入るだろうとも予想してました。
だからこれは原作つきか?オリジナルか?とか考えながら見ていたのです。
(比較のために原作を買ってあったけど先に読んではいない)
で11話の「ニャンコ徒然帳」がじわーーとこないからオリジナルかなと。
あと13話の「秋の夜宴」は原作の体裁からして99%オリシナルだろうなと。
原作そのままだとシリーズの(一応の)終わりを印象づけるのが難しいから。
にしても笹田はすっかりサブレギュラーとして目立ちまくってますな。
※原作では「時雨と少女」エピソードのみの登場

見た後に原作を確認したらなんと「ニャンコ徒然帳」は原作に有りました。
原作はたった8ページしかないのでアニメと全然内容が違ったりしますが。
※通常の回は40~50ページある
よーするに原作は有るけどかなりオリジナルに近い内容だってことです。
見ていた時の印象は当たらずとも遠からずという感じですかね。

原作を確認して驚いたのが子狐の話(子狐のぼうし)。
この回も原作はショート(16頁)でアニメはずいぶん内容が違ってたりして。
なんと原作には葉っぱの傘を夏目にあげるところまでしか無いのです。
後半の夏目に会うためにやってくるエピソードは全く無いのですよ。
凄く印象的な子狐の「寂しかったのはボク」ってセリフも無いのです。
最後に感動がじわーっとこみ上げてくる展開も原作には無いのです。
アニメスタッフが原作の手法に似せて話を膨らませたってことなのです。
これにはアニメスタッフGJ!と思ったよ。まぁ、ここに限らないが。

あとは1話ずつ簡単に。

7話。「子狐のぼうし」4巻特別編1より
この回は上に書いてあるように原作をかなり膨らませてある内容です。
アレンジによってちょっとした話がとても印象的な話になってるのです。
滋さんが茶碗を受け取って来て欲しいと頼むのもアニメで追加した内容で、
誰かに何かを頼まれることは嬉しいことなんだなもアニメだけの内容です。
滋さんが夏目を家族として扱ってるのが実感できてとても良かったなと。

8話。「儚い光」3巻10話より
上に書いたとおり後半ではこの回が最も印象的で最も切ない内容でした。
もう会うことは叶わないけど好きな人が幸せになれたならそれでいい、
みたいな話はそう珍しくないけどこの話は最後のシーンが凄く良かった。
そっと影から見守るのではなく二人を祝福するために有ることをするので。
この鮮やかなシーンはアニメだと凄く映えるし感情を揺さぶってくれるよ。

9話。「あやかし祓い」2巻7話より
原作にもある名取さんのキラキラ効果がやたらパワーアップしてて笑った。
石田彰さんの声で二枚目を自覚した態度をとるあたり狙いすぎだろう(笑)。
冷たいやつかと思わせて実は妖のことを思ってるあたりも美味しすぎです。
そして人と妖の関係が話が終わった後にも続いていくのが印象的でした。
実は名取さんと柊は1回こっきりのゲストではなく原作でも再登場します。

10話。「アサギの琴」2巻8話より
この回に一番印象的だったのが最後のアサギが琴を演奏するシーン。
聞いたことも無いような美しい音色をなんと静寂(無音)で表現してたので。
確かに実際に音を出してしまうと想像もできない音色にはならないわけで。
静寂であるが故にいっそうアサギの想いと演奏のイメージが伝わってくる。
場のイメージを最大限に伝えようとしたスタッフの苦心には感嘆したよ。

11話。「ニャンコ徒然帳」4巻特別編3より
この回は原作がたった8ページしかないのですっかり別物になってます。
原作には夏目に追い出されるとこと穴に落ちたあとの内容しかないので。
ニャンコ先生が家出していろいろやらかした内容は全てアニメオリジナル。
原作よりもはるかに徒然帳ってサブタイトルに相応しい内容になってます。
レイコに化けたニャンコ先生にたかられた西村と北本はご愁傷様って感じ。

12話。「五日印」2巻6話より
この回は夏目が退魔っぽいことをするのでいつもと毛色が違ってます。
自分を追いかけてくる黒い影の怪談っぽさも含めて百鬼夜行抄のようだ。
百鬼夜行抄もアニメ化してくれないかなとかこの回を見ながら思ったよ。
夏目は迷惑をかけないように家に帰らなかったので後で怒られるのです。
いつもは優しい塔子さんの凄い怒りっぷりで心配の大きさを思い知ります。

13話。「秋の夜宴」オリジナル?
1クール目の総決算というか出会った人や妖たちとの同窓会みたいな回。
いつもは少ししか出番がない田沼や他のクラスメイトもずっと出てます。
原作には(たぶん)ない田沼の家に入るシーンが有るのが興味深かったよ。
笹田が夏目と話すためアレコレ企んだのに上手く行かないのも笑えます。
田沼と子狐と一緒の最後のシーンは人とも妖とも関係を紡いだ象徴すね。
スポンサーサイト



黒執事 1~6話

10月からTBS系(10局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
11月からアニマックスでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(Gファンタジー)のマンガで1巻だけ読んだこと有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/21から
19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国(だそうな)。
女王の番犬と呼ばれた名門貴族ファントムハイヴ家には一人の執事がいた。
セバスチャンというどこかで聞いたような名前を持つその黒い執事は、
知識教養品位料理武術等々あらゆる分野に精通し、そして完璧だった。
いないほうがマシな感じの他の従業員のミスもさりげなくフォローし、
どんなに大変なことすら表情を崩さず汗一つかかず迅速完璧にこなす。
また有能さを奢ることなくあくまで執事ですからと常に主人を立てる。
そんな完璧な執事の華麗な奉仕を存分にお見せ致します。みたいな。

とりあえずセバスチャン以外の4人はクビで(爆)。
とか言いたくなるほどこの作品のギャグシーンは激しく邪魔なんです。
原作を読んだときもこの変なギャグセンスは何だろうと思ったぐらいで。
シエルとセバスチャンのコンビは無駄に優雅で耽美でイイんだけどね。
せっかくのカッコよい雰囲気が変なギャグのせいでぶっ壊れている。
何もセバスチャンの有能さを演出するためにギャグでボケないでも……
どうせならバカバカしいことすら格調高く見せて笑わせて欲しかった。

にしても少年誌のギャグ表現はなぜに雰囲気を壊すのが多いのかね。
そしてその手法が受け入れられてしまってる現状はとても理解不能だ。
これの原作なんか凄い人気があるから当然受け入れられてるわけだし。
※1巻あたり50万部ぐらい売れてます
読者層の人たちとの感性の違いというやつをまざまざと思い知るよ。
まぁ、凄く人気があるのに全然合わないのはコレに限りませんが。
てなわけで、ギャグが許容できるかは自分の目で確かめてください。
ギャグほど他人の感覚があてにならないものは無いので。

ギャグがアレとか言いながら原作は残してありました。
ギャグ分を減点したとしても処分するには惜しいと思ったらしい。
(ギャグ以外の)センスは光るものがあったからね。技巧はともかく。
そんなわけで、原作(1巻)とアニメをざっと比較してみました。
で気付いたんだけど、アニメはギャグが大幅に削ってあるよ。これでも。
アニメですらギャグうぜー!と思ったのに原作はそんな次元じゃない。
華麗なシーンよりもギャグのほうが多いぐらいだから。原作の1巻は。
そもそも「あくまで執事」って「悪魔で執事」の駄洒落だし(爆)。
アニメは華麗な路線に軌道修正してあるだけ原作よりマシになってます。

内容も原作をずいぶんとアレンジしてあります。
特に1話は原作とはかなり趣の違う内容になってたりして。
シエルがお客を料理でもてなすまでのドタバタは原作の内容なんだけど、
そのお客がシエルを陥れようとして返り討ちに合うのは原作には無いので。
1話からセバスチャンの華麗さだけでなくダークな雰囲気も垣間見せた感じ。
ファントムハイブ(シエル)の役割は女王陛下直属の日陰に属する仕事だし、
セバスチャンの正体が悪魔ということも有ってダークな要素があるので。
ギャグをかなり抑えたのも含めてわりといい感じに映像化したかなと。
ギャグうぜー!とか思いつつも結構楽しんで見れたので。

伯爵と妖精 1~7話

10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(コバルト文庫)で読んだことは有りません。
※セルDVDのリリースは12/26から(レンタルは1/30から)
田舎に住むリディアは妖精が見えて妖精と話すことができた。
その力を生かし妖精博士(フェアリードクター)の仕事をしていた。
と言っても多くの人はリディアのことを変な人ぐらいに思っていた。
ある日、リディアは父から連絡を受けロンドンへと出かけたのだが、
移動の途中でよく知らない男たちに誘拐されそうになってしまう。
そこはエドガーという青年の助力で何とか切り抜けることができた。
彼は自らを妖精国に領地を持つ伝説の青騎士伯爵の末裔だと名乗り、
身分を証明するためのメロウの宝剣の探索を手伝って欲しいと言った。
リディアは妖精の話を馬鹿にしないで聞いてくれた彼を信じたかった。
フェアリードクターとしての自分の能力を買われるのも嬉しかった。
だから、どこか胡散臭い彼の頼みを自分の意志で受けることにした。
自分で選んで宝剣を求める争いへと身を投じていったのである。

何というか……
歯が浮くとか、耳が痒いとか評したい作品です(笑)。
やたらと丁寧で回りくどい(口説き)セリフがてんこもりなので。
名作劇場のような少し昔の世界観だし装飾過剰な服装(ひらひら)だし、
妖精とか魔物とか出てくるファンタジーの要素が入ってたりするので、
昔読んだコバルト文庫のファンタジー小説を思い出してしまったよ。
「龍と魔法使い」とか熱心に読んでたな……(遠い目)
この手の王道な少女小説みたいのって今でも人気が有ったんだね。
炎の蜃気楼とかマリみてみたいのしか今はウケないのかと思ってたけど。
※今までにコバルトからテレビアニメ化された作品
主人公の女の子の周囲が男キャラばかりなのは今時のスタイルですが。

物語の展開としては主人公のリディアが状況に巻き込まれる形で始まります。
でもただ状況に流されるだけの受身ではなく事態を見極めていきます。
騙されてるのに気付いても騙した相手に自分の意思で協力したりします。
見極める洞察力があって柔軟な判断力を持ってるのが魅力的だと思います。
そしてリディアと相手役のエドガーの関係が一方的でないのもいいね。
一方の力関係が圧倒的でもう一方を助けるだけの依存関係ではなく、
互いに相手が危機に陥ったときに助けようとするところがよいのです。
ちなみに視点をリディアにシンクロさせてストーリーに入っていくと、
エドガー(緑川さん)の甘い声の甘い言葉をひたすら堪能できます(笑)。

そんな甘いファンタジーなストーリーはわりと楽しいです。
が、ちょっと見てて気になる部分も有ったりします。
それはそれぞれのエピソードのけりのつけ方です。
今回見た7話分は1~4話と5~7話の二つのエピソードになってて、
それぞれラストに大きなピンチを切り抜ける仕掛けが存在します。
その仕掛けがどーにもさっぱり理解(納得)できなかったのでした。
論理的な整合性がとうとか言うつもりは無いよ。ファンタジーなんだし。
そうではなくピンチを乗り切る方法としてそれはアリなのか?ってこと。
例えば2つ目の話ではずいぶんあっさりとケルピーは引き下がってるし。
マリーゴールド達もあのまま帰ったら叱られたりしないのか?と。
画面の中ではメデタシで終わってるけどこちらはスッキリしないのです。
強引でもご都合主義でもいいからスッキリさせて欲しかったよ。