- 目次 -
10月から一部の民放(10局)で深夜に放送してる新番組。
アニマックスとBSジャパンでも放送してるので見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(REX)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは11/26から
御厨仁(みくりやじん)の住む神薙町にはとても大きなご神木があった。
しかしご神木のあった神社は取り壊されて木も切り倒されてしまった。
不思議な縁でそのご神木の一部を手に入れることに成功した仁は
それで昔ご神木の傍で出会った不思議な女性の姿を彫ることにした。
突然現われ突然消えた彼女はまるで木の精霊のようだと思ったから。
完成した木彫りの像は自分でも驚くほどに会心の出来ばえだった。
それはまるで木の中に見える姿を彫り出したかのような感触だった。
だからって、その像が
突如人になり動き始めるとは予想できなかった。
彼女は自らを産土神(うぶすながみ)と称し、やけに態度が大きかった。
神を自称するくせに自らについた小さな穢れすら払う力がなかった。
人には何もできないはずの穢れを仁はあっさり掴んで捨ててしまった。
次の瞬間「なんでじゃー」という叫びと共に彼女の蹴りが仁に炸裂した。
※公式サイトの「おはなし」の方が雰囲気がわかりやすいです
とりあえずの第一印象。
またオープニングで踊ってるよ(笑)。
ヤマカン(山本寛)と言えばキャラを躍らせる人として定着しそうです。
※ハルヒのEDの踊りをやった人&らき☆すたの4話までの監督
躍らせるしか能がないのかよ!みたいに言われたりもしますが。
今回の作品は今までのと違って躍らせることに多少の意味があるので。
ナギがオープニングのようにアイドル活動をするわけではないけど。
アイドル的な存在を目指して頑張るという意味には違いないから。
アイドルはアイドルでもご町内のアイドル、学校のアイドルですが。
このオープニングの映像ではナギがアイドルの活動をしてるけど、
よく見るとマネージョーやスタイリストや振り付けの人やカメラマンとか、
それぞれのカットに出てくるモブ以外の人がレギュラーキャラだったり。
アイドル(っぽい存在)になる方向性と主要のキャラを紹介するという
作品の顔としての
オープニングの役割をきちんと果たしてて感心したよ。
らき☆すたなんか踊ってるだけで画面の流れに何の脈絡もなかったから。
見せ方のセンスと言う意味でも今までで一番良いんじゃないだろうか。
肝心の本編については、一言で言えばとても面白いです。
どこが面白いのかと言うと……バランス感覚なのでしょうか!?
萌え系っぽいけどいかにもなキャラ描写でもキャラ配置でもないとか。
異性と同居ネタなんだけどドキドキ感は薄めであっさりしてるとか。
面白おかしく誇張されてるけど嘘っぽい記号化キャラではないとか。
かといって生臭かったりドロドロしてるわけではないあっさり感で。
萌え系だけどテイストがライトでポップだから嫌悪感を感じにくい。
バカみたいなことをやってるようで、ちゃんと中身もあったりする。
一つ一つは些細な要素なんだけどそれが
上手く噛み合ってるみたいな。
だから目を引くほど凄い要素はないのに、とても面白く感じるのかなと。
少なくともナギの太腿だけがウリってことはないと思います。
まぁ、この異常な人気は太腿のせいもあるのかもしれんが(爆)。
※今期1番人気の作品
漠然とした話ばかりではアレなんで具体例としてナギのことを。
この作品のヒロインにして面白さを凝縮した存在のナギのことを。
一言で説明するとナギは女子高生にしか見えない神様です。
神様なんだけど行動とか能力とかあまり神様らしくない神様です。
木(御神木)と土塊から顕現したのにトレイに行くしご飯も食べます。
神様のクセに息をするように嘘をつきます。二重人格のふりもします。
ちゃんと料理を作れるのに面倒だからと
料理を知らないフリをします。
(料理をしたらそれはそれで凄い結果が待ってるわけだけど)
神様のクセに自分についた穢れひとつ満足に払うことが出来ないし、
みんなの気持ちを集約して新たに使えるようになった力も光だけ……
てっきり何か凄い効果でもあるのか思ったらステッキが光るだけ(爆)。
ナギは何と素晴らしい力だ!と喜んで懐中電灯代わりに使ってたよ。
服装も自由になるわけではなく顕現した時に着てた一着だけなので
別の格好に着替えるためにはお店で買ってこないといけません。
1万円じゃ男物だって大した物は買えないと思いますが。
体型も自由にならないので
ブラのサイズで右往左往をしたりします。
地面にめり込むような唸りと切実過ぎるやり取りが印象的だったよ。
「育ち盛りですから!」ってこれから育つんですか?神様なのに(笑)。
なんか神様というよりいい性格をした生身の女子のようですな。
もちろんナギにも神様らしい部分はあります。
神様らしく態度は尊大だし、世間知らずで服の値段を知らなかったり、
味噌汁に牛乳を入れたものを平気で食べるほど
味覚が曲がってます。
にしてもとても美味しそうな料理が出てくる作品は世の中に数有れど、
明らかにジャンクな料理を食べるシーンばかりってかなり異色かも。
魔法少女の番組を見てこれだ!と魔法のステッキをオオヌサにするとか。
穢れを払う前にポーズとって魔法少女風の前口上を口走ってみるとか。
行動パターンが人間の一般的な感覚からかなりかけ離れてたりします。
迷惑をかけられても、神様だからしょーがねーな、と諦めるほどです。
なんか有り難いところではなく、駄目なところばかり神様だ(爆)。
こんな感じでとても面白いのです。
ただ、
原作ほとんどそのまんまなんですよ、このアニメ。
いわゆる原作のテイストや内容に忠実とか言うレベルではなくて。
手持ちのコミックスの1巻とアニメの内容を詳細に比較してみたら
カット割りからセリフからキャラの表情までほとんどそのまんま。
1話のAパートの冒頭5カットなんか原作のコマ割りと構図も同じだし。
(他にも原作のコマ割とカットの構図が連続して同じところがある)
原作より少しカットを追加してディティール描写を深くしてあったり、
カットの流れが原作と入れ替わってたり場所が動いてるのもある。
セリフも少し削ったり追加してあったりもする、けど9割方同じです。
キャラの表情やギャグ表現なんか
原作由来のカットは99%同じだよ。
ここまで原作の表情をそのまま再現したアニメは前代未聞かも!?
良くも悪くも原作を忠実に再現したアニメとは言えると思います。
つまり面白さもキャラが生きてるのもほとんど原作に由来するのです。
アニメで追加した部分がないわけではないです。
1話のBパートなんかほとんどオリジナルの内容だったりするし。
ただ、この作品は原作1本分がアニメ半パートに完全に対応しているので、
原作にはほとんど手を加えずに1回分を間に挿入してある感じなのです。
だからオリジナル要素があるにも関わらず原作ほぼそのままって印象に。
このBパートは原作ではわりとあっさり流したナギとの同居の始まりを
じっくりと描いたと言う意味でそれなりに意味が有ったのかなと。
特に美少女と同居のドキドキ感を原作よりずっとパワーアップしたのが
メインの男子視聴者の共感性を補強すると言う意味でとても効果的かなと。
原作は美少女ハーレムっぽい構図にも関わらずあまりそれっぽくないし。
あくまで女キャラを可愛くそして面白おかしく描くという方向性なので。
男キャラはチヤホヤされるのではなく
女の子に振り回される役回りで。
男性向けのサービス的なシシチュエーションってほとんど無いのです。
(原作者が女性で女性視点で描かれてるから)
つまりナギの太腿がどうとかはアニメでの色づけってことです。
原作にそっくりなので原作を知ってるとインパクトが薄いです。
原作ファンならキャラが動いて喋ってるだけで楽しいでしょうが。
原作そっくりなのでアニメから原作でも全く違和感はないはずです。
雰囲気どころか内容までそっくりなので新鮮味は無いですが。
それは原作→アニメでも全く同じなので勘弁しろってことで。
つまりアニメが気に入ったからと原作を買ってきて読んだりすると
放送内容を純粋に楽しめなくなる可能性が高いって意味でもあります。
すぐ買ってもいいけど
読むのは放送が終わってからがいいと思うよ。
スポンサーサイト
10月からTBS系(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(シリウス)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/17から
その昔、この地に妖怪たちを元の世界へと送るための桜が植えられた。
妖怪たちは元の世界へ帰るためにこの地に集まるようになっていった。
妖怪の中には元の世界へと戻らずこの地に残って暮らすものもいた。
そして時を経てこの地は世にも稀な
人と妖怪が共に暮らす街となった。
今ではこの桜真町に住む住人のほぼ半数が人に化身した妖怪であった。
そのため町には妖怪たちの生活をサポートする窓口なんかも存在した。
主人公の比泉秋名が所長を務める比泉生活相談事務所がそれである。
また町の秩序を破るような危険な妖怪は強制的にあの世へと送られた。
それを行えるのは比泉のお役目を継いだただ一人の人間だけであった。
そう、比泉秋名には影で町の治安を守るというもう一つの顔が有った。
秋名は幼馴染で竜の化身で高校生で町長の役割を継いだ槍桜ヒメや
事務所仲間のさとりの七海アオや言霊使いの五十音ことはと共に、
日々桜真町で起こる妖怪絡みの事件を解決しているのであった。
見てるときは違和感がなかったので気づかなかったけど
原作コミックスを確認したら内容がずいぶん違っててビックリ。
違うと言っても原作を無視して勝手にやってるとかではなくて
原作の内容を使いながら
大胆にリミックスされてるって意味ですが。
6話までのエピソードで2話と4話以外の4回分は1巻の内容なので、
少なくとも原作の内容は端折らずにきちんと映像化はしてるのです。
※1巻分はその4回分でほぼ全て
しかしその映像化した内容が原作とはずいぶん違ってるのでした。
ずいぶんと情緒や内面を掘り下げたアレンジがなされてるわけです。
おかげで原作1巻よりもずっと心に響いてくるようになってます。
(作者も原画を描いてるので恐らくこのアレンジを許容してる)
原作はコマの見せ方やキャラ描写とかポップでセンスがいいけど
物語の組み立てとかの技巧面はまだまだって感じだったから。
アニメで原作の足りない部分を上手いこと補完したなという感じ。
原作のアレンジが絶妙に効いてるのはまず2話でしょう。
1話で桜真町にやってきた東鈴(りん)って設定がまず原作とは違うから。
2巻以降で過去の話として出てこない限りこれはオリジナルってことです。
原作だと最初から宝蘭でバイトしてて配達などでよく出てくるだけです。
(原作の1巻にはアニメと違ってお店は全く出てきません)
人間に酷い目に合わされて人間が嫌いという話も1巻にはないのでした。
人間だから秋名を嫌ってたけど助けられたことで気を許すようになった、
みたいな結構感動的だったエピソードも1巻には全く存在しないのです。
秋名の役割である調律(チューニング)能力も1巻には影も形も無いので、
お役目の覚悟を決めたはずなのに揺らいでしまうという話も無かったり。
つまり2話で印象的だった要素の大半は恐らくアニメで追加したものです。
1話は舞台説明と主要キャラの能力を含めた紹介の色彩が強かったので、
2話がこの作品が
ホントに描きたかった方向を初めて示した回とも言えます。
※3話以降は2話同様にキャラを心情面で掘り下げる路線
舞台説明と言えば1話で簡単に桜真町の特徴を説明してました。
町の周囲に7本の柱があるとか妖怪と人が平和に共存してるとか。
実はこのへんの設定は
アニメで見て初めて知りました(爆)。
そもそも原作の1巻にはろくに舞台設定の説明がないから……
妖怪と人が平和に暮らしてるのは言われればそうかなとも思うけど、
アオ以外は人間に見えるから人の中にまぎれて存在してるのかなと。
アニメはそのへんの設定を最初に説明してくれたので親切だったね。
比泉生活相談事務所が町長直属の公的な組織みたいな位置づけも、
原作だとかなり曖昧だったけどアニメではハッキリ示してます。
原作だと表向きは便利屋で裏でヒメの指示で除魂をやってる感じ。
アニメだと冒頭から町内のアナウンスの仕事なんかもしてるので
実質はあそこが
桜真町の町役場みたいな役割を担ってるのかも。
なんか桜真町はいわゆる行政区分とは違った位置づけっぽいし。
役場の人間はヒメと恭助の二人だけって言ってたし。
たぶん妖怪たちの管理とサポートが桜真町が担ってる役割なのかなと。
(人間の行政区分の中に妖怪特区みたいに存在してるみたいな)
2話で鈴の町への転入手続きや町での生活の手配をしてるたりするし。
作中の描写を見る限りはそう考えるといろいろ筋が通ってくるから。
生活相談事務所が公的な機関だと実感するのが、ヒメ町長ごり押しの
町歌「ツンツンデレツンデレ」を放送設備を使って町中に流すとこ(爆)。
こんな凄い行為は桜真町の公的な機関でなければ許されないだろう。
公的な機関だとしても苦情は来るだろうけど。苦情窓口のアオに……
にしても、原作に出てくるとはいえ
ちゃんと歌に起こすとは恐るべし。
原作だとツンデレ断片しかなかった歌詞に変なフレーズを大量に追加して
ゆるいメロディーラインに載せた典型的な脱力ソングに仕上がってます。
ちなみに原作には鈴作の「どんぶり回収のうた」なんてのもあるよ。
あと原作1巻と目立つ違いと言えば桃華が毎回出てくるところかな。
恭助の妹として名前だけは出てくるけど姿は無いのです。1巻には。
つまりアニメで頻繁に出て来るのも全て追加された部分ってことです。
秋名を慕ってるっぽい態度とか原作も2巻以降で見れたりすんのかね?
桃華の兄貴の恭助も原作の1巻と比べるとはるかに見せ場がありますよ。
登場シーン自体はヒメに付いてるので原作にもいっぱいあるけどね。
鬼の力を顕現させて問題に対処するみたいな展開は無かったから。
まるで秋名、ヒメ、アオ、ことはに続く
5人目って感じの存在感です。
アニメから入るとなんでカルテット(四重奏)?とか思いそうだ。
1話の次回予告で恭助が狙うなら秋名かとか言っててちょっとウケたよ。
(解説すると間抜けだけど秋名を押しのけて俺が4人目にって意味)
話は戻って4話「キミヲマツ」のアレンジの話。
この回にクローズアップされるジュンタの設定が違うのは置いといて。
アオが読心術を使うのを躊躇する理由が曖昧な原作コミックに対して
アニメの方がハッキリしたきっかけを見せてるのが上手いなと。
読心術を使うことで上手く子供たちの心を掴んで調子に乗ったけど、
ジュンタには裏目に出てしまった自分の力が嫌になってしまうとか。
サトリは
自分がサトリであることを嫌になる瞬間があるみたいな。
調子に乗って失敗して人を傷つけて落ち込んで学んでいくプロセスに、
サトリという妖怪の特質を組み合わせたのが実にお見事な感じでした。
原作のパーツは使ってるのにもはや別次元の内容になってて驚きだよ。
こんな感じで荒削りの原作をよく磨いた感じの作品に仕上がってます。
ぱっと見は凄いわけじゃないけど、
じわじわ良くなってくる感じです。
顔見せの1話だけでなく2話以降も見て判断するのをオススメします。
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/23から
現実にわりと近い世界。現代より少し科学技術が進んでる世界。
この世界では超能力の仕組みが科学によって解明されていた。
そして素質は必要だけど
訓練によって会得できるものになっていた。
この学園都市では学校の授業として超能力の訓練までも行っていた。
主人公の上条当麻はそんな学園都市のある高校へ通う少年である。
彼は学校での授業の甲斐もなく全く超能力を使うことができなかった。
さらに不運に魅入られてるかのような出来事に日々見舞われていた。
それは実は彼の右手に宿った極めて特別なある力が原因だったのだが。
ある日、彼はベランダに妙な格好をした女の子がいるのを発見する。
まるでゲームの中の僧侶のようにひらひらした服を着たその女の子は、
自分は10万3千冊の魔道書を管理するインデックス(禁書目録)だと言う。
着ている服はどんな力にも絶対的な防御を誇る「歩く教会」とも言った。
この科学の発達した世ではおよそ信じがたいことを口にしたのだった。
話が信じられない彼は軽い気持ちで右手でその服を触ってみたのだった。
※彼の右手には全ての力を相殺して消してしまう能力がある
次の瞬間
彼女の服は消え去り、彼女の悲鳴が響き、ビンタが炸裂した。
そして彼は途方もない彼女の話が全て真実であることを知ったのだ。
魔術が決して物語の中の存在ではないことを知ったのだ。
オープニングを見たときにシャナと似たような路線?って思った。
実際に見てみた第一印象は思ったよりコメディ色が強いな、だった。
ノリやリアクションが
ずいぶんギャグっぽいので面食らいました。
それを除くとシャナと似たような路線には違いないと言えるかな。
超能力とか魔術みたいな超常の力を使ってバトルしてたりするし。
主人公が何の力も持たないと思わせて実は無二の力を持ってたりとか。
バトルシーンがやたらとダイナミックで見栄えがいいのもそっくり。
作品の舞台が現代の日本ととても近似してるのも似てるところですね。
※こちらは一応SFっぽい世界観らしいですが
テイスト以外でシャナと大きく違うのは釘宮さんがいないところ?(笑)
シャナに比べて今ひとつ面白くないのは釘宮成分が足りないせいです。
ってのは冗談だけど(同じ電撃文庫の)とらドラ!に釘宮さんが出てて、
そっちはこれよりずっと面白く感じるので
真顔でそう言いたくもなるよ。
少なくともメインヒロインの印象で面白さが変わるのは違いないですし。
シャナとは違うこの作品ならではの見せ場はもちろんあります。
特に印象的なのは魔術を発現する時の術式とかの仕掛けでしょうか。
魔法を行使するときに本格的な表現をする作品だと術式を描くけど、
この作品はさらに
模型で擬似空間を作ってリンクしてみせたりする。
魔法発動の仕掛けを見せるという意味ではとても見応えがあるのです。
特に3話のインデックスが自らを治癒する魔法を発動するところが。
仕掛けはチープだけど威力は絶大だった90年代ライトファンタジーの
アニメと見比べれば表現の進化(と深化)が実感できるかもしれません。
つい最近スレイヤーズの(全く進化してない)新作もやってたしね。
作品世界の描写はリアルを模倣してきっちり構築してあるし、
バトルシーンは表現に凝ってるしダイナミックで見栄えがするし、
日常の軽いノリとバトルの張りつめる緊張でメリハリがついてし、
インデックスの
記憶を消さないために頑張る内容も興味深いです。
普通に楽しんで見れる作品ではあるのです。あるのですが、、、
アレ~?思ったより面白くないような、と感じる作品でもありました。
ストーリー展開で引っ掛かる部分が有るのが原因のひとつですかね。
例えばインデックスの治癒のために小萌先生の家を訪れるところ。
超能力の訓練をしてる学園都市の生徒は魔法を行使できないけど、
小萌先生は生徒じゃないから魔法を行使できるって考えだそうで。
でも先生(大人)と生徒(子供)って別の生き物ではないわけで。
生徒が成長した先に先生がいるわけで。つまり昔の生徒なわけです。
先生は訓練してないとも解釈できるけど
知識があるなら同じだろう。
訓練しても超能力が全く使えない当麻みたいのがいるんだから。
特殊能力を持つ当麻はともかく生徒はみんな駄目とも言ってたよ。
だったら先生だって駄目なのが筋の通ってる話だと思いませんか?
6話で当麻が記憶を失ってしまうところもそう。
忘れたのではなく脳細胞が死滅して完全に記憶が消えたって……
そんな展開はかなりムチャだけど有り無しでならアリだとは思います。
でも聞き捨てならないセリフを蛙顔の医者は言ってたね。
「君の脳の中には全く記憶が存在しない」とか。
世の中に記憶喪失の作品が山ほどあるから誤解してるみたいだけど
記憶を全部失ったら「ここはどこ?私は誰?」にはならないんだよ。
あれはあくまで過去の出来事(エピソード記憶)を忘れた状態なのです。
(少し前に作中で小萌先生が記憶について説明してたじゃん)
脳から全ての記憶が失われたら言葉を
喋ることすらできないのですが。
たとえ喋るとか食べるみたいな基本的なことだけは覚えてたとして、
記憶を失った程度によっては確実に彼の性格も変わっちゃうわけで。
(インデックスだって記憶を消したら性格が変わっちゃうよ)
自分のことを説明されただけで以前の自分を偽装するのは不可能だよ。
そのへんefの1作目はちゃんとやってたのにね。
この作品はステイルの術式を破るときみたく随所で理詰めで見せるけど、
その理論がところどころ破綻してるのです。それも致命的なレベルで。
現実味が全くないファンタジーな作品なら気にならないことだけど
なまじ理詰めで見せてるから理論の破綻が余計に際立ってくるのです。
しかもディティールではなくストーリーの根幹でやらかしてくれるから。
見てて、
え?何でそうなるの?と感じてしまうわけです。
目の前の展開に違和感を感じるから物語への吸引力が弱くなるのです。
※キャラ描写が変だとイマイチに感じるのも同じこと
思ったより面白くないと感じる最大の要因はおそらくそこかなと。
(他にも言いたいことは多々あるけど苦言ばかりもなんだから)
描いてる題材は興味深いのでもう少し考えて作って欲しかった。
10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-XとBS11でも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(ガンガン)のマンガで1巻だけ読んだことはあります。
※セルDVDのリリースは1/7から(レンタルは1/30から)
屍(しかばね)とは死してなお強い未練や妄執によって動きつづける存在。
人としての良識を失い人を襲うことが少なくないとても危険な存在。
そして屍姫とはその屍を倒すためだけに作り出された存在。
未練を持った死体に秘儀を施すことで作り出された
屍を葬るための屍。
日々、闇で生まれる屍たちを屍姫を擁する僧正たちが対処して廻ってる。
この世界にそんな出来事があることなど大多数の人々は全く知らなかった。
物語は花神旺里(かがみおうり)がそれまで世話になっていた大麟館を出て
一人暮らしのために自らリヤカーで荷物を運んでるところから始まる。
※大麟館は児童福祉施設
旺里は凶悪犯が学校の近くに潜伏してるというニュースは知っていた。
被害者は女性ばかりだから自分は大丈夫だろうなんて軽く考えていた。
幸い彼の前に何人もの女性を殺した凶悪犯が姿を見せることはなかった。
かわりに彼の前に女の子が落ちてきた。助かるとは思えない高さから。
手を取ったらやはり脈はなかった。しかし彼女は
目を開け動き出した。
これが旺里と屍姫マキナが始めて互いを認識した瞬間であった。
見た目と雰囲気は悪くないんだけどね……
緻密な空間描写だし、全体に暗かったり静かだったりとそれっぽいし。
ホラーっぽい話のときは
見た目と雰囲気が効いてていい感じだし。
屍と屍姫のバトルアクションもよく動いてて見栄えはよいと思います。
だけど、、、根本的なところであまり面白くないのでした。
面白さがイマイチな理由はアクションに頼ってて中身は薄っぺらいとこ。
ただの化け物(屍)を屍姫が銃で破壊する以外の要素ってあまり無いし。
生きてた時の未練と妄執で動くと言うならそこを掘り下げて欲しかった。
屍が偽りの生に執着することをしっかり描けばそこに共感できたわけで。
でも屍で有り続ければ歪みが大きなるのでやはり狩らねばいけない。
狩ることが無条件の正義には見えないけど、
それしか救う方法は無い。
みたいな方向でエピソードを組み立てればもっといい作品だったような。
4話の君(KUN)の話だって化け物色を薄くして情緒たっぷりに描いてれば
結構感動的な話になったかもしれないのに。ED曲なんか特別版だしね。
素材は決して悪くないので、もっと上手くやってればなってことで。
既に原作は残ってない(処分した)ので比較してどうとかは不明です。
原作はモンスターに変身しないとかAmazonに書いてる人がいるね。
中身が薄いのは置いといてアクション作品としての印象について。
動きがそこそこいいのでその点に関しては悪くは無いです。
が、マキナがアクションを決めるときに決り文句を喋るところ。
「人は私を畏怖と憐憫と侮蔑と嘲笑をこめて屍姫と呼ぶ」とか。
確かこの言い回しは1話だけで毎回違う口上を言ってた気がするけど、
重要なのは言い回しではなく屍姫の喋ってる口調。ド下手クソなんです。
この口上って張りのある声でビシっと決めると実にカッコいいんだけど
腑抜けた声でやられると逆にキャラの印象が地に落ちてしまいます。
これならむしろ
黙ってアクションをしてくれた方が100倍マシです。
ストーリーが弱い分を派手なアクションで補う必要が有ると言うのに
こんなド下手クソな人をキャスティングして台無しにするとは……
誰ですか、秋山奈々とか言う人を主役に捻じ込んだ戦犯は。
(もう一人の主人公っぽい旺里の方もかなり微妙な腕前)
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/19から
主人公の長瀬準一はそのへんにいるごく普通の高校生(?)である。
だがしかし家庭の事情からかつてはかなりブイブイ言わせてたのだった。
そして友人はそれに多大な脚色をしジェノキラー伝説として吹聴した。
彼をよく知らない他校の生徒は姿を見るだけで逃げ出すほどだった。
そのおかげで今日は男たちに絡まれてた美少女を助けられたのだから
結果オーライと言うべきか。見栄張って名前を聞き忘れたのを除けば。
まぁラブコメの主役たる彼にはその程度のミスなど問題ではなかった。
まるで
天が味方してるかのように(その通りだし)運命の再会を果たす。
準一のクラスに彼女がある目的を果たすため転校してきたのである。
片桐優姫(ゆうひ)という名の彼女は恩人の準一との再会を喜んでいた。
彼に好意を抱いていた。上手くやればハッピーエンドな勢いだった。
が、何を考えたのか準一はいきなり彼女に○○をしたのである。
その瞬間、彼女の中の準一の株は急降下し、もはやバッドエンド寸前に。
しかしラブコメの神様はまだ二人のバラ色の未来を諦めてなかった!?
親が決めた許婚として優姫を準一の家に住まわせることにしたのだ。
関係は最悪なのに一つ屋根の下で同居するようになった準一と優姫。
果たして二人の関係の行方はいかに?みたいな。
うーーん、なんじゃコレ?ってカンジです。
キャラ描写がとっても変だし、テンポも何だかおかしいし……
(1話の最後のいきなりのキスを筆頭にキャラの行動が滅茶苦茶)
1話なんか
途中で止めたくなるほど見てて苦痛だったよ。誇張でなく。
2話で多少マシになってなんとか楽しめるようにはなったけど。
優姫のスーパーでの超お嬢様っぽい世間知らずっぷりは面白かったし。
随所にある変な遊び要素もチープなんだけどそれなりに楽しめはした。
でも、キャラは記号的で薄っぺらいし、ストーリーは薄いしヘボいしで、
やっぱりトータルでは面白いとお世辞にも言いがたい作品なのでした。
なんか見てて「明け瑠璃」のアニメ(通称キャベツ)を思い出したよ。
キャラが薄っぺらくて内容が遊びに走っててチープなのがそっくりだね。
絵はこっちの方が断然マシですが。そのわりに印象は大差なかったりして。
(つまりキャベツの絵がマシになっても状況は大差ないってことかも)
School Daysもキャラの行動に納得いかないところが多々あったけど、
キャラ描写自体はここまで救いようがないレベルではなかったのに。
同じスタッフで何をどう間違うとこんなにアレになるのか不思議です。
※この作品を作ってるのはSchool Daysのスタッフ
School Daysはシリアスベースだから何とか様になってたとか!?
それとも原作がこんな感じで忠実に作ったらこうなっちゃったとか!?
とにかく
「とらドラ!」で口直しとか思うようなのは勘弁してください。
※これもメインヒロインが釘宮さんなので