7月からテレビ東京系他(7局)で月曜日の深夜に放送してる新番組。
9月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少女誌(LaLa)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは10/22から
小さい頃から人に見えないものを見た夏目はそのせいで皆に疎まれていた。
両親を亡くした夏目はその力のせいで親戚の家を転々とすることになった。
そして最近、
かつて祖母も住んでいた緑の豊かなこの町へとやってきた。
なぜかこの町に来てから以前より妖怪に追いまわされることが多くなった。
今日も、いつものように得体の知れない妖怪に追いまわされて逃げていた。
なんとか神社に逃げ込んだが、気が緩んでうっかり結界を壊してしまう。
そして夏目の前に現われたのが招き猫の姿をした妖怪・斑(まだら)だった。
斑の話では祖母のレイコも人に見えないものが見えて疎まれていたらしい。
人の間で孤独だったレイコはこのあたりの妖怪たちを相手にするようになり、
片っ端から勝負を挑んでは持ち前の妖力で次々と負かしていったのだそうな。
友人帳はレイコが子分にした妖怪たちの名を証として書き連ねたモノで
それを持つ者が名を呼べばその妖怪たちを使役できる恐るべきモノだった。
ニャンコ先生(斑)が夏目の前に現われたのは友人帳を奪おうとしたからで、
この地に来てから妖怪に追われることが増えたのも友人帳のせいだった。
本来の姿で友人帳をよこせと凄んだ斑を拳でねじ伏せた(凄い!)夏目は、
祖母の想いを継いで友人帳の
妖怪たちに名を返すことにしたのである。
この作者の「あかく咲く声」を1巻が出た当時に読んだことがあります。
内容はすっかり忘れてるけど不思議で興味深い内容だった記憶があります。
なので機会があれば続きを読もうかなと思ったりもしました。
が、いつの間にか既読の本の中に埋没してそんなことを忘れてました(爆)。
(大量に本を読むのでその展開は結構ありがちです)
この作品も本屋でその存在を認識していたけど結局読んだことはなかった。
気になる作品を全て読めるほど時間が有ればいいのだけどね……
なのでアニメで初めて内容を知りました。
その感想を一言で語るなら、いい話だなと。
とても素敵な話だなと。
物語は淡々と流れていくけど最後にじわーーっと胸の奥にこみ上げてくる。
いかにも感動的って感じの話じゃないのに凄く感情を揺さぶられるのです。
特に燕の話(6話)と露神の話(2話)は何度も見たくなるぐらい良かったよ。
アニメを見た後に原作を2巻まで買ってきて読んでみました。
でざっと比べた限りアニメの内容はほとんど原作と同じです。
細かい違いは結構有るけど大筋の内容と雰囲気は原作にかなり忠実です。
つまり淡々と流れていって最後にじわーーっも原作そのまんまです。
アニメ絵のキッチリした線の印象をソフトフォーカスで薄くしてるのも
原作の持つアナログ的な線の柔らかさを出そうとしてるみたいだし。
少しのアレンジがさりげなく
いい方向に効いてたりするのも含めて
かなり理想的にアニメ化されたんではないかと思うのでした。
それに比べて秘密のアニメはちょっとあんまりだったな……
内容のこと。
この作品は人と妖怪の関わりというわりとポピュラーな題材です。
その中でこの作品の特徴と言えるのは人と妖怪との距離感だろうか。
妖怪は人に害を及ぼすバケモノとして戦うというスタンスではなく
当たり前に人の世界に存在する隣人として交流をするわけでもない。
あくまで人と異なる理の中に存在する人とは異質な存在であって、
言葉が通じて親しみが持てそうで、でも
油断すると足元を救われる。
敵ではなく味方でもない、善でも悪でもない、全く違う世界の存在。
その絶妙な距離感こそが交流に成功したときに感動を呼ぶのです。
方向性としては百鬼夜行抄なんかが近いといえるかもしれない。
蟲師のアニメを見てて百鬼夜行抄もアニメ化しないかなと思ったよ。
百鬼夜行抄よりこの作品の方が素直に感動できるので一般向きかもね。
そして百鬼夜行抄の大ファンなのでこの作品も好みってことです。
実は今やってるので内容的には一番好きかもしれん。
(ひだまりは新房さんの映像センスに惚れてる部分が大きい)
時間の都合をつけてできるだけ続きを見たいっすね。
原作が現在までに6巻まで出てるってことは24話分ほどあるわけで
普通に1クール作品として作るならエピソードの抜粋になるはずです。
にもかかわらず6話までの内容はほとんど収録順にそっている。
さらに5話にオリジナルエピソードまで入れている。
ってことはもしかしてこれも変則2クール作品なんだろうか?
同じ枠のヴァンパイア騎士が変則2クールだからこれもそうかもね。
まぁ、今の人気なら変則でなくても第2弾をやる可能性は有るけど。
この手のアニメはもっと増えて欲しいので期待してしまいます。
あとは1話ずつ簡単に。
1話。「猫と友人帳」1巻1話より
登場時は恐怖感ばかりだったのに実は心優しい妖怪だったのが印象的。
この作品の本質が心にじわーっと染み入ってくるモノと実感した1話でした。
ニャンコ先生のずんぐりむっくりな見た目と本来の姿のギャップが凄いよ。
斑って見た感じ結構強そうなのに
夏目のパンチに負けてるのが笑えます。
にしてもニャンコ先生って呼び方は……視聴者は元ネタ知ってるのかね?
2話。「露神の祠」1巻2話より
この話でみょーに記憶に残ってるのが露神の描いたススギの絵(笑)。
毛はないのか?で笑ってるのは
絵がまんまオバQだからなんだけど
今時の若人ってオバケのQ太郎って知ってるのでしょうか!?
そのススギの「まいりました」で迫ってくる姿が凄く怖かったよ。
最後の露神の独り言にハナさんが答えるのはアニメでのアレンジです。
3話。「八ツ原の怪人」1巻3話より
最初に犯人だと思った人と本当の犯人は別というフェイクな展開の話。
実は原作だとアニメと違って中級たちは最初から犯人を知っていたりする。
アニメの方が笑える中級たちのキャラと間抜けなオチで釣り合ってるね。
あと小さい頃の人間に化けて夏目を慰めていた妖怪がとても印象的だった。
あんな別れ方だと自分だったら後で
思い出して後悔してしまいそうだよ。
4話。「時雨と少女」2巻1話より
笹田の語った招福の若神様(時雨)ってよーするに座敷童子っすね。
それが欲の突っ張った人間のせいで不浄の存在になってしまった。
人に穢されて人を恨むといいながら人を憎みきれない妖怪でした。
傘を被ってたりバケツを被ってたりと不気味だけど何か滑稽だったよ。
ちなみに
原作での笹田の出番はここだけで最後に引っ越していきます。
5話。「心色の切符」オリジナル
2巻までに無かったのでオリジナル?とか思ったらやっぱそうでした。
このエピソードだけじわーーっと来ないのでアレ?とは思ったんだよ。
原作とはちょっと毛色が違うこんなエピソードも面白いとは思うけど。
「さんと」の鬱陶しいほどにもっさりしたキャラが印象的だったから。
にしても約束したけど来なかった理由が
単に忘れてただけって酷い(笑)。
6話。「水底の燕」1巻4話より
この回で燕以外でみょーに印象に残ったのが垂申(たるさる)の行動だね。
表情が見えないのでひょうきんな見た目に騙されてしまいそうになる。
親切心で祭りに誘ってるのかと思えば実は陥れようとしてたりするし。
喰って何が悪いとか言ったすぐ後に興味が湧いたからと手助けしてるし。
垂申の存在こそがこの作品の人と妖怪との距離感の象徴だったなと。
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7月から一部の民放(9局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは9/26から
CODE-Eの続編です。CODE-Eの5年後だそうです。
5年後なのでさすがにそのまんま続きって感じではないです。
さらにラブコメ的だったCODE-Eに対してアクション色が強くなってます。
同じ世界と舞台設定で
同じキャラが出てくる別の作品って感じかも。
メインの電波シスターズ(自称)のうち片方は(恐らく)今回が初登場だし。
※もう片方は前回のヒロイン
そして今回の物語の中心になるのはそっちみたいだし。
前作とはかなり様変わりしてるのは例外的に状況の説明を。
特殊な力を持つTYPE-Eという存在が限られた人たちに認知された時代。
TYPE-Eであるが故に高度に電子化された社会は非常に生きにくかった。
そんな人たちを保護し力の制御を教えて社会への適応を手助けするOZ。
対して異質な存在だと社会から隔離し管理を進めるファウンデーション。
この2者による
覚醒したTYPE-Eの争奪合戦という感じで1話が始まります。
ちなみにOZが前作で千波美を研究してた光太郎と園美が中心の組織。
なので当然ながら千波美ともう一人の麻織(まおり)が所属してるのもOZ。
ファウンデーションは前作終盤の安満沢崩壊の原因になった組織らしい。
と言っても崩壊事件の引き金を引いたのは千波美みたいですが。
(詳しいことは前作を途中までしか見てないのでわかりません)
そのせいで今回も登場したアドルは千波美を激しく憎んでるご様子。
千波美に復讐するためにファウンデーションの人間として出てきます。
千波美より
むしろファウンデーションを恨むべきような気がするけど。
(だから詳しいことは以下略)
ここまでの説明だとOZとファウンデーションは思想や利害の衝突する
二つの組織に過ぎなくてどちらが善とか悪という印象はないでしょう。
でも実際にはファウンデーションが
いかにも悪者っぽく描かれてます。
主人公がOZの側だから相手方が悪く見えるのはわからんではないけど、
あまり安易に善悪で色づけしちゃうと安っぽく見えるような……
さらに序盤は他のTYPE-Eを保護する読みきりエピソードな感じなので
自分自身の話で物語が動いていたCODE-Eと比べて面白みが薄かったり。
模様が光るリフレイ・ドレスでのアクションは見応えはあるけどね。
4話からOZとファウンデーションのTYPE-E争奪合戦の図式が変わります。
むしろ、やっと本来やるべき物語が動き出してきたと言う感じかも。
よーするにCODE-Eでの千波美の立場の麻織バージョンってことです。
千波美と違っていきなり力にも組織にも適応してると思ったら……
むしろ以前の状態は両親がお人好しだった千波美より悪かったわけで。
OZに自分の居場所が与えられたからそれに答えてただけだったんだなと。
100%信頼してたわけではないから
ちょっとしたことで揺らいでしまう。
しかもOZの中枢部はみんな千波美と気心が知れた関係なわけで。
(他のエージェントはどうしたとか言いたくもなるけど)
ここでも自分だけ一人なんだと考えてOZを飛び出しちゃうのでした。
このOZを(辞めますと)飛び出してしまう展開は理解できるし
麻織のそこまで積もり積もった感情があるのはわかります。
でも飛び出してしまうきっかけになった仕事での判断は……
目の前の人間の命を粗末にして他の人を救えるかって思うわけで。
あそこの千波美の判断は間違ってないしその説明をすべきだろうよ。
説明をしないことで感情の行き違いが生まれるのは有りがちだけど
物語作法としてはあまり誉められたもんじゃないぞと。
ここに限らずこの作品は詰めが甘いというか底が浅い部分が多いです。
5~6話の茜さんの行動も
明らかに不審なのに全く疑ってないしね。
途中で丙五郎さんが経歴を怪しむけど最初の電話から疑えよと。
麻織の辞めます騒動も家出騒動のようなうやむやな終わりかただし。
物語が動き出すのも1クールなのに4話に至ってからとか遅すぎだし。
題材は面白いのに今ひとつなのはひとえに作りこみが足りないせいかなと。
(CODE-Eも同様でした)
最近リリースされた30分×全2巻のOVA。DVDレンタル。
原作は美少女恋愛ゲーム(PS2)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDは全てリリース済
2005年に放送したToHeart2のOVA版の第2弾です。
adというのはAnotherDays(或いはこんな日々?)の略みたいです。
わざわざタイトルを変えたから新たな展開があるのかなと思ってました。
※原作ゲームにはAnotherDaysという番外編的な別商品がある
ある理由で記憶をなくしてしまった貴明に対して
これは絶好のチャンスだとヒロインたちが自分に都合のいい情報を
吹き込む大騒動みたいなストーリーが紹介されていたから。
もしかしたらスケール大きい喜劇が展開されるのかなと。
でもそんなことはなくOVA第1弾と同様の1話読みきりの内容でした。
※スタッフはOVA第1弾とほぼ同じ
2話を通じてメインになるキャラはいない当番回みたいな感じの。
つまりこの2本で物語が進んでいくみたいな状況は全くありません。
OVA第1弾もこれも同じ場所で足踏みをして
何も動かず何も選びません。
(テレビシリーズは後半に多少は物語が動いてたみたいだけど)
好きなキャラのちょっとしたエピソードが見れるファンアイテム
だと思えばこんなものなのかなという気もしますが。
好評につき第3弾も作るらしいけどたぶん似たような感じだろうなと。
ちなみに1巻が貴明が記憶喪失になる話。
2巻が貴明とクラスメイトたち初詣に行く話。
実はテレビシリーズのファンでも(原作のファンでも)なかったのに
OVAを2度も追いかけてしまったのは理由があったのです。
それは今までとは切り口を変えるみたいな宣伝文句につい期待したから。
でも
実態は今までと大差ない内容でがっかりするという繰り返しで(爆)。
まぁ、テレビ版や原作が好きならこれでもいいとは思うけどね。
そのへんに思い入れのない人はあまり期待しないほうがいいよとだけ。
そんな人はそもそもこんなの見ないよ、って気がかなりしますが(笑)。
※映像特典?のショートストーリーはレンタルにも入ってます