まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

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よみがえる空 -RESCUE WINGS- 1~4話

1月からテレビ東京系(6局)で月曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
内田一宏は小さい頃からジェット戦闘機のパイロットになる夢を抱いてた。
しかし夢を叶えるべく入隊した航空自衛隊で彼は救難ヘリのパイロットとして
小松基地のレスキュー部隊・小松救難隊に配属になったのであった。
夢とは離れてしまったけど、就任先の先輩が鬼軍曹のようだったけど、
現実に向き合い与えられた仕事をしっかりこなして行こうと思ってた。
そんな彼が職場に慣れるまもなく小松救難隊に出番がやって来る。
いちおー見学という面目で現場に行った彼が見たのは厳しい現実で
さらに気をきかせたつもりの行動が思わぬ事態を引き起こしたりして。
一度折り合いをつけたはずの気持ちが激しく揺らいでしまうのだった。

これは前にちらっと書いたけどガンパレ(1作目)のスタッフが作ってます。
白っぽいソフトフォーカス気味の画面で緻密に空間を構築をしてるのが
この監督(桜美かつし)さんのいつもの画面の作りかたって感じっすね。
さらに今回はCGが質感やモーションも含めてめっちゃハイクオリティで
えらく緻密な空間描写とあいまって物語世界にとっても説得力があります。
なんかガンパレ2作目のスタッフとは格が違うよと言いたげな見た目の差(笑)。
もちろん格が違うのは見た目(映像)だけではないのでした。

物語の始まりから丁寧に空間と人間を描写してて。
でも何も起きない落ち着いた現実を淡々と描いてて。
なんかえらく渋くてストイックな作品だなと思ってた。
そんな何も起きない展開はちょっとした地震によって破られる。
「ちょっとした地震」というのはあくまで主人公にとっての話
(東京に住んでるとこの程度は、また地震?ぐらいな感じだし)
でも職場から召集がかかりテレビに速報(最大震度6)が入るに至って、
ああこれでいきなり厳しい現場に直面するんだと想像できました。
その後の状況と落差を際立たせるためあえて平穏を強調したんだなと。
もちろん想像通りの(むしろ想像以上の)厳しい展開が待ってるんだけど。
このあたり物語構成のセオリーをきちんと押さえてて感心したよ。
ある意味教科書通りなんだけど、そのレベルに達してるの少ないし。

救難隊の最初の仕事が地震の震源に近い現場と言うのは
地震国日本ならではのとても現実的で皮膚感覚に添った内容だなと。
被害の状況から考えてほぼ震源の真上だと思われる島が救援の舞台で
見た感じでは福岡の地震の時の玄界島がモデルになってるような。
※あの規模だと震源にごく近い地域しか震度6にはならない
学校の校庭にヘリが着陸したり、空中のまま被害者を吊り上げたり、
実際に災害の中継で目にする場面を引用してるのも説得力を補強してる。
映像表現がリアル系で仕掛け映像を全く使わないので実写志向っすね。
題材的にも深夜でアニメより実写で夕方やった方が受けそうな感じだし。
(実写でこれだけの映像を作るのは予算的に厳しいだろうけど)
と言うか深夜アニメを見る層はこれ面白いんでしょうか?
あまりうけるとは思えないけど、ワタクシ的には凄い良かったよ!
あえて茨の道を進んだプロデューサーやスタッフに喝采を送りたい。
※これのプロデューサーはスト4と同じ人だったり

ストーリーに話を戻して。
主人公がいきなり厳しい現場に直面して、さらに自分の行為が原因で
緊迫した展開に陥るわけです。これ自分が原因なのがポイントです。
被害者の状態に自分が関わってるからこそより切実で必死になるわけで
ここで助けようとあらゆる手を尽くす主人公に感情移入してしまうのです。
刻一刻と状況は悪化していくし、次から次へと困難にぶち当たったりして
でも頭をひねったりみんなの助けを借りたりしてなんとか目的地へ。
病院に直接降りろという指示が来たけど、停電で街は真っ暗で、
だけど地面に一筋の光があって、そこが病院だった、の部分は涙が出た。
(ネタバレなのであえていろいろ省略して書いてあります)
渋くて、ストイックで、でもここぞという瞬間はドラマチックに感動的。
なんともストーリーの組み立てが上手いっすね。

停電した街の地面に一筋の光ってダフネの16話でもやってたよ。
ネタパクリと言うかそもそも脚本が同じ人(高山文彦さん)ですけど。
4話の水上清資さんはダフネのシリーズ構成(脚本チーフ)だし。
こんなところでダフネの脚本陣の実力を実感してしまったり。

その4話。
いきなり厳しい現場で重い現実を突きつけられて落ちこんでた主人公。
そこに東京で就職した彼女が尋ねてくるんです。
と言っても何の理由もなく訪ねてきたわけではなく3話の最後に伏線が。
ここで彼は彼女に地元を案内するんだけど、小松には何もないからと
わざわざ金沢に出て東京みたいだろと案内したのには、呆気にとられたり。
だって東京から来た人間が東京みたいな街を見たいわけないじゃん!
それに気づかないほどその時の彼の精神状態は余裕がなかったわけで。
せっかくのデート(?)中に喧嘩みたいな状態になってしまうし。
抱いたらいつもの一宏に戻ってくれるのかな」ってセリフが痛いよ。
ここでの彼の行動は甘ったれてると言うかいい大人とは言い難かったけど、
彼女のあるセリフと行動がきっかけで気づくのでした。自分の問題に。
(この後彼女に小松をあらためて案内するのだった)
このままの状態だったらどうしようと思ってたから気づいて良かったよ。
と言うかきちんと自覚していくプロセスが描かれてて感動した。
3話までのストーリーといい4話の恋人関係といい脚本が素晴らしいね!
見た目のクオリティよりも脚本のデキこそ特筆すべき作品ですな。

ところで
緻密なこの作品だけど地震オタクとしては1ヶ所だけ指摘したいとこが。
それは1話で地震が起きた時にテレビで流れた速報のテロップ。
作中「×時×分北陸地方で大きな地震がありました」って流れるけど
ここの表現は「強い地震がありました」だと思われます。
これってたぶんどの放送局も同じ表現を使ってるんじゃないかと。
(各社統一のガイドラインみたいのがあるのかも)

さらに細かい話になると、実は最大震度によって表現が違ったり。
まだ震度が出てない場合及び最大震度3以下の場合は
「×時×分北陸地方で地震がありました」(形容がつかない)
最大震度4の場合は「やや強い地震がありました」になって
最大震度5になると「強い地震がありました」になるのです。
最大震度6は滅多におきないので今ひとつ確証がもてないけど
確か「とても強い地震」か「かなり強い地震」だったような。
つまり速報の最初の表現を見たただけでどの程度かわかるのでした。
(地震の速報テロップをよく観察してるとわかるよ)

もうひとつ蛇足な話。
この作品はなぜかガンパレの1作目とスタッフに共通点が多いです。
そしてガンパレの続編がほんの1クール前から放送してたりもします。
さらにどちらも製作してるのはバンダイビジュアルです。
って情報からあるひとつの仮説が思い浮かんだりして。
もしかしてガンパレの続編をやるためにこのスタッフを集めたのではと。
だけど何か理由が有ってガンパレの続編をやらないことになったとか。
例えば続編の設定がアレだったからとか。あくまでも勝手な推測ですが。
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練馬大根ブラザーズ 1~4話

1月からテレビ東京系(3局)で月曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでも2月からやってるので地上波で見れない人はそちらで。
ヒデキ・イチロー・マコの3人組は自らを練馬大根ブラザーズと名乗り、
練馬(東京23区の端にあって畑があったりもする場所)の畑で大根を育てつつ
いつかここにドームを建ててコンサートをすることを夢を見ていた。
そんな彼らは因果な巡り合わせで(毎度)悪質なビジネスにひっかかってしまう。
もちろん騙されてそのまま引っ込んでるようなカワイイやつらではなかった。
悪いやつらを懲らしめ、ついでに悪党が貯めこんだキャッシュも頂いちゃえと
正義かもしれないギャング練馬大根ブラザーズを始めたのであった。
毎回そんな感じのストーリーを全編歌って踊るミュージカルでやってます

監督:ワタナベシンイチ×脚本:浦沢義雄と言えばあの「はれぶた」のコンビ。
と言うか公式サイトにもごく初期には「はれぶた」の文字が載っていた。
「はれぶた」を作品の宣伝コピーに使うならDVDを再販せんかゴルァ!(笑)
そしてDVDレンタルを出しください。(レンタル)VHSはとっくに絶版なんだし。
そんな「はれぶた」が伝説だったのは今は昔。今見てもインパクトはあるが。
でも最近の深夜アニメは頑張ってて負けず劣らず突き抜けた作品があるし。
よーするに「ぱにぽにだっしゅ!」とかそのへんのコトですが。
これはオレたちも負けてられないぜ!と思ったかは定かではないけど
史上初ミュージカルアニメなんて手法を引っさげテレビに帰ってきました。
ナベシンがテレビシリーズの監督ってエクセルサーガ以来だったっけ?

見る前はアニメでミュージカルってどんな感じ?とか思ってたけど
思ったより違和感なくアニメの世界に調和してしまってたりして。
そもそもアニメは絵だから作品の空間に絶対的な枠組が存在してないし。
いきなりそれまでの空間から背景や地面すら消えることも珍しくないし。
そう考えると脈絡もなく歌ったり踊ったりするのもわりと普通かもしれない。
実写のミュージカル映画は現実に制約された踊るべきでない舞台で
いきなり踊ってしまう非日常の表現という側面があったりもするわけで。
そんな緻密で現実的な舞台で踊ってしまうアニメも見てみたい気がするね。

利益を得るためになんでもする悪党が出るストーリーは実に今に相応しい(笑)。
このネタは放送して大丈夫なのか?と見てるほうが心配になるのもあります。
例えば2話の韓流(スター風のイケメンホスト)パチンコとか。
どっかで見た顔の経営者がババアからキャッシュを搾り取れとか歌ってるし。
つかババア、ババアと連呼するのはこの時間じゃなければ苦情来るのでは?
(この時間なら苦情が来ないという保証はないが)
まぁ、それはさておきホストパチンコのアイデアは実際に使えそうな気もする。
毎回やってることはバカみたいで極端だけど意外と現実と繋がってるし。

練馬大根ブラザーズの3人は(お約束で)毎回のように悪徳商売に引っ掛かり。
いきなり登場するどこぞのサラ金のCMのようなレオタードで踊る軍団に
誘われるようにキャッシングして、その金をつきこんでしまうのでした。
(結局自分たちの分はとり返せてないので毎週借金が増え続けてる?)
でもそのうち悪徳商法のカラクリに気づいて反撃に繰り出すのです。
表向きは悪いやつらを懲らしめるため。ついでにキャッシュも奪うため。
てゆーか本音はキャッシュを頂いて念願の練馬ドームを作るため……
悪いやつらから奪うなら大義名分があるけど実に俗物的で現実的っすね。
このへんのキャラメイクは「俺たちは天使だ!」あたりに通ずるものが。
と言ってもそんな昔の作品はほとんど知ってる人はいないか。

悪いやつらに反撃する時に3人組の能力だけだと力が足りないので
変なレンタル屋のオヤジに便利(かは微妙な)アイテムを借りるのです。
このレンタル屋のオヤジが初登場した時に思わず吹き出してしまったり(汗)。
だって声がナベシンだし。服が赤いし、シルエットがアフロだし。
どこかで出てくるとは思ったけど、ここかよ!と思わず吹いたわけで。

ここで知ってても何の役にも立たないナベシン基礎知識(笑)。
ワタナベシンイチ監督、通称ナベシンは自分の作品に登場するので有名。
まるでルパンのパチモンのような姿で髪型がアフロで声はもちろん本人。
エクセルサーガでは毎回のように出まくりストーリーにも関わりまくり。
(自分の作品ではない)小麦ちゃんにまで監督役で出演してたし。
あれももちろん声は本人があててるよ。クレジットは「監督っぽい人」

そうそう1話の「俺の練馬大根をおさわりください」も凄かったね。
ホストのイチローの股間をまさぐるセクハラシーンの絵が大根……
「ああん」とか声だけ艶かしくてエロアニメ風なのに絵が大根(笑)。
1話からいきなり放送禁止すれすれの表現を使うとは大胆にも程がある。
ちなみにここを見てある超バカテイストのエロアニメを思い出したり。
「フーリガン」というエロシーンはおまけでギャグがメインの作品。
※原作のゲームとはかなりかけ離れた内容だと思われます
作中で子供が描いたような絵に合わせて、官能小説を読んだような
セリフを喋るシーンがあるんだけど、そこに通ずるものがあるなと。
実は「フーリガン」は面白いので紹介しようと思ってて幾年月(爆)。

それにしてもこのテンションでいったい何話続ける気でしょう?
脚本はともかくコンテも全話監督がやってくスタイルみたいだし。
そう何話も続けられる制作体制とはとても思えないのですが。
もしかして1クールぐらいの短期集中路線なんだろうか?

かしまし ~ガール・ミーツ・ガール~ 1~4話

1月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は角川系(電撃大王)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※DVDのリリースは4/26から(おそらくレンタルも同時)
女の子っぽい男子のはずむはある日ずっと好きだったやす菜に告白をした。
だけど断られた。はずむはやす菜への気持ちを吹っ切るために山に登った。
そこに偶然にも異星人の宇宙船が事故で墜落してきてはずむの肉体は消滅。
1話で主人公が死亡!は異星の高度な科学の肉体再生によって回避された。
ただ些細なミスではずむの性別が女の子になるという問題を残して。
このはずむが女子になるという事態は周囲に大きな波紋を広げていく。
それははずむを振ったはずのやす菜に、そして幼馴染のはずのとまりに。

これはわりと原作を覚えてたから、そうそうこんな話と思いつつ見てた。
でも記憶とはちょっとストーリー展開が違うような?って思ってた。
なので処分せずに残ってた1巻を倉庫から持ってきて確認したのです。
ああ、こんなことならマジカノと一緒に持ってくれば良かったよ……
(家から20分ほど歩く場所にあるので持ってくるの結構面倒)
で、原作を見返してみたけどやっぱ原作とずいぶん構成が違うようで。

一番大きく変わってるのはやす菜がはずむに好きって言うシーン。
原作だとはずむが女になってすぐにやす菜が好きって告白するんだよ。
つまりはずむの告白を断ったすぐ後にやす菜から好きって言ってる。
もちろんやす菜が態度を180度変えたのにはちゃんと理由が有るけど。
※アニメだとたぶん5話にその内容をやると思う
アニメだと一度断った後はそれまでのようにはずむには接してない。
告白より前にはずむと関係を再構築するエピソードが入ってるのでした。
ここの違いはさすがに分かったので、アレ違う?とか思いつつ見てた。
ちなみにどっちのストーリー展開も一長一短でそれぞれ良い点がある。

原作の展開だとはずむにとっては自分が性転換したことの戸惑いと
やす菜の不可解な態度の変化が同時に襲うインパクトという方向性で。
アニメの展開だと断ったとこから告白するまでのやす菜の心情を
理由を匂わせた伏線を散りばめつつ丁寧に描くという方向性になってる。
そう、アニメは原作よりも心情の描写がとても丁寧で濃密になってる。
ラブストーリーにより説得力を持たすためにその手法は正しいと思う。
しかし、その結果原作ほぼそのまんまのギャグ表現が浮いてしまってる。
原作は全般にもう少しあっさり目なので同程度のギャグで違和感ないけど
アニメはシリアス部分が繊細なのでギャグ表現をもっと抑えるべきだった。
ギャグの表現スタイルが微妙に古くさいのも浮いてる原因かもね。

はずむの性転換直後のやす菜の行動が違うので、
はずむが女の子の行動を教えてもらう部分のメンツも違うわけで。
つまりはずむの初めてのブラのシーンで教えてるのはとまりなのです。
※原作だとここで教えてるのはやす菜
そこの違いはそんな気にならないけど、それよりビックリしたのは
このシーンでブラがばっちり画面に出てるとこ。これテレビ東京なのに。
あのパンチラを執拗に消してしまう下着露出厳禁のテレビ東京がだよ!
パンツが見えなきゃいいんだろ?とウルトラCの「パンツはいてない」
なんて裏技まで生んでしまった、あのテレビ東京なのにだよ(しつこい)。
まぁ、このシーンはストーリー上必然性があるから認めてくれたのかもね。

もうひとつ印象に残ったのがはずむがスカートをバタバタやったとこ。
「女の子はそうゆうことしないんだよ!」ととまりに怒られるけど、
これってよほど観察力が無い人以外は男でも知ってるのでは?
というか男が見てるとこでは女はスカートをバタバタしないでしょ。
見てないところではやってたとしても(爆)

あ、もひとつ書くこと思い出した。
はずむの初登場(まだ男子の頃)の時の声を聞いて……
おいおい!最初からこの声かよ!変声期前ですか?とか思った(笑)。
確かに少年に女声をあてるのは珍しくないけど
この人(植田佳奈さん)の声は少年には無理があると思うんだけど。

オープニング曲。
eufoniusがやると言うので密かに期待してました。
が、初めて聞いた時はなんかとっても変な感じがした。
あれれ?そんなはずが……と思って、ふと画面を見ずに曲だけ聞いてみる。
そしたらいつものいい感じなeufoniusな曲じゃないですか!なんでやねん!
気をとりなおして改めで画面を見てみたら変に感じた理由がわかったよ。
これ曲のテンポと映像のテンポが微妙にずれている。
つまりテンポがずれてるせいで不協和音みたいな効果が発生してる(泣)
全然シンクロしてないのはともかく、上手くシンクロして効果的なのの逆で、
こんな悪い意味で共振してるオープニングは初体験だよ。勘弁してください。

ここやギャグ表現も含めて作品のコーディネートセンスが微妙に足りないね。
原作マンガの面白さではマジカノなんて全然目じゃないハズなのに、
アニメ作品としての印象はマジカノのほうが上ってどーゆーことよ!

LEMON ANGEL PROJECT 1~4話

1月からAT-X、BS朝日と一部の民放(7局)で放送してる新番組。
※DVDのリリースは3/29から(レンタルは6/23から)
今とほとんど変わらない世界。人気の美少女アイドルユニットが存在した。
Lemon Angelと呼ばれたそのユニットはある日突然この世界から消えてしまう。
それから少し時が経ち、Lemon Angel新生のプロジェクトは水面下で進んでた。
その頃アイドルなんて別世界の溝口智(主人公)は高校での新生活を始めてた。
そう別の世界のはずだった。しかし突然オーディションへの参加を誘われる。
唐突な話に困惑した智にプロデューサーは理由と隠された真実を話し始めた。
それは智が大好きだった先輩に関わる衝撃の真実と先輩の秘めた思いだった。
先輩の思いに答えるため全くド素人の智はアイドルへの道に足を踏み入れる。
オーディションはユニットの6人を選ぶためのレッスンとテストを続けた。
そんな中で智はライバルであり友でもある存在を作っていく。

これ19年前に放送されたレモンエンジェルという作品がモチーフになってます。
※さらにその作品の元ネタはエロアニメのくりいむレモン
と言っても実際に見た印象ではそのへんを意識する必要はありません。
どちらかと言うと「チャンス トライアングルセッション」に似てる。
つまりストーリーやテイストは一昔前の少女モノみたいな作品だったり。
(キャラだけ現代風になったガラス仮面みたいなテイスト)
これを放送してるアニメ魂枠ってずっと美少女モノだったのにアレ?って感じ。
まぁ、かわいい女キャラがいっぱい出てくれば何でもいいのかもしれんが。

絵の感じや服装はテイストが少女モノなんでスマートな感じです。
さらに主役がキレイ系じゃないクセのある声なのも少女モノっぽいね。
(ぴちぴちピッチあたりをイメージするとわかりやすいかも)
クセがあるのはともかくとして、素人くさい(新人?)のはなんとも……
ナチュラルな演技で生っぽい雰囲気が出てるって表現も出来るけど。
しかし1話のピアノのシーンでうろたえながら延々と喋るのはかなり厳しいね。
そして繊細でスマートな絵柄なせいで描線の荒れや崩れがよく目立ちます。
回が進むごとにどんどん絵がヤバクなって行くのが露骨に見えるんですが。
特に4話では時々愉快な絵になっててアレですよ。シリアスが台無しだよ。

とりあえず、
レモンエンジェルという名前で期待してなかったわりに面白かったよ。
歌モノのくせにオープニング曲がちょっと古くさいのがなんだけど。

Fate/stay night 1~4話

1月から一部の民放(7局)で深夜に放送中の新番組。
原作はノベルゲーム(18禁)でやったことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは3/29から
現代に近い世界。小さい頃にあった大きな災害で孤児になった衛宮士郎は
亡き養父に引き取られ育てられてきた。その養父は魔術師と言っていた。
士郎は養父に魔術を教わったが、あまりたいした力は身につかなかった。
それでも小さい頃の経験からみんなを助けられる正義の味方に憧れてた
正義の味方になるために自分の力を少しでも高めようと日々修練していた。
そんなある日、作業で学校に遅くまで残ってた士郎は戦いを目撃してしまう。
その瞬間に彼のそれまでの日常は終わり運命に巻きこまれていくのだった。

とりあえず、いかにもゲーム文法って第一印象だったかな。
全体に赤や青の陰った色彩の空間でわりと雰囲気はいい感じ。
アクションシーンもそれなりに動いてて見せてくれるし。
ストーリーもそれなりに緊張感があってそこそこ面白い。
まぁ、作品として合格ラインはクリアしてるかなと思った。
ただ今の深夜枠は頑張ってる作品が多いので相対的には今ひとつかも。
月姫(アニメ)に比べて物語的に引きつけるものが弱いっすね。
映像の見せ方に関しても月姫と比べると一ランク落ちる感じだし。
落ちるといえば似たような題材のシャナと比べても見た目が落ちるね。
視聴者をぐっとひきつける展開って意味でもシャナに負けてるし。

つーかこの4話分のストーリー展開は今ひとつ面白みに欠けるんですが。
いきなりそれまで考えもしなかった状況に巻きこまれる展開だけど
それ自体はわりとありがちだし、肝心な設定にあまり新鮮味がないしで。
これで先に進むと面白くなってくるなら構成がイマイチってことになる。
それとなんか展開が遅いよ。1クールでこれか?と思ったら2クールらしい。
(原作ファンによるとこれでもかなり端折られてるそうだが)
2クールだとしても序盤に視聴者を掴む展開であるべきなのは同じだけど。

それと凄く気になったのがコメディ表現。
落ち着いた雰囲気なのでわざとらしいコメディ表現が浮いてます。
月姫(アニメ)ではこんな浮いたコメティ表現はやらなかったのに。
この手のテイストって原作から持って来たんでしょうか!?
だとしても映像化する時にもちっと雰囲気の調和をして欲しかったよ。

ところで、これ製作にTBSが入ってるね。
ジェネオン・TBS・フロンティアワークス他なので月姫と似たメンバーです。
ってことは最初はBS-i(かTBS)で放送するつもりで作ってたのだろうか!?
だけど放送枠が確保できなかったかなんかで独立系民放で放送したのかな。
製作にTBSが入ってるのでそのうちBS-iあたりでも放送するかもね。

鍵姫物語 永久アリス輪舞曲 1~4話

1月から一部の民放(6局)で深夜に放送中の新番組。
キッズでも2月からやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は角川系(電撃大王)のマンガで読んだことありません。
アリスの物語に魅せられた桐原有人は自らもアリスの物語を綴っていた。
そんな有る日、窓の外の屋根の上を駆けるアリスに似た少女を見た。
少女を追った有人は不思議な格好の少女たちが戦う現場を目撃してしまう。
それはアリスに魅入られ3番目の物語を集める少女たちの闘いだったのである。

とりあえず第一印象はローゼンメイデンとネタ被ってる!?だった。
※OP曲がローゼンメイデン トロイメントのED曲と同じユニット
でも実際に見た印象ではローゼンメイデンのレベルにはほど遠いかな。
特にアクションシーンは見映えがするとはお世辞にも言えないっすね。
さらにアリスの物語を集めるためには勝つか負けるかどちらかだけ、
とか言ってるわりにはアリス能力者同士で馴れ合ってたりするし。
この設定だと戦わなかったとしてもいずれ物語を取り出す必要があるわけで。
つまりあの心を鍵でこじ開ける行為を知り合い同士で行う必要があるわけで。
(心を鍵でこじ開けるシーンがみょーにエロくさくて一番印象的でした・爆)
そう考えるとにこやかにお茶会をしてる関係がとっても白々しく感じる。
先の展開とのコントラストを強調するためか、それとも何も考えてないのか。
この原作者はストーリーがあんまし……(禁句)なので期待すべきか悩むよ。

にしてもカワイイ雰囲気と執拗にラブリーで(あざとい)キャラ絵と
緊張感のない展開があいまってなんとも甘ったるい作品っすね。
男女比こそ大きく違うけど「好きしょ」を彷彿とする感じ。
そもそも監督と構成の組み合わせが「好きしょ」と同じだから(D.C.も同じ)。
「好きしょ」はいちおー監督の名義が違うけど。
でもこれ監督が宮崎なぎさ名義でOPと1話コンテが二宮ハルカ名義なので。
好きしょと全く逆の組み合わせで同一人物と公言してるようなもんです(笑)。
(こんな使い分けだと別名義の意味ないような)
つまり表情描写に定評のある組み合わせでキャラはわり魅力的に見える。
しかし本筋のストーリーがびみょーと言うか焦点がボケてると言うか。
今のところあまり面白い作品には感じないっすね。
「好きしょ」と同様に後半に緊迫した展開になったりするのかな?

ところでずっと不思議に思ってたことが。
どーしてこの原作者はこんなによくアニメ化されるんでしょう?
(鋼鉄天使くるみ、ワるきゅーレ、魔法少女猫たると、神無月の巫女)
アニメの本数だけなら1巻100万部クラスの超人気作家みたいですよ(笑)。
でも実際のところそこまでの人気はないわけで。
原作ではなくアニメが凄く売れてるかというと、それほどでもなく。
どーいう基準でアニメ化の企画が動いてるのかとっても不思議だよ。
確かにいかにもマニア受けしそうな作風ではあるんだけど……

落語天女おゆい 1~4話

1月から一部の民放(5局)で深夜に放送中の新番組。
AT-Xでも2月からやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※DVDのリリースは4/28から(たぶんレンタルも同時)
時は江戸。鬼や妖魔たちから人を守るべく戦っている天女たちがいた。
しかし強い鬼の登場によって天女たちは次々と力尽きて倒れるのだった。
そして(天女の)宝珠は力を持った新たな天女を求めて時空を超えて現代へ。
現代では落語が大好きの月島唯(主人公)は噺家を目指して修行をしていた。
そんな唯ほか6人の少女たちに宝珠が入り江戸時代に召喚されるのだった。

これって落語芸術協会の全面協力で作られてる作品で
毎回のように噺家の人たちが噺家や脇役として声をあててたりする。
まぁそのへんはド素人を主役に据えるほど害は無いからいいけど。
高座の部分はさすがに本職の人だけあって聞かせてくれるし。
そんな感じに物語の流れに添って落語を挿入して魅力を伝える作品。
かと思ってたんだけど、、、いきなり舞台は江戸へと移ろう。
舞台が江戸なのも近代落語のルーツでもあるし雰囲気もあるけど
本筋のストーリーが妖魔と天女の戦いってのがなんと言いますか……
言霊を使って戦うのを言葉の力で聞かせる落語と重ね合わせてるものの
この内容では落語の魅力が伝わってるようには到底思えません
そして落語に関することをとりあえず横において作品を見た印象は
機動新撰組 萌えよ剣の(とてもクソだった)OVA版を彷彿とするよ。

そもそもこの作品は企画段階から全然ダメなの分かりそうなんだけど
プロデューサーの人たち本気でこれイケるとか思ったんでしょうか?