まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

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前文

そろそろ10月の新番組の情報が出揃ってきてるんだけど
放送タイムテーブルが地獄のようです……
火曜日の深夜にそんなに番組を集中するんじゃねぇ!
3番組重なるとビデオデッキを使ってもどーにもなりませぬ。
W録でも買って来い!ということですかいな。

そんなわけでアニメネタを。いつものように面白い順。
実は録画&DVDレンタル以外はほぼ新宿で借りたものです。
あの品揃えを見てしまうと遠くても通わざるを得ないって感じ。
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灰羽連盟 3~5巻

わりと穏やかであたたかい日常の中で
世界の構造と日々の生活を知っていく。
そんな展開は5話で終わりを告げ
夏が終わり冬が近づくにしたがって
この物語がただ穏やかなものではないことを知る。

光輪と羽を持つ灰羽と言う存在を見た時にまず考えたのが
この世界は死んだ魂が行く場所!?ってイメージだった。
と言うか最後までそのイメージで見てたけどね。
実際のところこのグリの街とは何なのか、灰羽とは何なのか、
作品中ではハッキリとした答えは提示されなかったけど。
見る人が自由に解釈したらいい、というコトなのかなと。
だから以降に書く内容はあくまでも私的な解釈になります。

6話でクウの巣立ちという展開が出てくる。
物語の中では(出れない)壁を越え旅立つと言うけど
その瞬間に光が空に上っていくというビジュアルから
時が来て準備が整った魂が「生まれ変わる」って感じたり。
光輪を置いていくというのも実にそれっぽいのでした。

クウの巣立ち(よーするに別れでもある)が信じられなくて
ラッカたちは迷うと出られない西の森に入っていく。
(西の森の中に巣立つ時に行くといわれる遺跡がある)
帰りの目印にと直したばかりで動かすと鳴りっぱなしの
オールドホームの時計塔の鐘を鳴らした(鳴らし続けた)。
クウの行ってしまった場所に立つみんなの上に響く鐘の音。
それはまるで葬送の鐘のようだったよ。

クウが行ってしまった悲しみにくれるラッカに新たな異変が。
羽に黒い染みのようなものが現れ次第に増え始める。
最初は病気だと思ってたけど、それは罪つきの印だった。
そしてレキの本当の羽の色を知ることになる。

最後にレキが繭の中で見た夢の真の姿を知った時、
繭の中で見た夢がやっぱり死因のような気がするなと思ったよ。
だって宗教的には自殺は罪が重いって考えかたがあるじゃない。
罪の輪に囚われる限り巣立ちが訪れないという概念も
罪を贖って軽くならないと輪廻の輪から外れるって意味だし。
と言うことはラッカは飛び降り自殺でもしようとしたのかな?
それをラッカの近しい誰かが必死で助けようとしたのだろうか。

この作品は最初淡々と世界と生活だけを描いていて
まさか最後までこのままってコトはないよなとは思ってた。
最後までその展開だと作品としてさすがにどーかと思うし。
クウの巣立ちのエピソードが有って物語が動き始めて
これは最後にもう一度誰かが巣立つのかなとも思った。
ただ同じコトを2度やるとショックはずっと小さいわけで。

そんなことを考えながらラストが近づいてくる。
どーやらもうひとり別れが来るのは間違いないようだった。
ただそれが巣立ちとは限らない展開だったのだけど。
そう。巣立ちの時を迎えるまでに罪の輪から抜け出せないと
灰羽でも人でも無い存在になってしまう。のだそうな。
巣立ちもイヤだけど、でも巣立ちを迎えられないのもイヤ。
ラッカにとってどちらも選びたくない2択しかなかった。

ラストの直前。
もうすぐ別れが有るのだとヒシヒシと感じるようになる。
この予感はクウとの別れがあったから余計に実感するのだった。
あの時はただ漠然とした不安だったけど
今回は近いうちにそれが間違いなく来ることを知ってるから。
クウが先に行ってしまったのはつまりそーいう意味だったのか。

クライマックス。
レキの夢の真の姿が出てくる部分。
序盤の穏やかな展開からは想像もできないようなシーン。
ここはさすがに圧巻だったよ。
この瞬間を描くためにこの作品はある言っても過言ではないぐらい。
それほど重要であり、魂を揺さぶるシーンでありました。
(重大なネタバレになるので詳しくコトは書きませんが)

そんなわけで
いい作品でした。
この作品に出会えて幸せだと思った
(これは最大級の賛辞だと思ってくれて結構)
心のひだに染み入り、魂を揺さぶられたよ。
3巻だけいきなり買っちゃったけど結果オーライだった。
頑張って他の巻も集めてみるかな。

そうそう。
実際に見た人ならなんとなく分かると思うけど
この作品ってよーするにイメージの世界なのです。
いわゆる空想世界というより概念世界というか。
「天使のたまご」の世界観が近いと言えば理解しやすいかな?
と言っても「天使のたまご」って押井さんの作品の中でも
あまり知名度はない方だから、余計わからないか(汗)。

忘却の旋律 15~20話

15~17話が幸運河編。
世界で一番幸運でなくてはならないと思ってる男が出てくる話。
彼は小夜子の兄で彼のため家族は小夜子をモンスターに差し出した。
それは黒船との出会いのシチュエーションに繋がっていく。
そして再び捕らえられた小夜子を助けたのはボッカだった。

18~20話が東京駅編。
モンスターの情報を得るために東京駅にやってきたという話。
ここで小夜子を捜してる人(家族ではない)がいることを知る。
いつのまにかボッカと小夜子はキスを数十回する関係になっていた。
それなのに帰っちゃっていいの?と小夜子は言うわけです。

最初のボッカと小夜子の出会いは
あくまで黒船を追い求める運命共同体って感じだった。
それが一緒に旅をするうちに距離が近くなっていった。
それこそ最初は一緒のテントは「やーらしい」とか言ってたのに
いつのまにかそのセリフが出なくなって変化は感じてた。

黒船への想いは一方的で決して叶えられないもので。
助けてくれた人を裏切る許されない想いだったりもして。
それでももしかしたらと微かな望みを抱いてた。
その望みが完全に潰えた時にそばにいたのがボッカだった。
そして黒船と同じようにボッカに助けられたので決定的になる。
戦いの最中に二人の世界を作ってキスしちゃってるし(笑)。

でもその二人の関係に終止符が訪れる。
モンスターユニオンの作戦を止めるために宇宙に行く。
その機械は再び地上に戻ってくることができない。
アイバーマシンを使えば戻ってくることができるけど
その行為は次元に干渉してしまうので
戻った場所が元いた場所である保証はないというコト。
小夜子は自分は足手まといだからと地上に残ることを選ぶ。
そしてそれは再び会えるかわからないという意味でもある。

小夜子はキスの先に進もうとホテルを取る。
そして別れの前に真似事でいいから結婚式をという。
ボッカを見送るためにウエディングドレスで走る姿を見ながら
この作品ってそーいう作品だっけ?とか思ってしまったよ(笑)。
実際のところ作品の本質はそのへんだったりするかもしれないが。
戦いは記号にすぎないし。

ところで、言われて初めて気がついたんだけど
この作品ってコアスタッフの数人がウテナやってた人なんだね。
キャラデザインは同じ人だけど作品の本質にはあまり関係ないし。
とか思ってたら、実は構成・脚本と美術監督も同じ人だったり。
調べたら監督の錦織さんもウテナの演出スタッフの1人だったし。
考えてみたらこの作品の表現スタイルってウテナそっくりじゃん……

インタールード 3巻

全3巻(120分)なのでこれで最後です。
ついに世界の真実が明らかになります。
実はなんとなく気づいちゃってたけどね。
一体どー見せてくれるのかが興味深々だったわけで。

1巻と2巻は現実(だと思ってる)世界と現実に似た
もう一つの世界という時空の固定された物語で。
だけど3巻でその時空の感覚が崩壊してしまう
時間と空間の流れが連続しなくなってしまう。
物語という体裁から舞台のような体裁になってしまう。
(「忘却の旋律」の方がもっとずっと舞台的だけど)
セリフは最初から演劇のような感じだったけど。
そもそもインタールードとは演劇の幕間って意味だし。

その表現手法自体はわりと面白いのだけど
この世界の仕組みの説明が分かりにくいのが問題すね。
時間が短くてビジュアル的にあまり見せてくれないのに
セリフが抽象的すぎて分かったような分からないような
つまりオチはじっくり見てればある程度予想がつくような展開で
(これ勘のいい人ならだいたいわかると思う)
でもそこに至る部分はあまり納得のゆく説明が無かったってコト。
面白い題材なのに惜しいって言うか。

セラフィムコール 1~2巻

1999年にテレビ東京系で深夜に放送してたテレビシリーズ。
なんと1話×12巻という大胆な商品構成になってます。
オープニングの最後に2010年11少女物語って文字が入るけど
よーするにちょっとSFちっくな近未来を舞台にして
11人の少女の物語を一人ずつ描いたオムニバスストーリー。
ストーリーが異彩を放ってるけどジャンルは美少女モノです。

これ当時ちらっと見たことが有ったよ。
ホントに少しだけなので内容は全く分からなかったけど。
当時は1話読みきりオムニバスということを知らなかったので
何か変わったことをやってる作品って印象だけが残ってました。
で、改めてみた印象は……やっぱり「なんか変な作品」っすね(笑)。

男性恐怖症で男性と面と向かうと失神してしまう少女の手に
この(爆弾を仕掛けられた)都市の命運が握られるって凄い設定だよ。
で、気合を入れてバイクで突入して……の部分はいかにも夢だし。
バイクで両手離してる時点で変だし、男性と対面すると失神する人が
いきなりそれを克服できるなら、最初からそーならないわけで。
でも目を覚まして実際に出かけた時の方がもっと現実離れしてた(爆)

2話のぬいぐるみに視点を固定するのも凄いコトやってるなと。
ぬいぐるみなのでずっと視界が固定かと思ってたら
ぬいぐるみを持ち上げて動かすってやり方があったのですな。
ちなみにずっとぬいぐるみ視点だった理由は最後に出てきます。
確かにプライベートを覗き見してる感じはありました(笑)。

てなもんやボイジャーズ 1~2巻

1999年頃にリリースされた30分×4本のOVA。
就職難のこの時代、なんとかつかんだ就職先は宇宙の果ての学校で。
交通費は相手持ちでやって来たものの経営不振であっという間に閉校。
宇宙の果てで無一文で放り出された花菱アヤコは、同じく地球から
スポーツ特待生としてやって来た七宮若菜と、空からメカで降ってきた
見た目は学生ぐらいのパライラと、連れ立って地球を目指すことに。
その途中、暴力団の抗争に巻きこまれたり、警察に追われたりして。
果たして3人は無事地球に辿りつけるのか!?ってな内容。

とりあえずの第一印象はえらく気合の入った映像。
そんな映像でやってることは……ナンセンスなギャグ(爆)。
しかもコテコテお約束っすよ。「メガネ、メガネ」だし。
宇宙空間で広域暴力団と警察が対決してたりするし。
暴力団の宇宙船に突撃して中を広島県警のパトカーが走るとか。
なんかやりたい放題な感じが結構面白いと言えば言えるかな。

ちなみにこれ監督がSoulTakerの新房さんで
随所に過激な色使いや映像表現が垣間見れたりします。
でも激しいアクションシーンであまり映像をいじると
何やってるんだか分からなくなるんでやめて欲しかったり。
(映像表現がブチ切れてたSoulTakerでもそーだった)

チャンス トライアングルセッション 1巻

2001年にテレビ東京で深夜に放送してたテレビシリーズ。
前にコミック版を読んだことがあります。内容は忘れたけど(爆)。
憧れのアーティストのライブ会場に偶然い合わせた3人の少女。
彼女らはそれぞれ別々に音楽の世界を目指し音楽学校に入る。
そして運命に導かれるように出会う。のだと思われます。
1巻は2話までで3人が出会うところまで行ってないので。

よーするにスターを目指すサクセスストーリーって感じ!?
展開的には一昔前の少女モノそのまんまだったりする。
ってゆーかこの作品自体が少女モノみたいな気がするが。
絵柄なんか少女モノっぽいし。月影先生がいるし<違うって
ただしそーいう意図で作られたかはちょっとわからない。
イマドキの少女モノはもっとキャラ描写がポップなので。