同じ設定からアニメとコミック(と映画)で別のストーリーをやってます。
※セル・レンタルDVDは10/24からリリース
現実に極めて近い世界。魔法が普通に存在してることだけが違う世界。
この世界では魔法遣いたちは政府によって管理と育成がなされていた。
学校で魔法力の制御を学んで認証を受けないと魔法遣いにはなれないし、
正規の手続きを踏んで依頼を受けないと魔法を行使することもできない。
そんなファンタジーではない現実の道具として魔法が存在する世界。
主人公の鈴木ソラは魔法士を目指し北海道の美瑛から東京へやってきた。
そして東京で豪太やひよりなど同じ魔法士を目指す仲間たちに出合った。
この物語はソラを中心にした少年少女の魔法士をめざす日々を描いたもの。
なにげない日常のビビッドな断片と魔法遣いに託された心を描いたもの。
そんな日々を積み重ねソラたちはどんな魔法士に成長するのだろうか。
魔法遣い~の6年ぶり2度目のアニメ化です。
2度目と言ってもストーリーやキャラには共通点はありません。
あくまで舞台設定が同じだけでそれぞれ別のキャラの物語です。
なので前作を全く知らなくても何の問題も有りません。
(むしろ前作を知ってると面食らうかもね)
実はコミックだけの「太陽と風の坂道」という作品も有るので
これは魔法遣い~としては3作目だったりします。
ちなみに今回の「夏のソラ」にはアニメ・コミック・実写映画があって
それぞれ別々のストーリー展開になってるそうです(キャラは同じ)。
つまり先行するコミック版はアニメの原作では有りません。念のため。
作品の歴史や関係みたいのはここまでにして印象のこと。
まず作品を見てビックリするのが実写のような背景っすね。
あくまで限りなく実写風に描きこんだという話だったはず。
つまり実写っぽい背景にアニメ絵のキャラが乗ってるわけです。
まるで昔あった実写背景+アニメ絵のアドベンチャーみたい……
それって結構違和感が有るんじゃないだろうか?と思ってました。
でも実際に見てみると予想と違って全然違和感を感じなくて驚いた。
小林治さんの妙にデフォルメした生っぽい絵の表現がハマってるから。
※BECKの監督の人でキャラの表現スタイルがそっくり
これいかにもなアニメ絵だったら少なからず違和感があったかもね。
これを見た後に比較のために前作を見返してみたんだけど
表現スタイルがあまりに違うので同じ世界観の作品とは思えないね。
キャラデザ原案は今回も同じ人なのに小林治風味ですっかり別物だし。
音楽も同じ人なのにこれまた方向性が違うので雰囲気が全然違う。
前作の雰囲気が好きだった人はこれは違う!とか思ったりしそうだ。
実際、これは前作とは全くの違う作品なんだって思って見てたし。
でも原作・脚本が同じ人だから描いてる内容は前作にかなり近いです。
だから見続けてたらやっぱりこれは魔法遣い~なんだって実感したよ。
魔法を使うときに依頼者の心に寄り添うのなんか前作と全く同じだもん。
かなりクセのある小林治さんの表現スタイルも嫌いじゃない。
生っぽくキャラを描いてると言う意味では比類ないレベルだしね。
キャラが生っぽいのでソラやひよりがとても可愛く見えるし。
キャラ描写が生々しいので感動的なエピソードも凄く響いてくるよ。
人気がないからイマイチなのかと思ったら、いいじゃん、凄く。
まぁ、見る人は凄く選ぶ表現スタイルなのは否定しませんが。
少なくとも前のが好きだった人はこれも見て損は無いです。
そしてこれが良かった人は是非前のやつも見てみてください。
(ストーリーの違う)コミック版もいい話なので良かったらどうぞ。
前作と今作を見比べると今作の特色みたいのが際立って見えてきます。
前作も今作も魔法が日常に存在する以外はほぼ舞台は現代そのままです。
前作はそれにプラスして少しだけSF的な味付けがしてあったっすね。
そして魔法を使うシーンでは多少ファンタジーっぽい見せ方をしてた。
しかし今回はSF的な味付けもファンタジーっぽい見せ方も全くなし。
魔法局の研修授業なんか現実にある学校の授業と寸分違わぬ体裁だし。
魔法を使うシーンなんかほとんど物理現象って感じの見た目なのです。
つまり前作は現実と非現実の側面を両立されるという方向で描いてて
今回は魔法すら現実の一要素として徹底的にリアル志向で描いてる。
前作も当時としてはかなりリアル系の描写だったんだけどね……
キャラの外見や仕草とか妙なデフォルメ(小林治風味)が入ってるから
前作の方が自然な動きという意味ではそれっぽい感じですが。
でもこの妙なデフォルメが不思議なことに生っぽく見えるのであった。
見る前はなんで魔法遣い~にこのスタッフ!?とか思ってたけど、
実際に見てみたらリアルな物語とリアルな描写で絶妙にハマってたよ。
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