涼宮ハルヒの憂鬱
結局買っちゃったよ、限定版を。
つーか悩んでる時間などほとんど無かったり。
だってネット通販の在庫はどんどん完売になっていくし。
買えずに後悔するぐらいなら買って後悔しとけって感じで、
数少ない在庫が残ってたショップでポチっと購入ボタンを。
そのショップも買ったすぐ後に完売したので実に危なかった。
なんと発売日には
ネットショップはほぼ全滅状態だったのでした。
在庫を分けてたのか(秋葉原の)店頭にはいっぱい並んでたけど。
(今はもう無いようです)
にしても発売直後にして入手困難とは困ったもんだね。
もっといっぱい作っとけ!1年後にも限定版が余ってるぐらいに(おい)。
売り切れるとは思ってなかったのはメーカーの方もだったりして。
だってオリコンデイリーで1位だし、
ウイークリーでも3位だよ。DVD全体で。
かなり潤沢に出荷しないとこんな順位にはなりようも無いんだけど。
予約だけで5万本とかいう冗談みたいな話もあるし(ホントかは知らんが)。
売れてるとか手に入らないとか、そんな話は終わりにして中身の話。
DVDの内容は公式サイトを見る限り通常版と同じ(おそらくレンタルも同じ)。
あと通常版にもついてるのは紙っぺら(解説シート)だけみたいっすね。
1話3000円コースなんだし豪華ブックレットぐらい通常版にも付けようよ。
限定版だと通常版にプラスしてCDとポストカード(限定版と通常版の絵)と
エンディングの絵コンテ小冊子がついててパーケッジ(含むジャケ絵)が違う。
はっきり言ってCDと絵コンテ小冊子に1000円分の価値を見出さないなら
通常版を買えばいいと思う。デジパックはディスク外しにくいし(爆)。
(おそらく通常版も同じ)DVDの中身。
本編が放送より70秒ほど長いです。これがいわゆる完全版か!?
まぁ、放送より1分長かろうが短かろうが状況は何も変わりませんが。
なにしろ
脚本も構成もないようなもんだから、多少違ってたって……
解説シートにきちんとした脚本家を立ててないとか書いてあるよ。
※実写映像は必ずしもコンテを使うとは限らない
つーかこの自主制作映画を見て思ったけど脚本書いてなさそうだ(爆)。
頭の中の漠然としたイメージを断片的に撮影したとしか思えないし。
実にしょーもない内容でも脚本を起こせばもう少しマシになったかも。
特典映像としてはノンクレジットOP・EDと番宣・CMと放送版の次回予告が。
放送版のということはつまり
DVDでは次回予告が違うわけですが。
収録順が放送と違うなら話数を言う放送版のは使えるわけはないっすね。
他の特典映像としてはメイキングクリップが。
アニメのメイキング?とか思ってたら実写のCMのメイキングでした。
※屋上で宇宙人に向かって「つまらない」とか言ってるやつ
あのハルヒのコスプレをしてたのは中の人(平野綾さん)だったのか。
しっかり顔を覚えてるわけじゃないから気づかなかった。
ちなみに宇宙人の中に入ってたのは
なんと監督さんだったり。
電車バージョンのほうもなにげにシリーズ演出の人が出てたり。
エンディングの絵コンテ小冊子について。
これは映像の演出に興味があるなら面白いだろうけど、
それ以外の人にとってどの程度の価値が有るかは……
あの強烈な踊りをどの程度までコンテに描いてるのか興味が有ったから
ワタクシ的にはとても面白かったよ。その昔、映像制作を目指してたし。
ちなみにコンテには大まかな動きの流れしか書いてなかったり。
おそらく細部のタイミングとかは原画の人に直接指示したのでしょう。
アイドルビデオを大量に見たらしいし。
実際に踊ってみせたそうだし(笑)。
(オリコンサイトのインタビューに書いてあった)
CDについて。サントラ部分に収録されてるのは10曲。
「恋のミクル伝説」のTVサイズとアイキャッチも収録してるので実質8曲。
調べたら1話で使用してる曲はアイキャッチと次回予告を含めて10曲だった。
ので次回予告以外のよーするに自主制作映画に使ってる曲は完全収録してる。
しかし2話以降と全く音楽に共通点が無いから収録傾向が推測できん……
作中で使用してる
曲はパーフェクトに収録するのかも、ぐらいかな。
やっぱし1巻の限定版も買ってみないと判断はできないようだ。
ちなみにこの作品っぽい曲(ハルヒビートって書いたアレ)が欲しいなら
0巻の分は無くてもそんなに痛くはないです。
CD後半の「涼宮ハルヒの憂鬱SOS団ラジオ支部」について。
(最近の分がネットに公開されてるので興味があったら聞いてみれ)
このラジオはハルヒ・みくる・有希の3人がやってるという設定ですが
3人とも地の声で喋ってるもんで
最初は誰が誰やらさっぱりだったよ(汗)。
さらに時々キャラの声でも喋るもんで6人分の声が入り乱れてるみたいな。
さすがプロは違うなとかアホみたいな感想を抱いたりなんかして。
みくるの人(後藤邑子さん)が3人の中では一番声の印象に共通点があるかな。
みくるを大人にして落ち着いたトーンにした感じ。
ハルヒの人(平野綾さん)は地声がすごく若い。
現役高校生を実感する声だよ。
聞いた感じはハルヒよりもゆりえ(かみちゅ!)に近いです。
有希の人(茅原実里さん)は地声が別人28号(古ッ!)。
天上天下でヒロインみたいな役をやってたけどあれがほぼ素の声のようで。
そうそうラジオの内容のクリームシチューを御飯にかける話。
普通にアリだよ。ていうか普通に美味しいよ。
やったことあるし(笑)。
書き忘れてた
限定版のジャケ絵は自主制作映画では着てないカエルの着ぐるみ。
しかし放送を見てた人なら9話(14話)で撮影してたの思い出したはず。
確かにハルヒはDVDのジャケット撮影だとか言ってたっけ。
あれはテレビの中の虚構世界のはずなのに
外の世界にまで影響が出てる!?
とか楽しい妄想を膨らませたくなるよ。サービス精神が旺盛で素敵です。
「涼宮ハルヒの憂鬱」ってみょーに印象的な音楽の使い方をしてて、
サントラが出たら是非欲しいと思ってたのに、DVDに付属してるそうな。
しかもどれかの巻にフルサイズのサントラを付けてるわけではなく
全ての巻の限定版(通常版+1000円)に小分けでついてるようだ。
元から凄く高いDVDのさらに
限定版を根性で買い揃えろってことかよ。
それ何ていう嫌がらせ?
DVD全部集めたら2割引ですら総額4万円です……
作品はDVDを買ってもいいと思うほど気に入ってるけど、お金が無い!(爆)
DVDを集めるにしたって地道に気長に集めるつもりだったわけで。
でも限定版ってコトは油断してると手に入らなくなるわけで。
(「エルフェンリート」のサントラは結局手に入ってないし)
0巻(ミクルの冒険)に関しては
考える時間はあまり無いと言える。
既に売りきれてるお店もあるみたいだし。
とりあえず0巻をまず買ってサントラ部分の価値を判断するべきか?
しかし0巻は変則的な内容だし小分けだと肝心な曲は入ってないかも?
悩むにしても検討するための資料が足りないな、ってことで作りました。
何をって「
涼宮ハルヒの憂鬱 オリジナルサウンドトラック 私家版」を。
視聴済みの2話から9話までに使われてる全35曲(微妙に違う1曲を含む)の
BGMを(セリフこみで)完璧に抜き出し&編集してサントラっぽい体裁に。
自分で言うのもなんだけど、何をそんなに根をつめてるんだろうね(汗)。
曲を抜き出してて気がついたけど
この作品ってキョンのセリフ兼モノローグ兼ト書きのような喋りとか
それ以外の連続したテキストとかに合わせて
長々と音楽が付いてる。
この作品の畳みかけるようなテンポはセリフの喋りかただけじゃなく
ノリのいいビートがバックについてるせいでもあるのでした。
そしてベーススタイル曲と言える音楽を毎回のように長々と流すコトで
作品のえらくノリのいい雰囲気を作り上げてる感じ。
2話から9話まで使われてる音楽は全部で35曲。
そのうち
ベーススタイル曲と言える音楽は10数曲あります。
2話(憂鬱I)に使われてる曲はほぼ全てがベーススタイル曲っすね。
聞いた感じではジャズっぽい曲が多いかな。少しちょびっツっぽいし。
ベーススタイル曲の中で「ハルヒビート」と(勝手に)名づけた数曲は
特にノリが良くて印象的な楽曲です。まさしくハルヒのテーマみたいな。
どの曲のことかは後述してるので興味があったら確認してくだされ。
ベーススタイル曲以外は特定のシーンで使われるシチュエーション曲。
使われる頻度はそんなに多くないので記憶に残ってない曲も多いかも。
わりと記憶に残ってそうなのが「情報統合思念体」「長門有希の呪文」
「閉鎖空間拡大中」あたりかね。※どの曲かは後述してあります
「二人の風景」なんかとてもいい曲なのに全然記憶に残ってなかった(汗)。
シチュエーション曲に関してはジャンル無制限みたいな感じです。
あと補足だけど。
この作品の音楽はいわゆるテーマ・バリエーション方式ではなくて
微妙なバージョン違いも含めて
似たような曲がほとんど有りません。
「ハルヒビート」をメインテーマ(バリエーション)みたいに使ってます。
以下全曲紹介(タイトルはテキトーにつけたもの)。
命名規則は「M話数-使用順」で抜けてる番号は既出と同曲。
※使用してる場所の説明は長くて聞きやすい場所(抜き出し場所)
暇と根性のある人は↑を参考に自分で作ってください。
「M2-01」穏やかな日々
2・9話で使用。
2話冒頭のキョンのモノローグっぽい語りのあたり。
「M2-02」ハルヒビート・1
2・3・4・5・6話で使用。
4話でハルヒが不思議な踊りを踊ってる(ブロックサイン)あたり。
「M2-03」
2・5・8話で使用。
5話で長門有希が「あなたは涼宮ハルヒに選ばれた」のあたり。
「M2-04」稀代の変人 涼宮ハルヒ
2・3・4・6・7・9話で使用。
4話でハルヒが妹を連れてきたキョンを責めてるあたり。
「M2-05」ハルヒビート・2
2・3・4・6話で使用。
2話でキョンがハルヒの奇矯な振る舞いの片鱗を解説してるあたり。
「M2-06」
2・3・5・9話で使用。
2話でハルヒが付き合うなら宇宙人かそれに準じる何かと言ってるあたり。
「M2-07」
2・3・5話で使用。
2話で席替えしてさらばハルヒ~、偶然だよなのあたり。
「M2-08」ハルヒビート・3
2・3・4・5・6・7・8・9話で使用。
4話でハルヒが「我々の存在を天下に知らしめる~」とか言ってるあたり。
「M2-09」
2・4・5・6・7話で使用。
2話でハルヒがここは文芸部の部室と説明してるあたり。
「M2-10」朝比奈みくるの受難
2・5話で使用。
2話でハルヒの「紹介するわ、朝比奈みくるちゃんよ」のあたり。
「M2-11」ハルヒビート・4
2・3・4・5・6・7・9話で使用。
3話でハルヒがバニースーツを着て校門に突撃したあたり。
「M2-12」SOS団出発
2・6話で使用。
6話でクルーザーで舞台になる島へ向かってるあたり。
「M2-13」次回予告
2~9話で使用。
毎話次回予告で使ってる曲。OPのインストアレンジ。
「M3-01」ハルヒビート・5
3・4・6・7話で使用。
6話で嵐で外に出られないから遊戯室で遊んでるあたり。
「M3-07」朝比奈みくるの哀愁
3話で使用。
みくるの「私がお嫁に行けなくなったら~」のあたり。
「M3-10」情報統合思念体
3・5・7話で使用。
5話で長門有希が統合思念体が~な説明を延々してるあたり。
「M4-03」
4・5・7話で使用。
4話でハルヒが千本ノックをしてるあたり。
「M4-08」閉鎖空間拡大中
4話で使用。
一樹の「これまでにない規模の閉鎖空間が発生~」のあたり。
「M4-09」長門有希の呪文
4話で使用。
長門有希がホーミングモードを発動したあたり。
「M4-10」夕陽に向かって走れ
4話で使用。
キョンがミステリアスボールを投げてるあたり。
「M4-11」穏やかな日々・Ver2
4話で使用。「M2-01」の微妙に違うバージョン。
ハルヒの「あんたがそれでいいなら、まぁいいわ」のあたり。
「M5-08」桜並木
5話で使用。
みくるの「あたしこんな風に出歩くの始めてなんです」のあたり。
「M5-09」朝比奈みくるの告白
5話で使用。
みくるが自分の正体を説明してるあたり。
「M5-14」古泉一樹の解説
5・6・8話で使用。
5話で一樹がこの世界はハルヒの夢のようなものと言ってるあたり。
「M6-03」ミステリーの予感
6・7・8話で使用。
6話で一樹がハルヒは名探偵になりたいのだと解説してるあたり。
「M6-08」トロピカルサマー
6話で使用。
みんなが海で遊んでるあたり。
「M6-12」殺人事件
6・8話で使用。
6話でオーナーの部屋のドアを破ろうとしてるあたり。
「M7-07」異相空間発生
7話で使用。
コンピ研部長の部屋で長門有希が呪文を唱えて異相空間へのあたり。
「M7-08」
7・8話で使用。
8話冒頭の殺人事件に直面したあたり。
「M7-09」
7話で使用。
カマドウマに一樹が攻撃してるあたり。
「M8-03」再現フィルム
8話で使用。
洞窟でハルヒが推理をしてるあたり。
「M8-07」犯人はおまえだ!
8話で使用。
ハルヒが「ヤラセのお芝居~」と叫ぶところ。
「M9-01」
9話で使用。
冒頭のナレーション風の語りのあたり。
「M9-07」
9話で使用。
キョンが部室でストーブをつけて温まってるところ。
「M9-08」二人の風景
9話で使用。
最後にキョンとハルヒが傘で帰るところ。
作った当人が言うのもなんだけど、面白くて聞き応えがあるよ。
何度も聞いてたら、
これがあれば十分な気がしてきた(笑)。
言葉で魅せるこの作品だとセリフがついてる方がむしろ面白いし。
追記:自作サントラ完全版及びDVD付属サントラの情報は
↓の「涼宮ハルヒの憂鬱(カテゴリー)」をクリックすると出てきます。
あいかわらずエピソードの時系列が前後しまくりです。
今回放送分の「孤島症候群」なんて前編の最後に事件が起きて引いて、
翌週には全く違うエピソード「ミステリックサイン」をやるという、
ついて来れるものならついて来やがれ的な構成になってます。
原作を知ってる人以外は置き去りみたいな言われ方もしているね。
でも、初心者にとってそんなに不親切な展開とも思わないけど。
少なくともここに一人原作未読だけど十分について行けてる人がいるから。
最後の3話分を見ないと魅力がわかりにくいTV版AIRよりはずっと親切だし。
などとファンが聞いたら怒り心頭に発しそうなことを言ってみたり。
時系列が前後してるから不親切かと言うと必ずしもそうではないっすね。
特に3話「憂鬱II」→4話「退屈」→5話「憂鬱III」の順は絶妙だなと。
単純に「憂鬱II」から「憂鬱III」だと次々と変な設定を説明されるだけで
理解はすれど実感はできず置いてきぼりを食らった気分に陥るだけだし。
だけど間に「退屈」を挿入することで、先に説明の内容を実感されてる。
これ「退屈」を見た時点では意味も意図もサッパリわからないけど、
次の「憂鬱III」を見ると
バラバラのピースが絵になるという親切な構成。
9話の「サムデイ イン ザ レイン」はハルヒ話数によると14話。
と言うことはこのエピソードは時系列的には最終話になるわけで。
ラストのあたりの意味深なシチェーションも最後だからってことで。
でも放送の最終回にこんな内容を放送するわけにはいかんだろうな。
画面の真ん中にほとんど動かない長門有希をロング(構図)で配置して
延々と他の部室(演劇部とか放送部の練習?)の音を流し続けたりするし。
動きまくりの京都アニメでここまで動かさないと逆に感心してしまうよ。
よーするに最終回なんだけど番外編「ある雨の日」みたいな感じ。
放送では途中に挿入してるのも計算づくなんじゃないかと。
「サムデイ イン ザ レイン」のラストあたりのシーンを見てて、
最初からなんとなくそう思ってたことが確信に変わりました。
それは「ハルヒはおそらくキョンが好き」ってこと。
ハルヒにどの程度自覚があるかは分からないけどほぼ間違いなかろう。
と言うかその前提でキャラを描写してあるし物語を構成してある。
この作品はキョン視点だから実にわかりやすいと思うんだけど……
肝心のキョンはセリフでもモノローグでも気づいてるそぶりがまるでない。
よほどニブイのか、それとも
そんな可能性には気づきたくないのか(爆)。
ハルヒのキョンに対する気持ちが露骨に見えてるのが
キョンが朝比奈さんに鼻の下を伸ばしてるところの反応だね。
例えば野球の回にハルヒが朝比奈さんの髪を束ねようとするけど
目で一瞬だけキョンを見てから束ねるのをやめちゃうでしょ。
「サムデイ イン ザ レイン」のストーブを取りに行く時は、
朝比奈さんが寒いからとキョンの首に(自分の)マフラーを巻くけど、
そこでもハルヒは絶妙なタイミングでさっさと行けと急かすし。
街を探索する回で班分けしたらキョンと朝比奈さんが一緒になるけど
その時のハルヒの態度は
これ以上ないぐらいに不機嫌だし。
ハルヒが「デートじゃないのよ!」とわざわざ念を押すってことは
つまりキョンが朝比奈さんに気があるのを気付いてるわけで。
わざわざ班分けしなおしたのはキョンと一緒になりたかったからだね。
そして結果を見た時の顔……
ここで2回の班分けでハルヒと一緒にならないのはキョンだけで、
どちらの班分けもハルヒは不満な態度だし気持ちがミエミエじゃん。
クジにハルヒの意志が反映してないのは、願望の強さだろうか!?
実は「SOS団」という存在からもハルヒの気持ちが見えたりする。
この同好会のような何かはハルヒが自分が楽しいことをするために
始めた活動なのは視聴者のみんなはもちろん理解してるでしょう。
しかし、実はこの表面的な説明には論理的な整合性が欠けている。
それはハルヒが何かをやりたいなら自分一人でもデキるってところ。
つーかハルヒの行動力を考えたら一人でも十分過ぎるぐらいです。
なのになぜキョンを巻きこんだのか、それは一緒にやりたいから。
SOS団という体裁を取ってるのも
一緒にいるための大義名分のような。
つまりハルヒが「キョンと一緒に」楽しいことをするのが本来の目的。
キョン以外のメンバーがハルヒの求める普通でない人たちなのに
キョンだけがごく普通の人間というのも重要なキーポイント。
ハルヒがキョンを好きなら、それは
ハルヒにとって特別な存在だから。
他の3人がキョンの存在が鍵になるというのも、まさに正しいわけだ。
SOS団はハルヒがキョンと一緒に楽しいことをするという前提だと、
キョンのあまりやる気のない態度はハルヒには不満だろうね。
そりゃあ
勝手に巻きこまれてるからやる気があろうハズもなく。
街を探索する時の不満げな態度は一緒の班になれなかったのとは別に
全然やる気のないキョンの対応が気に入らないってのも有るわけで。
野球の回ではやる気のないキョンの態度で世界は崩壊の危機に(爆)。
危機を察知した3人というか主に長門有希によって事態を乗り切るけど。
最後にハルヒが「あんたがそれでいいなら、まぁいいわ」って言うのです。
これって
一緒に楽しんでくれたんならまぁいいやって意味なわけで。
ハルヒが自分だけ楽しみたいなら絶対出てこないセリフですよ。
ここなんか「キョンと一緒に楽しみたい」という意図がハッキリ見えるよ。
他にもハルヒの気持ちが見え隠れする瞬間は随所にあります。
例えば2話の席替えの時に再びハルヒとキョンが隣になるけど、
よくよく考えてみたらここは偶然でもなんでもなくハルヒの意志だね。
この時点では好きって程ではなく興味を持ったレベルだろうけど。
それでもキョンはハルヒの中では圧倒的な存在になってるわけで。
と言うかキョン以外の人には
興味が無いに等しいだけだけど。
孤島症候群でハルヒとキョンが崖下に落ちて洞窟で雨宿りするけど、
ここでハルヒは
キョンに見えないように濡れた服を絞ってたり。
2話で男がいようと平然と服を脱いで着替えてたハルヒがだよ。
少なくともハルヒにとってキョンはそーいう存在には昇格したわけで。
普通の人はミステリーの真相を考えている場面でどこ見てるんだか(笑)。
いやだって、やらせなのは最初の段階で気付いちゃったもんで。
(執事がハルヒを死体から遠ざけてるのでピンと来た)
詳細まではわからなかったけど、おそらくドッキリだろうなと。
「サムデイ イン ザ レイン」のラストの部分は一目瞭然でしょう。
ハルヒのみょーな狼狽っぷりからしてキスでもしようとしたのかな!?
そんな感じで実にエキセントリックな物語にも関わらず、
それぞれのキャラの表情が結構それっぽく描かれていたりして。
現実的な表情を描くと
京都アニメの抜群の作画力が生きてくるね。
(TV版AIRは実体感が希薄で絵がキレイだねとしか言えなかったし)
作品における脚本の重要性を改めて実感してしまったり。
4月から一部の民放(11局)で深夜に放送中の新番組。
原作はライトノベル(スニーカー)で読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは6/23から(レンタルは6/30から)
クラスの自己紹介で悪い冗談としか思えないことを口走った涼宮ハルヒ。
黙ってれば美人な彼女のその発言が冗談でなかったことをすぐに思い知る。
隣の席だからとうっかり話しかけ会話が成立してしまったのが運の尽き。
宇宙人でも未来人でも超能力者でもないごく普通の高校生であるオレは
奇人変人大集合の涼宮ハルヒと愉快な仲間たちに半ば強制的に加えられ
退屈とは無縁の好意的に解釈すれば刺激的な毎日を送ることになるのである。
と言うか出来ることならうっかり話しかけた過去のオレにやめろと言いたい。
なんかいきなり「朝比奈ミクルの冒険」なる謎映像で始まる。
黒い外枠付きだし、色が変だし、
カメラワークとはお世辞にも言えない素人まるだしの画面構成だし、
登場人物は大根役者だらけだし、ストーリーもメチャクチャだし、
文化祭とかで上映されるしょーもない自主制作映画のような……
つーかこの映像はまさにハルヒが作った自主制作映画だったりして。
バトルシーンで無駄にズームインするとこなんか実にそれっぽいね(笑)。
カメラを持った初心者はいろんなカメラワークをついやりたくなるから。
(あそこはやるならカットして片目アップだと思う)
どーせなら顔を下から見上げる(アオリ)とか上から見下ろす(俯瞰)とか
なんの脈絡も必然性もなく使っていればさらに完璧だったすね(何が)。
もちろんキョンの淡々としてでも鋭いツッコミ入りで。
自主制作のしょーもない作品を実際に見たことあるならわかるだろうけど
はっきり言って素では全くもって視聴に耐えません。放送もできません。
しかしこの映像はなぜかそこそこ見れてしまいます。楽しめるのです。
理由は簡単でナレーションのようなキョンのツッコミがついてるから。
最初これ自主制作映画についてる音声トラックなんだと思ってたよ。
それだと中の人(出演者)に比べて上手すぎだし。ツッコミ鋭すぎだし。
もしこの映像にこのセリフをつけられるなら監督は凄いセンスの持ち主だし。
と言うわけでよーするに
試写会を見てるキョンの心の中の言葉なのでした。
黒枠&変な色も試写会だからってことのようで。
2話目からちゃんと本編が始まる。
序盤の展開は上の説明通りだけど、最近のノベル原作アニメの常套手段である
全編をト書きともモノローグともセリフとも言える言葉で畳み掛ける手法で、
言葉そのものの面白さで魅せるテキストエンターテイメントとでも言うか、
文字のみで構成されるノベルが原作なのを実感しやすい作品になってます。
ぶっちゃけると気の抜けた映像でも今と面白さは大差ないと思われる……
(1話以外は映像作品である必要すらあまり感じなかったり)
京都アニメお馴染みの凄い気合の入った映像でこんなこと思うのも何だけど。
もう一つの特徴的な部分が変人と称されるハルヒのキャラクター。
発言や行動が常軌を逸してるのは実際に見てもらえばまさに一目瞭然です。
でもハルヒの全ての行動の規範は「現実がツマラナイから面白くしたい」で、
それ自体は思春期にありがちな閉塞感と枠組を破壊したい衝動みたいなもの。
誰にでもある感覚を
ハルヒは極端な行動に移してるだけ。かもしれない。
この作品はあくまでもハルヒの行動が極端なだけの日常的な物語。
だと思っていたのに、いきなり長門有希の「私は宇宙人」発言が……
さらには未来人やら謎の転校生(超能力者)なんかも登場して。
それらがハルヒの周囲に集まったのには極めて深い理由があるのだとか。
この世界はハルヒの意志によって作られてて、つまり神みたいなもので、
ハルヒの機嫌を損ねたら世界がリセットされてしまうかもしれない、とか。
もはや
どこからつっこめばイイですか?みたいな様相を呈してきます。
いったいこの作品はどこに向かって進んでいくのでしょう?
エキセントリックな内容に相応しく構成も実にエキセントリック。
1話から自主制作映画の試写会とか時間軸を全く無視してるし。
2~3話と物語を進めて長門有希の「私は宇宙人」発言で終わった次の回には
前ふりを無視して
なぜか野球をやってるし。しかも突然一人増えてるし。
で5話でやっと3話の続きの内容が……
次回予告でハルヒが(実際と違う)第XX話と言ってキョンに訂正されるけど
実はハルヒの言う番号こそが時間軸で並べた本来の話数かもしれないね。
※DVDでは放送と収録順が違うとか
こんな感じ(リアル話数→ハルヒ話数)
2話→1話「涼宮ハルヒの憂鬱I」
3話→2話「涼宮ハルヒの憂鬱II」
4話→7話「涼宮ハルヒの退屈」
5話→3話「涼宮ハルヒの憂鬱III」
6話→9話「孤島症候群(前編)」
7話→8話「ミステリックサイン」
そーいやこれのED曲がずっとAmazonランキングの1位にはりついてたよ。
そんなに印象的な曲だったっけ?というかすぐには思い出せなかったり(爆)。
キャラが踊る映像にインパクト有りすぎで曲は耳を右から左に抜けてます。
あのアイドルとかのいかにも振付けしました的なわざとらしい動きの踊り。
しゃがむ以降の一連の動きってそれっぽい振付けする人いなかったっけ?
ラッキィ池田とか(テキトーに言ってるだけなのでねんのため)。
そんな踊りを絵で描いて完璧に再現する
ズレまくった気合の入れ方に唖然(笑)。
これのコンテ・演出と1話(朝比奈ミクルの冒険)のコンテ・演出って同じ人だよ。
最後にお約束のツッコミを。
「
超監督 涼宮ハルヒ」って誰よ!(笑)
「シリーズ構成 涼宮ハルヒと愉快な仲間たち」って(以下略)
※スタッフクレジットにそう書いてある