ARIA
これでラストです。
今シリーズだけではなく
ARIAのグランドフィナーレです。
先に原作のコミックスを読んだので終わり方を知ってはいたけど、
アニメのほうもそれはもう見事にラストシーンを飾ってくれました。
最初にアニメ化された時は最後まで映像化されるとは思わなかったので
こんなに見事なラストシーンを見れて感謝の気持ちでいっぱいですよ。
スタッフには本当にありがとうと、そしてお疲れさまと伝えたいです。
雑誌の連載が2月末でコミックスが3月の上旬でアニメが3月の末、
という
極めて近いタイミングでそれぞれが完結したのでした。
コミックスは同時進行で作業すればわりとあるスケジュールですが。
※コミックスで読む人が多い少女誌ではよくある
原作とアニメだと制作スケジュール的に通常ではあり得ないっすね。
これは推測だけど原作が12巻で完結という流れが決まった時点で
3期のアニメ化も決まって全体の構成もある程度決まったのでしょう。
さらに最終話の内容も事前にアニメスタッフに伝えてあったか
もしくはアニメスタッフと打ち合わせして決めたんじゃないかなと。
でないとこのタイミングであそこまで同じ構成では作れないから。
(ちょびっツなんかラストエピソードの構成が全然違うし)
ラストと言えば原作からアニメの人は原作のラストに驚いたはず。
原作だけの人やアニメだけの人だとこの感覚はわからないだろうけど。
何がって、それは原作のラストシーンにアイちゃんがいるんだよ!
アニメオリジナルのキャラクターのアイちゃんが原作にいるのです。
元々原作のイメージそのままに動き出した感じのアニメではあったけど
アニメでアレンジされた部分が原作へとフィードバックされたことで
二つの世界がホントに繋がったような気がした瞬間だったのでした。
まさか最後の最後にこんな驚きのプレゼントが待っているとは!
実はこのラストシーンと似たモノをつい最近見たことがあります。
それは他でもないこのアニメのOVA~ARIETTA~のことですが。
あれは夢だったけど、今度のは近い将来のホントの話なのでした。
もしかしたら~ARIETTA~を打ち合わせててラストも決まったのかも。
(結果的に~ARIETTA~での夢はほぼ未来の姿になってたわけで)
アリシアさんから灯里へと受け継いだものをアイちゃんへ、みたいに。
最後のアイちゃんが制服を初めて着たり、ごはんを食べるところを
灯里がじっと眺めてて
「ちょっと嬉しいだけだよ」って言うのとか、
灯里がアリアカンパニーに来たばかりのシーンとそっくり重ねてるし。
アニメだと13話の最初に灯里のシーンもあるのでよりわかりやすいね。
最後だからということも多分にあるんだろうけど
今期の特に今回の6話分に関してはとても感情を揺さぶられる内容でした。
たしかに作中でも涙を流してるシーンは結構あったけど、
悲しいとか痛いとかそーいうマイナス方向の涙ではなくて、
素敵だったり、嬉しかったりの、そんな感情があふれてしまう感じで。
どちらかと言えば淡々してて時々小さな輝きを放ってたこの作品が
最後に
眩いばかりの光を放って終わった(生まれ変わった)とでも言うか。
大好きな作品ではあったけどここまで感動させられるとは思わなかった。
原作で読んだときよりアニメのほうがより感情を揺さぶられるのは、
色があって、動いてて、音がついてるから、なんだろうか!?
何度もしつこいようだけど素敵な映像化にホントに感謝感激です。
テレビではこれでおしまいですが
DVDだともう1話あるようです。
レンタルでは映像特典扱いでカットされたりしないといいけど……
※松竹のアニメはレンタル版に映像特典がほぼ入ってません
では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
8話。記憶喪失のベースエピソードはARIA8巻の「記憶喪失」
冒頭の3人のシーンやアテナ先輩とのピクニックはアニメオリジナルです。
つまりアリスが
ピクニックの準備を楽しそうにやるのもアニメだけです。
バナナで記憶喪失になるところは同じだけどそこまでは違うわけです。
原作よりもアリスがアテナ先輩に失望した感じが強くなってるのでした。
ちなみに原作だとアテナさんがマー社長の帽子を壊してしまう展開。
細かいところだとカップを割るお約束シーンもアニメで追加した部分。
原作だとアリスのSOSから始まってそこまでの経緯を説明する構成なので。
あとはおおまかな流れが原作通りで細かい意味付けが少し違うだけ。
9話。アリス昇格のベースエピソードはARIA11巻の「黄昏時」
この回は構成が原作とほぼ同じでディティール描写が大幅にパワーアップ。
例えば卒業式の後の後輩の相手をするシーンの
表情が柔らかいトコとか。
笑顔が上手くなったのを説明するだけじゃなくて全編で実感させてます。
オープニングのアリスが後ろ歩きで帰ってるシーンはアニメ追加部分だね。
アニメは今までのエピソードで積み重ねたことを折りにつけ反芻するのです。
あと田園地帯から水上エレベータまでの道程も大幅に内容が追加されてます。
多くの内容は一応原作にも1コマずつぱっぱっと有るには有るんですが。
船が追い越すシーンを筆頭に細かく描写してアリスの能力を実感させてます。
灯里の昇格エピソードの代わりという意味でもじっくり見せてたのでしょう。
(2期16話で回想として使ってはいたけど)
にしても録画をチェックしたときここにコレが入ってるのは気づいたけど
その前に「記憶喪失」エピソードを入れた理由が全くわからなかったよ。
実際に見て初めて2期最終話から8話、9話と見事な流れなのに気づきました。
実は原作だと「ピクニックに行こう」はこのエピソードにしかないので。
つまり
8話が9話の前ふりになってるのはアニメで追加した部分なのです。
10話。お月見のベースエピソードはARIA9巻の「お月見」
原作だとこのエピソードは3人がお月見をしてるシーンから始まります。
と言うことはその前にある
アリスの初仕事を見守る内容はないわけです。
そもそも原作とはエピソードの位置が全然違うのであるわけないですが。
アリスのプリマ初仕事のシーンは9話と11話(後半)を繋ぐいい補完だなと。
つまりアリスがお月見のお誘いに御礼を言うのもアニメで追加した部分。
アニメだけ見ると最初から有ったようだけどアレンジされた部分なのです。
あとはほぼ原作に沿った構成でディティールがあちこち追加されてます。
例えば藍華とアリスがだんごの一気食いを競ってる部分であるとか。
アリア社長がヒメ社長にアプローチする部分とかお茶を入れる部分とか。
アルくん絡みの藍華のシーンで可愛さ大幅増量なのもいつも通りです!?
この回って結果的にアルくんと藍華のカップル話の総決算になってるね。
11話。前半の藍華の話のベースエピソードはARIA12巻の「薔薇の名前」
後半のアリスの話のベースエピソードは同じく12巻の「3人娘」
ここから最終話までは原作の
アリス昇格以降のエピソードになります。
つまり間髪をおかずに藍華も灯里もプリマに昇格していくわけです。
アリスの昇格を待ってたとか昇格がキッカケになったとかそんな感じ。
恐らく藍華も灯里もとっくにプリマになる能力は持ってたのでしょう。
アニメだと晃さんが「藍華はただプリマになればいいわけじゃない」
ってセリフを言ってるので昇格させるタイミングを計ってたみたいだね。
(灯里に関しては最終話に今まで昇格させなかった理由が出てきます)
ちなみにこの回の構成も原作とほぼ同じで細部はいろいろ違います。
前半だとオープニング部の藍華がお客を案内してるシーンがアニメ追加分。
なので晃さんが口ごもって藍華が仕事のヘマかと動揺するのも追加シーン。
原作だとアバンの歩いてるシーンからそのまま藍華に声をかけてるので。
後半だとアリスが順調に仕事をこなしてる部分が大きくふくらませた部分。
原作だとアリスのモノローグに合わせて2ページぐらいしかないのです。
ためいき橋を説明するくだりなんか10話の仕事始めとの違いが際立ってるね。
親子を案内したり最後に飴を貰ったりな展開も当然アニメで追加された部分。
アニメだとさんざんためが入ってるので
3人のシーンで感動もひとしおだよ。
最後に藍華と灯里に頑張るから!ってセリフを言わせてるのも実に絶妙すね。
12話。プリマ昇格試験のベースエピソードははARIA12巻の「遥かなる蒼」
最後の方で少しだけ次の「未来」の内容も使ってます。
この回は大きな流れは原作に沿ってるけど部分的には結構違います。
12話と13話は吉田玲子さんだけど他の人とはアレンジ手法が違うような。
違いの一つ目はオープニングで藍華の昇格試験のシーンが回想で入るトコ。
原作には藍華のプリマ昇格の試験も昇格の瞬間のシーンもないので。
違いの二つ目は夜眠れないからとゴンドラ練習に出かけてしまう部分。
暁さんとウッディさんが出てきて「落ちた」を連発するのには口あんぐり。
昇格できるのは知ってたから動揺する灯里の姿が
気の毒だけど笑えます。
昇格試験の当日に雨が降って午後まで待ったのもアニメで変わった部分。
原作だと「昇格試験を行います」の次がもう昇格試験のシーンなので。
「
私にとって今日はもう大切な日なんです」ってセリフが凄くいいね!
昇格試験の部分では湯たんぽとかみんなとブイしてる部分が追加シーン。
暁さんとウッディさんにも(原作にはない)見せ場が有るのがいい感じです。
観光案内のセリフなどのディティール描写も毎度のように大幅増量です。
あと細い水路を抜けた後のここから先を決めるのはも追加シーンだね。
原作では水路を抜けたとこで手袋を取ってプリマに昇格してしまうので。
ちなみに「変化を呼び合う」のセリフは原作だと細い水路の前にあります。
13話。フィナーレのベースエピソードはARIA12巻の「未来」と「水の妖精」
詳細に言うとAパートが「未来」でBパートが「水の妖精」すね。
この回も大きな流れは原作に沿ってるけど部分的には結構違います。
「未来」の冒頭の部分は12話なので13話は藍華とアリスが来るトコから。
その前にちょっとだけ灯里がアリアカンパニーに来た当時のシーンを挿入。
これは
ラストシーンに重ねるためにあえてここに入れたんだろうなと。
この初めて制服を着るシーンは原作だとAQUA1巻「水先案内人」の内容です。
※アニメでは今までに映像化されてません
あと前半では細かいシーンの流れとか個々のセリフとかいろいろ違います。
原作のページ数が半パートには少し多いので多少整理されてるわけです。
削られたと言う感じはなくてむしろいい感じに引き締まったと思ったよ。
後半はメインになるアリシアさんの引退セレモニーが追加シーンです。
原作では言葉としては出てくるけど実際の絵としては全く存在しないので。
後は(かなりページ数がある)原作の内容を整理した感じの構成になってます。
13話全体で80ページもある原作の内容を損なわず、さらに内容を足して、
それで
ちゃんと1話としてまとめあげる手腕にはいつもながら感服するよ。
最後に原作コミックス収録順の対応表(改訂版)を。
AQUA 1巻
「水の惑星」1期1話(一部)、OVA(一部)
「水先案内人」1期1話(一部)、2期16話(一部)、3期13話(一部)
「水没の街」1期2話
「猫の王国」2期7話
「希望の丘」2期16話(再利用)
AQUA 2巻
「初めてのお客様」1期1話(一部)、2期16話(一部)
「社長はツライよ」1期8話Aパート
「夜光鈴」2期12話Bパート
「ヒーロー見参!」1期8話Bパート
「花火」1期3話(一部)
「風邪とプリン」2期19話Aパート
ARIA 1巻
「ネオ・ヴェネツィア」1期1話
「陸揚げ」2期17話(再利用)
「ため息橋」1期3話
「お天気雨」2期5話Aパート
「ヴォガ・ロンガ」未使用
ARIA 2巻
「雪虫」1期10話
「桃源郷」1期10話
「社長の日常」未使用
「星の謳声」2期3話、2期19話Bパート(一部)
「アウグーリオ・ボナーノ」1期13話
「謝肉祭」2期1話
ARIA 3巻
「春一番」1期3話
「満開の森の桜の下」2期5話Bパート
「街の宝物」2期2話
「水の3大妖精」1期2話
「ボッコロの日」2期8話
ARIA 4巻
「ネバーランド」1期5話
「逃げ水」2期12話Aパート
「空を泳ぐ魚」1期4話(再利用)
「伝説の大妖精」1期9話
「レデントーレ」2期25話
ARIA 5巻
「郵便屋さん」2期4話
「舟謳」1期6話
「流星群の夜」2期3話
「マルガリータ」1期7話
「影追い」2期2話
ARIA 6巻
「オレンジの日々」1期11話
「ヴェネツィアンガラス」2期11話
「スノーホワイト」2期26話
「迷子」1期6話
「銀河鉄道の夜」2期21話
「パラレルワールド」2期22話Aパート
ARIA 7巻
「春の女神」2期18話
「停電」2期9話
「鏡」2期6話
「ヴァポレット」2期10話
「髪とヘアピンと私」2期17話Bパート
「人造人間」2期22話Bパート
ARIA 8巻
「ゴンドラ」2期16・17話
「記憶喪失」3期8話
「女心」未使用
「墓地の島」2期20話
「秘密の場所」未使用
「送り火」未使用
ARIA 9巻
「パリーナ」2期14話
「自分ルール」2期13話
「幼なじみ」2期15話
「プリマ・ドンナ」2期24話
「お月見」3期10話
「アクアマリン」3期7話
ARIA 10巻
「誕生日」未使用
「エピフォニア」未使用
「トラゲット」3期4話
「春夏秋冬」未使用
「課外授業」3期6話
「星占い」未使用
ARIA 11巻
「クローバー」3期5話
「海との結婚」未使用
「ケット・シー」未使用
「休日」未使用
「黄昏時」3期9話
ARIA 12巻
「生き人形」未使用
「薔薇の名前」3期11話
「3人娘」3期11話
「遥かなる蒼」3期12話
「未来」3期12話(一部)、3期13話
「水の妖精」3期13話
スポンサーサイト
1月からテレビ東京系(3局)で月曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(BLADE)のマンガで大ファンです。
※セル・レンタルDVDのリリースは4/25から
1年と3ヶ月ぶりに帰ってきた3期シリーズです。
リリース予定を見る限り今回は1クールっぽいです。
そして何と原作は3月発売予定の12巻がラストらしいです。
※雑誌では2月末発売号で最終回(みたい)
11巻を読んででそろそろ終わりっぽいなとは思ってたけど……
ってことは
アニメも今回で最後なのだろうか!?
1クールだと残りのエピソードを放送するのに足りないような。
読みきり連載だから全エピソードを映像化する必要はないけどね。
今回のシリーズのテーマは始まり。なんだそうです。
始まると言うことは何か大きな変化があるということで。
原作を読んでる人ならつまりあのコトだなとわかるかと。
なんて回りくどい表現をするのもなんだしハッキリ書いてしまうけど
灯里たちのプリマ昇格に関わる内容が中心になるんじゃないかなと。
(灯里がプリマになるかどうかは雑誌は読んでないので知らん)
もちろん今までも将来の到達点としてプリマというのは有ったけど、
もっと明確な目標として
目前に迫ってくる感じとでもいうか。
今シリーズは1話からそれをかなり意識させる内容になってるのでした。
ってことはやっぱり今回のアニメが最終シリーズなんだろうか!?
1話、2話と灯里たちの目標としてのプリマを意識する話が連続します。
でもこの2話って11巻までには収録されてなかったり……
12巻の収録分でない場合はオリジナルの内容ということです(3話も)。
もしもオリジナルの内容だとすると
さらに話数が足りなくなるね。
今回で終わらすのならテーマに沿ったエピソードだけに絞るのかも。
でも3話や6話はいつものまったりした内容だからイマイチ確信が。
もしかしたらいったん終わって短い間を置いて4期もやったりして!?
放送体裁の話も。
今回は1期と同様にアバンの前にその回の前説みたいなのがあります。
アリア社長が動いてるシーンに灯里たちのセリフが重なるアレです。
実は2期分も放送時には無かったけどDVDにはあったりする。
その前説のようなものの後にCMが入ってアバン→OP→Aパートと続きます。
つまり2期の放送体裁の前に前説とCMが入るようになった感じ。
まぁ、DVDで見る分には1期から今回まで全く同じに見えるでしょうが。
あ、そうそう、今回から画角がワイドになりました(正確にはOVAから)。
そのせいか今までより多少カメラが引いた構図が増えたような気が。
あと気にせいかもしれないけど今期は
全般に絵がキレイな印象がする。
では久々に原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
1話。11巻までには収録されてません。
祭りの後に戻ってきたいつもの穏やかな日常という感じの内容で、
1話から当社比でもまったり感大増量な何もない内容をやってたり……
そんな中でも灯里たちにとってのプリマを意識される内容がいくつか。
例えば最初の暁さんの昇格試験に絡んで灯里たちもそろそろかもとか。
晃さんの健康管理もプリマの仕事で藍華とかの目の色が変わるとことか。
最後のアリシアさんたちが3人はどんなプリマになるんだろうと言うとか。
先輩たちが
プリマは節目だけどそこは終着点ではないとも言ってたりする。
これは灯里たちにとってプリマはもう夢物語ではないと匂わせてるような。
2話。11巻までには収録されてません。
ネオヴェネツィアの隠れた素敵を見て回るのは実にらしい内容だなと。
特に最後の隠し通路を抜けた先に美しい光景に至るあたりが好きっすね。
でもコレってARIAのいくつかのエピソードを組み合わせた感じでもある。
ここまで似た話はあまりやらないからやっぱりオリジナルなのかもと。
そいやゲストキャラデザインに天野こずえさんの名前があったっけ。
原作ありならこんなクレジットは必要ないわけで。やっぱ原作なし?
ウンディーネを
街の人たちが見守り育ててるというのもとても素敵だね。
効率優先や競争原理主義で自己中な現代社会へのアンチテーゼというか。
オリジナルだとしたら作品世界を凄く理解しててより魅力的に見せてるなと。
3話。11巻までには収録されてません。
広場の露店でチョコを売っていたアンリさんにまつわる内容。
そのアンリさんの話なんですが見ててなんかARIAらしくないなと思ったり。
テイストがARIAらしくないって意味ではなく、そこはとてもらしいですが。
灯里はあいかわらずの素敵全開だし、
恥ずかしいセリフ垂れ流しだし(笑)。
そうではなく、原作は灯里とその周囲のキャラ視点の話しかやらないから、
1回きりのゲストの話を灯里たちが傍観するストーリーは実に珍しいのです。
そういう意味でこの回はオリジナルなんじゃないかと思って見てました。
そして、こーいう話も作品世界が広がるからむしろ有っていいと思った。
カフェ・フロリアンの中が見れたのがこの回では特に印象的だったすね。
4話。トラゲットのベースエピソードはARIA10巻の「トラゲット」
全体の構成は原作とほとんど同じで細部が何箇所か追加されてます。
一つ目が冒頭からトラゲットやってみる?のシーンの前まで。
そして二つ目がみんながトラゲットの仕事場から家に帰る部分。
細かいところでは仕事の後のゴンドラを手入れしている部分。
このへんの内容は原作にも有るけど手入れをするプロセスがないので。
あと杏と二人で待機してる時の杏の話の後の灯里のセリフも追加分。
他は全て、というか追加分は全てが
ディティールをより描く方向性です。
原作の内容ほぼそのままに世界の奥行きを感じさせるスタンスというか。
でも灯里のセリフによって
灯里に身近な話になってるのが実は重要だったり。
そして灯里がプリマにもそう遠くない実力があるのもわかるエピソードです。
いつも一緒に練習してる二人が上手いからあまりそう感じなかったけど。
5話。クローバーのベースエピソードはARIA11巻の「クローバー」
この回も構成が原作とほとんど同じで細部が何箇所か追加されてます。
一つ目は冒頭の練習してるシーンと
パン屋を探して休憩をする部分。
原作だとアテナさんもアリシアさんも休憩中に橋の上から見てるだけ。
そして才能うんぬんも練習中にしてる会話の内容なのです。
つまり内容は原作に有るけどディティールは大量に追加されてるってこと。
アリスや灯里の才能を見ながら藍華が晃さんの位置と自分を重ねてるのは
原作にも(2コマだけ)有るけどアニメではそれをより強調して描いてます。
トラゲットもだけど自分たちの話でもあるという描き方になってるのです。
(原作はどちらも自分たちの話とは言いがたいので)
そして藍華の話としての〆に最後の練習してるシーンが追加されてます。
自分で恥ずかしいことを考えて
自分にツッコミを入れるシーンもあったり。
6話。課外授業のベースエピソードはARIA10巻の「課外授業」
この回も構成が原作とほとんど同じで細部が何箇所か追加されてます。
一つ目が冒頭の灯里たちが休憩中?に市場で買い物をしてる部分。
二つ目はアリスがアリシアさんの行動を隠れて観察してる部分。
それ自体は原作にも3コマほどあるけど大幅に内容を膨らませてます。
三つ目がアリア社長が飴玉を子供に届ける際に寄り道をする部分。
ここも原作は3コマだけなのにアニメでは大幅に内容が増えてます。
そんな感じでこの回は方向性も原作と全く同じに細部だけが増えてます。
つまりアリスの想像上のアリシアさん大仏も
原作にそのまま存在します。
金ピカCGになってたのはインパクト抜群だったけど。
7話。会社の創立の話のベースエピソードはARIA9巻の「アクアマリン」
と言ってもそのエピソードの内容はグランマの昔話の部分だけです。
会社をお休みして先輩の家に遊びに行く内容は11巻までにはありません。
どこかに遊びに行くという展開は原作でも珍しくないので有りうるけど、
創立記念のお休みという導入なのでアクアマリンを膨らませたのかな!?
グランマの昔話の部分に関してはほとんど原作そのまんまの構成ですが。
そしてこの回も最後に未来の(灯里の)アリアカンパニーと言及してたり。
ちなみにこの回特に印象的だったのがブラーノ島のカラフルな街並み。
そして
レースに彩られた家の中やごく普通の街の光景が素敵だったね。
今期は全体に背景が美しいけどこの回は特に見てて心地よいと思ったよ。
さて残り6話(?)でどの話を持ってくるのでしょう?
絶対やるであろう「黄昏時」は何話にやるんだろうね?
ちなみに予告を見る限り8話は「記憶喪失」だと思われます。
去年の秋にリリースされた30分の単発OVA。DVDレンタル。
もっと早くに見る予定が時間がなくて3期を放送してる今ごろに。
まぁ、
ある意味ではとてもタイミングがいいとも言えますが。
今はARIAで検索する人がいっぱいいるだろうから……
にしても何で単発のOVAをしかもこの時期に?とか思ったよ。
もしかして原作がたまったら3期をやるのは既定の路線だったとか?
(今はDVDが売れたらたとえ蛇足だろうと次をやったりするから)
だから2期のDVDリリースと3期の放送を繋ぐ特別編みたいな感じなのかな。
と言ってもARIAは毎回ほぼ読みきりなので内容がどうって意味ではなく、
作品を視聴者してる人が
次への期待を持続させるためにって意味ですが。
OVAだからいつもよりハイクオリティ……なんてことはあまりなく(爆)。
テレビシリーズよりは多少動いてるけどそう劇的には変わりません。
美しい光景を見せるというコンセプトもテレビと同様に変わりない。
テレビシリーズの40話目と言われてもわりと信じられます。
またお会いしましたね、とか言わないのでシリーズの中間の話っぽいが。
そんな感じなのでテレビシリーズのに比べてDVDが高く感じるかも。
マリみてみたく50分(2話分)ぐらいあっても良かったような気はするね。
とは言えARIAはちょっとした素敵な話なので長い話はやりにくいけど。
(アニメなんかこれでも原作よりかなり内容を膨らませてたりするし)
まぁ、ファンだったらお布施をしろという御達しですな(おいおい)。
内容はどーやらオリジナルみたいだね。
原作とアニメの対応表を見ながら未使用の回を確認したけど無かったし。
もちろん見てるときにもこんな話は記憶にないなと思ってたけどね。
わざわざ単発のOVAで何をやるんだろうと思ってたけどオリジナルとは。
読みきりシリーズだからオリジナルを入れても特に問題はないわけで。
監督が作品のコンセプトをよく理解してるから間違いも無いだろう。
原作ファンとしてアニメのアレンジの上手さに感服したことも多かった。
原作にない原作の延長線上の話を見てみたい気持ちも多分にあったのです。
そーいう意味で原作ファンへの
スペシャルなプレゼントと言える内容かも。
(原作を知らない人ならオリジナルかどうかなんて差はないだろうし)
ストーリー(冒頭)の紹介は公式を見て。
と書くのもなんなんで簡単に。今回は1話分だけだから特別です。
いつものように朝を迎えた灯里は何かが違うことに気づくのです。
アリシアさんがいないことに。そして自分の手に手袋が無いことに。
朝の挨拶をしながら階段を下りて来たアイちゃんと帰ってきた後輩。
私はプリマになったんだ。
アリシアさんはもういないんだと思い出す。
そうこれはアリアカンパニーの未来の姿……ではなく灯里の夢だった。
今度こそホントに目が醒めていつも通りアリシアさんがいて安心した。
でもいつか来る日のことを考えると不安な気持ちになるのだった。
アイちゃんって灯里が好きになってウンディーネを夢見てんだっけ?
だとするとこの夢はかなり実現性の高い未来予想図かもしれないね。
原作がそんなシチュエーションになるまで続くとは考えにくいけど。
灯里が後輩を指導する姿なんてのも
見てみたいシーンではあるかな。
成長して一人前になって、でもやっぱり素敵に目を輝かせる灯里な姿が。
まぁ、アリシアさんの振る舞いが灯里の未来の姿みたいなもんですが。
このOVAの中で何で私を選んだんですか?みたいな質問をしてるけど、
傍から見たらこれ以上ないぐらい似合いというか似てる師弟なわけだし。
グランマからアリシアへ、アリシアから灯里へ、そして……という感じで
アリシアさんが灯里を後輩として迎えるまでの話がこのOVAの内容です。
これ以上は自分の目で確かめてください。
内容はオリジナルだけど実は原作から持ってきてるシーンもあります。
それは灯里が初めてアリアカンパニーにやって来た時のシーン。
これは
AQUAの最初の話のシーンをほぼそのまま再現してるのでした。
※ボートで眠ってたところ
この回は一部しかアニメになってないのでなにげに貴重な映像化です。
アニメでは今さら映像化できないと思ってたので結構嬉しかったな。
象徴的な内容もだけどこの出会いのシーンを映像化してくれたことも
原作ファンへのスペシャルなプレゼントって感じが凄くしたね。
もちろんアニメから入った人にとっても見て損は無いいい話ですよ。
レンタルDVDについて。
テレビシリーズもこれもですが基本的に
レンタルには本編しか有りません。
2期の最終巻に佐藤順一監督のロングインタビューが収録されてたけど
それが唯一レンタルにも入ってる映像特典っすね。
(たぶんセルDVDの9巻に入ってるものと同じだと思う)
この監督の話はなかなか面白いので是非見てみることをオススメします。
最初は25話を最終回にしようと思ってたとかいろんな裏話も出てくるし。
これでラストです。
なんかずいぶん夏が長くて秋と冬が短かったような。
夏といってもギラギラと暑い夏はほんの一時期だったけど。
原作は季節がはっきり限定できるエピソードが限られるので
水のある風景が絵的に映える夏という季節にしたのかもしれない。
あと2期は1期に比べて原作に忠実に作ってるせいもあるかもね。
ラストなのでどう終わらせるのか、それが凄く気になってました。
1期の最終回はおそらく制作時点で2期が決まってた感じで、
シリーズの終わりというより一つの区切りって印象だったけど、
2期の次はストック量でしばらく無理だしホントの最後ってことで。
いったい
どのエピソードを持ってくるのかな?と考えていたのです。
でも原作にはいかにも最終回に相応しいエピソードって無いんだよ。
元々が読みきりエピソードの積み重ねで少しずつ進んでる作品だし。
完結してるわけじゃないので最終回だって存在するわけがない。
で、録画を確認した時に最終回で使ってるエピソードが分かったけど、
とっても些細な内容でどう最終回っぽくするのか想像つかなかった。
実際に見て初めて「なるほどそーいう意味か!」と理解したのでした。
特別なイベントではなく日常のちょっとした瞬間が素敵な光景になる。
他の作品では絶対ありえない
ARIAだからこそこの最終回だと思った。
エンディングに乗せてそれそれのキャラの近い未来を予感させてるし。
(アテナさんがアリスに言う「ピクニックに行こう」は昇格試験だね)
ああ、コレでホントに終わりなんだと実感させるラストになってます。
体裁は1期2期と別れてたけど実質は3クールで1本の作品なんだなと。
ラストを実感させるのは実は最終回だけではなかったり。
24話と25話もシリーズのクライマックスを実感させる構成に。
24話は灯里と藍華とアリスの3人が目指す未来への確固たる道筋として。
25話は今まで登場した主要キャラが全員集合する出会いの総決算として。
元のエピソードは知ってたけど、このタイミングと意味づけで使うとは。
一原作ファンごときの想像など遥かに及ばないほどよく考えられてるよ。
ホント、なにげないエピソードで
こんなに感動できるなんて。
やっぱ佐藤順一さんは凄いや!
そーいや原作の天野こずえさんは佐藤順一さんの大ファンだそうで。
おそらく叶うことなど考えてない夢物語として(やって貰えるのなら)
佐藤順一さんがいいなとか言ってたのではないかと思われます。
で、その漠然とした願望が
作者の意向として実現しちゃったのでしょう。
叶うかどうかは別としてとりあえず言うだけ言っておけってことだね。
では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
21話。銀河鉄道のベースエピソードはARIA6巻の「銀河鉄道の夜」
アニメだと木陰で休憩が2回あるけど原作だと最初の1回のみです。
そして藍華のお気に入りみたいな設定もアニメで追加されたもの。
原作では招待状をもらった夜にそのまま出かけて銀河鉄道に出会うので、
2回目の休憩の時にに招待された話を二人にする展開もありません。
銀河鉄道の線路が昼間は存在しないというのもアニメ独自の表現です。
原作だと実在する路線の駅のない場所に銀河鉄道は停車するので。
「猫の王国」と同様に現実の場所だけど現実じゃみたいな解釈だね。
本来なら通らない狭い通路に列車が出現するのでより不思議な感じに。
大きな猫さんにしっかりと抱擁されるシーンもアニメ独自です。
不思議体験がアクアからの贈り物でケットシーがアクアの精霊なら、
誰よりもアクアを愛してて、そしてアクアに愛されてる灯里は、
まさに
ケットシーと恋愛関係にあるようなものかもしれないね。
2回目の休憩の時の二人の勘違いは実は勘違いじゃなかったってことで。
22話。前半の男女逆転のエピソードはARIA6巻の「パラレルワールド」
てっきりこの話はやらないと思ったのにやってくれたよ……
男女逆転なのにキャストはそのまんまなので
一部に凄いインパクトが。
暁さんの女バージョンなんか見た目は凄い似合ってるんだけど、声が(笑)。
女性陣の男声はあまり違和感がないし、アリシアさんたちの男バージョンは
声も含めて凄く似合ってて、こーゆー世界ももっと見てみたい気もした。
アリア社長の「やっぱり…」の落胆っぷりには思わず笑っちゃたけど。
ちなみにシーン構成は原作をほぼ踏襲してて一部追加されてるだけ。
アニメで追加されてるのは最初と最後とカフェのあたりです。
後半の暁さんの子供時代のエピソードはARIA7巻の「人造人間」
こちらも最初のお兄さんの部分と最後のゴンドラの部分が追加されたとこ。
それ以外のシーンはほぼ原作どおりでカット構成までかなりそっくりです。
そしてこの回は
浮島の構造がハッキリと見える貴重なエピソードだったり。
浮島の光景がいっぱいある「花火」は1期3話で一部しか使わなかったから。
23話。この回は9巻までには収録されてません(オリジナル!?)。
お爺さんが奥さんのために密かに何かをしようとするエピソードって
どっかで見たような気がして何度も確認したけど見当たらなかったです。
もしかすると1期1話の元の話の記憶とごっちゃになってたのかもしれない。
※元の話だとアイちゃんじゃなくて気難しいお爺さんなので
メインの「海との結婚式」というイベントには全く記憶がないので、
やっぱりコミックス未収録話かオリジナルのどちらかだと思われます。
最後の方でとてもドラマチックになってるのはアニメ独自っぽいっすね。
原作ではここまでドラマチックに盛り上げることはまず無いから。
24話。明日のプリマのベースエピソードはARIA9巻の「プリマ・ドンナ」
このエピソードには原作だとアリスがいません。学校に行ってるので。
この回に限らずアニメだと原作よりも3人の構図を強調してる感じに。
ちゃんと勉強してるシーンとか書類整理をするシーンも追加された部分。
ページ数の関係で端折られてる本来あるべきシーンを補完してると言うか。
整理の終わった書類を届に行く途中で真実を知ってしまうのも原作と違う。
泣いて怒ってる藍華のセリフも原作に比べて大量に増えてます。
藍華は素直じゃないけど晃さんのことを理解してるのがより実感できます。
「手袋が守ってくれるのは手だけじゃない」もアニメで追加されたセリフ。
元々手袋には象徴的な意味があるけど
心の強さと絡めたのは面白い解釈だね。
原作よりもエピソードの方向性をハッキリと示すアレンジをしたようで。
25話。レデントーレのベースエピソードはARIA4巻の「レデントーレ」
この回は全体の大筋はそのままで細部の構成が結構アレンジされてます。
具体的には冒頭の招待するのも修行なあたりの構成からかなり違います。
アイちゃんはアニメ独自キャラなので絡んでる部分もいろいろ違うし。
最初の打ち合わせを部屋でやってるのも違う。原作はゴンドラの上なので。
あと毎度のことだけど準備してるシーンが原作よりもいっぱい描かれてます。
後半のレデントーレの屋形船の定員も原作に比べて二人多いです。
これはアイちゃん以外に原作の時期の関係でアテナさんもいないから。
アイちゃんを待ってるのに来ない展開にはさすがにハラハラさせられたよ。
(この前の回は恒例のアイちゃんのメールの返事もなかった)
晃さんの焼きオニギリとかアルくんのマンホームの高等古典のような
アニメならではお約束も宴席の中にさりげなく組み込んであったりして。
アイちゃんも含めて
アニメのARIAの総決算みたいな位置付けの内容に。
最後の「素敵な出会いの結晶」はまさしくシリーズのテーマだし。
26話。雪玉作りのベースエピソードはARIA6巻の「スノーホワイト」
この回は原作のエッセンスそのままに怒涛のパワーアップをしてます。
冒頭の合同練習のシーンには原作だとアリスはいないし。
アリシアさんがバージンスノーに足跡をつけるとこも追加シーンだし。
メインの雪玉を転がすところなんか序盤以外は全部追加された内容だよ。
つまりこのエピソードで印象的な最後の方の内容はアニメ独自ってことで。
原作の意図をより映える映像として完成された感じになってるのでした。
そしてシリーズテーマの
「出会い」を象徴するエピソードでもありました。
1期の主題歌をさりげなく使ってるのもとても印象的っすね。
最後に原作コミックス収録順の対応表を。
AQUA 1巻
「水の惑星」1期1話(一部)
「水先案内人」1期1話(一部)、2期16話(一部)
「水没の街」1期2話
「猫の王国」2期7話
「希望の丘」2期16話(再利用)
AQUA 2巻
「初めてのお客様」1期1話(一部)、2期16話(一部)
「社長はツライよ」1期8話Aパート
「夜光鈴」2期12話Bパート
「ヒーロー見参!」1期8話Bパート
「花火」1期3話(一部)
「風邪とプリン」2期19話Aパート
ARIA 1巻
「ネオ・ヴェネツィア」1期1話
「陸揚げ」2期17話(再利用)
「ため息橋」1期3話
「お天気雨」2期5話Aパート
「ヴォガ・ロンガ」未使用
ARIA 2巻
「雪虫」1期10話
「桃源郷」1期10話
「社長の日常」未使用
「星の謳声」2期3話、2期19話Bパート(一部)
「アウグーリオ・ボナーノ」1期13話
「謝肉祭」2期1話
ARIA 3巻
「春一番」1期3話
「満開の森の桜の下」2期5話Bパート
「街の宝物」2期2話
「水の3大妖精」1期2話
「ボッコロの日」2期8話
ARIA 4巻
「ネバーランド」1期5話
「逃げ水」2期12話Aパート
「空を泳ぐ魚」1期4話(再利用)
「伝説の大妖精」1期9話
「レデントーレ」2期25話
ARIA 5巻
「郵便屋さん」2期4話
「舟謳」1期6話
「流星群の夜」2期3話
「マルガリータ」1期7話
「影追い」2期2話
ARIA 6巻
「オレンジの日々」1期11話
「ヴェネツィアンガラス」2期11話
「スノーホワイト」2期26話
「迷子」1期6話
「銀河鉄道の夜」2期21話
「パラレルワールド」2期22話Aパート
ARIA 7巻
「春の女神」2期18話
「停電」2期9話
「鏡」2期6話
「ヴァポレット」2期10話
「髪とヘアピンと私」2期17話Bパート
「人造人間」2期22話Bパート
ARIA 8巻
「ゴンドラ」2期16・17話
「記憶喪失」未使用
「女心」未使用
「墓地の島」2期20話
「秘密の場所」未使用
「送り火」未使用
ARIA 9巻
「パリーナ」2期14話
「自分ルール」2期13話
「幼なじみ」2期15話
「プリマ・ドンナ」2期24話
「お月見」未使用
「アクアマリン」未使用
あれ?
まだ夏なのかな?やけに長い夏のような。
まぁ現実の季節に合ってていいという考えかたもあるけど。
それはさておき2期目もこれで3/4まで進みました。
原作のエピソードも順調に消化されていってます。
この分だとコミックス収録分は
ほとんどアニメ化されそうな勢いだね。
この作品のような読み切りエピソードを並べた構成の場合だと
ある程度の話数がないと抜粋になるのは考えるまでもないことで。
AQUAとARIAで計11巻約60本のエピソードの半分もやれば御の字だなと。
だからほぼ全てのエピソードをやってくれるなんて嬉しい大誤算だよ。
そーいやAmazonで寝とぼけたレビューをしてる人がいたな。
原作のストックもないのに2期目を作るのは儲け主義だとか何とか。
原作のストックなんか3クール分ぐらい余裕で有ったんだけど?
それに1期目で使ったエピソードが特にいい話だったわけでもない。
(エピソードの幅とキャラ登場のバランスで選んだと思われる)
と言うかエピソード毎にそう面白さが変わるわけでもない。
人によってこのエピソードが好きってのはあると思うけどね。
私的には
1期ですっ飛ばされた不思議系の話が入ってるのが嬉しいよ。
面白くないと言うのは構わないよ。価値観なんて人の数だけあるんだし。
だけど明かに事実に反することを事実のように書くのはどーかと思う。
BGMが使い回しばかりと言うのも明らかな間違いだし。
確かに1期の曲も使ってるけど新曲も大量に追加されてるじゃん。
(バリエーション曲の聞き分けが出来ないのかもね)
そもそも2期(と言うか2枚目)のサントラだって発売されてるぞ。
原作とアニメではエピソード順が全然違うのは衆知だと思います。
でもアニメから入って原作を読んだことがない人は
原作には灯里の見習い(両手袋)時代が有ることを知らないかも。
1期は1クールのみだったからすっぱりとカットされちゃったし。
そしてその当時の内容は片手袋の今となっては使えない……
とかいいつつ大半は設定を微妙に変えたりして使っちゃったけど。
でもさすがにシングル昇格試験のエピソードは使用できんよなと。
しかし思いもしなかったタイミングで再利用してくれました。
可能な限り映像化をするために努力してくれる感じが嬉しいね。
では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
14話。パリーナ制作のベースエピソードはARIA9巻の「パリーナ」
冒頭のパリーナとブリコラの説明のところ原作だとダーマなんてのも。
※杭を3本束ねたもの
パリーナの制作は原作ではボロくなったから新しく作ろうという展開です。
そのへんが違うので昔のパリーナのスケッチも当然アニメで追加された部分。
それどころかパリーナの図柄を悩んでるシーンの大半が追加された部分すね。
原作だと考えてるシーンはたったの1ページちょっとしかないから……
完成披露シーンまで
デザインの一部すら見せない構成には感心したよ。
ちなみにこの回は原作ではほぼ灯里とアリシアさんだけしか出ないので
グランマや藍華やアリスのシーンはほぼ全部追加シーンってことです。
15話。小さい頃の話のベースエピソードはARIA9巻の「幼なじみ」
この回は全体の構成はそのままでディティール描写が大幅に増えてます。
ただしみんなが集まった理由は原作とは多少違ってて偶然が強調されてる。
原作だと晃さんとアリシアさんは待ち合わせってことになってるから。
羨ましがってる灯里も今では輪の内側ってセリフは原作にもあるけど
今ではその輪の中心にいるよってセリフはアニメで追加された部分。
つまり偶然に人が集って来たのは
灯里がそこにいたからって意味合いに。
(原作だと暁さんはアリシアさん目当てでそこにいるから)
その後のオールスターキャストな部分もアニメで追加された部分です。
16話。ゴンドラとお別れのベースエピソードはARIA8巻の「ゴンドラ」(前半)
わりと原作の構成に沿った内容が続いてたので久々のリミックスモード。
ゴンドラとお別れだからと思い出の場所を見て回るエピソードだけど
ここで思い出として挿入されてるシーンが
未使用だったエピソードです。
例えば初めてゴンドラを漕いだシーンはAQUA1巻の「水先案内人」から。
暁さんを乗せて逆漕ぎするシーンはAQUA2巻の「初めてのお客様」から。
「水先案内人」と「初めてのお客様」は1期1話でも部分的に使ってたね。
シングル昇格試験で使った水路のシーンはAQUA1巻の「希望の丘」から。
帰り道で不思議なオジサンを乗せるシーンはアニメオリジナル。
3人で記念撮影をしてるシーンもアニメで追加された部分です。
17話。この回は16話の続きでベースエピソードも同じく「ゴンドラ」(後半)
16話が途中までで終わってるなと思ったらなんと2話構成だったとは。
原作の1話分はアニメでは1話の半分ぐらいなのでこの2話は書き足し大量です。
この回はゴンドラお疲れ様ディナー及びアリシアさんたちの回想が追加分。
アリシアさんが見習いの頃のエピソードなんて凄く貴重だったりして。
ゴンドラを手入れしてるシーンはARIA1巻の「陸揚げ」を再利用したもの。
(このエピソードで手入れしてるのは灯里と藍華ですが)
灯里が最後の夜に一人でお別れをしてるのは原作にもあるけど
そこで今までの思い出(前に使った絵)が走馬灯のように流れてたり。
ここで再び不思議なオジサンが登場。やっぱり
ゴンドラの精霊か!?
18話。髪を切る話のベースエピソードはARIA7巻の「春の女神」
この回も全体の構成はそのままでディティール描写が大幅に増えてます。
特に髪が焦げるまでの内容は原作だとたったの6ページしかないので。
あのお肉コール付きの変な踊りはもちろん(!?)アニメで追加された部分。
※お肉コールは原作にもある
晃さんの焼きオニギリは1期5話にも出てきたけどアニメ設定だったはず。
長い髪が願掛けって話に晃さん言う厳しいセリフも実は追加されたもの。
クライマックスの内容を考えると
このセリフの追加は実に絶妙でした。
クライマックスでも微妙にセリフの順番を変えて印象を際立たせてるし。
髪を切ることと絡めて原作よりも意味を実感させる感じになってます。
19話。藍華の話2本立て。前半のエピソードはAQUA2巻の「風邪とプリン」
ちなみにAQUAと言ってもマッグガーデンから再発された本のページ合わせで
追加収録された話なので実はアリスが登場した後のエピソードです。
(エニックス刊のには収録されてないって意味でもあります)
藍華の短い髪と(珍しい)
スマートな私服姿がとても似合ってるっすね。
ここ原作では部屋着みたいなチャイナ服だったりします(髪が長いし)。
あと原作とは構成(シーン位置)がかなり違います。内容はほぼ同じだけど。
原作だと二人がお見舞いに来るシーンから始まるので。
つまり寝てるあたりと街を歩き回る部分は大幅に書き足されてます。
後半のベースエピソードはARIA7巻の「髪とヘアピンと私」
こっちも内容はほとんど同じだけど構成が多少変わってます。
特に朝から鏡を見ながらソワソワして禁止!禁止!と連呼するあたり
原作の内容よりも大幅にパワーアップしてて可愛いさ大幅増量です。
アルくんに会いに行く部分ではついに地下世界の構造が画面に登場。
ここでさりげなくARIA2巻の「星の謳声」のシーンを再利用してたり。
流星雨の回では端折られたから出ないのかと思ったらこんなとこに。
偶然と言い張りながら階段を上るあたりはアニメで追加された部分。
ここも含めて藍華のいじらしさと可愛らしさが大幅にパワーアップ。
千和さんの素晴らしい演技力も藍華の魅力を際立たせてるし(18話も)。
前半・後半とあわせて
藍華かわいいよキャンペーンみたいな回だね(笑)。
髪が短くなったすぐ後にやったのもタイミングばっちりです。
20話。幽霊!?の話のベースエピソードはARIA8巻の「墓地の島」
この回の内容はほとんど原作そのまんまです。
追加されたところは藍華の怖い話の後にアリスが肩を叩くとこと、
アリシアさんが帰って来ない灯里を探しに行ったとこぐらい。
後は雰囲気描写が大幅に増量されて背景を魅せるシーンが目立ちます。
雰囲気といえば猫が目立つシーンも随所に挿入(追加)されてたり。
そのせいで
猫たちが危険を察知して助けてくれたみたいな感じに。
藍華が灯里は不思議なことに巻きこまれやすいとか言ってるけど
ある意味では不思議(さん)に好かれてるのかなって感じもするね。
※D.C.の不思議さん=大きな猫さんって意味で言ってる
残りの不思議な話は銀河鉄道の夜みたいなヤツっすね。
って21話がそれ(みたい)だけど。
夏のエピソードです。
深夜アニメにしては珍しく
季節感が有りまくりです。
実際にこれを見る数日前なんか狂ったように暑かったし。
しかしなぜかこれを見た日には7月とは思えぬ涼しさでした。
涼しいというか服装が夏仕様だと微妙に寒い状況だったけど。
(見たのは1週間以上前なのです)
それはさておき作品の体裁について今さら。
この作品は1期もだけどオープニングがついてません。
と言ってもオープニング曲(主題歌)はちゃんとあるんですが。
アバン部分に続いて本編が始まると同時にタイトルが出て
続いてゆるやかな映像に曲とスタッフクレジットが被ってます。
さらに今期はアバンが本編と一体化しOP後のCMも無くなったので
オープニング曲が本編にそのまま被ってる感じが強くなりました。
※つまり作品の途中にはCMが1回しか入ってない
もしかすると最初からこの体裁にしたかったのかも!?
エンディングの映像は珍しいタッチのイラスト風味ですが
なんとこれ紅優さんではないですか!
紅優さんは
作る映像の幅が広くなって一見しただけではわからん……
佐藤順一さんとはカレイドスターで組んでたから初めてではないけど
まさかエンディング映像をやるとは思わなかったので驚きました。
まぁ、そもそもオープニング映像は頼みようもないんだけど。
では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
8話。ボッコロの日のベースエピソードはARIA3巻の「ボッコロの日」
この回は原作だとメインキャラは灯里と暁さんとアリシアさんだけです。
つまりそれ以外のキャラが出てくる部分は全てアニメで追加された部分。
まぁ実際に見ればわかると思うけどバレンタインの逆バージョンなので
その方向性をより突き詰めるカタチで話を膨らませてあります。
灯里が一人で語っててそろそろ恥ずかしいセリフ禁止!とツッコミを
入れたくなった瞬間に
ホントに藍華のそれが入った時は喝采したね。
あいかわらずアルくんにはマンホームの高等古典を言わせてるし(笑)。
9話。アリシアさんとお泊りのベースエピソードはARIA7巻の「停電」
これアニメでは二つのエピソードを繋いであるようにも見えるけど
実は原作でも1本のエピソードです。一応テーマも繋がってるし。
ちなみに前半の藍華とアリスの隠れた街の素敵を披露しあう展開は
アニメで追加された部分。原作だと素敵な庭の部分しか無いので。
ところで
藍華の声で猫耳~とか言ってるのは狙ってやってるのか?(笑)。
※言うまでもないと思うけど藍華=ネコミミモードの人
後半の停電(って説明は無かったような)で蝋燭をともすシーン、
原作ではなんか楽しそうな雰囲気だっけどアニメだと素敵な感じに。
まさに絵になる絵という感じだったすね。
10話。灯里を尾行するベースエピソードはARIA7巻の「ヴァポレット」
冒頭の練習してる部分で灯里が知らない人に挨拶されまくるシーンは
原作だとそれまでのエピソードに出てきた人(郵便屋さんとか)だったり。
完全なエキストラなアニメの方がその後の内容と整合性がとれてるすね。
藍華がヴァポレット初体験のとこでのアリスとのやりとりも原作と違う。
原作だとアリスに「
さすがは姫屋のでっかいお嬢様です」とか言われてたり。
大きいバッグを下げた人のあたりから以降はほぼアニメで追加された部分。
当然のようにクライマックスの人形劇のシーンも追加された部分でした。
このエピソードすらシリーズテーマの素敵との出会いに繋げてて驚いたよ。
最後に灯里の前に二人が出ていくのは原作と同じです(場所は違うけど)。
11話。初めての指名のベースエピソードはARIA6巻の「ヴェネツィアンガラス」
指名の理由がネオベネツィアで最も「もたもたのとろとろ」って……
確かに原作も同じような意図だけどアニメはなんとも直接的な表現だったり。
ネオヴェネツィアンガラスのお店を覗くシーンはアニメで追加された部分。
宝物を運んでるイメージをより実感できる感じにアレンジしてあります。
オヤツに初指名のお祝いの意味が込められてるのもアニメ独自だったり。
あとはセリフの位置と話してる人が一部違う以外はほとんど同じ内容すね。
セリフの間合いとテンポをいつもより遅くすることで余韻を感じさせてる。
12話。前半の不思議な話のベースエピソードはARIA4巻の「逃げ水」
後半の夜光鈴のベースエピソードはAQUA2巻の「夜光鈴」
凄く好きな夜光鈴の話と組み合わさってるもう一つもとても好きな話。
そう言えば「逃げ水」も夜光鈴が出てくる話だったっけ。
原作では「逃げ水」は「夜光鈴」とはシーズンが1年ぐらい違ってて
(アニメとは違って)夜光鈴を買いに歩いてるって設定でした。
この風鈴に囲まれる映像はまんまビューティフルドリーマーっすね。
※前にも書いたけど不思議系の話はうる星の影響が色濃く出てる
夜光鈴の話は時期的に(かなり初期なので)原作ではアリスはいません。
最後に夜光鈴を見送る時に主要キャラが出るのもアニメで追加された部分。
この話をアニメで改めて見て思ったけどまさしく何もない話っすね。
だけどやっぱり好きだと再確認したよ。情緒を激しく刺激すると言うか。
そー言えばこの回は
いつもより絵が5割マシ良かった。なんか嬉しい。
13話。アリスの自分ルールのベースエピソードはARIA9巻の「自分ルール」
アニメでは2回やってるアリスの自分ルールだけど原作では1回分です。
つまり1回目で失敗する展開は原作にはないのでした。
正確には原作の内容が1回目の途中までと2回目になってるのですが。
原作だと途中からアテナ先輩が出てきて手伝ってしまうので。
そしてアテナ先輩が手伝ってからの展開もアニメで大幅に追加されてる。
原作ではアテナ先輩に手伝われたことに抗議しながら受け入れちゃうので。
最終的にはアニメも原作と同じ結論に至るけど
そこまでの回り道っぷりで
よりアリスの年齢相応の幼い表情を強調している感じになってるね。
アテナ先輩がアリスを歌って励ましてるのもアニメで追加された部分。
ちなみに、この回の放送はまだコミックス9巻の発売前でした。
さて次は(おそらく)秋のエピソードです。
アニメでも原作と同様に藍華は髪を切るんだろうか!?
4月からテレビ東京系(3局)で日曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セルDVDのリリースは7/25から(レンタルは7/29から)
ARIAのセカンドシーズンです。今回も四季構成みたいなのでまさに第2期。
ちなみに6話までが春のエピソードで7話から夏のエピソードみたいです。
と言うことはつまり
今期は2クールやると言うことです!びっくりだよ。
アニメ化されただけで驚きだったのに、第2期まで作られることになって、
それが2クールだなんて、奇跡の大盤振る舞いです。<恥ずかしいセリフ禁止!
やらしい話をしてしまうと、1期のDVDが予想以上にスマッシュヒットしてるし、
原作のストックはまだ大量にあるし、売れるネタは逃さん!ということですな。
1巻の発売前のAmazonのランキングを見ててそれなりに行くとは思ったけど
強力タイトルが目白押しの月末であそこまで上位に入ってたのには驚いたよ。
参考までに月末頃のオリコン週間ランキングでのテレビアニメの売上順位を。
Fate→BLEACH→なのはA's→蟲師→ARIA→シャナ→舞-乙HiME→ぱにぽに
→ハチクロ→かみちゅ→エウレカセブン→BLOOD+→SHUFFLE→苺ましまろ
※月末は激戦なので月(巻)によって順位が多少違います
こんだけ上位に入るならさぞかし
景気の良い予約発注の数字が出ただろうし、
その数字を根拠にして放送中に第2期製作が決まっても不思議はなかったすね。
ちなみに視聴率はとっても低かったそうで……
第2期のテーマは出会い……ってナニ?とか思ってました。
この作品って出会いと別れみたいな内容を描いた作品じゃないし。
暁さんやウッディさんやアルくんとは(初登場から)知り合い状態だし。
いったい誰と(何と)の出会いって意味なのかなと。
そして1話が放送される。カーニバルの日にカサノヴァに出会う展開で。
そうか!今期は
この街での素敵との出会いを描くんだ!と理解しました。
1期とどこが違うんだよ、というツッコミは無しの方向で(笑)。
原作をちゃんと読んだことがある人には説明するまでもない話だけど
ARIAには
不思議なことに遭遇するエピソードが何本も有ったりします。
1期はそのへんがカットされててオリジナルの時間を超える話だけだったすね。
今期は1話からやったぐらいだし不思議系の話も存分に入れてもらえそうだ。
前にちらっと書いたけど7話の「猫の王国」は特に好きなエピソードなのです。
そして不思議系の話には大きいネコさんが毎回のように出てきたりします。
D.C.(アニメ1期)のサイドエピソードの不思議さんでこれを思い出したよ。
※時期的にはARIAの方がはるかに古いはず
素敵なことをただ待ってるのではなく
自分の足で見つけるという側面も。
そんな方向性の作品なので散歩するというエピソードも何本もあります。
2話の街で宝探しをする話や、5話の島へ遊びに行く話がまさにそうだし。
特に宝探しで街を探検する回が特徴的だけど、楽しいことや素敵なことは
どこか別の特別な場所に存在するのではなく、実は身近にあるみたいな。
感覚を研ぎ澄まして見なれた風景をよく見れば素敵はすぐそばにみたいな。
この作品の主人公は灯里とその友達の藍華とアリスだけど
実は影の主役……と言うかむしろ真の主役がいる(有る)のでした。
それはこのネオ・ベネツィアという街。つまり作品の舞台になってる空間。
灯里たちはこの街をお客さん(視聴者・読者)に案内するまさに水先案内人。
灯里の素敵フィルターによって
些細な素敵が大きく増幅されるみたいな(笑)。
実際にこんな感じのガイドさんがいたら旅がとっても楽しくなりそうだね。
そして第2期はその主役とも言える
街をじっくり見せてます。
1期はたったの13話で主要キャラと作品世界を描く必要が有ったので
わりと端折られ気味だったけど今回はゆっくりじっくり見せてくれてます。
※原作では毎回ここぞという瞬間に大ゴマで空間を見せる手法を使ってる
背景美術が全ての回でとても力が入ってるので空間がとても魅力的すね。
(1期は予算配分の関係か回によってずいぶん差が有ったような)
空間描写に予算を割きすぎたのかキャラが止まってる部分も目立つけど。
この作品は動かすより空間を見せることが重要だから正しい選択だと思う。
では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
1話。カーニバルのベースエピソードはARIA2巻の「謝肉祭」
大筋の展開は原作に沿ってるけどディティールはかなり違います。
そもそもこの回はアニメオリジナルキャラのアイちゃんがいるし。
それぞれのシーンで説明する人と聞く人も原作とはかなり違います。
セリフを喋る人が原作と違うのはここに限らず大量にありますが。
原作では時期的にアリス&アテナさんと晃さんも出てきません。
暁さん&ウッディさん&アルくんも出てきません。なにげに全員集合だ。
ガチャペン&ポニ男ってセリフはAQUA2巻の「花火」からの切り抜きすね。
カサノヴァを追いかけて一緒に歩く部分は原作とほぼ同じ内容です。
(原作だとアイちゃんがいないのでここは灯里だけですが)
こーゆー内容は映像にすると凄くインパクトがあるっすね。
2話。街の宝探しのベースエピソードはARIA3巻の「街の宝物」
サンマルコ広場のエピソードはARIA5巻の「影追い」から。
このエピソードは「街の宝物」に「影追い」を混ぜてあるのです。
(2話と3話のエピソード織り込みは今期は藤咲あゆなさんがやってます)
原作と違う部分としてはまず最初の宝箱を発見するシチュエーションが。
原作だとゴンドラの修理で代わりに借りた年代モノのゴンドラの中にある。
1つ目の宝箱の位置は原作と同じで2つ目の位置は原作とは微妙に違います。
実は原作では2つ目の宝箱のとこでレストラン(?)に寄り道をするのです。
アニメではそこの展開をアレンジしてサンマルコ広場の宝箱にしてある。
あと目立つ違いは最後に下る小道の入り口と小道そのもの。
原作では目立たない細い道でアニメみたいに秘密の通路っぽくはないので。
原作とは解釈が違うけど
アニメのほうが秘密の宝物みたいな感じだね。
3話。流星雨のベースエピソードはARIA5巻の「流星群の夜」
お鍋&重力の話のエピソードはARIA2巻の「星の謳声」から。
1期では通行人に毛が生えた扱いだったアルくんがめいっぱい目立つ回が!
アルくんのファンも草葉の影で喜んでいることでしょう。<勝手に殺すな
実は原作の「星の謳声」はアルくんの初登場のエピソードだったりもする。
このエピソードはアルくんの案内で地下の構造物を見にいく内容なので
お鍋を食べてる以外のメインの案内の部分はアニメではカットされてます。
鍋を食べてるお店も原作だと地下の構造物の一角にあったりして。
ここでこの話を使っちゃったので地下を見にいくのはやらないってことか。
流星群を見てるところで地下の構造物の絵が少しづつ挿入されてるし。
※光る玉にもちゃんと意味があるので興味が有ったら原作を参照
「
マンホームに古くから伝わる高等古典」もアニメで追加された部分(笑)。
アルくんの見た目とは裏腹のびみょーなオヤジくささを演出してます。
4話。郵便配達のベースエピソードはARIA5巻の「郵便屋さん」
この回は後半の昼食から空くん&結婚式までがアニメで追加された部分です。
その後の(原作では描写されない)配達してる部分もアニメで追加された部分。
郵便配達の目線で街を見ていくだけの内容(この作品ではわりとある)を
どうしても
伝えたい想いを郵便で伝えるという方向で膨らませたようで。
郵便屋さんの仕事を印象付けるという意味でいい感じにアレンジしたなと。
原作を知らないと(知ってても)追加された部分こそメインに見えるぐらいだし。
最後の言葉の部分が追加されたエピソードによってより説得力か出てるし。
5話。この回は1期でもやってたエピソード2本立て。
1つ目の狐の嫁入りのエピソードはARIA1巻の「お天気雨」
原作の通常の長さをアニメの半分の長さでやってるのでほぼそのまんま。
全編が絵になる光景なのも狐の嫁入りに出会う不思議体験もそのまんま。
詳細に見比べてみたけど
セリフやカット構成が微妙に違うぐらいだね。
(原作だと季節が秋だけど内容にはほとんど影響がないから)
このエピソードもとても好きな話の一つなので映像化されて凄く嬉しいよ。
2つ目の廃線の冒険のエピソードはARIA3巻の「満開の森の桜の下」
森に入ってお弁当を食べるあたりから花の道までが追加された部分。
原作だと駅の廃墟のところで「ここが出発地点」って言うのです。
廃線の線路に花が咲いてるのや花の話もアニメで追加された部分です。
うち捨てられてからの時間を実感されるアレンジになってるのでした。
最後の車両と桜が光り輝くシチュエーションは原作そのままだけど
アリシアさんの話に続いてこの映像が有ると凄くインパクトが有るね。
原作を読んでて
映像化したら映えるだろうなと思ったけどこれほどとは。
6話。アリスにお呼ばれするのベースエピソードはARIA7巻の「鏡」
この回は原作そのままの構成で間と余韻を大幅増量した内容になってる。
追加されたシーンは冒頭の二人を誘う部分と、庭の部分しかなかったり。
原作にあるシーンではセリフもほとんど原作通りで追加されてないし。
その代わりに例えば食堂で
料理をバイキング風に並べてる部分のように
ディティール描写を大量に追加して空間の存在感を増す方向になってます。
ここまで原作の構成そのままでよく1話になったなと逆に感心してしまう。
蛇足だけど微妙な違いとしてお風呂のシーンは原作ではタオルを巻いてたり。
アニメではタオルを巻いてないけどお湯につかってるので見えません(笑)。
そもそもタオルを巻いてお風呂に入るのはマナー違反ですね。
(原作は雑誌の読者層の関係でそうなってるのかもね)
6話って1期3話の
笑顔を練習してるシーンの応用編に見えます。
アニメで見てると自然に積み重ねたエピソードのようですが……
笑顔を練習してるシーンは実はアニメで追加された部分だったり。
まるでこうなると見越して仕込んだような見事な補完になってるよ。
7話。猫の王国のベースエピソードはAQUA1巻の「猫の王国」
冒頭の3人で練習してる部分は実はアニメで追加された部分だったり。
原作だとアリシアさんとの会話の部分から始まってるのでした。
(この会話のシーンは原作だと探検をする日の朝です)
原作だといきなりどこかに出かけるアリア社長を追っかける導入なので、
練習中に偶然アリア社長が謎の路地に入るのを目撃する前振りがあるのは
わりと唐突な原作の導入部分より説得力があるアレンジになってるなと。
不思議な路地に入るのも同じ場所をぐるぐる回るのも原作そのまんまです。
あの風車がまわってる不思議な光景も原作のそのんまんまっすね。
※このへんはうる星(アニメ)の影響を色濃く受けてると思われる
漕ぎ手が灯里に代わるのと
(聞こえない)声に誘われるのは追加された部分。
原作よりも迷宮に閉じ込められた印象がより強烈になってるのです。
この路地がいつもは入れないって設定もアニメで追加された部分すね。
アニメだと冒険の翌日には通路が閉まってるけど原作だと開いてるし。
さて次は夏のエピソードです。
1期にやらなかった夜光鈴の話をついにやるかと思うと凄く楽しみです。
※音楽はChoro Club feat. Senoo
作品を見てた人ならどんな音楽か説明するまでもないですが、
いちおー簡潔に表現するならアコギによる穏やかな曲って感じかな。
ピアノによる穏やかな曲もあります。よーするに大半が穏やかな曲。
生音っぽい素朴で美しい響きの、
ひたすら心地よい感じの音楽です。
「ヨコハマ買い出し紀行」もやってたけどまさにあんな感じ。
つーか作品のジャンルが(滅多にないのに)全く同じだし。
これは買ったものだけど、実は即買いと決めたわけじゃなかったり。
それは穏やかな曲調が作品の全編を覆ってて単調かもと心配だったから。
前に聞いた「ヨコハマ買い出し紀行」も心地良いけど単調だったし。
だけど作品を最後まで見て曲は耳に残ったし、原作の大ファンだし、
ビクターならそう外してくることもないだろうとこれも突撃してみた。
これで外してたらレンタルで借りまくってた意味が有りません(汗)。
まぁ結果的に結構良かったので問題ナッシングでしたが。
予想した通り全体に穏やかな曲が多くてメリハリは希薄だったけど
作品に思い入れが有って耳馴染みがあると印象が違うものだなと。
つまり作品に思い入れが薄いと「単調」と感じる可能性があります。
ヒーリングミュージックみたいなものを期待してるならぴったしですね。
曲目はいちいち書くのが面倒なので
こちら(Amazon)で。
ところでこのサントラに含まれてる劇中歌(アテナ先輩が歌ってる歌)、
なんとこれも河井英里さんだったりして。凄いキレイな声とか思ってたら。
てっきりアテナ先輩の人(川上とも子さん)が歌ってるのかと思ってたよ。
実は河井英里さんは劇場版AIRのイメージソング(最後の曲)も歌ってるし。
なんか最近アニメでよく使われてるような。
今のアニメソングのトレンドは透き通った声でキレイなメロディなので
透き通った声で歌唱力が有る河井英里さんはまさにうってつけだったり。
そのうち主題歌で使われたりするかもしれないね。
オープニング曲は12話の特別バージョンをテレビサイズで収録。
作品のコメントではノエルバージョンとか書いたけど
改めて聞くと
残響しまくりでお風呂バージョンって感じかも(笑)。
※タイトルはforest mixになってる
エンディング曲は微妙なmix違いのアコースティックバージョンを収録。
Amazonでは元曲がいいという人とこっちがいいという人がいるね。
元曲の方がROUND TABLEらしい曲かなって感じですが。
※リンクは全てAmazonアソシエイト
1クールなんでこれで全部です。
原作の量や作品のテイストからして
2クールでも良かったような。
とはいえこの手の作品がテレビアニメになるだけで貴重なので
少ない!とかもっとやれ!とか贅沢なことは言いませんが。
(蟲師はなんと2クールやるようで)
原作をアレンジしまくったりエピソードを組み合わせたりしたのは
1クールで可能な限り原作のエッセンスを見せたかったからなのかも。
原作が大人気ってほどでもなく(それなりに売れてますが)、
いわゆる売れ線だったり売れそうな属性があるわけでもなく、
じわじわと支持されてた作品なので1クールなのは仕方ないっすね。
でもAmazonのランキングを見てると
そこそこ売れそうな雰囲気だよ。
「ぱにぽに」もだけど原作の人気度からすると大成功ではないかと。
スクエニやその傍系(マッグガーデン・一迅社)は漫画の販売力が弱くて
面白い作品はいろいろあるのにあまり知られてないのが現実なのです。
(スクエニ関係ではないけどローゼンメイデンも似たような感じ)
だから
アニメ化で多くの人の知るところになるのは良いことですな。
この作品に関しても知られればある程度の支持は得られると思ってたよ。
にしても「かみちゅ」もだけど売れてる作品のほうが1クールなのは
DVDを売って成り立つ深夜アニメとしては見通しが間違ってるような気も。
ところで間違ったことを書いてる人がいるのでここに正確な情報を。
AQUAはステンシルが休刊したからBLADEに移籍したんじゃないです。
当時エニックスで何かがあって(詳しいことは知らん)編集者と作家が
大量にエニックスの雑誌から抜けるという事件が有ったのです。
丁度その頃ステンシルを毎月買ってたけどある号で(確か)予告もなく
看板連載がいきなり何本も終了になって唖然としたのを覚えてます。
そしてその少し後にマッグガーデンの設立と新雑誌の創刊が告知され
そこに天野こずえさんなどの名前が並んでたというわけでした。
あと一迅社(ZERO-SUM)関係の作家たちもほぼ同時期に抜けました。
実はエニックスを支えた作家陣の多くがこの2社に流出したのです。
スクエニ傍系という表現を使ってるのはそういう理由からでした。
スタッフクレジットを見てたら企画協力にあの萩原さんの名前が。
初期のコミックスの後書きに必ず登場した
ポエミー萩原さんですよ(笑)。
※必ず柱にリリカルなアオリを入れるので作者がつけたあだ名(らしい)
確かこの場所に入るのは担当編集さんなので今でも担当してるみたいだね。
(コミックス7巻の後書きの打ち合わせの絵で作者の隣にいるのが萩原さん)
そして萩原さんはステンシルの初代編集長でもあります。
この人が編集長だったからAQUAが生まれたんじゃないかと思ってたり。
この手の作品はよほど実績があるか作家を信用してないとできないし。
BLADEへも萩原さんが移籍したから一緒について行ったんだと思う。
(作家は雑誌よりも編集さんとの関係の方が深い)
では後半の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。
大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
7話。晃さんの特訓のベースエピソードはARIA5巻の「マルガリータ」
このエピソードは原作には前半のお客を乗せる部分はないのでした。
確かに
実際に仕事してる姿を手本として見せるのは意味が有るね。
街の目立たないところに素敵なモノがある部分は直接の原作はないけど
ARIA7巻の「停電」にちょっとだけそれっぽいシーンがあります。
後半はほぼ原作どおりの構成だけど当然ながら原作にはお客はいません。
アリシアさんが登場してブレイクする部分も原作にはないです。
アリスの「ゴンドラ通りまーす」の声が小さいエピソードは
アニメではそれ以外のシーンにもかけ声を追加してより際立たせてるね。
8話。この回はいつもと構成が違ってアリア社長の話が2本立てに。
1つ目がAQUA2巻の「社長はツライよ」で2つ目が同じ巻の「ヒーロー見参!」
半分なら長さは原作そのまんまで丁度いい、と思うかもしれないけど、
どっちも番外編っぽい短い話なので結構内容がふくらましてあります。
1つ目だと料理をしてるシーンなんかが追加されてる部分っすね。
材料をテキトーに鍋にぶちこむ絵面でちぃ(ちょびっツ)を思い出した(笑)。
しかしあの緑のドロドロをどーやって食べれるようにしたのでしょう?
あとケロロが特別出演をしてたり。このへんも追加された部分っすね。
「
アリア社長に新しい家族ができました」にはすっかり笑わされたよ。
※ネコは人語を喋らないのでこの回は吹き出しみたいのが画面に出る
2つ目は1つ目よりさらに原作が短いので怒涛のように追加されてます。
そして原作の一つ一つのシーンがとても大げさにパワーアップしてる。
さらに藍華の出現するシーンが原作とは違ってたりして。
アテナ先輩の部分が原作では藍華なので。
つまりこの藍華の出現するシーンもヒメ社長との笑えるやりとりも
全部アニメで追加されてる部分。一緒にいたアルくんは実は初登場だね。
暁さんもウッディさんもアルくんもアニメでは初登場から知り合いなのか。
(原作にはそれぞれに出会いのエピソードがあります)
ヒーローのピンチ~アリスの出てくるあたりも原作にはないです。
「わたしはそのような者では~」の
アリア社長の発声が面白すぎ!(笑)
路地にボールが転がってくる~サーカスの練習の部分も追加された部分。
つーかこの回は追加されたシーンのほうがずっと多いっすね。
ちなみに、この回は佐藤順一監督自ら脚本をやってます(1話もそう)。
9話。グランマに会うのベースエピソードはARIA4巻の「伝説の大妖精」
この回は全体の構成が原作の1エピソードにそのまま沿っていて
細部をふくらませたりアレンジしつつ余韻を強調する感じになってる。
アレンジの仕方がいつもと違うのは脚本が吉田玲子さんじゃないから!?
てっきり全部の脚本を吉田玲子さんがやるんだと思ってたのだけど。
(1話と8話も監督が脚本を書いてるけど)
そんなわけでこの回は構成は原作と変わらず細部だけが違います。
まぁ、原作付きのアニメとしてはむしろこの方が普通ですが。
原作との大きな違いは季節が
原作は夏でアニメは秋なとこかな。
※アニメは1クールで春~夏~秋~冬になってる
だから原作ではトウモロコシでアニメだと栗拾いや芋掘りになってる。
麦わら帽子は原作にもあるというか原作は夏だから当然なわけで、
しかしアニメは秋なので「今日は日差しが強いから」とか言ってたり。
栗が爆発するシーンとかは当然ながら原作には無いっすね。
お風呂や星を見る部分や流れ星もアニメで追加された部分です。
10話。温泉に行くのベースエピソードはARIA2巻の「桃源郷」
雪虫のエピソードは同じくARIA2巻の「雪虫」から。
この回は前半が「雪虫」中心で後半が「桃源郷」中心だけど
単純にエピソードを繋いでるわけではなく織り込んであります。
6話に続き吉田玲子さんの構成テクニック炸裂って感じですね。
あ、原作だとヤダチモでアニメはヤチダモなんて細かい違い発見。
言い間違い!?それとも言いやすいように変えたのかな!?
この2つのエピソードは原作だと時期的にアリスはいないです。
街に買い出しに行くシーンも無いので当然暁さんも出ないです。
アニメは
他のキャラが出るシーンをマメに追加してるっすね。
温泉でコーヒー牛乳を飲むシーンも原作とタイミングが違います。
アリスが正しい作法とか言うポーズも当然アニメで追加された部分。
桃のカクテルがソーダなのは風呂で酒を飲むのは放送上マズイとか!?
(カップの大きさが違うので飲んでるものも違うのに気づいた)
最後に晃さんとアテナ先輩が来るのもアニメで追加された部分だね。
これ3人の関係を考えれば実に当たり前のアレンジなんだけど……
11話で内容の不整合を起こしてしまいました。
11話。3大妖精の過去のベースエピソードはARIA6巻の「オレンジの日々」
この回は9話と同じ人が脚本でアレンジの手法が同じなのでした。
ちなみにこのエピソードは原作では晃さんは出てこないです。
灯里たち3人の先輩も同じような関係だったのを強調するために
晃さんも出して対比させたアレンジはいい感じだと思いました。
しかし「久しぶりに3人で会おう」って
10話でも3人が会ってますが……
見返して不整合に気づいたぐらいなのでスタッフも見落としたのかも。
練習シーンのアテナ先輩のボケボケっぷりはアニメで追加された部分。
アテナ先輩の歌を披露する部分も原作より凄くパワーアップしてる。
やっぱり中身を詰め込みまくる吉田玲子さんのアレンジと比べると
この人(藤咲あゆなさん)の脚本は余韻を強調する構成になってるね。
12話。これもなんとオリジナルエピソードです。
しかも4話の続きというか応用編みたいな感じになってるのでした。
アリア社長を追いかけて不思議な場所に迷い込むのは原作でも何度か。
って4話にも書いたけど。今回はトンネルの中が猫の王国っぽかったり。
にしても原作の不思議なことが起こるシチュエーションを継承しつつ
猫が過去と未来を繋ぐみたいにアレンジしてあるのは面白いっすね。
水が初めてやって来るシーンは素敵が始まった瞬間って感じで感動的でした。
4話と12話のオリジナルは作品世界を過去に向かって掘り下げることで
この綺麗で素敵な空間により説得力を持たせることに成功してる。
特に12話はシリーズのクライマックスみたいな位置付けになってたり。
まさかオリジナルをクライマックスに据えてくるとは思わなかった。
13話。年越しのベースエピソードはARIA2巻の「アウグーリオ・ボナーノ」
この回も9話と同じ人が脚本で余韻を強調するアレンジになってます。
このエピソードは原作ではまだいない人が多いので顔ぶれが全然違ったり。
アニメでは
主要キャラが一同に会するシチュエーションになってるけど
原作では灯里、藍華、アリシアさん、暁さんの4人だけだったから。
そんな感じで構成こそ原作通りだけどアレンジ率はかなり高いすね。
アイちゃんがアリア社長を追いかけるあたりももちろん追加された部分。
アイちゃんはオリジナルキャラだし、時間を越えるのもアニメ設定だし。
あ、掛け声が微妙に違う。アウグーリ・ボナンノだ。これが本来の発音?
初日の出をみんなで見た後のアリシアさんと二人のシーンも追加された部分で
作品の余韻を感じさせつつシリーズの終わりを実感させる感じになってる。
アニメは1クールで春~夏~秋~冬の表情を駆け足で描いてきたけど
その
ラストを年越し(年明け)で飾るところは心憎い構成だったっすね。
区切りはいいけど物語が終わるわけではなく1年が終わったってだけだし。
やろうと思えば第2シーズンも作れるし。好評だったら作るとか!?
シリーズを最後まで見て思ったのは佐藤順一さんの相変らずの手腕と
吉田玲子さんの
原作を再構成するテクニックの凄さだったです。
特に原作をよく知る作品だったから脚本の鮮やかな技法には舌を巻いたよ。
もし全部を吉田玲子さんが書いてたらどーだっただろうとか思ったり。
最終回なんかまた違ったアプローチでまとめてたかもしれないなと。
今のままでもそんな不満はないけどね。
原作はARIAの7巻(通巻9巻)までで50本ほどエピソードがあるので
アニメでは使われなかったエピソードも当然ながらいっぱいあります。
例えば暁さんの案内で浮島に行ったり(ちょっとだけあったけど)
アルくんの案内で地下を見たりなエピソードがほぼカットされてる。
つーか暁さんやウッディはともかく
アルくんは出番が少なすぎです。
アニメ化で喜んだアルくんのファンの人は今ごろ泣いてるかも……
あと季節のイベントの類も年越し以外はほぼ全部カットされてるね。
原作には季節ごとの様々なイベントを描いたエピソードがあるけど
アニメではごく普通の日常のステキな側面を強調する方針だったようで。
そんな感じなのでアニメが気に入った人は是非原作も読んでみて下さい。
アレンジされまくってるけど原作とアニメのテイストは同じだし
アニメ→原作でもイメージが違うってことは無いから大丈夫だよ。
ゲームと違って全部読んでもたいした時間はかからないしね。
10月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(BLADE)のマンガで全巻持ってます。
今よりずっと未来の話。水の星アクアのネオ・ヴェネツィアが舞台。
街をボートで案内するウンディーネに憧れてマンホームからやってきた
水無灯里(あかり)と同じ道を志す藍華とアリスの3人を中心にして、
いつもの穏やかな日々を
灯里目線で素敵いっぱいにしてしまう物語。
癒しという言葉がこれほど似合う作品もないと思う。
実はずいぶん前からこの作者(天野こずえさん)のファンでした。
(この週記を何年分も遡ると書いてあるけど)
浪漫倶楽部の頃からだから最古参の部類に入るんじゃないかな。
アニメ化されるなんて考えたこともなかったので
動いてるのが不思議な気分。
ちなみにARIAって知ってる人は知ってるけど最初は少女誌(ステンシル)に
載っていた作品でエニックス内乱の時にBLADEに移籍したのでした。
※ステンシルの頃はAQUAというタイトルだった
これステンシルのまんまだったらアニメ化は難しかったんじゃないかな。
今ほど大量にアニメが放送されてても少女誌原作はほとんど無いから。
そう考えると偶然が積み重なったまさに奇跡のアニメ化かもしれない。
作品を実際に見て。原作のカラーの配色に似た明るくキレイな色の空間に、
穏やかな時間が流れて緩やかな音楽が充ちてる雰囲気がとても心地よい。
ゆっくりと流れる背景なんかまるで絵画のような絵になる風景だし。
描かれるエピソードも日常のあたりまえで些細なことだったりするのに
それが楽しかったり素敵だったりととても情動に満ち溢れているし。
アリシアさんの「あらあらうふふ」も実にイメージぴったしだし(笑)。
藍華の「恥ずかしいセリフ禁止!」のタイミングも実に絶妙だし。
まさにARIAからイメージするそのままが動く映像になってるというか。
話数からいってエピソードの抜粋になるのは想定の範囲だったけど、
原作をここまでアレンジしてくるとは思わなかったので正直驚いたよ。
オリジナルキャラが出るという時点でその方向性に気づくべきだったかも。
記憶の中のアバウトな原作の内容と比較する限りは原作のエピソードを
ベースにしながら部分的に追加や改変が入ってるなって感じだったです。
でも原作と比較したら
結構大胆にアレンジが施されてることに気づいたり。
それはベースになるエピソードに別のエピソードを織り込むと言う手法。
別のエピソードを組み合わせながら一つの話として違和感なく仕上げてる。
吉田玲子さんは上手いと前から思ってたけど技量を初めて思い知ったよ。
(Canvas2は原作を知らないのでどこまでが吉田玲子さんの力かわからん)
原作は手元に4巻以降しかなかったので
倉庫から全部持ってきた。
そして1話ずつ詳細に内容を比較してみました。
※細部はかなり大幅に違うのでいちいち書いてません
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!
1話。この回に出てくるアイちゃんはアニメオリジナルキャラです。
でもこの回のベースエピソードはちゃんと原作にもあるのでした。
ARIA1巻の「ネオ・ヴェネツィア」(一番最初の話)がそれで
案内するのは女の子ではなく
スーツを着たちょっと頑固なお爺さん。
最初は楽しくなかったけど最後に魅力に気づいて帰るとこは全く同じ。
ちなみにこのエピソードは原作では藍華は出てこないです。
最初のほうでちょろっと挿入される記憶の中のアクアに来るシーンは
AQUA1巻の(ホントの)一番最初の「水の惑星」から。
これは灯里がARIAカンパニーに辿りつくまでのエピソード。
アリア社長が流される部分は同じく1巻の「水先案内人」から。
これは藍華が初登場するエピソード。友達ネタもここからだね。
そして逆漕ぎ無敵の部分は2巻の「初めてのお客様」から。
これは暁さんが初登場するエピソードで3話にも少し出てくる。
こーして改めて確認すると見事なパッチワークっぷりっすね。
2話。アクアアルタのベースエピソードはAQUA1巻の「水没の街」
この回は
とても印象的な絵面なので絶対やると思ってたよ。
後半の藍華が家出する部分はARIA3巻の「水の3大妖精」から。
この2つのエピソードを繋いでる家出のきっかけのシーンとか
藍華が料理をするシーンやARIAカンパニーに泊まるシーンとかも
原作にないアニメで追加された部分なのでした。
(藍華の思い出は原作にもあって違うタイミングで使ってます)
「水没の街」の頃ってまだ藍華が姫屋の跡取って話が出てこないので
姫屋の従業員の藍華への敬語対応も原作にはなかったりするね。
この描写で晃さんだけ藍華に正面から対してるのが際立ってる。
原作のエピソードの意味をより掘り下げるカタチでアレンジしてます。
3話。アリス初登場のベースエピソードはARIA3巻の「春一番」
アリスが雑誌に載ってたりとか、ゴンドラ部でスカウトされたとか、
学校で後輩にサインを求められるとか、全部アニメオリジナルです。
原作でもアリスは初登場から上手いので、アニメの素質を買われて
スカウトされたって話に
ほほーそう来るか!と感心してしまったり。
愛想がないので笑顔を練習するとかも上手い補完だなと思ったよ。
後半の暁さんを案内する部分はARIA1巻の「ため息橋」から。
ちなみにこのエピソードは原作では(当然)アリスは出てこないです。
アリスが心を開いてくのはベースエピソードの流れだけど、
原作ではアニメほど掘り下げないので印象がかなり違うかも。
そして最後の浮島に行く部分はAQUA2巻の「花火」から。
ここは浮島に行く以外は原作と違う(メンツ違うし)と思ってたけど
窓から光が漏れる通路を走るシーンがまんま原作に有ったし
浮島から下を見下ろして「うわー」って言うシーンも有ったよ。
4話。これは
なんとオリジナルエピソードっすね。
大筋はオリジナルなんだけど部分的に原作のパーツも使ってたり。
アリア社長を追いかけて不思議な場所に迷いこむのは原作にも何度か。
例えばAQUA1巻の「猫の王国」とか。原作のこの回とても好きだよ。
よく見るとこれ入植地跡(廃墟)が出てくるので4話のモチーフなのかも。
だとするともうアニメではやらなそうだね。見てみたかったけど。
郵便屋のおっちゃんが灯里と絡むのも原作に何度かあります。
例えばARIA5巻の「郵便屋さん」とか。手紙を届ける手伝いをする回。
内容は全く関係はないけど手紙を届けるってとこは同じだ。
ウッディに乗せてもらう部分はARIA4巻の「空を泳ぐ魚」から。
これも内容が全く違うけどセリフとかアレンジして使ってたりして。
藍華の「パンツまる見せ」も全く違うカタチで使われてたりするよ。
5話。不思議な招待のベースエピソードはARIA4巻の「ネバーランド」
実はこのエピソード原作では前半の特訓してる部分がなかったりして。
晃さんが「血反吐を吐くまで特訓!」な部分はそのまんまだけど
その後に息抜きも必要だからってすぐに遊びに突入するのでした。
いきなり遊びの原作よりも
練習してるアニメの方が説得力があるね。
遊んでて海に潜る部分もアニメで追加された部分です。
灯里とアリスが手をつないで崖から飛び込むのも原作とは違います。
原作では灯里は一人で崖にへばりついて降りていくのでした(笑)。
無くしたリボンが戻ってくる印象的なエピソードもアニメ独自だったり。
最後のなぜか涙が出るな部分はAQUA2巻の「夜光鈴」に似たシーンが。
似たシーンを二度使うとは思えないので夜光鈴の回はやらないのかな。
6話。左手&アテナ先輩のベースエピソードはARIA5巻の「舟謳」
まぁくんのエピソードはARIA6巻の「迷子」から。
この回の構成はベースの舟謳にまぁくんの話を挿入してるのではなく、
まぁくんの話を
舟謳に織り込むように混ぜてあります。
原作を確認するまで全く別の話を混ぜてあることに気づかなかったです。
アテナ先輩がまぁくん絡みで謳うのも最初からそうだった気がするほどだし。
それぐらい見事な内容の組み合わせっぷりにすっかり脱帽だったよ。
この回はアテナ先輩のさりげない気配りが原作よりも強調されてるけど
ボケっぷりまで原作よりも超パワーアップしてる(笑)。水をこぼしたりとか。
アイちゃんがオリジナルキャラってことで毎回出るのかと思ってたけど
実際に姿が出てきたのは1話だけで2話以降は声だけ登場してきます。
灯里って
原作でも頻繁に誰かにメールを書いてるシーンがあるけど
その相手をアニメではアイちゃんにして文通してるみたいな感じに。
さらに原作では毎回はしないメールをアニメでは毎回必ずやってて、
文通のカタチでその回のエピソードの意味合いを再確認してるのです。
にしても
ここまで大胆にアレンジしながら原作のイメージを損なってないのが凄い。
原作ファンのイメージを裏切らない、そして
原作ファンでも新鮮に見れる。
スタッフの顔ぶれで全く心配はしてなかったけど予想以上にいい感じです。