まめに録画する根性はない。DVDを買い続ける金もない。 だからレンタルビデオで行こう!

かみちゅ!

[DVD] かみちゅ! 1~8巻

未放送話を含めて全話をDVDレンタルで見返してみました。
と言っても今週全部まとめて見たわけじゃないけど。
ちなみにレンタル版にもコメンタリー音声は入ってました。
聞いてないんでどんな内容かは知らんけど。
それ以外の映像特典は公式サイトを見る限りセル版にも無いような。
だからおそらくレンタル版はセル版と中身全く同じではないかと。

放送とDVDの最も大きな違いは中身の長さです。
R.O.D THE TVと違って全ての回が放送フォーマットより長いです。
放送枠に制約されずにエピソードに必要な尺で作ったとかだったハズ。
なのでサービスカットではなくDVDが本来の作品のカタチなわけです。
放送フォーマットでも全体の印象が変わらないように編集をしてあるけど
それでもやっぱりカットされたことで欠落してた大事な内容もあります。
なので放送が面白かった人はなるべくDVDも見たほうがいいと思います。
放送してないエピソードだってあるわけだし。

カットされたシーンや未放送話を見ると祀(まつり)の印象が結構変わるかも。
放送バージョンだとゆりえを強引に引っ張りまわす印象ばかりが強いし。
自分の神社のために神様の力を利用する利己的な性格に見えるような。
確かにそういう面もあるんだけど、実はゆりえのことを思ってるのがわかる。
と言うか最初に神様としての体裁を整えたのもちゃんと理由が有ったわけで。
放送版だとざっくりカットされてるけど、2話冒頭に神様になったと言っても
以前と変わらないゆりえだから侮られてるみたいなシーンが有るのでした。
この状況を打開するために祀は神様の威厳を持たせようとしたわけです。
力は持ってたからあのままだと便利に使われてた可能性もあるし。

放送とDVDの違いといえばリテイク(作画修正)なんてのも。
これに関しては詳細に比較したわけじゃないので知らん(爆)。
放送版も絵は安定してたので気にするほど違いはないと思うよ。
全話のカット位置を調べてる時に偶然にも違うところを発見したけど。
放送最終話でゆりえが当日登校する時の車庫?で自転車に乗るカットは
DVDだと車があるし、直前の風景のカットでは靄がかかってるのです。
※それ以降のカットでは放送版でも靄がかかってる
こんな感じで詳細に見比べれば多少の違いは有るかもしれない。

体裁の違いについて。
放送だと4話から正式版になったOP映像ですがDVDだと2話から正式版です。
放送の1話はタイトルロゴの後に主要スタッフのクレジットも出てるけど
DVDではなにも出ません。本編終盤にスタッフロールが流れるのも無し。
代わりにDVDでは1話からちゃんとエンディングがついてます。
放送版の2話の本編の最後の「では歌って頂きましょう」から
エンディング曲に繋いで歌&映像を初披露する方が良かった気もするが。
完璧を求める人は放送版も保存しておきませう(全話尺が違うし)。

せっかく調べたので全話の未放送シーンの位置と簡単な説明を。
2~3秒のカットは見落としてる可能性もあるけど大差は無いでしょう。
※それぞれ回の冒頭からのタイムです(最大2秒程度の誤差あり)

1話「青春のいじわる」放送1話
(1) 9'22"~9'45"
神社の階段を上るカットとクジをひくカットの間。
光恵とゆりえが手水舎で手を洗ってます。
(2) 10'36"~11'39"
みこが玄関から出てきたカットと本堂に入るカットの間。
祀がみこにゆりえを紹介して互いに挨拶をしてます。
(3) 13'00"~13'33"
フェリーが桟橋につくカットと家で横になるゆりえのカットの間。
光恵が疲れたゆりえを家まで送っていってます。

2話「神様お願い」放送2話
(1) 1'32"~2'57"
本編冒頭カットの前。
ここの内容は前に方に書いてあります。
(2) 8'17"~8'55"
ゆりえが光ってるカットと傾斜から海が見えるカットの間。
神社のそばの坂のある場所でも物の怪に話を聞いてます。
(3) 12'22"~13'23"
小さな祠にゆりえが入るカットと神の国の鳥居を入ったカットの間。
船着場みたいな場所から小船にのって鳥居をくぐるのです。
実は放送時にもこの部分が次回予告に使われてたりして。
(4) 13'40"~14'12"
中央に鶴がある全景カットと両国猫酒庵なカットの間。
VHDの神とかLDの神とかに八島様の話を聞いてます。ネタ渋すぎ(笑)。

3話「そんなつもりじゃなかったのに」放送3話
(1) 7'53"~8'18"
玄関の外観のカットとゆりえの部屋のカットの間。
タマの寝床を見て心配するゆりえに章吉が声をかけてます。
(2) 12'40"~13'25"
ゆりえの「貧乏神」って言うカットと鳥を放つカットの間。
事前に備えたつもりが実はもう貧乏神が来てたという説明みたいな。
頼りになるようで微妙にボケをかます八島様のエピソードでもある。

4話「地球の危機」放送4話
(1) 1'33"~2'07"
本編冒頭カットの前。
ゆりえが政府専用機で東京に向かいながら「何でこんなことに」と。
(2) 4'43"~5'03"
ゆりえの家の呼び鈴のカットと政府専用機の中のカットの間。
待ってる光恵に今日は休むとヘリから声をかけるゆりえでした。
(3) 6'15"~7'00"
首相官邸正門のカットとエレベーターのカットの間。
首相がゆりえと挨拶をしてます。本当に本物か?とか言ってるよ。
(4) 10'30"~10'50"
「迷子を連れてきたの」カットと絵を描いてるカットの間。
動かなくなったから連れてきたみたいな説明を絵入りでしてます。
(5) 11'15"~11'54"
首相が電話してるカットとゆりえがお土産を選んでるカットの間。
首相がゆりえに謝礼(札束)を渡そうとします。ゆりえは断るけど。
ここと(3)によって放送版より首相の印象はさらに微妙に……

5話「ひとりぼっちは嫌い」放送5話
(1) 2'56"~3'09"
ゆりえが保健室で寝てるカットと教室のカットの間。
祀と光恵が教室に戻る道すがら話してます。
祀はゆりえの調子が悪いって知ってたらやらせなかったって言ってるね。
(2) 6'30"~8'26"
お母さんの「買ってくる」カットと教室のカットの間。
ゆりえが横になって寝て時間が経過して目が覚めてまで延々と見せます。
(3) 14'21"~14'25"
お守りのカットと体温計のカットの間。
夜明けの風景のカットが入ってます。放送だとちょーどここにCMが。

6話「小さな決心」放送6話
(1) 1'32"~2'49"
本編冒頭カットの前。
5話の試験の結果が張り出されて一喜(祀&光恵)一憂(ゆりえ)する様が。
ここは5話のフォローで6話の内容と関連が薄いからカットしやすいね。

7話「太陽の恋人たち」放送7話
(1) 1'30"~3'24"
本編冒頭カットの前。
うだる熱さでのびてるゆりえを海に行こうと誘いに来る祀と光恵。
このへんから章吉はタマの変な行動に気付き始めるようです。
(2) 10'46"~12'15"
歓迎会のハガキのカットから神の国の鳥居のカットの間。
夜中に親の目を盗んで抜け出して山の祠に行くまで延々と見せます。
2話の(3)にあたるシーンはここでもカットされて全く未放送だね。

8話「野生時代」未放送話
タマの様子がおかしいので追いかけてみたらなんと!みたいな話。
猫の国とか(まさに)キャットファイトとか、いかにも番外編って感じだね。

9話「時の河を越えて」放送8話
(1) 5'56"~8'42"
三つ葉丸が味噌汁から出てくるカットと大和と会話するカットの間。
三つ葉丸のお願いの詳細を聞いて叶える前に当人の意思を聞こうという流れ。
一連のシーンをカットしても意味は通じるけど有った方がより親切だね。

10話「君に決定」放送9話
(1) 8'50"~10'12"
校門でチラシを配ってるカットと学校新聞を見てるカットの間。
祀がゆりえに投票するといいことがと囁きながら渡してる封筒に対して
相手候補が新聞部を引き連れ賄賂だと詰め寄るのでした。しかし中身は……
放送で「また勝ったわ」って言うセリフは実はこここに繋がってたり。

11話「恋は行方不明」未放送話
みこと章吉が学校へ行かずにどこかへ行ってしまう。
二人一緒にいなくなったので駆け落ち?とか思われてしまったり。
でも実はある理由で家出したみこに章吉が付き合ってただけだった。
姉を慕ってるみこの本心と章吉の秘めた想いが見える、とてもいい話。
祀の意外な表情も見れるので、放送しか見たことない人は是非見るべし!
この話を見ると14話(と15話)のあるシーンの意味がよくわかります。

12話「ふしぎなぼうけん」放送10話
(1) 4'57"~6'13"
クラス会で検討しますなカットと屋上で食べてるカットの間。
ゆりえが購買にパンを買いにいくけど凄い混雑でなかなか買えなくて
しかしゆりえだとわかると人垣が割れて恭しくパンを渡されるという。
クラスよりもさらに凄い扱いなんで見てる方はただ苦笑してしまうよ。
(2) 7'30"~7'59"
ゆりえの学校の全景カットと「ゆりえちゃんとやってるかしら」の間。
祀がゆりえがいないと神社は赤字に逆戻りだみたいなことを言ってる。
(3) 8'45"~9'03"
「なんかものたりない気がして」と出雲の学校の下校のカットの間。
祀と光恵が健ちゃんの態度の変化にとっても喜んでる。
放送だと編集され過ぎでわかりにくいけど実は風邪の回と対になってます。
ちなみに時間とセリフの絡みで(2)(3)はカットの途中で切ってある。
(4) 13'52"~14'53"
新人研修会の解散のカットと弁天ライブのカットの間。
途方にくれるゆりえが八島様や貧ちゃんにアドバイスを受けてます。
そして八島様はいそいそ出かけ貧ちゃんに「追っかけ」と言われてたり。

13話「やりたい放題」未放送話
クリスマス時期になると閑古鳥が鳴く神社を盛り上げようと
祀は打倒クリスマスなイベントを考えるのです。みたいな話。
日頃は神社や神様に親しみながら、商売にはクリスマスが大事だから
譲れないみたいな商店街の人たちのバイタリティも見えたりして。

14話「夢色のメッセージ」放送11話
(1) 10'47"~12'16"
よだれをたらして目を覚ますカットと寝転んで電話するカットの間。
よだれの顔をお父さんが写してたり、お母さんがゴミを片付けてたり、
お母さんが電話に出たり、ゆりえがコタツに潜って移動したりしてます。
(2) 13'40"~14'31"
黒豆に唐辛子の後の窓のカットと年賀状を広げてるカットの間。
お父さんとお母さんが出掛けに玄関に年賀状を見つけてゆりえに渡します。
この回はDVDで見ると人の出入りが一切省略されてなかったりして。

15話「小さな一歩で」放送12話
(1) 3'13"~3'20"
階段でライバルは煮干なカットと神社の鳥居のカットの間。
学校の全景と下校の坂道を登る絵がカットされてます。
(2) 3'24"~3'26"
神社の鳥居のカットと絵馬のカットの間。
手水舎の絵がカットされてます。
この(1)(2)は構成に大差なく細切れに時間を短くしてる感じ。
(3) 5'10"~7'08"
「春はまだ遠いなぁ」なカットとゆりえの家の玄関のカットの間。
夕焼けの風景を見下ろしながら3人で将来のことを話しています。
ここ、この回に絶対に必要ではないけど作品としては是非見て欲しい部分。
(4) 8'43"~10'48"
光恵からの電話のカットと朝の風景のカットの間。
イノ・シカ・チョウが時節柄の恋愛のお願いを大量に携えてくるのです。
ゆりえは恋愛まで「かみちゅ!」で解決しちゃだめだよね、とか言ってる。
でも恋愛が一番神頼みしたくなるもんだけど(笑)。
(5) 15'40"~16'08"
光恵がフェリーでご飯食べてるカットと自転車で坂を登るカットの間。
みこが章吉にチョコをあげてます。チョコ好きだからとか言ってるよ。
ここは11話を見てると意味がわかります。つーか見ないとわからん。

16話「ほらね、春が来た」未放送話
告白してつきあってるはずなのに進展がない二人。
その二人が春休みに神社の大掃除の出来事がきっかけで一歩前身する。
(この作品なにげに春夏秋冬そして春な構成なってるね)
あまりに初々しくて見てるこっちが恥ずかしくなる話(笑)。必見です。
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[CD] かみちゅ! オリジナル・サウンドトラック

※音楽は池頼広さん
池頼広さんのサントラは過去にレンタルで何作か聞いたことがあって
実はあまりろくな印象が残ってなかったのです。
作品を見てると良さそうだけど、サントラだとイマイチかもしれない。
そんな心配が有って買う前にレンタルで試聴してみました。
で、実際に聞いてみたら予想以上に素晴らしくて即買っちゃったよ。

作品を見てればなんとなくイメージできると思うけど
音楽もやっぱり懐かしくて優しい雰囲気が充満してる。
そして元気だったり、不思議だったり、切なかったり、甘酸っぱかったり。
作品を見てたイメージがそのまま凝縮したような音楽が詰まってる。
どの曲も印象にしっかり刻まれてて、いらない曲なんて一つもない。
イマイチかもなんて疑ってしまって、もうほんとごめんなさいって感じ。

にしても池頼広さんの今までのサントラとはあまりに印象が違うんだけど。
手書きの曲目や解説や変なイラストも含めてみょーなテンションだし(笑)。
(どこまでが池頼広さんの手によるのかはわからないけど)
作品に対する並々ならぬ思い入れみたいのがビンビン伝わってきます。
音楽が作品の雰囲気を強く印象づけるのは間違いないけど
音楽制作もまた作品のイメージに強く影響されるのだなと実感した。
互いに互いの良さを引き出すまさにコラボレーションというか。
素敵な作品は音楽も素敵なのが必然だというか。

とにかく素晴らしいサントラなのでこの作品を好きな人は是非聞くように!

全曲紹介とどこで使われてるかを簡単に説明。
※放送された部分から選んでます

「恋の自習時間」
穏やか系の曲。2話で「恋愛成就」の紙を渡されるあたりから最後まで。
「君に続く坂道」
静のメインテーマ。1話の書道部をゆりえが覗いてるあたり。
ちゅう学生がゆく!
動のメインテーマ。9話で大和が浮上するあたり。
「バチがあたるぞ!」
緊張系の曲。1話で「台風が接近しています」のあたり。
「恋はふしぎ」
ふしぎシリーズ。2話で八島様を探してるあたり。
「自転車で帰ろう」
穏やか系の曲。1話で告白してるあたり。
「時はゆっくり流れてる」
穏やか系の曲。2話で「八島様がいなくなった」のあたり。
「なんでもありません」
穏やか系の曲。2話で神の国から戻ってきたあたり。
もののけだよ全員集合!
不思議系の曲。2話の神の国のあたり。
「すこし、ふしぎ」
ふしぎシリーズ。6話で3人で走ってるあたり。
「アイラブユーは川を越えて」
爽やか系の曲。1話でゆりえが疲れて横になってるあたり。
「神々Cガール」(←こうごうしいガール)
静のメインテーマ・バリエーション。1話で竜巻に飛びこむあたり。
センチメンタル・カントリー・ロマンス
ふしぎシリーズ。3話で貧乏神の話を聞いてるあたり。
「いつだってお昼寝ちゅう」
ゆったり系の曲。1話で3人が神社に向かうあたり。
「あたふた あたふた」
緊張系の曲。1話で台風を止めようとしてるあたり。
「天国時間」
「なんでもありません」のピアノ・バリエーション。
5話で飛んでるゆりえが学校に来たあたり(微妙に違うVerだけど)。
「恋の片道フェリー」
爽やか系の曲。6話で3人の活動がパラパラ流れるあたり。
「夢色坂道」
静のメインテーマ・ピアノバリエーション。
これとは違うピアノバリエーションも何曲かあるようです。
あの夏の坂道
静のメインテーマ・バリエーション。1話の一番最初と最後のあたり。
「ウキウキ寄り道オーマイガッ!」
爽やか系の曲。1話の次回予告。
「ちゅう学生がもっとゆく!」
動のメインテーマ・バリエーション。3話で貧乏神対策の神事をしてるあたり。
「海はグー!瀬戸内サーフィン天国」
懐かしの曲。7話で昔を再現した時にレコードから流れてる曲。
「晴れのちハレ! (TVバージョン)」
オープニング曲。
「アイスキャンディー (TVバージョン)」
エンディング曲。

作品を見てた人がおそらく最も印象に残ってるであろう曲が
動のメインテーマ(と勝手に決めた)の
「ちゅう学生がゆく!」「ちゅう学生がもっとゆく!」
この曲は使われる頻度こそそんなに多くない(毎回は使わない)けど
ここぞというポイントで使うのと、曲調がとても印象的なので
サントラを持ってない人はDVDなどで確認してみるといいです。
「ああ!この曲か!」と納得すること間違いなし。

もう一つ記憶に強く刻み付けられてるであろう曲が
静のメインテーマ(別名・坂道シリーズ)の
「君に続く坂道」「神々Cガール」「夢色坂道」「あの夏の坂道」
これ以外にもサントラに未収録のバリエーションが何曲もあるし、
1話の中でもバリエーションを変えながら繰り返し使われるので、
この作品を最後まで見た人なら耳がタコになるほど聞いてるはず。
意識してなくても頭の中にはしっかり刻まれてると思います。

他にどんな曲が収録されてるかは使用位置を参考にしてください。
曲だけ確認すればどんなサントラかある程度は想像つくかも!?

使用位置を調べてて気づいたけど実は未収録曲が結構有ります
ざっと調べた感じではアルバムもう1枚分ぐらいあるかもね。
と言っても大半は静のメインテーマを含めた収録曲のバリエーション。
なのでサントラに入ってなくてもそんなに悲観することは無いかと。
火星人の回に使ってたちょっと毛色の違う曲とかも未収録だけど
このサントラのテイストを考えると未収録でよかった気がするよ。
(この未収録曲の方が池頼広さんのいつもの芸風だったり)

蛇足な話。
この作品の主題歌シングルはレンタルが無いようです。
※ブロッコリー系のレーベルはレンタルしてないみたい
なのでレンタルで聞けるのはこのサントラのみになります。
TVサイズだけどCDで聞くとどんな感じかの参考にはなるかと。

かみちゅ! 9~12話

新番組の洪水に流されすっかり見るタイミングを失してました。
放送されてからそろそろ半年ぐらいになるんじゃなかろうか(汗)。
おかげでDVDのリリースも今月末の最終巻を残すのみ(レンタルも同時)。
未放送のエピソードを見たければほとんど待たずに対応できます。
(オンラインだと出て1ヶ月ぐらいは余裕で待たされるけど)
そんな感じで既に過去の作品になりつつありますが……
ある意味このぐらい遅い方がブログのタイトルには相応しいかも(笑)。

9話の生徒会選挙と10話の転校の話。
どちらも学校モノとしてはわりとよく使われるエピソードです。
そんな定番のネタに神様という設定を絡めて新鮮な印象を持たせてる。
と言うかこの作品は中学生が神様になるというインパクトのある設定こそ
使ってるけどやってることはごく日常的な出来事だったりするのでした。
そしてわりと淡々と物語が進んでいって最後にドカンと感情が溢れてくる
このへんの手法は同じスタッフの前作のR.O.D THE TVと全く同じっすね。
現実を丹念に描いたこの作品のほうがよりコントラストが強調されてるけど。

神様だから生徒会長っていかにも祀が考えそうな話だなとは思ったよ。
当然だけどゆりえの性格から言ってすんなりとは承諾しないわけです。
でも結局ゆりえは(詳しくは書かないけど)祀の策に乗ってしまうのでした。
全ての行為の理由はそこに行きつくのかよ!って感じではありますが(笑)。
たぶん能力的には炊きつけてる祀の方が生徒会長に向いてるだろうけど、
自分が言うように人望がないのと、行動力がありすぎて裏目に出る感じ。
応援演説の原稿も作り過ぎだし。あれでもあの相手なら勝てただろうけど。
やっぱり光恵の等身大の言葉の方がストレートに伝わってくるから。

11話はお正月に神社で働いて疲れたゆりえが家でゴロゴロする話。
特に何かが起きるわけではなく、ひたすらダラダラした姿を見れる回。
と言うかこんなにだらしないヒロインは過去に居たでしょうか?(笑)
もちろん現実ではそのへんに居ますが。アニメ世界でって意味で。
コタツから出ないでテレビをつけるために新聞でスイッチを操作したり。
(少し現実より古い世界みたいでリモコンはまだ普及してない!?)
このへんを見ててコタツから出てやった方が早いよ、とか思った。

見終わった後で気付いたけど実はこの回は凄いことをやってたりする。
それは最初から最後までゆりえがコタツに入りっぱなしという事実(爆)。
それだけではなくほぼ全編がコタツの部屋のシーンで構成されてます。
つまり登場人物は最初から最後までコタツでゴロゴロしてるゆりえと
その部屋に入ってくる人だけ。後は声(電話)で登場する祀たちぐらい。
もちろん電話に出る時すらコタツから出ませんから!

12話はバレンタインの話。
1話読み切りの1クール作品でラストをどーするのかと思ってけど、
なるほど!本筋の恋物語の最後に相応しい告白イベントにしたんだね。
繊細でキラキラした告白イベント……そう思ってました。見るまでは(笑)。
もちろん切ないとかこそばゆいとかそんな雰囲気も全編に充満してますが。
しかし、R.O.D THE TVのスタッフらしくそれだけでは終わらせなかった。
いつの間かゆりえの告白が学校をあげての、街をあげての大イベントに。
そして想像もしなかったほどドラマチックにクライマックスを迎えます。
「すっかり舞いあがってる」をまんま映像にしちゃうセンスには脱帽した。
1クールで読み切りでこんなにドラマチックに終わる作品初めて見たよ。
つーか、そんなことデキるんだ!と感嘆したよ。

ストーリーを大掛かりにするわけではなく、
派手なアクションで画面を彩るわけでもなく、
(部分的には派手な描写もあったけど)
どちらかと言うと現実の些細な話を丁寧に描写してた。
それでも感情を激しく揺さぶられるし、ドラマチックにだってなる
外枠のインパクトで引きつける作品に対するアンチテーゼのような。
そんなことを実感されてくれた作品でした。

だからなのかは定かではないけど
この作品は文化庁メディア芸術祭の優秀賞を受賞してたり。
(深夜アニメだと他にはlainぐらいしか無かったような)

かみちゅ! 5~8話

5話はゆりえが風邪をひく話。
熱が高くて気分がもうろうとしてる時は時間経過の自覚もないけど
熱がひいて頭が普通に働くようになると寝てるのを退屈に思うように。
かと言って起きあがって何かやると熱がぶり返したりするし。
そんな時に体を抜け出して自由に飛びまわれたらいいのに。
なんてことをこの回を見ながら考えてました。
そしてどことなくジブリものに近い雰囲気だと漠然と思ってたのを
この回の空を飛ぶ映像を見て再確認してしまったり。まさにトトロだ。
神様の国も考えてみたら千と千尋を彷彿とするビジュアルですね。

6話はゆりえの恋愛相談に二宮先輩を好きな後輩の子がやって来る話。
同じ人が好きな相手に恋愛相談をしてしまうシチエーションって
実はわりと有りがちなんだけど、その先の展開が意表をついていた。
ゆりえはその子に先輩と同じ部活(って一人でやってる書道部だけど)に
入ればと進めつつ自分も応援とか言ってちゃっかり入っちゃうのでした。
ゆりえには字の練習をするというもう一つの目的もあったけど。

この書道部の指導を二宮先輩がやるんだけど
書き方に正しい方法なんてなくて自分で書きたいように書けみたいな
学校時代の美術の先生を思い出す芸術家肌な感じがみょーな説得力が。
しかし、その教え方だと基本的なやり方を知らないと手が出ません……
喩えるなら家を建てるのに材料から集めなさいって言ってるようなもの。
それでもゆりえの字が上手くなりたいには的確な指導をしてたりするので
たぶんピンポイントでアドバイスを聞いたら答えてはくれるんだろうね。
この手の人は漠然とした質問には漠然とした答えが返るというだけで。

にしても後輩の子の半紙を2枚並べる告白の仕方に感心したよ。
ラブストーリーは腐るほど見てきたけどこの方法は初体験だと思う。
つーか書道が出てくるラブストーリーなんて他になかったかも(笑)。
(「書きくけこ」って作品があった)
それに真似たくても真似する機会なんかまずありえないだろう。
二宮先輩の「うんとてもイイ字だね」で始まる答えもなかなかだし。
ここに限らず物語の仕掛とか些細な受け答えとかとても絶妙っすね。

7話は寂れた砂浜で廃墟の海の家を探検する話。
観光客で賑わう砂浜を避けて裏側(?)の海岸に来てみたら
(ちょっと不便で)他に誰もいなくて貸し切り状態だった。
でも廃墟の海の家はここが昔は賑わった場所なのも示していた。
ゆりえはひょんなことからその場所の記憶を再現することになる。

この作品は全般にノスタルジックな雰囲気が充満してるけど
このエピソードはその中でも特に思い出を印象的に描いてたすね。
廃墟の建物というのはまさにそこに人の歴史があった証明なわけで
積み重ねてきた時間への郷愁みたいのが感じられて好きっすね。
一時期廃墟が密かなブームだったのが同じ理由かまでは知らんけど。

そんな感じで回を積み重ねてるこの作品ですか、
なんか放送は1クールで終わりらしい。つまり次回で終わりです。
公式ページの最初の頃に全16話って書いてあったのにー!
16話!?と思ってたら残りはDVDでヨロシクってことか……
こーゆーエピソードを積み重ねる作品こそ2クール欲しいのに。

かみちゅ! 1~4話

7月からテレビ朝日系(3局)で火曜日の深夜に放送してる新番組。
作品の舞台は瀬戸内の海と街並が山に近くて人と自然が同居した場所。
主人公の一橋ゆりえは普通の中学生なのに、突然神様になってしまう
何の神様かはよく分からないけど願ったら台風すら起こせてしまった。
自分の家(神社)の繁盛のためにゆりえを利用する祀(まつり)に流されつつ、
自分の力に戸惑いながらも人のためになることを頑張るゆりえだった。

まず一見して感じたのがすっごく雰囲気がいいってこと。
自然がいっぱいの風景に穏やかに時間が流れていくような感じ。
でも絶対少年みたくド田舎ではなく、ちゃんと人はいて活気もある。
そして「さびしんぼう」で見たような光景が延々と展開するのでした。
つーか舞台はまさに尾道すね。エンディングにクレジット出てるし。
モデルがあるとはいえここまで存在感のある空間描写は素晴らしいね。
モデルのない神様の休憩する場所?のビジュアルにも感嘆したけど。

しっかりした空間描写でごくあたりまえの日常の生活や風景を描いてて、
不思議なことすらまるで日常のヒトコマのように描いてるのです。
不思議な出来事も普通の人間レベルのスケールで展開したりするし。
街の人もゆりえが神様なのを騒ぎもせずあっさり受け入れるちゃうし。
見てて南海奇皇(ネオランガ)がやってたことに近いかも?とか思ったよ。
ビジュアル的にもストーリー的にもさほど派手さはないけど、
みょーにツボに来るというか、ワクワクしてくる内容なのでした。

オープニングの映像について。
1話は本編に曲が被っててオープニング映像は2話から。
ただし2話と3話は本編(主に前話)の映像を編集して使ってるのでした。
いわゆる暫定版なんだけど、ゆったりした曲と本編の映像のテンポが
上手いようにシンクロしててこれはこれでいい感じとか思ったり。
だから4話からの完成版でも映像のテイストはさほど変化ないです。
主な違いは舛成(R.O.D)さんお得意のクレジットを絵に埋めこむとこ。
(監督と脚本などの組み合わせかR.O.D THE TVと同じ)

オープニングの曲は「やさしさに包まれたなら」のオマージュ?
※魔女の宅急便のエンディング主題歌
旋律や構造とかはずいぶん違うんだけど曲の持つ雰囲気がそっくり。
そんな曲調としっかりした現実描写でゆったりしたテンポなんで
宮崎アニメのよーな雰囲気をOP映像が醸し出してるのでした。