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魔法少女まどか☆マギカ

魔法少女まどか☆マギカ 10話

東京の地上波では未だに放送されてない10話です。
11話以降の放送に至っては今のところ全く未定だし(配信も未定)。
続きがいつになるか全くわからないので10話だけ配信で見たのです。
しかし1話読みきりならともかくこの作品のここで待ちはあんまりだ

10話はまどかのクラスにほむらが転校してきたで始まる内容で
ほむらが作中で何故あんな行動をとってたのかが明かされる内容です。
そしてまどかの魔法少女の姿が初めて披露された内容でもあります。

9話までの内容でほむらはたぶん未来から来たのだろうと予想をしてた。
数え切れないほど魔法少女が命を落としたり、アレになるのを見てきた、
と語っていたから魔法少女の運命を長い時間見続けてたのも予想できた。
まどかに執着してたから恐らくまどかに命を助けられたのだと思った。
未来から来たからこれから起きる出来事を知ってるのだろうと思った。
まどかにいずれ訪れる悲劇的な運命を捻じ曲げようとしてると思った。

10話で仕掛けを明かされて、予想はそれなりに当たったかなと思った。
長い時間なのは合ってたけどずっと未来から来たのでは無かったなと。
むしろこちらの予想よりもずっと絶望的な時間を過ごしてきたのです。
まどかがベテラン魔法少女でほむらが後輩になったわけでもなかった。
と言うかこの設定だとベテランの魔法少女になることは有り得るのか?

とても驚いたのが夢と思ってた1話冒頭のシーンが夢ではなかったこと。
微かとはいえほむらを覚えてたのはまどかの凄い力の関係なのかなと。
ほむらのようにまどかが全部覚えてたらほむらも苦労はなかったろうに。
ほむらが時々苛立ってる表情を見せてた理由が今ならはっきりわかるよ。
(10話を見てから改めて通して見返してみた)

ほむらが何故ここまでまどかに執着してるのかも痛いほどに分かった。
まどかに(何度も)命を助けられたのは事実だけどそれだけじゃなかった。
ほむらはまどか自身から過去の何も知らない自分を助けてと言われてた。
OP曲の「交わした約束」ってまどかがほむらに託した願いだったのです。
よく聞くと他にも物語の仕掛けに関わるキーワードが散りばめられてる。
これってもしかしてまどかの歌ではなくて、ほむら視点の歌なのかな?

そしてほむらが泣きながらまどかを手にかけるという衝撃のシーンが。
上のと同様にこれもまどか自身がほむらにそうお願いをしてるわけです。
(理由は9話まで見てたなら想像つくと思いますが)
この作品は中盤以降に見てて辛くなるシーンが続々と登場するのだけど、
それら全てと比較してもさらに胸が張り裂ける衝撃的なシーンだった。
これ以上に衝撃的なシーンなんて見たくないよ……

10話を見てほむらの最初の姿にもとても驚いた。
1話の人を寄せ付けないような存在感とはほど遠いおどおどした態度だし。
眼鏡で三つ編みで気が弱くて自信がなくて最初の頃のまどかみたいで。
逆にまどかは既に魔法少女になってて多少自分に自信を持ってる感じで。
1話と10話を見比べると関係が逆になってて不思議な気分になるのです。
そんなほむらが時間を積み重ねて存在感と強さを手に入れたわけです。
全てを諦めたような言葉を口にするほど悲劇を見続けてきたわけです。

最初の頃のほむらも1話のまどかのように素直に魔法少女に憧れてた。
(何も知らないで)魔法少女になれたのを嬉しそうにまどかに伝えてた。
一人前にはほど遠かったけど一緒に魔法少女をやれて幸せそうだった。
そしてほむらの目前にも残酷な真実が突きつけられたわけです……
もちろんほむらは真実を伝えようとしたけど誰にも信じて貰えなかった。
真実があまりに人の理解を超越しててメルヘンのほうが信じられたから。
魔法少女の仕組みの恐ろしさは気付いた時にはもう手遅れなところで。
だからほむらはああするしか無かったのです。
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魔法少女まどか☆マギカ 1~9話

1月からTBS系(3局)で深夜に放送してる新番組。
ShowTime・アニメワン・ニコニコ動画で最新話無料配信中。
※セルBD/DVD・レンタルDVDは4/27からリリース
見滝原中学に通う鹿目(かなめ)まどかはどこにでもいる普通の中学生。
明るい家庭に育ち仲の良い友達もいる普通の幸せな日常を過ごしてた。
そんなある日、まどかは奇妙な夢を見る。
現実とは違う暗い空間で巨大な化け物と女の子が戦ってる奇妙な夢を。
劣勢で傷つく女の子がかわいそうで助けたいと思ったまどかの前に
小動物みたいな何かが現れ「なら君が魔法少女になればいい」と言う。
翌日、まどかのクラスに夢に出てきた女の子が転校生としてやってきた。
暁美(あけみ)ほむらという名の彼女はまどかと二人になるよう仕向け
「今の生活が大切なら鹿目まどかのままでいればいい」と言った。

こ、これはとんでもない作品だ。
新房アニメなので映像はいつも通り凄いけど、内容はいつものより凄い。
1話だけ試しに見たときはまさかこんな作品とは思わなかったよ……
2話までは映像が凄いだけで少し切り口の違う魔法少女モノだったから。
おそらく多くの人が3話のあのシーンで大きな衝撃を受けるだろうけど、
その後の展開からするとあんなのは序の口に過ぎないと言うしかない。
夢や希望にみちた作品と思って見てたら絶望でいっぱいだったという。
魔法少女モノの新しいカタチなんて形容する作品じゃないですよ。
魔法少女モノの体裁を借りてるだけで全く異質な方向性の作品です。

一見するとカワイイ絵柄だし魔法少女なのでとっつき易そうに見えます。
でもやってることは(精神的に)凄くハードだし残酷で絶望的なのです
※描写的には土日の朝に放送しても全く問題はない
印象としてはノワール(NOIR)あたりが近いと言えないこともないかも。
てゆーか構成・脚本の人ってノワールそっくりなPhantomの原作者です。
そんな感じなのでカワイイ作品だと思って手を出すと火傷するよと。
ひだまりスケッチあたりの感覚で8歳ぐらいの子に見せたら大変だよと。

そーいえば最初の方でキュウべえ(※マスコットキャラみたいなの)が
魔法少女になってくれたら何でも一つ願いを叶えると言うのです。
この作品の魔法少女というのは魔女と命がけで戦わないといけないので
その代償として奇跡みたいな願いでも一つだけ叶えてくれるわけです。
このへんの設定は確かに今までと違う魔法少女モノという気がします。
戦う魔法少女は珍しくないけど命がけを実感することはまずないので。
魔法少女モノは良くも悪くも小さな子がターゲットの作品だから。

でもこの作品の魔法少女はマジで命がけの戦いをすることになります。
設定としての説明だけではなく、それを現実として突きつけられます
既にネットを情報が駆け巡ってますが3話の衝撃というのがそれです。
ホントに命がけだからこそ何でも一つ願いを叶えてくれるわけです。
そこで見えてた事実でなら確かに筋が通った取引かなとは思ったよ。
そこで見えてた事実は真相のほんの一端に過ぎなかったのだけど……

キュウべえの言い回しはまるで悪魔が取り引きを持ちかけてるみたい。
真相を全く知らない状態でこう感じたんだから凄い直感だったなと。
重大なネタバレなんで詳しいことは書かないけど実際そーなのです。
人を幸福にすると自分が呪われるとかとんでもない等価交換ですね。
優しすぎるのはダメと言った理由をあんなカタチで思い知るとは……
まさか1話の最初のシーンでほむらが戦ってた相手はまどかなのか!?

回が進むとソウルジェムはただの魔法用具ではないと明かされます。
ギャグ作品で本体は××とかよくやるけど、マジな設定で使うとは。
確かにキュウべえの言い分は論理的には正しいけど納得は出来ないよ。
最初にそれを説明されて皆はそれでも魔法少女になったのだろうか?
魔法少女になる取引は凄い願いじゃないと釣り合わないじゃないか。
しかしそれすらも真相の一端でしかなかったのでした……

ソウルジェムが実はアレだと明かされた後でふと気付いたのです。
グリフシードでソウルジェムを浄化する作業って凄く重要なことに。
あの設定だったらただ魔力を回復してるなんて些細な話じゃないから。
繰り返し「大変なことになる」と言ってたのはそーいうことなのかと。
もしかしてソウルジェムが濁りきったら死んじゃうのかなと思ったり。
しかし死んじゃうよりも酷い展開が待っていた……
だから魔女って露骨なネーミングがされてるのだと思い知らされた。
なぜまどかが魔法少女になるのをほむらが邪魔するのかを痛感した。

この作品の番宣映像とかには4人の魔法少女が登場しています。
その4人が協力して悪いやつを倒す展開をイメージしてしまいます。
しかし実際には4人が協力して戦うような展開には全くなりません。
それどころかこの4人が同時期に魔法少女だったことがありません。
同時に変身しないとかではなく契約している時期が重なってません。
そもそも主人公のまどかが9話に至ってもまだ魔法少女じゃないので。
あの変身したカワイイ衣装はOP映像やキャラ紹介にしか存在しません。
主人公が9話まで変身しない魔法少女アニメは確かに画期的ですね。
既にストーリーが画期的な魔法少女アニメとかいう次元じゃないけど。
まさか「夢喰いメリー」がずっとソフトに見える内容だったとは……
(超ぬるいISと超ハードなまどかマギカと今期の人気は両極端だね)

ほむらが初登場した時はてっきり魔法少女仲間なんだと思いました。
しかし予想に反してまどかが魔法少女になるのを邪魔しまくってた。
まみさんみたいに魔法少女としての勤めを果たしてる感じもないし。
3話の魔女の時なんか今回の魔女はいつもと違うとか言ってみたり。
もうすぐ「ワルプルギスの夜」が来るとか予言めいたことを言うし。
行動の意図がさっぱりわからないし突き放したような態度をとるし。
敵か味方かで分けるならまるで敵みたいな存在だったわけです。
しかしそんな謎めいたほむらの態度にはちゃんと理由が有ったのです。
物知り顔なのではなく先に起こることを実際に知ってたのです……

9話の最後の段階で魔法少女関係の設定はほぼ明かされたと思われます。
絶望的な真相を突きつけられて、キャラ表がずいぶんと寂しくなって。
後は物語をどう終わらせるかと、まどかとほむらの関係性でしょうか。
9話までの展開の中でちらっとだけ見せたほむらの態度から察するに
ほむらはまどかの魔法少女の姿を知っててまどかを凄く大事に思ってる。
だからこそまどかにこれから訪れる運命を捻じ曲げようとしてるみたい。
魔法少女になることを阻止できればどう思われてもいいとすら思ってる。
あの冷酷に見える態度の裏にはもの凄い想いがあふれてるのです。

あと3話ぐらいでこの物語に結末がやってきます。
いったいどんなカタチで物語にケリをつけるのかとても興味深いです。
少しでも救いのある結末になればいいと切に思ってしまいます。